2024/09/24(火) - 13:25
9月23日、Jプロツアー第15戦となる南魚沼ロードレースが開催された。経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップとして行われたレースは、終盤に先行した6名の中からベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)が抜け出し、残り1周半を独走してJプロツアー初優勝を挙げた。女子は木下友梨菜(ベルマーレレーシングチーム)が大会2連覇を達成した。
新潟県南魚沼市でのJプロツアー2連戦2日目は、南魚沼市の六日町市街の東に位置する三国川ダム周辺の公道に設定された1周12kmのコースを使用してのロードレースが行われた。
この大会は昨年に続きJプロツアーで最もステイタスの高い「経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ」としての開催。Jプロツアーレースの格付けを表すレースレーティングは最高峰の「プラチナ」に指定され、シリーズランキングのポイント配分が最も高くなる。さらにJプロツアーで唯一の団体戦が設定され、各チーム3名の順位を元に団体成績がつけられる。優勝チームには大会名にもある経済産業大臣旗、通称「輪翔旗」が与えられる。
当日は朝から晴れ、曇り、雨と、猫の目のように変わる天気。Jプロツアーのスタート前には雨が強めに降り始めたものの、周回の進行と共に青空が広がり、肌寒さを感じる気温は暑さを感じるほどまで上昇する中でのレースとなった。
スタート直後からアタックと吸収が繰り返されるも、前半は長く続く先行集団が形成されないまま進行。長めの登り、カーブの連続、長い下りと選手の総合力が問われるハードなコース設定もあって集団の人数は徐々に絞られ、レース後半に入る頃にはスタート時のおよそ半数まで集団の人数は絞られる。
レースが大きく動いたのは残り3周となる9周目、風間翔眞(シマノレーシング)、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)、林原聖真(群馬グリフィンレーシングチーム)、佐藤光(チームサイクラーズスネル)、ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)、アコスタ・ルーベン(宇都宮ブリッツェン)ら6名が先行。「集団は牽制したような状態になった」と佐藤が言うように、メイン集団との差は一気に1分以上まで広がる。
残り2周、6名の中からダイボールがアタック。佐藤が追従して2名が先行し、残る4名との差を広げていく。「6名の中ではダイボールの次に余裕があった」と言う佐藤だったが、ダイボールは早々に佐藤を切り離し、単独先行を開始する。
1周半を逃げ切ったダイボールはそのままフィニッシュラインに駆け込み、Jプロツアー初勝利。ヴィクトワール広島にとっての今シーズン2勝目はビッグタイトルとなった。
遅れた佐藤が後続に迫られながらも2位を維持。団体成績は、マトリックスパワータグが群馬グリフィンレーシングチームを1ポイント差で上回り、昨年に続き輪翔旗を獲得した。
優勝 ベンジャミン・ダイボール コメント
「ハードな1日だったけれど、初優勝出来て嬉しい。コースはとてもハードだった。何よりスタート直後は路面が濡れていたので尚のこと厳しかった。それもあって集団の人数が周回するごとに減っていった。残り3周で6名で抜け出して、最初は協調して回していたけれど、それが止まってしまったところでアタックした。1人ついてきたけれど振り切って1周半を逃げ切った。
南魚沼はとても良いコースだと思う。ハードだったけれど楽しめた。アジアツアーと比べても日本のレースは厳しいと思うけれど、良いオーガナイズがされていると思う。
大分、ツール・ド・九州、ジャパンカップと重要なレースが続くので、そこでも結果を出していきたい」
2位 佐藤光 コメント
「新城ロードレースの落車で腰を打ってしまい、まだ調子が良いとは言えない状態だった。国体に焦点をあてていたので自分でもびっくりな結果。
周りを見たら余裕が無く、ベンジャミン・ダイボール選手が長く引いていたけれど他の選手はすぐに交代してしまっていた。ダイボールのペースに合わせて登っていたので、周りよりも余裕があったと思う。残り2周の登り終わってからの平坦で交代した瞬間に後ろからアタックされてしまった。反応した時は脚がちぎれたと思ったが、このまま合わせるよりも自分のペースで行くとこにして、後ろに追いつかれても回せるくらいの余裕を持って行くことにした。残り1周で後ろと40秒差と聞いて、そこからは踏み切った。最後の下りに入るところで20秒差を聞いて焦ったけれど、下りを攻めて最後は踏み切った。
6月にクランクを変えてから調子が良くなって伸びた。2年前の右往左往しながら走るJプロツアーとは違ってレベルアップして成長した姿を見せられたと思う。大きな逃げが出来そうなところで松本一成君が繋いでくれて、湯浅博貴さんが補給にまわってくれたりと、チームメイトのサポートにも助けられた。
次の目標は国体(国民スポーツ大会)。オートポリスのサーキットは苦手だけれど、7位だった鈴鹿を思い出して上位を目指したい。ツール・ド・おきなわは沖縄選抜で出るので、新人賞と10位以内のUCIポイントを目指したい。北中城村が地元なので、頑張りたい」
新潟県南魚沼市でのJプロツアー2連戦2日目は、南魚沼市の六日町市街の東に位置する三国川ダム周辺の公道に設定された1周12kmのコースを使用してのロードレースが行われた。
この大会は昨年に続きJプロツアーで最もステイタスの高い「経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ」としての開催。Jプロツアーレースの格付けを表すレースレーティングは最高峰の「プラチナ」に指定され、シリーズランキングのポイント配分が最も高くなる。さらにJプロツアーで唯一の団体戦が設定され、各チーム3名の順位を元に団体成績がつけられる。優勝チームには大会名にもある経済産業大臣旗、通称「輪翔旗」が与えられる。
