2024/07/08(月) - 19:40
MTB全日本選手権2日目XCO、女子エリートは小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が昨年に続き連覇を達成。一昨年のエリートより速かったU23での勝利を入れると3連覇を達成。ユースの高校生・日吉彩華は誰よりも速く3周回を完了、U23、ジュニア、マスターズ各クラスにチャンピオンが誕生した。

スタートを待つ女子レース。パリ五輪代表の川口うらら(TEAM TATSUNO)と連覇のかかる小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)と photo:Makoto AYANO
2日目昼に開催された女子レースはエリート、U23、ジュニア、ユース、マスターズ各カテゴリーのすべて選手が時差無しで一斉スタートする混走レースに。出走人数はエリートが11人、U23が1人、ジュニアが1人、ユースが8人、マスターズが6人の、合計27人。マスターズは2周、ユースは3周、ジュニアとU23は4周、エリートは5周のレースだ。

女子エリート、U23、ジュニア、ユース、マスターズの一斉スタート photo:Makoto AYANO
スタートダッシュを決めたのは昨日のXCC覇者&パリ五輪のXCO代表選手に選出された川口うらら(TEAM TATSUNO)。スタートループ完了時には小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が先頭に立ち、川口を従えてシングルトラックの登りへと突入していく。

スタートループをトップでこなした川口うらら(TEAM TATSUNO) photo:Makoto AYANO
小林、川口に続くのはU23の石田唯(TRKWorks)、ジュニアの日吉愛華(中京大学/Teamまるいち)とユースの日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち)姉妹、ユースの石川七海(ChampionSystem Japan Test Team)と有松鈴々菜(Q-MAX)。6人パックは連なりながらつづら折れのシングルトラックをこなし、ゲレンデの登りへ。

スタートループを終えて7人がゲレンデの登りへと入っていく photo:Makoto AYANO
今大会からさらに難易度を増したロックセクションへ突入していくが、石川七海が大岩を越えてのドロップオフで着地に失敗し、転倒。腹部を強打した石川は継続の意思を見せるがそのまま起き上がることができずリタイアを強いられた。

ロックセクションをトップでこなす日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち) photo:Makoto AYANO

ロックセクションをこなす小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Makoto AYANO
登りの厳しさと酷暑的な気温上昇で先頭グループもバラけだし、さらにロックセクションの処理の難しさでそれぞれの独走に。ユースの日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち)が華奢な身体をフルに使って岩場を巧みにこなし、さらに登りで踏み込んで先行することに。2009年生まれの高校生選手である日吉は、そのままエリートを含む誰より速く3周回を終了し、ユースクラスに優勝した。

エリートを含むレースのトップを独走る日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち) photo:Makoto AYANO
酷暑のサバイバルとなったエリートは先行する小林あか里が川口うららに2分以上の差をつけて危なげなく逃げ切り優勝、昨年に続き連覇を達成した。一昨年の修善寺での全日本ではU23ながらエリート含め総合優勝しているため実質3連覇だ。

独走に持ち込む小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Makoto AYANO

後退した川口うらら(TEAM TATSUNO)だが諦めずに追走する photo:Makoto AYANO
フィニッシュではバイクを高々と持ち上げ、母の可奈子さんと抱き合って喜んだ。
小林は言う「暑さで厳しいレースになることは分かっていたけど、そのなかで自分で展開を作っていけたのは良かった。言いたいことはたくさんあるけど、今は優勝できて嬉しい。

女子エリートを連覇した小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Makoto AYANO
この1ヶ月は辛く、悔しい思いをして、それでも応援してくれる人たちが温かい声をかけてくれた。その人達のためにも走らなきゃと思い、スタートラインに立てた。優勝で恩返しができて、自分の強さも証明できたと思っています。また来年も優勝できるように一年頑張っていきます」。

母・可奈子さんと喜び合う小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Makoto AYANO
U23 1位 石田唯(TRKWorks)

