2024/06/28(金) - 11:00
イタリアのサドルブランドであるフィジークが、オーダーメイドのパッドを作成する"ONE-TO-ONE"を開始。ライダーそれぞれのサドル圧力を計測し、特注の3Dプリントパッドを作成する、パーソナルカスタムサービスだ。
自転車とサイクリストのコンタクトポイントの中でも、もっとも個人差の大きな部位となるサドル。コックピットを含めインテグレート化が進むロードバイクにおいても、最後まで高い互換性が残されているのは、それぞれのサイクリストにとってフィットするサドルが全く異なるから。
その象徴とも言えるのが、トラディショナルなレザーサドルだろう。使い込むにつれて変形しパーソナライズされていき、一度馴染んだものはサイクリストにとってこの上ない宝とまで呼ばれてきた。一方で、多くのデメリットも存在している。重く、水分に弱く、メンテナンスも必要。そして、「育つ」までの間は我慢を強いられる。
でももし、そんなデメリットの無いサドルがあれば、最高なのではないだろうか。自分自身の身体の形状やペダリングの癖、着座位置に最初から最適化されたモダンなサドル。サイクリストの夢である理想のサドルを実現すべく、世界で初めて3Dプリントパッドを採用したADAPTIVEサドルを発売し、その先進性を知らしめたフィジークがローンチしたのが、"ONE-TO-ONE"だ。
ライダーの圧力マップ測定と3Dプリントパッドが可能としたカスタムサービス
"ONE-TO-ONE"は、3Dプリントパッドの特徴である設計の自由度を最大限に活かし、ライダー一人一人のために特別に設計されたパッドを提供するカスタムサービスだ。このサービス実現のカギとなったのは2つ。
一つは言うまでも無く、3DプリントパッドのADAPTIVEテクノロジーだ。従来の射出成型とは異なり、金型が不要で単品生産に向いているという製造上の特徴も、ワンオフのカスタムパーツに向いている点。
そしてなにより、格子の太さや密度を変更することで、狙った部位に狙った柔軟性をシームレスに与えられるADAPTIVEパッドは、幅広いライダーの特徴を的確に反映することが可能となる。
フィジークはこの目標を実現するため、ライダーのパーソナルな圧力データを3Dプリント構造へと変換するプロセスを3年間にわたって研究してきたという。
もう一つの要素となるのは、ライダーのパーソナルデータ取得方法だ。3Dプリントパッドを製作するためのベースとなる圧力データには、ライダーの身体がサドルに伝える力、そしてその力がサドル表面でどのように分散されるかというデータが含まれる。
そして重要となるのが、それらをペダリングやライディングポジションの変化を伴う動的環境において取得すること。このために、圧力マッピングの祖であり、多くの専業フィッターから支持されるゲビオマイズドと協業し、専用の測定機器を開発した。
新開発の圧力センサーマットは、サドルに被せることで64点の圧力を計測し、内蔵のBluetoothトランスミッターを介してリアルタイムで中継可能。バイク上での実際のシッティングポジションを反映し、サドル上での安定性の指標、圧力のピーク値やホットスポット、骨盤の傾きなど、最も重要なパラメーターを特定することを可能とした。
車種によって複数のポジションで計測され、ドロップハンドルのバイクではハンドルトップ、ブラケットフード、ドロップポジション、TT/トライアスロンバイクではエアロバーとベースバー、フラットハンドルバイクではグリップ位置にて測定することとなる。
データが示す最適解へ。サドル形状もパッド設計も取り付け位置も
ONE-TO-ONEのサービスは複数のステップで構成される。ワフーのKICKR ROLLERに自身のバイクを取り付け、現在使っているサドルに圧力センサーマットを装着し、圧力データを計測。
この結果をもとにマッチングアルゴリズムがフィジーク製品の中から最も適したサドル形状をピックアップ。推奨されたサドルを装着し、再度取得した圧力データをもとに、カスタム3Dプリントパッドが作成されると同時に、推奨される取り付け位置も提示される。
ライダーはカーボンレールのR1モデル、もしくはKiumレールのR3モデルのどちらかを選択し、オーダーを確定すると自動的に発注が完了し、フィジークにてカスタムサドルが生産される。
ライダーがディーラーにてONE-TO-ONEサドルを受け取った後は、最後のセッションを受けられる。ここでは、ONE-TO-ONEサドルの圧力データと、以前のサドルのデータを比較し、改善されたパラメーターを視覚的に理解することが可能となる。
国内では2店舗が取り扱い、対応モデルは6モデル
このONE-TO-ONEサービスに対応するサドルは、現在ADAPTIVEモデルが展開されているVENTO ARGO、VENTO ANTARES、TEMPO ALIANTEに加え、オフロードモデルのTERRA ARGO、トライアスロン向けのTRANSIRO AERIS LD、TRANSIRO AERIS SDの計6モデル。
すべてのラインナップに対して9x7mmカーボンレール仕様のR1と7x7mm Kiumレール仕様のR3を選択可能となり、R1が107,000円、R3が98,600円(共に税込)となる。
そして、サービス開始と同時にONE-TO-ONEを取り扱うディーラーは全世界で24店舗となり、日本国内ではシルベストサイクル梅田店とワイズロード川崎店が正規ディーラーとなる。
サドルに関して悩みを持つサイクリスト、最高のパフォーマンスを発揮したいサイクリストは、ぜひ一度両店に訪れてみては。
フィジーク ONE-TO-ONE
対応サドル:VENTO ARGO、VENTO ANTARES、TEMPO ALIANTE、TERRA ARGO、TRANSIRO AERIS LD、TRANSIRO AERIS SD
