2024/05/14(火) - 15:37
山頂フィニッシュで幕を開けるジロ・デ・イタリア第2週目。他にもフラットステージや31.2kmの個人タイムトライアル、そして獲得標高差5,700mの山岳ステージなど多種多様なコースの詳細を紹介します。
5月14日(火) 第10ステージ
ポンペイ〜クザーノ・ムトリ 142km(丘陵)
風光明媚なナポリの景観を楽しんだ選手たちは、第2週目の初日から険しい山頂フィニッシュに挑む。ヴェスヴィオ火山が見下ろすポンペイを出発後、内陸を真北に進んでフィニッシュ地点のクザーノ・ムトリを目指す距離は、142kmと比較的短め。
しかし平坦路は最初の50kmで終わり、そこからアペニン山脈の山岳がスタートする。まずはカテゴリーのつかない急勾配の丘を越え、臨むのは2級山岳カンポザウロ(距離6.1km/平均7.8%)。この最大勾配14%の登りでスプリンターはお役御免となり、下りと細かなアップダウンを経て、最終1級山岳ボッカ・デッラ・セルヴァ(距離20.9km/平均4.6%)を駆け上がる。
長いこの山岳の平均勾配が低いのは、途中に2つの下り区間を挟むため。残り6kmからは平均7%に達し、ラスト150mの直線路は幅5mのアスファルト。総合争いはもちろん、逃げによるステージ優勝争いの可能性も考えられるステージだ。
5月15日(水) 第11ステージ
フォイアーノ・ディ・ヴァル・フォルトレ〜フランカヴィッラ・アル・マーレ 207km(平坦)
山頂フィニッシュの翌日は集団スプリントが濃厚な平坦ステージ。それも序盤に設定された3級山岳を除きフィニッシュまでは平坦路が続くため、大集団によるスピードバトルが大方の予想だ。
アペニン山脈を越えて内陸のフォイアーノ・ディ・ヴァル・フォルトレから北へ進み、今大会初めてのアドリア海に出る。注意しなければならないのはそこから吹きつける浜風と、残り4km地点から現れる2つの直角コーナー。そしてラスト3.5kmはスプリントチームに加え、総合系のチームによる位置取り争いから混沌のスプリント勝負が予想される。
5月16日(木) 第12ステージ
マルティンシクーロ〜ファーノ 193km(丘陵)
第107回ジロ・デ・イタリアも後半戦に入り、第12ステージにはアルデンヌクラシックのような丘の連続するレイアウトが用意された。マルティンシクーロからアドリア海を沿岸を沿って北上するコースに、平坦区間は最初の50kmのみ。その後は4つの4級山岳を含む8つの丘を越えていく。
ピュアスプリンターにとってノーチャンスであることはもちろん、登りが苦手ではないスピードマンたちもペース次第では厳しそう。もちろん逃げ向きのレイアウトであり、残り9.3km地点に頂上を迎える丘が勝負所となりそうだ。
5月17日(金) 第13ステージ
リッチョーネ〜チェント 179km(平坦)
アップダウンの連続だった前日から一転、ジロ第13ステージのコースは起伏一つない真っ平ら。アドリア海を臨むビーチリゾート、リッチョーネから内陸のチェントまで179kmを進む。
中間スプリントポイントとインテルジロはコース中盤に登場し、フィニッシュ手前3kmからは6度のコーナーを設定されたテクニカルなレイアウト。最終ストレートは残り500mから右コーナーを先にあり、ここを逃せば第18ステージまでスプリントチャンスは巡ってこないため、スプリンターチームは鼻息荒く狙ってくる。
5月18日(土) 第14ステージ
カスティリオーネ・デッレ・スティヴィエレ〜デゼンツァーノ・デル・ガルダ 31.2km(個人タイムトライアル)
第2週目も残すところあと2日となった。この日は今大会2度目となる個人タイムトライアルとなり、ステージ優勝と総合タイムを賭けた戦いが繰り広げられる。
山頂フィニッシュだった第7ステージの個人TTとは違い、今回のコースは丘一つない平坦路。カスティリオーネ・デッレから反時計回りに、イタリア最大のガルダ湖に面したデゼンツァーノ・デル・ガルダを目指して31.2kmを突き進む。中間計測地点は7.8km(残り23.4km)と23.2km(残り8km)にあり、純粋なパワーによるTTバトルが繰り広げられる。
5月19日(日) 第15ステージ
マネルバ・デル・ガルダ〜リヴィーニョ 222km(山岳)
大会2週目を締めくくるのは、今大会最長の222kmに獲得標高差5,700mの山岳が設定された過酷なステージ。スタート後すぐに登りが始まり、徐々に標高を上げながら5つの峠に挑む。
前日のフィニッシュ地点であるガルダ湖に別れを告げ、選手たちはまず3級と2級山岳をクリア。その後下りと約50kmの平坦路を経て、最初の難関である1級パッソ・デル・モルティローロ(距離12.6km/平均7.6%)に臨む。最大勾配16%は標高1,854mの頂上手前約2kmに登場し、登頂後は一度712mまで下ってから、いよいよ第2週目はクライマックスを迎える。
2連続で登る1級山岳の一つ目はパッソ・ディ・フォスカーニョ(距離14.6km/平均6.5%km)で、頂上手前4kmから標高は2,000mを超える(頂上は2,291m)。そして下りを挟み最後のリヴィーニョ(距離4.7km/平均7.6%)頂上は、フィニッシュ地点としては今大会最標高地点なる2,385mだ。