U23の石田唯(TRKWorks) photo:Makoto AYANO
「初めてMTBレースに出てちょうど1年がたった節目の、その時と同じレースでした。様々な成長できる点があると感じたレースなので、少しづつ、もっとMTBをスキル的な面でうまくなっていければと思います。富士見はパワーコースですがちょっとしたテクニックで他の選手より劣っていたのと、暑さにやられていつもどおりの自分は出せなかった。もっと経験を積んでいきたい」。
ジュニア 1位 日吉愛華(中京大学/Teamまるいち)

女子ジュニア優勝の日吉愛華(中京大学/Teamまるいち) photo:Makoto AYANO
スタートから調子良く走れていたのに1周目終了時には大きく落ち込み、2周目から上げていく走りになりました。一人旅だったけど今シーズンで一番良く走れた。これからも頑張って総合優勝できるように強くなります。
ユース 1位 日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち)

女子ユース表彰 日吉彩華(LimitedTeam846まるいち)、2位有松鈴々菜(Q-MAX)、3位神武奏帆(チーム輪工房) photo:Makoto AYANO
今まででも良かった走りだと思います。このコースは得意で、ロックセクションも得意です。縦の動きがあるとうまくいきます。フィードのあたりのセクションで踏み込んだらエリートの選手たちよりも前に出ちゃったので、それからは後ろの様子を見ながら抜かれたくはないと思いながら走っていました。
前日まで食欲も無かったんですが、今朝起きたら調子が良くなっていました。
(自転車を始めたのは何時?)小学2年生からで、始めたのはお姉ちゃん(愛華さん)が少し先でした。

3周回を誰よりも速く走った日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち) 
女子ジュニア優勝の日吉愛華(中京大学/Teamまるいち),
マスターズ 1位 片岡幸 (Team轍屋)

女子マスターズ優勝の片岡幸 (Team轍屋) photo:Makoto AYANO
今年はマウンテンバイクでの遊びが足りていなかった。優勝は嬉しいけど走りの方はダサかったので、トレーニングと言うよりはもう少しマウンテンバイクで遊んで身につけていきたいと思います。この後はシマノバイカーズやエクステラを予定しているので、そこで遊べばレベルも上がってくるんじゃないかと思います」。

女子マスターズ表彰 1位片岡幸 (Team轍屋)、2位小林真清(TeamSoleil悠)、3位小田島梨絵(Heritage Keeper) photo:Makoto AYANO

XCO各カテゴリーの優勝者たちがナショナルジャージで勢揃い photo:Makoto AYANO

2日目昼に開催された女子レースはエリート、U23、ジュニア、ユース、マスターズ各カテゴリーのすべて選手が時差無しで一斉スタートする混走レースに。出走人数はエリートが11人、U23が1人、ジュニアが1人、ユースが8人、マスターズが6人の、合計27人。マスターズは2周、ユースは3周、ジュニアとU23は4周、エリートは5周のレースだ。

スタートダッシュを決めたのは昨日のXCC覇者&パリ五輪のXCO代表選手に選出された川口うらら(TEAM TATSUNO)。スタートループ完了時には小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が先頭に立ち、川口を従えてシングルトラックの登りへと突入していく。

小林、川口に続くのはU23の石田唯(TRKWorks)、ジュニアの日吉愛華(中京大学/Teamまるいち)とユースの日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち)姉妹、ユースの石川七海(ChampionSystem Japan Test Team)と有松鈴々菜(Q-MAX)。6人パックは連なりながらつづら折れのシングルトラックをこなし、ゲレンデの登りへ。

今大会からさらに難易度を増したロックセクションへ突入していくが、石川七海が大岩を越えてのドロップオフで着地に失敗し、転倒。腹部を強打した石川は継続の意思を見せるがそのまま起き上がることができずリタイアを強いられた。


