2022年にアスタナ・カザクスタンを退団したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)に対し、UCI(国際自転車競技連合)が4年間の出場停止処分を下した。同選手は2022年ジロ・デ・イタリアにおいて、禁止薬物であるメノトロピンを使用したとされている。



4年の出場停止処分が下されたミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア) photo:CorVos

ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)に対し、UCIが下した出場停止処分は2023年7月25日から2027年7月24日までの4年間。その理由をUCIは「2022年ジロ・デ・イタリアにおいて、ロペスが禁止薬物であるメノトロピンを所持・使用したため」としている。

メノトロピンとはWADA(世界アンチ・ドーピング機構)の禁止薬物リストに入っている、ペプチドホルモンおよびそれらの放出因子に該当する薬物だ。

2014年のツール・ド・ラヴニールで総合優勝したロペスは、翌年アスタナにてプロデビュー。2018年はジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャで総合3位に入り、2020年のツール・ド・フランスでは区間優勝を飾るなどコロンビア屈指のクライマーとして活躍した。

しかし2022年12月、アスタナはロペスとの契約を解除。当時アスタナはその理由を「ミゲルアンヘル・ロペスとマルコス・メイナール博士との関係を示す新たな事実が明らかとなった」と発表。メイナール氏は薬物取引とマネーロンダリングの容疑でスペイン警察に逮捕され、ロペスは否定しながらもその関与が疑われていた。

昨年1月のブエルタ・ア・サンフアンではワールドチームが揃う中総合優勝に輝いたミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、メデリンEPM) photo:CorVos

その後コロンビアのコンチネンタルチーム、メデリンEPMに移籍したロペス。2023年シーズンは1月のTTナショナル優勝を皮切りにブエルタ・ア・サンフアン(2.Pro)で総合優勝を飾ると、6月のブエルタ・ア・コロンビア(2.2)では初日プロローグを含む10戦9勝で総合優勝とその力を見せつけていた。

しかしUCIは2023年7月25日、ロペスに対し「メイナール氏への関与とドーピング違反の可能性がある」として暫定的な出場停止処分を下し、今回はそれの可能性が確定した形となる。ロペスは今後CAS(スポーツ仲裁裁判所)へ、本処分の異議申し立てをする権利を有している。

text:Sotaro.Arakawa

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