2024/08/29(木) - 10:24
ベルギーとオランダを跨ぐ5日間のワールドツアーレースが開幕。初日の登坂スプリントでジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)が勝利し、ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)に当てられる形で落車したディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)が鎖骨骨折に見舞われた。
8月28日(日)、ベルギーとオランダを跨ぐ5日間のステージレース「レネウィ・ツアー(UCIワールドツアー)」が開幕した。2021年にビンクバンク・ツアーからベネルクス・ツアーに名称変更を行なった大会で、今年は記念すべき20回目となる開催。
例年「北のクラシック」と「アルデンヌクラシック」をミックスしたようなステージレイアウトだったが、今年は平坦ステージ3、個人タイムトライアル1、そしてフランドルの激坂を詰め込んだ最終ステージという構成になっているためスプリンターの出場が多め。同時開催中のブエルタ・ア・エスパーニャの裏番組といえないほどの豪華メンバーが集結している。
アルペシン・ドゥクーニンクは世界王者マチュー・ファンデルプール(オランダ)とヤスペル・フィリプセン(ベルギー)の2枚看板を揃え、ツール・ド・フランスで大活躍したビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)、ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)、ドイツ・ツアーを制圧したジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)、ベルギー王者アルノー・ドゥリー(ロット・ディステニー)、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)、ファビオ・ヤコブセン(オランダ、dsmフェルミニッヒ・ポストNL)といったトップスプリンターが集結。総合成績を狙うのは若手注目株のイラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)やティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツ)、TTを得意とするゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)といった面々だ。日本からは留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)が参戦している。
マーストリヒト郊外南西部を駆け巡る開幕ステージは163.6km。常にアップダウンを繰り返すがスプリンターが脱落するほどではなく、最後は緩やかな登り勾配ストレートにフィニッシュラインが引かれている。この日はビンゴールとTDTユニベットが2名ずつを送り込んだ合計5名の逃げグループが集団を引き離して逃げを打った。
メイン集団はスプリンターチームが変わるがわる牽引し、絶対に逃げ切らさせないタイム差でコントロール。昨年のゴールデンKMから名称変更したグリーンKM(500m間隔で3箇所設定され、それぞれのトップ通過者に-3秒が与えられる)ではアクセル・ユエンス(フランス、TDTユニベット)が合計-6秒を稼ぎ、この日の総合成績3位に入ることとなっている。
集団スプリントに向けてテンションを上げるメイン集団内では何度か落車が発生し、残り15km地点ではスプリントを狙ったオラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が負傷してしまう。遅れをとったフィリプセンはチームメイトのアシストを受けて、残り3km地点で集団先頭へと戻っている。
アンテルマルシェやロット、イネオスがスプリントトレインをぶつけあい、一気にポジションを上げたアルペシンも参戦。残り1km地点から始まる緩斜面勾配を駆け上がる集団からはヤコブセンが遅れをとってしまう。世界王者ファンデルプールが60km/hに及ぶトップスピードでリードアウトを行なったものの、フィリプセンとの間に上手く割り込んだミランが圧倒的なスプリントを披露した。
ポジション回復で足を使っていたフィリプセンを寄せ付けず、ミランが開幕ステージを制覇。「狭い道にアップダウンで疲れ切っていたけれど、できる限り最高のスプリントをしようと思っていたよ。登り勾配だったからタイミングも難しかったし、フィリプセンの影がどんどん近づいてくるのが分かっていた。フィニッシュラインまでリードを守れて本当に良かった」と、ドイツ・ツアーからの連勝街道を突っ走るミランは話している。
また、ミランたちの背後ではメルリールとフルーネウェーヘンが交錯して激しく落車した。原因は失速したメルリールが再度踏み直し、ライン上でハンドルを投げた際にフルーネウェーヘンのラインを塞いだこと。視界の外から前輪を差し込まれたオランダ王者は60km/hで肩から叩きつけられて鎖骨骨折を負う事態となっている(メルリールは集団最後尾に降格)。チーム発表によればフルーネウェーヘンは数日以内に手術を受ける予定だという。
翌第2ステージは距離15.4kmの短距離個人タイムトライアル。ドイツツアーの2kmプロローグを制したミランも「全力で望んで良い結果を出したいと思う」と総合首位キープを狙うコメントを残している。
8月28日(日)、ベルギーとオランダを跨ぐ5日間のステージレース「レネウィ・ツアー(UCIワールドツアー)」が開幕した。2021年にビンクバンク・ツアーからベネルクス・ツアーに名称変更を行なった大会で、今年は記念すべき20回目となる開催。
例年「北のクラシック」と「アルデンヌクラシック」をミックスしたようなステージレイアウトだったが、今年は平坦ステージ3、個人タイムトライアル1、そしてフランドルの激坂を詰め込んだ最終ステージという構成になっているためスプリンターの出場が多め。同時開催中のブエルタ・ア・エスパーニャの裏番組といえないほどの豪華メンバーが集結している。
