2024/06/18(火) - 10:05
平林安里と北林力が出場したMTB W杯第4戦でポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)とニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム)が圧勝。シューターの最多優勝記録がまた一つ更新されている。
MTBレースの最高峰シリーズ、UCIマウンテンバイクワールドカップ(XCO)第4戦の舞台はイタリアはトレンティーノ州の山岳リゾート、ヴァル・ディ・ソーレ。毎年W杯カレンダーに組み込まれ、選手権大会も数多く開催される名門コースで世界のクロスカントリートップ選手が再集結した。
女子エリート:パリ五輪金メダルを目指すフェランプレヴォが圧勝
女子エリートレースを席巻したのは、世界女王ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)だった。アルカンシエルに身を包んだフェランプレヴォはスタートダッシュこそ埋もれたものの、持ち前の登坂力ですぐに最前線に復帰する。同郷のロアナ・ルコント(フランス、キャニオン・CLLCTV)と、シクロクロストップ選手であるプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)を一気に抜き去り、レース時間が20分も経たないうちに独走態勢に持ち込んだ。
マラソン競技を得意とするダークホース、キャンディス・リル(南アフリカ)とルコントが3位争いを繰り広げ、ここまで表彰台を逃さなかったW杯シリーズリーダーのヘイリー・バッテン(アメリカ、スペシャライズドファクトリーレーシング)はその後ろ。ライバル全員を置き去りにする、圧巻のパフォーマンスを見せたフェランプレヴォが独走態勢を崩さず2連勝した。
「簡単なレースじゃなかった」と、母国パリ五輪での金メダルを目指す世界女王は言う。「今日は少し疲れがあったけど、先頭に立ちリードを広げることができた。ひたすら自分と向き合いながら、できる限り速いテンポを刻んだ」とも。2位はピーテルセ、パリ五輪出場のためにW杯転戦中のリルは3位。自身初となるW杯表彰台を射止めている。
男子エリート:38歳シューターがレースを掌握 優勝記録を36に伸ばす
北林力(SUNN Factory Racing)と平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM)が出場した男子エリートレースは、序盤から10度の世界王者ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム)がペースをコントロール。スタート直後から先頭に立って人数を絞り込み、2周目には一度ペースを落として後続を合流させたものの、続く3周目の登坂区間で再びペースアップ。
「集団で走るメリットがほとんど無いコースなので、最初から飛ばして厳しいレースにしようと思っていた」と言うニノからは、一人、また一人とライバル勢が脱落。最後まで粘っていたアラン・ハースリー(南アフリカ、キャノンデールファクトリーレーシング)もレース時間が50分に到達しようかというタイミングで振り落とされた。
世界王者トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)不在のこの日、前戦でピドコックに破れ2位だったシューターが勝利。不調だった開幕戦からコンディションを上げ続けてきた38歳がついに今季初勝利を掴むと共に、自身の持つW杯最多優勝記録を36に更新してみせた。
「この勝利が本当に嬉しいよ。ここは戦略的でフィジカルも求められる最高のコース。38歳になった今でも勝てるなんて最高だ。未だトップ選手でいられることに感謝したい」とニノは言う。W杯リーダーのヴィクトール・コレツキー(フランス、スペシャライズドファクトリーレーシング)は25位に終わったものの、総合首位の座を維持している。
この日、平林は88位で北林は93位。平林は「今シーズンの最初のワールドカップのレースを終えました。スタートから難しい展開のレースでしたが、実際に走ってみて感じた事も多くあり、次のレースに向けて準備を進めて行きます」とSNSに綴っている。
MTBレースの最高峰シリーズ、UCIマウンテンバイクワールドカップ(XCO)第4戦の舞台はイタリアはトレンティーノ州の山岳リゾート、ヴァル・ディ・ソーレ。毎年W杯カレンダーに組み込まれ、選手権大会も数多く開催される名門コースで世界のクロスカントリートップ選手が再集結した。
女子エリート:パリ五輪金メダルを目指すフェランプレヴォが圧勝
女子エリートレースを席巻したのは、世界女王ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)だった。アルカンシエルに身を包んだフェランプレヴォはスタートダッシュこそ埋もれたものの、持ち前の登坂力ですぐに最前線に復帰する。同郷のロアナ・ルコント(フランス、キャニオン・CLLCTV)と、シクロクロストップ選手であるプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)を一気に抜き去り、レース時間が20分も経たないうちに独走態勢に持ち込んだ。