5月20日(月)休息日
text:Sotaro.Arakawa
5月14日(火) 第10ステージ
ポンペイ〜クザーノ・ムトリ 142km(丘陵)
風光明媚なナポリの景観を楽しんだ選手たちは、第2週目の初日から険しい山頂フィニッシュに挑む。ヴェスヴィオ火山が見下ろすポンペイを出発後、内陸を真北に進んでフィニッシュ地点のクザーノ・ムトリを目指す距離は、142kmと比較的短め。
しかし平坦路は最初の50kmで終わり、そこからアペニン山脈の山岳がスタートする。まずはカテゴリーのつかない急勾配の丘を越え、臨むのは2級山岳カンポザウロ(距離6.1km/平均7.8%)。この最大勾配14%の登りでスプリンターはお役御免となり、下りと細かなアップダウンを経て、最終1級山岳ボッカ・デッラ・セルヴァ(距離20.9km/平均4.6%)を駆け上がる。
長いこの山岳の平均勾配が低いのは、途中に2つの下り区間を挟むため。残り6kmからは平均7%に達し、ラスト150mの直線路は幅5mのアスファルト。総合争いはもちろん、逃げによるステージ優勝争いの可能性も考えられるステージだ。
5月15日(水) 第11ステージ
フォイアーノ・ディ・ヴァル・フォルトレ〜フランカヴィッラ・アル・マーレ 207km(平坦)
山頂フィニッシュの翌日は集団スプリントが濃厚な平坦ステージ。それも序盤に設定された3級山岳を除きフィニッシュまでは平坦路が続くため、大集団によるスピードバトルが大方の予想だ。
アペニン山脈を越えて内陸のフォイアーノ・ディ・ヴァル・フォルトレから北へ進み、今大会初めてのアドリア海に出る。注意しなければならないのはそこから吹きつける浜風と、残り4km地点から現れる2つの直角コーナー。そしてラスト3.5kmはスプリントチームに加え、総合系のチームによる位置取り争いから混沌のスプリント勝負が予想される。
5月16日(木) 第12ステージ
マルティンシクーロ〜ファーノ 193km(丘陵)
第107回ジロ・デ・イタリアも後半戦に入り、第12ステージにはアルデンヌクラシックのような丘の連続するレイアウトが用意された。マルティンシクーロからアドリア海を沿岸を沿って北上するコースに、平坦区間は最初の50kmのみ。その後は4つの4級山岳を含む8つの丘を越えていく。
ピュアスプリンターにとってノーチャンスであることはもちろん、登りが苦手ではないスピードマンたちもペース次第では厳しそう。もちろん逃げ向きのレイアウトであり、残り9.3km地点に頂上を迎える丘が勝負所となりそうだ。
5月17日(金) 第13ステージ
リッチョーネ〜チェント 179km(平坦)
アップダウンの連続だった前日から一転、ジロ第13ステージのコースは起伏一つない真っ平ら。アドリア海を臨むビーチリゾート、リッチョーネから内陸のチェントまで179kmを進む。
中間スプリントポイントとインテルジロはコース中盤に登場し、フィニッシュ手前3kmからは6度のコーナーを設定されたテクニカルなレイアウト。最終ストレートは残り500mから右コーナーを先にあり、ここを逃せば第18ステージまでスプリントチャンスは巡ってこないため、スプリンターチームは鼻息荒く狙ってくる。
5月18日(土) 第14ステージ
カスティリオーネ・デッレ・スティヴィエレ〜デゼンツァーノ・デル・ガルダ 31.2km(個人タイムトライアル)
第2週目も残すところあと2日となった。この日は今大会2度目となる個人タイムトライアルとなり、ステージ優勝と総合タイムを賭けた戦いが繰り広げられる。
山頂フィニッシュだった第7ステージの個人TTとは違い、今回のコースは丘一つない平坦路。カスティリオーネ・デッレから反時計回りに、イタリア最大のガルダ湖に面したデゼンツァーノ・デル・ガルダを目指して31.2kmを突き進む。中間計測地点は7.8km(残り23.4km)と23.2km(残り8km)にあり、純粋なパワーによるTTバトルが繰り広げられる。
5月19日(日) 第15ステージ
マネルバ・デル・ガルダ〜リヴィーニョ 222km(山岳)
大会2週目を締めくくるのは、今大会最長の222kmに獲得標高差5,700mの山岳が設定された過酷なステージ。スタート後すぐに登りが始まり、徐々に標高を上げながら5つの峠に挑む。
前日のフィニッシュ地点であるガルダ湖に別れを告げ、選手たちはまず3級と2級山岳をクリア。その後下りと約50kmの平坦路を経て、最初の難関である1級パッソ・デル・モルティローロ(距離12.6km/平均7.6%)に臨む。最大勾配16%は標高1,854mの頂上手前約2kmに登場し、登頂後は一度712mまで下ってから、いよいよ第2週目はクライマックスを迎える。
2連続で登る1級山岳の一つ目はパッソ・ディ・フォスカーニョ(距離14.6km/平均6.5%km)で、頂上手前4kmから標高は2,000mを超える(頂上は2,291m)。そして下りを挟み最後のリヴィーニョ(距離4.7km/平均7.6%)頂上は、フィニッシュ地点としては今大会最標高地点なる2,385mだ。
5月20日(月)休息日
text:Sotaro.Arakawa
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