フランス・パリを舞台にしたパリパラリンピックで、杉浦佳子が女子個人ロードレースC1-3の金メダルを獲得。東京五輪に続き2連覇を達成すると共に、自らの持つ日本人の最年長金メダル獲得記録を53歳に更新した。



男子1000mタイムトライアルBに臨んだ三浦生誠と木村和平 photo:JPCF

8月29日〜9月1日まで行われたトラック競技と、9月4日〜7日までロード競技が行われたパラリンピック自転車競技の全種目が終了した。日本からは東京五輪のロード&個人タイムトライアルの金メダリストである杉浦佳子の他、川本翔大、藤田征樹、木村和平、三浦生誠(競技パートナー)が出場。トラックとロードという長丁場の戦いに臨んだ。

トラック初日に出場した杉浦は女子3000m個人パーシュートC1-3で5位入賞し、2日目の男子3000m個人パーシュートC2で川本は4位とメダルに迫る。また木村と三浦で臨んだ男子1000mタイムトライアルBでは6位と健闘したものの、日本勢によるトラック競技でのメダル獲得はならなかった。

2日間の休息と試走を経て、ロード競技は個人タイムトライアルからスタート。男子C2で川本は8位、女子C1-3の杉浦は6位、男子C3に出場した藤田は7位入賞でレースを終え、全員が入賞を果たす好走を見せた。

川本翔大は男子個人タイムトライアルC2で8位 photo:JPCF

男子個人タイムトライアルC3で7位入賞を果たした藤田征樹 photo:JPCF

9月7日に行われたロードレースは先に男子C1-3が行われ、藤田は15位、川本は20位でフィニッシュ。そして14.2kmコースを4周する、56.8kmの女子C1-3に杉浦が挑んだ。

3年前の東京五輪において日本人最年長となる50歳で金メダルを獲得した杉浦は、6名集団のまま最終周回に突入する。一時集団が牽制状態に入るなか勝負はスプリントに持ち込まれ、クララ・ブラウン(アメリカ)とフルリナ・リグリング(スイス)を引き離した杉浦が先頭でフィニッシュ。大会連覇を達成した。

スプリントでライバルを退け、女子ロードレースC1-3で優勝した杉浦佳子 photo:UCI

東京五輪に続く、ロード連覇を達成した杉浦佳子 photo:UCI
女子ロードレースC1-3表彰台:2位フルリナ・リグリング(スイス)、1位杉浦佳子、3位クララ・ブラウン(アメリカ) photo:UCI


フィニッシュ直後に涙を流した杉浦は「日本で応援してくださっている皆さん、ありがとうございます。おかげさまで追い風で取れた金メダルです。ありがとうございました」とコメント。昨年8月にイギリスで行われたロード世界選手権で2位の悔しさをパラリンピックの大舞台で晴らすと共に、自身の持つパラリンピック最年長優勝記録を53歳に更新した。
女子ロードレースC1-3結果
1位 杉浦佳子
2位 フルリナ・リグリング(スイス)
3位 クララ・ブラウン(アメリカ)

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