価格:107,000円(税込、R1)、98,600円(税込、R3)
自転車とサイクリストのコンタクトポイントの中でも、もっとも個人差の大きな部位となるサドル。コックピットを含めインテグレート化が進むロードバイクにおいても、最後まで高い互換性が残されているのは、それぞれのサイクリストにとってフィットするサドルが全く異なるから。
その象徴とも言えるのが、トラディショナルなレザーサドルだろう。使い込むにつれて変形しパーソナライズされていき、一度馴染んだものはサイクリストにとってこの上ない宝とまで呼ばれてきた。一方で、多くのデメリットも存在している。重く、水分に弱く、メンテナンスも必要。そして、「育つ」までの間は我慢を強いられる。
でももし、そんなデメリットの無いサドルがあれば、最高なのではないだろうか。自分自身の身体の形状やペダリングの癖、着座位置に最初から最適化されたモダンなサドル。サイクリストの夢である理想のサドルを実現すべく、世界で初めて3Dプリントパッドを採用したADAPTIVEサドルを発売し、その先進性を知らしめたフィジークがローンチしたのが、"ONE-TO-ONE"だ。
ライダーの圧力マップ測定と3Dプリントパッドが可能としたカスタムサービス
"ONE-TO-ONE"は、3Dプリントパッドの特徴である設計の自由度を最大限に活かし、ライダー一人一人のために特別に設計されたパッドを提供するカスタムサービスだ。このサービス実現のカギとなったのは2つ。
一つは言うまでも無く、3DプリントパッドのADAPTIVEテクノロジーだ。従来の射出成型とは異なり、金型が不要で単品生産に向いているという製造上の特徴も、ワンオフのカスタムパーツに向いている点。
そしてなにより、格子の太さや密度を変更することで、狙った部位に狙った柔軟性をシームレスに与えられるADAPTIVEパッドは、幅広いライダーの特徴を的確に反映することが可能となる。
フィジークはこの目標を実現するため、ライダーのパーソナルな圧力データを3Dプリント構造へと変換するプロセスを3年間にわたって研究してきたという。
もう一つの要素となるのは、ライダーのパーソナルデータ取得方法だ。3Dプリントパッドを製作するためのベースとなる圧力データには、ライダーの身体がサドルに伝える力、そしてその力がサドル表面でどのように分散されるかというデータが含まれる。
そして重要となるのが、それらをペダリングやライディングポジションの変化を伴う動的環境において取得すること。このために、圧力マッピングの祖であり、多くの専業フィッターから支持されるゲビオマイズドと協業し、専用の測定機器を開発した。
新開発の圧力センサーマットは、サドルに被せることで64点の圧力を計測し、内蔵のBluetoothトランスミッターを介してリアルタイムで中継可能。バイク上での実際のシッティングポジションを反映し、サドル上での安定性の指標、圧力のピーク値やホットスポット、骨盤の傾きなど、最も重要なパラメーターを特定することを可能とした。
車種によって複数のポジションで計測され、ドロップハンドルのバイクではハンドルトップ、ブラケットフード、ドロップポジション、TT/トライアスロンバイクではエアロバーとベースバー、フラットハンドルバイクではグリップ位置にて測定することとなる。
データが示す最適解へ。サドル形状もパッド設計も取り付け位置も
ONE-TO-ONEのサービスは複数のステップで構成される。ワフーのKICKR ROLLERに自身のバイクを取り付け、現在使っているサドルに圧力センサーマットを装着し、圧力データを計測。
この結果をもとにマッチングアルゴリズムがフィジーク製品の中から最も適したサドル形状をピックアップ。推奨されたサドルを装着し、再度取得した圧力データをもとに、カスタム3Dプリントパッドが作成されると同時に、推奨される取り付け位置も提示される。
ライダーはカーボンレールのR1モデル、もしくはKiumレールのR3モデルのどちらかを選択し、オーダーを確定すると自動的に発注が完了し、フィジークにてカスタムサドルが生産される。
ライダーがディーラーにてONE-TO-ONEサドルを受け取った後は、最後のセッションを受けられる。ここでは、ONE-TO-ONEサドルの圧力データと、以前のサドルのデータを比較し、改善されたパラメーターを視覚的に理解することが可能となる。
国内では2店舗が取り扱い、対応モデルは6モデル
このONE-TO-ONEサービスに対応するサドルは、現在ADAPTIVEモデルが展開されているVENTO ARGO、VENTO ANTARES、TEMPO ALIANTEに加え、オフロードモデルのTERRA ARGO、トライアスロン向けのTRANSIRO AERIS LD、TRANSIRO AERIS SDの計6モデル。
すべてのラインナップに対して9x7mmカーボンレール仕様のR1と7x7mm Kiumレール仕様のR3を選択可能となり、R1が107,000円、R3が98,600円(共に税込)となる。
そして、サービス開始と同時にONE-TO-ONEを取り扱うディーラーは全世界で24店舗となり、日本国内ではシルベストサイクル梅田店とワイズロード川崎店が正規ディーラーとなる。
サドルに関して悩みを持つサイクリスト、最高のパフォーマンスを発揮したいサイクリストは、ぜひ一度両店に訪れてみては。
フィジーク ONE-TO-ONE
対応サドル:VENTO ARGO、VENTO ANTARES、TEMPO ALIANTE、TERRA ARGO、TRANSIRO AERIS LD、TRANSIRO AERIS SD
価格:107,000円(税込、R1)、98,600円(税込、R3)
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