2024/06/19(水) - 08:33
4名による集団スプリントで決着したツール・ド・スイス・ウィメン第4ステージ。デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)が圧巻のスピードでロンゴボルギーニを退け、区間3勝目と共に総合優勝を手に入れた。
キャニオン・スラムが逃げ切りワンツーフィニッシュを決めた翌日、ツール・ド・スイス・ウィメンは最終第4ステージを迎えた。コースは前日のフィニッシュ地点であるシャンパーニュを発着する127.5kmで、序盤と中盤に2級山岳が登場し、それ以降は下りと平坦路がフィニッシュまで続く丘陵ステージだ。
スタート直後から始まったアタック合戦の末、ウルシュカ・ジガート(スロベニア、リブ・アルウラー・ジェイコ)と19歳のニンケ・フィンケ(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)という2人が逃げを打つ。これをメイン集団から飛び出したニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム)ら7名が追いかけ、残り58km地点で合流。しかしその中に総合6位(2分56秒遅れ)のジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)が入ったため、リドル・トレックやSDワークス・プロタイムがメイン集団をタイトにコントロールした。
一時3分まで拡がった逃げ集団のリードは残り距離の消化と共に減っていき、この日2つ目の2級山岳はアントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム)が先頭で通過。その下りで先頭は5名まで減り、それを追うプロトンも登りで人数が絞られる。
一気にペースの上がったメイン集団は残り13kmで逃げを捉え、下りでカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が仕掛ける。しかしエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)や総合リーダーであるデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)を引き離すことはできず、またその背後には前日勝者のニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム)もつく。そして先頭4名のまま最終ストレートに突入し、最終日の勝負はスプリントに持ち込まれた。
ニエウィアドマのリードアウトからブラッドバリーは飛び出すことができず、代わりにロンゴボルギーニとフォレリングがほぼ同時にスプリントを開始する。そしてトップスピードでロンゴボルギーニを上回ったフォレリングが、区間3勝目で総合優勝に華を添えた。
「今日、勝利ができるとは思っていなかった。ただ長く遠ざかっていたスプリントができて良かったし、何より勝てた。また大きな目標であるツール・ド・フランス・ファムに向け、山岳を含むレースでの総合優勝は良いことだ」と喜びを語ったフォレリング。5月のラ・ブエルタ・フェメニナからこれで4大会連続の総合優勝と敵なし状態のまま、翌日(本日)行われるオランダTT選手権に臨む予定だ。
キャニオン・スラムが逃げ切りワンツーフィニッシュを決めた翌日、ツール・ド・スイス・ウィメンは最終第4ステージを迎えた。コースは前日のフィニッシュ地点であるシャンパーニュを発着する127.5kmで、序盤と中盤に2級山岳が登場し、それ以降は下りと平坦路がフィニッシュまで続く丘陵ステージだ。
スタート直後から始まったアタック合戦の末、ウルシュカ・ジガート(スロベニア、リブ・アルウラー・ジェイコ)と19歳のニンケ・フィンケ(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)という2人が逃げを打つ。これをメイン集団から飛び出したニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム)ら7名が追いかけ、残り58km地点で合流。しかしその中に総合6位(2分56秒遅れ)のジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)が入ったため、リドル・トレックやSDワークス・プロタイムがメイン集団をタイトにコントロールした。
一時3分まで拡がった逃げ集団のリードは残り距離の消化と共に減っていき、この日2つ目の2級山岳はアントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム)が先頭で通過。その下りで先頭は5名まで減り、それを追うプロトンも登りで人数が絞られる。
一気にペースの上がったメイン集団は残り13kmで逃げを捉え、下りでカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が仕掛ける。しかしエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)や総合リーダーであるデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)を引き離すことはできず、またその背後には前日勝者のニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム)もつく。そして先頭4名のまま最終ストレートに突入し、最終日の勝負はスプリントに持ち込まれた。
ニエウィアドマのリードアウトからブラッドバリーは飛び出すことができず、代わりにロンゴボルギーニとフォレリングがほぼ同時にスプリントを開始する。そしてトップスピードでロンゴボルギーニを上回ったフォレリングが、区間3勝目で総合優勝に華を添えた。
「今日、勝利ができるとは思っていなかった。ただ長く遠ざかっていたスプリントができて良かったし、何より勝てた。また大きな目標であるツール・ド・フランス・ファムに向け、山岳を含むレースでの総合優勝は良いことだ」と喜びを語ったフォレリング。5月のラ・ブエルタ・フェメニナからこれで4大会連続の総合優勝と敵なし状態のまま、翌日(本日)行われるオランダTT選手権に臨む予定だ。
ツール・ド・スイス・ウィメン2024第4ステージ結果
1位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 3:17:53 |
2位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | |
3位 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム) | |
4位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
5位 | シュテフィ・ヘーベルリン(スイス・ナショナルチーム) | +0:42 |
6位 | エヴィータ・ムジック(フランス、FDJスエズ) | |
7位 | ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
8位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム) | |
9位 | ロジータ・レインハウト(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
10位 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、リブ・アルウラー・ジェイコ) |
個人総合成績
1位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 9:03:17 |
2位 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム) | +1:28 |
3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | +1:30 |
4位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック) | +2:24 |
5位 | キム・カゾー(ニュージーランド、EFエデュケーション・キャノンデール) | +3:47 |
6位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) | +4:11 |
7位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック) | +5:33 |
8位 | キム・カゾー(ニュージーランド、EFエデュケーション・キャノンデール) | +5:44 |
9位 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +6:00 |
10位 | エヴィータ・ムジック(フランス、FDJスエズ) | +6:49 |
その他の特別賞
ポイント賞 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) |
ヤングライダー賞 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム) |
チーム総合成績 | キャニオン・スラム |
text:Sotaro.Arakawa
photo:Tour de Suisse
photo:Tour de Suisse
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