2024/05/02(木) - 12:15
レース序盤に横風分断が発生したラ・ブエルタ・フェメニーナ4日目。残り6km地点から独走に持ち込んだクリステン・フォークナー(アメリカ、EFエデュケーション・キャノンデール)が勝利し、マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)がマイヨロホ着用を叶えた。
マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)がプロ通算252勝を飾った翌日、ラ・ブエルタ・フェメニーナ(UCIワールドツアー)は第4ステージを迎えた。コースは標高約1,100mのモリナ・デ・アラゴンから緩やかに下りながら、北東のサラゴサに向かう142.3km。カテゴリー山岳が登場しないため、前日同様の集団スプリントが予想された。
この日はスタート直前にエレン・ファンダイク(オランダ、リドル・トレック)の棄権が発表された。ファンダイクは第1ステージのフィニッシュ直前に落車し、顎を縫う傷を抱えながら第2、3ステージに出場。しかし怪我の回復に専念するためレースを去り、残された131名の選手が14時にスタートを切った。
強い風で知られる地域のため、SDワークス・プロタイムがコントロールする集団は序盤からハイスピードを維持する。そのため逃げを目指したいくつかのアタックは引き戻され、残り115kmで早くも横風による集団分裂(エシュロン)が発生。そのため時速46kmを超えるハイスピードで進むなか先頭では19名の集団で出来上がり、その中にSDワークスは総合リーダーのカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー)やエースのデミ・フォレリング(オランダ)を含む6名を入れることに成功した。
また前日勝者のマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)も入った先頭集団にはカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)の姿も。しかしエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)が入った一方で、ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック)やマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)ら総合優勝候補が遅れたため、リドルやリブ、モビスターが追走集団を先導する。
そのため最大2分弱まで拡がったタイムギャップを後続は40秒まで差を詰める。しかし各チームのエースたちはもちろん、牽引力のあるマーレン・ロイサー(スイス、SDワークス・プロタイム)らが作るペースによって先頭はリードを1分まで戻した。
順調にフィニッシュまでの距離を消化していく先頭集団では、残り51km地点でベテランのエレーナ・チェッキーニ(イタリア、SDワークス・プロタイム)がメカトラで脱落。時折雨が振り注ぐなか、前日より背中の痛みを訴えていたカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム)が一時遅れるシーンも。そして補給地点で単独落車のあったプロトンは、2分の差を最後までゼロに戻すことはできなかった。
そのため勝負は先頭の18名に絞られ、残り12.3km地点の中間スプリントをフォスが先着してポイント(と-6秒)を加算。2位はチームカーを巧みに利用して先頭集団に復帰したヴァシュが取り、ボーナスタイム-4秒を得ている。
集団スプリントに持ち込まれると思われた残り7km地点でフォレリングが動き、その後の残り6km地点の短い丘ではクリステン・フォークナー(アメリカ、EFエデュケーション・キャノンデール)がアタックする。それを総合優勝を争うロンゴボルギーニとニエウィアドマ、フォレリング、ヴァシュが追走。しかしフォークナーは10秒差をキープし、ロンゴボルギーニら4名を捕らえた集団から逃げ続ける。
そして最後まで懸命に踏み続けたフォークナーが5.8kmの独走を成功させ、第4ステージの勝者に輝いた。
「幸運にも私とジャクソンが先頭集団に入ることができた。一時は後続と30秒差まで詰められたが、私達が力を使って再び引き離すことに成功した。最後のアタックは狙っていた。だからデミ(フォレリング)とロンゴボルギーニが動いた直後に、その背後から飛び出した。作戦と少しの運が勝利に繋がった」とフォークナーは語り、チームとして区間2勝目を喜んだ。
2位集団の先頭はジョージア・ベイカー(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)が獲り、3位だったフォスはボーナスタイム更に加算したため、ヴァシュを抜き総合首位に立っている。
マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)がプロ通算252勝を飾った翌日、ラ・ブエルタ・フェメニーナ(UCIワールドツアー)は第4ステージを迎えた。コースは標高約1,100mのモリナ・デ・アラゴンから緩やかに下りながら、北東のサラゴサに向かう142.3km。カテゴリー山岳が登場しないため、前日同様の集団スプリントが予想された。
この日はスタート直前にエレン・ファンダイク(オランダ、リドル・トレック)の棄権が発表された。ファンダイクは第1ステージのフィニッシュ直前に落車し、顎を縫う傷を抱えながら第2、3ステージに出場。しかし怪我の回復に専念するためレースを去り、残された131名の選手が14時にスタートを切った。
強い風で知られる地域のため、SDワークス・プロタイムがコントロールする集団は序盤からハイスピードを維持する。そのため逃げを目指したいくつかのアタックは引き戻され、残り115kmで早くも横風による集団分裂(エシュロン)が発生。そのため時速46kmを超えるハイスピードで進むなか先頭では19名の集団で出来上がり、その中にSDワークスは総合リーダーのカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー)やエースのデミ・フォレリング(オランダ)を含む6名を入れることに成功した。