マラソン競技を得意とするダークホース、キャンディス・リル(南アフリカ)とルコントが3位争いを繰り広げ、ここまで表彰台を逃さなかったW杯シリーズリーダーのヘイリー・バッテン(アメリカ、スペシャライズドファクトリーレーシング)はその後ろ。ライバル全員を置き去りにする、圧巻のパフォーマンスを見せたフェランプレヴォが独走態勢を崩さず2連勝した。
「簡単なレースじゃなかった」と、母国パリ五輪での金メダルを目指す世界女王は言う。「今日は少し疲れがあったけど、先頭に立ちリードを広げることができた。ひたすら自分と向き合いながら、できる限り速いテンポを刻んだ」とも。2位はピーテルセ、パリ五輪出場のためにW杯転戦中のリルは3位。自身初となるW杯表彰台を射止めている。
男子エリート:38歳シューターがレースを掌握 優勝記録を36に伸ばす
北林力(SUNN Factory Racing)と平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM)が出場した男子エリートレースは、序盤から10度の世界王者ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム)がペースをコントロール。スタート直後から先頭に立って人数を絞り込み、2周目には一度ペースを落として後続を合流させたものの、続く3周目の登坂区間で再びペースアップ。
「集団で走るメリットがほとんど無いコースなので、最初から飛ばして厳しいレースにしようと思っていた」と言うニノからは、一人、また一人とライバル勢が脱落。最後まで粘っていたアラン・ハースリー(南アフリカ、キャノンデールファクトリーレーシング)もレース時間が50分に到達しようかというタイミングで振り落とされた。
世界王者トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)不在のこの日、前戦でピドコックに破れ2位だったシューターが勝利。不調だった開幕戦からコンディションを上げ続けてきた38歳がついに今季初勝利を掴むと共に、自身の持つW杯最多優勝記録を36に更新してみせた。
「この勝利が本当に嬉しいよ。ここは戦略的でフィジカルも求められる最高のコース。38歳になった今でも勝てるなんて最高だ。未だトップ選手でいられることに感謝したい」とニノは言う。W杯リーダーのヴィクトール・コレツキー(フランス、スペシャライズドファクトリーレーシング)は25位に終わったものの、総合首位の座を維持している。
この日、平林は88位で北林は93位。平林は「今シーズンの最初のワールドカップのレースを終えました。スタートから難しい展開のレースでしたが、実際に走ってみて感じた事も多くあり、次のレースに向けて準備を進めて行きます」とSNSに綴っている。
UCI MTBワールドカップ2024 第4戦 XCO女子エリート結果
1位 | ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | 1:21:04 |
2位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 1:21:54 |
3位 | キャンディス・リル(南アフリカ) | 1:22:17 |
4位 | ロアナ・ルコント(フランス、キャニオン・CLLCTV) | 1:22:43 |
5位 | サヴィリア・ブランク(アメリカ、デカトロン・フォードレーシングチーム) | 1:22:54 |
UCI MTBワールドカップ2024 第4戦 XCO男子エリート結果
1位 | ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム) | 1:18:25 |
2位 | アラン・ハースリー(南アフリカ、キャノンデールファクトリーレーシング) | 1:18:32 |
3位 | マティス・アッザロ(フランス、デカトロン・フォードレーシングチーム) | 1:19:11 |
4位 | ルカ・ブライド(イタリア、サンタクルズロックショックス) | 1:19:11 |
5位 | フィリッポ・コロンボ(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム) | 1:19:11 |
88位 | 平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM) | -3LAP |
93位 | 北林力(SUNN Factory Racing) | -3LAP |
text:So Isobe
photo:UCI
photo:UCI
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