当日は朝から晴れ、曇り、雨と、猫の目のように変わる天気。Jプロツアーのスタート前には雨が強めに降り始めたものの、周回の進行と共に青空が広がり、肌寒さを感じる気温は暑さを感じるほどまで上昇する中でのレースとなった。
スタート直後からアタックと吸収が繰り返されるも、前半は長く続く先行集団が形成されないまま進行。長めの登り、カーブの連続、長い下りと選手の総合力が問われるハードなコース設定もあって集団の人数は徐々に絞られ、レース後半に入る頃にはスタート時のおよそ半数まで集団の人数は絞られる。
レースが大きく動いたのは残り3周となる9周目、風間翔眞(シマノレーシング)、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)、林原聖真(群馬グリフィンレーシングチーム)、佐藤光(チームサイクラーズスネル)、ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)、アコスタ・ルーベン(宇都宮ブリッツェン)ら6名が先行。「集団は牽制したような状態になった」と佐藤が言うように、メイン集団との差は一気に1分以上まで広がる。
残り2周、6名の中からダイボールがアタック。佐藤が追従して2名が先行し、残る4名との差を広げていく。「6名の中ではダイボールの次に余裕があった」と言う佐藤だったが、ダイボールは早々に佐藤を切り離し、単独先行を開始する。
1周半を逃げ切ったダイボールはそのままフィニッシュラインに駆け込み、Jプロツアー初勝利。ヴィクトワール広島にとっての今シーズン2勝目はビッグタイトルとなった。
遅れた佐藤が後続に迫られながらも2位を維持。団体成績は、マトリックスパワータグが群馬グリフィンレーシングチームを1ポイント差で上回り、昨年に続き輪翔旗を獲得した。
優勝 ベンジャミン・ダイボール コメント
「ハードな1日だったけれど、初優勝出来て嬉しい。コースはとてもハードだった。何よりスタート直後は路面が濡れていたので尚のこと厳しかった。それもあって集団の人数が周回するごとに減っていった。残り3周で6名で抜け出して、最初は協調して回していたけれど、それが止まってしまったところでアタックした。1人ついてきたけれど振り切って1周半を逃げ切った。
南魚沼はとても良いコースだと思う。ハードだったけれど楽しめた。アジアツアーと比べても日本のレースは厳しいと思うけれど、良いオーガナイズがされていると思う。
大分、ツール・ド・九州、ジャパンカップと重要なレースが続くので、そこでも結果を出していきたい」
2位 佐藤光 コメント
「新城ロードレースの落車で腰を打ってしまい、まだ調子が良いとは言えない状態だった。国体に焦点をあてていたので自分でもびっくりな結果。
周りを見たら余裕が無く、ベンジャミン・ダイボール選手が長く引いていたけれど他の選手はすぐに交代してしまっていた。ダイボールのペースに合わせて登っていたので、周りよりも余裕があったと思う。残り2周の登り終わってからの平坦で交代した瞬間に後ろからアタックされてしまった。反応した時は脚がちぎれたと思ったが、このまま合わせるよりも自分のペースで行くとこにして、後ろに追いつかれても回せるくらいの余裕を持って行くことにした。残り1周で後ろと40秒差と聞いて、そこからは踏み切った。最後の下りに入るところで20秒差を聞いて焦ったけれど、下りを攻めて最後は踏み切った。
6月にクランクを変えてから調子が良くなって伸びた。2年前の右往左往しながら走るJプロツアーとは違ってレベルアップして成長した姿を見せられたと思う。大きな逃げが出来そうなところで松本一成君が繋いでくれて、湯浅博貴さんが補給にまわってくれたりと、チームメイトのサポートにも助けられた。
次の目標は国体(国民スポーツ大会)。オートポリスのサーキットは苦手だけれど、7位だった鈴鹿を思い出して上位を目指したい。ツール・ド・おきなわは沖縄選抜で出るので、新人賞と10位以内のUCIポイントを目指したい。北中城村が地元なので、頑張りたい」
Jプロツアー第15戦 南魚沼ロードレース 結果(144km)
1位 | ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島) | 3時間37分43秒 |
2位 | 佐藤 光(TeamCyclersSNEL) | +1分47秒 |
3位 | 風間翔眞(シマノレーシング) | +2分18秒 |
4位 | アコスタ・ルーベン(宇都宮ブリッツェン) | +2分19秒 |
5位 | 林原聖真(群馬グリフィンレーシングチーム) | +2分19秒 |
6位 | ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) | +2分22秒 |
団体成績 | ||
1位 | マトリックスパワータグ | 25p |
2位 | 群馬グリフィンレーシングチーム | 26p |
3位 | 宇都宮ブリッツェン | 28p |
4位 | シマノレーシング | 33p |
Jプロツアーリーダー 金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)
U23リーダー 寺田吉騎(シマノレーシング)
中間スプリント賞 該当なし
敢闘賞 林原聖真(群馬グリフィンレーシングチーム)
女子 木下友梨菜が独走逃げ切りで大会2連覇
6周72kmで行われた女子のFカテゴリーは、JBCF女子チャンピオンシップとしての開催。昨年大会で初レース初勝利を決めた木下友梨菜(Bellmare Racing Team)が2周目から独走。後続との差を広げながらフィニッシュまで逃げ切った。最終的に7分近い差を2位以下につけて優勝。前日のクリテリウムに続き2連勝、大会2連覇を決め、目前に迫った世界選手権に向けて弾みをつけた。
JBCF女子チャンピオンシップ 結果(72km)
1位 | 木下友梨菜(Bellmare Racing Team) | 2時間7分9秒 |
2位 | 滝川陽希(富山県自転車競技連盟) | +6分43秒 |
3位 | 塚本愛佳(バルバレーシングクラブ) | +6分44秒 |
text&photo:Satoru Kato
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