また前日勝者のマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)も入った先頭集団にはカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)の姿も。しかしエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)が入った一方で、ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック)やマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)ら総合優勝候補が遅れたため、リドルやリブ、モビスターが追走集団を先導する。
そのため最大2分弱まで拡がったタイムギャップを後続は40秒まで差を詰める。しかし各チームのエースたちはもちろん、牽引力のあるマーレン・ロイサー(スイス、SDワークス・プロタイム)らが作るペースによって先頭はリードを1分まで戻した。
順調にフィニッシュまでの距離を消化していく先頭集団では、残り51km地点でベテランのエレーナ・チェッキーニ(イタリア、SDワークス・プロタイム)がメカトラで脱落。時折雨が振り注ぐなか、前日より背中の痛みを訴えていたカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム)が一時遅れるシーンも。そして補給地点で単独落車のあったプロトンは、2分の差を最後までゼロに戻すことはできなかった。
そのため勝負は先頭の18名に絞られ、残り12.3km地点の中間スプリントをフォスが先着してポイント(と-6秒)を加算。2位はチームカーを巧みに利用して先頭集団に復帰したヴァシュが取り、ボーナスタイム-4秒を得ている。
集団スプリントに持ち込まれると思われた残り7km地点でフォレリングが動き、その後の残り6km地点の短い丘ではクリステン・フォークナー(アメリカ、EFエデュケーション・キャノンデール)がアタックする。それを総合優勝を争うロンゴボルギーニとニエウィアドマ、フォレリング、ヴァシュが追走。しかしフォークナーは10秒差をキープし、ロンゴボルギーニら4名を捕らえた集団から逃げ続ける。
そして最後まで懸命に踏み続けたフォークナーが5.8kmの独走を成功させ、第4ステージの勝者に輝いた。
「幸運にも私とジャクソンが先頭集団に入ることができた。一時は後続と30秒差まで詰められたが、私達が力を使って再び引き離すことに成功した。最後のアタックは狙っていた。だからデミ(フォレリング)とロンゴボルギーニが動いた直後に、その背後から飛び出した。作戦と少しの運が勝利に繋がった」とフォークナーは語り、チームとして区間2勝目を喜んだ。
2位集団の先頭はジョージア・ベイカー(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)が獲り、3位だったフォスはボーナスタイム更に加算したため、ヴァシュを抜き総合首位に立っている。
ラ・ブエルタ・フェメニーナ2024第4ステージ
1位 | クリステン・フォークナー(アメリカ、EFエデュケーション・キャノンデール) | 3:02:37 |
2位 | ジョージア・ベイカー(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:10 |
3位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
4位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) | |
5位 | シェイラ・グティエレス(スペイン、モビスター) | |
6位 | マイケ・ファンデルダイン(オランダ、キャニオン・スラム) | |
7位 | アリソン・ジャクソン(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール) | |
8位 | シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) | |
9位 | ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
10位 | マーレン・ロイサー(スイス、SDワークス・プロタイム) | |
13位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
15位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | |
16位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
個人総合成績
1位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 9:59:42 |
2位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) | +0:05 |
3位 | クリステン・フォークナー(アメリカ、EFエデュケーション・キャノンデール) | +0:09 |
4位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | +0:14 |
5位 | アリソン・ジャクソン(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール) | +0:19 |
6位 | リーアンヌ・マルクス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:20 |
7位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:21 |
8位 | マーレン・ロイサー(スイス、SDワークス・プロタイム) | |
9位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム) | |
10位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | +0:28 |
その他の特別賞
ポイント賞 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ) |
ヤングライダー賞 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) |
チーム総合成績 | SDワークス・プロタイム |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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