登りの厳しさと酷暑的な気温上昇で先頭グループもバラけだし、さらにロックセクションの処理の難しさでそれぞれの独走に。ユースの日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち)が華奢な身体をフルに使って岩場を巧みにこなし、さらに登りで踏み込んで先行することに。2009年生まれの高校生選手である日吉は、そのままエリートを含む誰より速く3周回を終了し、ユースクラスに優勝した。

酷暑のサバイバルとなったエリートは先行する小林あか里が川口うららに2分以上の差をつけて危なげなく逃げ切り優勝、昨年に続き連覇を達成した。一昨年の修善寺での全日本ではU23ながらエリート含め総合優勝しているため実質3連覇だ。


フィニッシュではバイクを高々と持ち上げ、母の可奈子さんと抱き合って喜んだ。
小林は言う「暑さで厳しいレースになることは分かっていたけど、そのなかで自分で展開を作っていけたのは良かった。言いたいことはたくさんあるけど、今は優勝できて嬉しい。

この1ヶ月は辛く、悔しい思いをして、それでも応援してくれる人たちが温かい声をかけてくれた。その人達のためにも走らなきゃと思い、スタートラインに立てた。優勝で恩返しができて、自分の強さも証明できたと思っています。また来年も優勝できるように一年頑張っていきます」。

U23 1位 石田唯(TRKWorks)

「初めてMTBレースに出てちょうど1年がたった節目の、その時と同じレースでした。様々な成長できる点があると感じたレースなので、少しづつ、もっとMTBをスキル的な面でうまくなっていければと思います。富士見はパワーコースですがちょっとしたテクニックで他の選手より劣っていたのと、暑さにやられていつもどおりの自分は出せなかった。もっと経験を積んでいきたい」。
ジュニア 1位 日吉愛華(中京大学/Teamまるいち)

スタートから調子良く走れていたのに1周目終了時には大きく落ち込み、2周目から上げていく走りになりました。一人旅だったけど今シーズンで一番良く走れた。これからも頑張って総合優勝できるように強くなります。
ユース 1位 日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち)

今まででも良かった走りだと思います。このコースは得意で、ロックセクションも得意です。縦の動きがあるとうまくいきます。フィードのあたりのセクションで踏み込んだらエリートの選手たちよりも前に出ちゃったので、それからは後ろの様子を見ながら抜かれたくはないと思いながら走っていました。
前日まで食欲も無かったんですが、今朝起きたら調子が良くなっていました。
(自転車を始めたのは何時?)小学2年生からで、始めたのはお姉ちゃん(愛華さん)が少し先でした。


マスターズ 1位 片岡幸 (Team轍屋)

今年はマウンテンバイクでの遊びが足りていなかった。優勝は嬉しいけど走りの方はダサかったので、トレーニングと言うよりはもう少しマウンテンバイクで遊んで身につけていきたいと思います。この後はシマノバイカーズやエクステラを予定しているので、そこで遊べばレベルも上がってくるんじゃないかと思います」。


MTB全日本選手権2024XCO女子カテゴリー リザルト
女子エリート | ||
1位 | 小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) | 1:07:24.74 |
2位 | 川口うらら(TEAM TATSUNO) | +2:13.74 |
3位 | 竹村舞葉(AX MTB Team Elite) | +13:32.96 |
女子U23 | ||
1位 | 石田唯(TRKWorks) | 0:58:08.43 |
女子ジュニア | ||
1位 | 日吉愛華(中京大学/Teamまるいち) | 0:59:02.20 |
女子ユース | ||
1位 | 日吉彩華(岐阜第一高等学校/Teamまるいち) | 0:40:42.44 |
2位 | 有松鈴々菜(Q-MAX) | +1:31.71 |
3位 | 神武奏帆(チーム輪工房) | +9:54.12 |
女子マスターズ | ||
1位 | 片岡幸 (Team轍屋) | 0:33:10.35 |
2位 | 小林真清(TeamSoleil悠) | +1:28.57 |
3位 | 小田島梨絵(Heritage Keeper) | +3:52.29 |
text&photo:Makoto AYANO
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