アルペシン・ドゥクーニンクは世界王者マチュー・ファンデルプール(オランダ)とヤスペル・フィリプセン(ベルギー)の2枚看板を揃え、ツール・ド・フランスで大活躍したビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)、ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)、ドイツ・ツアーを制圧したジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)、ベルギー王者アルノー・ドゥリー(ロット・ディステニー)、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)、ファビオ・ヤコブセン(オランダ、dsmフェルミニッヒ・ポストNL)といったトップスプリンターが集結。総合成績を狙うのは若手注目株のイラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)やティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツ)、TTを得意とするゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)といった面々だ。日本からは留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)が参戦している。
マーストリヒト郊外南西部を駆け巡る開幕ステージは163.6km。常にアップダウンを繰り返すがスプリンターが脱落するほどではなく、最後は緩やかな登り勾配ストレートにフィニッシュラインが引かれている。この日はビンゴールとTDTユニベットが2名ずつを送り込んだ合計5名の逃げグループが集団を引き離して逃げを打った。
メイン集団はスプリンターチームが変わるがわる牽引し、絶対に逃げ切らさせないタイム差でコントロール。昨年のゴールデンKMから名称変更したグリーンKM(500m間隔で3箇所設定され、それぞれのトップ通過者に-3秒が与えられる)ではアクセル・ユエンス(フランス、TDTユニベット)が合計-6秒を稼ぎ、この日の総合成績3位に入ることとなっている。
集団スプリントに向けてテンションを上げるメイン集団内では何度か落車が発生し、残り15km地点ではスプリントを狙ったオラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が負傷してしまう。遅れをとったフィリプセンはチームメイトのアシストを受けて、残り3km地点で集団先頭へと戻っている。
アンテルマルシェやロット、イネオスがスプリントトレインをぶつけあい、一気にポジションを上げたアルペシンも参戦。残り1km地点から始まる緩斜面勾配を駆け上がる集団からはヤコブセンが遅れをとってしまう。世界王者ファンデルプールが60km/hに及ぶトップスピードでリードアウトを行なったものの、フィリプセンとの間に上手く割り込んだミランが圧倒的なスプリントを披露した。
ポジション回復で足を使っていたフィリプセンを寄せ付けず、ミランが開幕ステージを制覇。「狭い道にアップダウンで疲れ切っていたけれど、できる限り最高のスプリントをしようと思っていたよ。登り勾配だったからタイミングも難しかったし、フィリプセンの影がどんどん近づいてくるのが分かっていた。フィニッシュラインまでリードを守れて本当に良かった」と、ドイツ・ツアーからの連勝街道を突っ走るミランは話している。
また、ミランたちの背後ではメルリールとフルーネウェーヘンが交錯して激しく落車した。原因は失速したメルリールが再度踏み直し、ライン上でハンドルを投げた際にフルーネウェーヘンのラインを塞いだこと。視界の外から前輪を差し込まれたオランダ王者は60km/hで肩から叩きつけられて鎖骨骨折を負う事態となっている(メルリールは集団最後尾に降格)。チーム発表によればフルーネウェーヘンは数日以内に手術を受ける予定だという。
翌第2ステージは距離15.4kmの短距離個人タイムトライアル。ドイツツアーの2kmプロローグを制したミランも「全力で望んで良い結果を出したいと思う」と総合首位キープを狙うコメントを残している。
レネウィ・ツアー2024第1ステージ結果
1位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | 3:41:01 |
2位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
3位 | アクセル・ジングレ(フランス、コフィディス) | |
4位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) | |
5位 | ポール・ペンウェット(フランス、グルパマFDJ) | |
6位 | ヘルベン・テイッセン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
7位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、チューダープロサイクリング) | |
8位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | |
9位 | ダヴィデ・ボンボイ(ベルギー、TDTユニベット) | |
10位 | イバン・ガルシア(スペイン、モビスター) | |
127位 | 留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト | +1:47 |
個人総合成績
1位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | 3:41:01 |
2位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
3位 | アクセル・ジングレ(フランス、コフィディス) | |
4位 | アクセル・ユエンス(フランス、TDTユニベット) | |
5位 | ラース・クラップス(ベルギー、フランダース・バロワーズ) | |
6位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) | |
7位 | ポール・ペンウェット(フランス、グルパマFDJ) | |
8位 | ヘルベン・テイッセン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
9位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、チューダープロサイクリング) | |
10位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) |
ヤングライダー賞 | アルノー・ドゥリー(ロット・ディステニー) |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp