2024/08/22(木) - 16:00
ファクターがトラックバイクをリリース。パリ五輪の男子チームパシュートで金メダルを獲得したオーストラリアナショナルチームのために開発されたHANZO TRACKと、よりバーサタイルに活用できるRAIDENの2モデルが用意された。
レーシングカーや航空宇宙産業を主戦場とするエンジニアリング集団をルーツとし、最先端のテクノロジーへの深い造詣を元にハイパフォーマンスなバイクを開発してきたファクター。
イスラエル・プレミアテックへ供給するロードバイクを中心に、近年ではXCバイクも開発するなど、そのバイクラインアップの幅を広げてきたファクターが、トラックバイクへと本格参入を果たした。
コンマ1秒を競うトラック競技の世界において、機材の優劣は勝敗に直結する重要な一つの要素だ。ブレーキや変速機といった制約もなく、純粋にスピードを求めたフレーム形状を追求できるトラックバイクの世界は、日進月歩で進化している。
その中で、世界トップレベルのトラック強国であるオーストラリアのナショナルチームがパートナーとして協力を仰いだのがファクターだった。ファクターはその要請を受け、2年にわたる開発期間を費やして作り上げたバイクが"HANZO TRACK"だ。
オーストラリアナショナルチームはHANZO TRACKを駆り、パリ五輪において男子チームパシュートで金メダルを獲得。1回戦では世界記録を1.3秒縮める3分40秒730という大記録を打ち立て、その強さを知らしめた。
その勝利と記録に大きく貢献したHANZO TRACKは、その名の通りファクターのTTバイクであるHANZOのシェイプを受け継ぎつつ、最新のトラックバイクの空力トレンドをキャッチアップした設計が特徴の一台だ。ファクターは、このバイクのためにCFDを社内に導入し、5か月弱に及ぶ解析を実行したという。
サイドビューではHANZOとよく似ているHANZO TRACKだが、視点を90度移動させると全く異なるバイクであることがわかる。もっとも大きな違いがフォークブレードとシートステーの造形だ。
大きく横に張り出したフォーク/シートステーのデザインはホイールとの間隔を取ることで空気をスムーズに流すという目的、そしてライダーの脚にあたる空気の抵抗を低減することで乗車時の空気抵抗を大きく引き下げることを狙っている。
フレームと合わせて開発されたブラックインクのZERO Trackホイールセットは、前輪が前面投影面積を最小化するフラット形状、後輪が整流効果に優れたレンズ形状のディスクホイールとなっており、このフレームと組み合わせることで最高のエアロダイナミクスを発揮する。
コックピット周辺の設計はTTバイクであるHANZOと共通で、高いセッティングの自由度を発揮。ライダーそれぞれのポジションに合わせたセッティングを可能とした。
シートクランプ周りの設計もユニークな点。エアロ形状のスィープバックシートポストがフレームの外側に露出するようなデザインとなることで、UCIのルールをクリアしながら一般的なフレームよりも大きなアスペクト比の断面形状を実現している。
最大限の空力性能を発揮するように設計されつつ、トラックレーサーの強大なパワーを受け止める最高レベルの剛性を兼ね備えているHANZO TRACK。ボリューミーなチェーンステー、そして炭素繊維をより長く配置できるように設計されたBB周りの形状により、ペダリング効率を最大化している。
世界最速のパシュートバイクとして、目覚ましい結果を残したHANZO TRACK。日本においても一般販売が開始されることが発表された。価格はフレームセットおよび、ブラックインクのZERO Trackホイールセットのパッケージで1,699,500円(税込)。サイズはS/M、M/Lでの展開となる。
ファクター RAIDEN
HANZO TRACKと同時に発表されたトラックバイクがRAIDEN。パシュートバイクであるHANZO TRACKに対し、雷電の名が与えられたこのバイクはマススタート種目にピッタリな一台として、スプリントからマディソン、オムニアムまでカバーするバーサタイルトラックバイクだ。
OSTRO VAMとHANZO TRACKの開発から得たノウハウを最大限に活用して開発されたRAIDENは、その両者の特質を併せ持つ。つまり、HANZO TRACKのスピードと、OSTRO VAMの持つ機動性を両立しているのだ。
そのために、ファクターはRAIDENに優れたハンドリングを与えた。多くのレーサーが交錯しポジション取りが勝敗を分ける種目において、ライバルたちの間隙を縫い前に出られるバイクとするため、ファクターは数多くのトラックライダーにとって理想的なジオメトリーを徹底的に調査したという。
そして、トラックレーサーの高い出力を一滴も無駄にしない剛性も備えられた。ファクターの蓄積したカーボンレイアップに関するノウハウを結集し、最高レベルの剛性を実現。特に剛性と空力のバランスが重要となるチェーンステーやシートステーといった部位に関しては、HANZO TRACKからのフィードバックも活用されている。
エアロダイナミクスについては、集団走行を前提としたOSTRO VAMにインスピレーションを受けている。特に、気流が乱れやすいマスドレースにおいて、OSTRO VAMの開発プロセスで得た形状からヒントを得たフロントエンドの設計は優れた効果を発揮するという。
オーストラリアナショナルチームとの共同プロジェクトからのフィードバック、そしてOSTRO VAMとHANZO TRACKの開発経験を活用して生み出されたRAIDENは、あらゆるレベルのトラックレーサーにとって武器となる1台だ。
サイズは XS、S、M、Lの4種類。フレームセットおよび、ブラックインク60ホイール、もしくはZERO TRACKホイールとのパッケージでの販売が予定されている。価格はそれぞれ742,500円、1,105,500円、1,600,500円(税込)。
ファクター HANZO TRACK
サイズ:S/M、M/L
価格:1,699,500円(税込)※フレームセット Premium Package+Black Inc ZERO Track
ファクター RAIDEN
サイズ:XS、S、M、L
フレームセット Premium Package:742,500円(税込)
フレームセット Premium Package+Black inc 60:1,105,500円(税込)
フレームセット Premium Package+Black Inc ZERO Track:1,600,500円 (税込)
レーシングカーや航空宇宙産業を主戦場とするエンジニアリング集団をルーツとし、最先端のテクノロジーへの深い造詣を元にハイパフォーマンスなバイクを開発してきたファクター。
イスラエル・プレミアテックへ供給するロードバイクを中心に、近年ではXCバイクも開発するなど、そのバイクラインアップの幅を広げてきたファクターが、トラックバイクへと本格参入を果たした。
コンマ1秒を競うトラック競技の世界において、機材の優劣は勝敗に直結する重要な一つの要素だ。ブレーキや変速機といった制約もなく、純粋にスピードを求めたフレーム形状を追求できるトラックバイクの世界は、日進月歩で進化している。
その中で、世界トップレベルのトラック強国であるオーストラリアのナショナルチームがパートナーとして協力を仰いだのがファクターだった。ファクターはその要請を受け、2年にわたる開発期間を費やして作り上げたバイクが"HANZO TRACK"だ。
オーストラリアナショナルチームはHANZO TRACKを駆り、パリ五輪において男子チームパシュートで金メダルを獲得。1回戦では世界記録を1.3秒縮める3分40秒730という大記録を打ち立て、その強さを知らしめた。
その勝利と記録に大きく貢献したHANZO TRACKは、その名の通りファクターのTTバイクであるHANZOのシェイプを受け継ぎつつ、最新のトラックバイクの空力トレンドをキャッチアップした設計が特徴の一台だ。ファクターは、このバイクのためにCFDを社内に導入し、5か月弱に及ぶ解析を実行したという。
サイドビューではHANZOとよく似ているHANZO TRACKだが、視点を90度移動させると全く異なるバイクであることがわかる。もっとも大きな違いがフォークブレードとシートステーの造形だ。
大きく横に張り出したフォーク/シートステーのデザインはホイールとの間隔を取ることで空気をスムーズに流すという目的、そしてライダーの脚にあたる空気の抵抗を低減することで乗車時の空気抵抗を大きく引き下げることを狙っている。
フレームと合わせて開発されたブラックインクのZERO Trackホイールセットは、前輪が前面投影面積を最小化するフラット形状、後輪が整流効果に優れたレンズ形状のディスクホイールとなっており、このフレームと組み合わせることで最高のエアロダイナミクスを発揮する。
コックピット周辺の設計はTTバイクであるHANZOと共通で、高いセッティングの自由度を発揮。ライダーそれぞれのポジションに合わせたセッティングを可能とした。
シートクランプ周りの設計もユニークな点。エアロ形状のスィープバックシートポストがフレームの外側に露出するようなデザインとなることで、UCIのルールをクリアしながら一般的なフレームよりも大きなアスペクト比の断面形状を実現している。
最大限の空力性能を発揮するように設計されつつ、トラックレーサーの強大なパワーを受け止める最高レベルの剛性を兼ね備えているHANZO TRACK。ボリューミーなチェーンステー、そして炭素繊維をより長く配置できるように設計されたBB周りの形状により、ペダリング効率を最大化している。
世界最速のパシュートバイクとして、目覚ましい結果を残したHANZO TRACK。日本においても一般販売が開始されることが発表された。価格はフレームセットおよび、ブラックインクのZERO Trackホイールセットのパッケージで1,699,500円(税込)。サイズはS/M、M/Lでの展開となる。
ファクター RAIDEN
HANZO TRACKと同時に発表されたトラックバイクがRAIDEN。パシュートバイクであるHANZO TRACKに対し、雷電の名が与えられたこのバイクはマススタート種目にピッタリな一台として、スプリントからマディソン、オムニアムまでカバーするバーサタイルトラックバイクだ。
OSTRO VAMとHANZO TRACKの開発から得たノウハウを最大限に活用して開発されたRAIDENは、その両者の特質を併せ持つ。つまり、HANZO TRACKのスピードと、OSTRO VAMの持つ機動性を両立しているのだ。
そのために、ファクターはRAIDENに優れたハンドリングを与えた。多くのレーサーが交錯しポジション取りが勝敗を分ける種目において、ライバルたちの間隙を縫い前に出られるバイクとするため、ファクターは数多くのトラックライダーにとって理想的なジオメトリーを徹底的に調査したという。
そして、トラックレーサーの高い出力を一滴も無駄にしない剛性も備えられた。ファクターの蓄積したカーボンレイアップに関するノウハウを結集し、最高レベルの剛性を実現。特に剛性と空力のバランスが重要となるチェーンステーやシートステーといった部位に関しては、HANZO TRACKからのフィードバックも活用されている。
エアロダイナミクスについては、集団走行を前提としたOSTRO VAMにインスピレーションを受けている。特に、気流が乱れやすいマスドレースにおいて、OSTRO VAMの開発プロセスで得た形状からヒントを得たフロントエンドの設計は優れた効果を発揮するという。
オーストラリアナショナルチームとの共同プロジェクトからのフィードバック、そしてOSTRO VAMとHANZO TRACKの開発経験を活用して生み出されたRAIDENは、あらゆるレベルのトラックレーサーにとって武器となる1台だ。
サイズは XS、S、M、Lの4種類。フレームセットおよび、ブラックインク60ホイール、もしくはZERO TRACKホイールとのパッケージでの販売が予定されている。価格はそれぞれ742,500円、1,105,500円、1,600,500円(税込)。
ファクター HANZO TRACK
サイズ:S/M、M/L
価格:1,699,500円(税込)※フレームセット Premium Package+Black Inc ZERO Track
ファクター RAIDEN
サイズ:XS、S、M、L
フレームセット Premium Package:742,500円(税込)
フレームセット Premium Package+Black inc 60:1,105,500円(税込)
フレームセット Premium Package+Black Inc ZERO Track:1,600,500円 (税込)
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