2024/04/14(日) - 21:55
チャレンジサイクルロードレース2日目は、男女でエリートとU23のレースが行われた。男子エリートは、吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ)が2017年以来の優勝。男子U23は、終盤に抜け出した林原聖真(明治大学)が逃げ切って優勝した。女子はエリートとU23の混走で行われ、小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が優勝。石田唯(早稲田大学)がU23優勝となった。
日本サイクルスポーツセンターで開催されたチャレンジサイクルロードレース。2日目も朝から青空が広がり、暑さを感じる1日。前日に吹き続けた冷たい風はなくなり、春と言うよりは初夏のような気候の下でレースが行われた。
男子エリート 吉岡直哉が7年ぶりの優勝
男子エリートのレースは79km。ホームストレートからスタートし、心臓破りを登り切った秀峰亭にフィニッシュする4km+15周で行われた。
スタート直後からアタック合戦が始まり、短距離のレースらしくハイペースで進行していく。2周目にはこの日最速の7分45秒のラップタイムを記録。その後も7分台のラップを挟みながらレース中盤までアタックと吸収が繰り返され、集団の人数が絞られていく。
8周目、30名弱ほどまで絞られた集団から9名が先行し、後続との差を広げていく。メンバーは、ルーベン・アコスタ、武山晃輔、沢田時(以上宇都宮ブリッツェン)、吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ)、宮崎泰史(キナンレーシングチーム)、石上優大(愛三工業レーシングチーム)、佐藤光(チームサイクラーズスネル)、入部正太朗(シマノレーシング)、安富友裕(名岐ベンド)。後続のメイン集団との差は40秒前後まで開く。
先頭集団に3名を送り込んだ宇都宮ブリッツェンは、終盤に入るとアコスタがアタックしてペースを上げる。この動きで11周目に入部と安富が遅れて7名になる。一方のメイン集団は先頭集団との差を徐々に縮め、30秒差で最終周回に入る。武山が遅れて6名となった先頭集団との差はその後一気に縮まり、半周ほどを残して集団はひとつに。勝負は心臓破りの登りスプリントに持ち込まれた。
フィニッシュ地点に向かう登りで抜け出したのは吉岡。直後に宇都宮ブリッツェンのジェシット・シエッラとアコスタらコロンビア人選手2名が迫るものの、吉岡が先頭のままフィニッシュ。万感をこめたガッツポーズと共に勝利の叫びを上げた。
吉岡の優勝は2017年のJプロツアー宇都宮ロードレース以来7年ぶり。2019年には選手生命に関わるほどの大怪我を負い、長期間レースを離れることになったものの復帰。今回の勝利は復帰後初の勝利であり、サンブレイブにとっても初勝利となった。
吉岡直哉 コメント
「逃げ集団が出来てそのままギリギリ行けるかなという感じだったけれど、タイム差が縮まってきて逃げ集団でも後ろの集団が追いついてくれた方が良いと考えている選手もいたようだった。でも僕はスプリントになれば良いと思っていたので、その通りになってくれた。
今日の逃げのメンバーならスプリントになれば勝てる自信はあったので、あのまま逃げ切れた方が勝つ確率は高かったと思う。吸収はされたけれど、スプリントするだけの脚は溜めていたので、予定通り残り100mの少し前から仕掛けた。昨年は残り100mを切ったところから仕掛けたけれど負けてしまって、学生時代に勝った時はもっと前から仕掛けていたことを思い出して、早めに仕掛けて踏み切った。
勝った瞬間は色々な想いが込み上げて何度も叫んでしまった。怪我から復帰しての初勝利でやっと本格的に復帰出来たとも思えたし、チームがレースに参戦できないかもしれないという状況で勝てたことは何かしらプラスになると思う。調子が良いことはこのレースでわかったので、来週からのJプロツアーや、全日本選手権でしっかり良い成績を残したい」
日本サイクルスポーツセンターで開催されたチャレンジサイクルロードレース。2日目も朝から青空が広がり、暑さを感じる1日。前日に吹き続けた冷たい風はなくなり、春と言うよりは初夏のような気候の下でレースが行われた。
男子エリート 吉岡直哉が7年ぶりの優勝
男子エリートのレースは79km。ホームストレートからスタートし、心臓破りを登り切った秀峰亭にフィニッシュする4km+15周で行われた。
スタート直後からアタック合戦が始まり、短距離のレースらしくハイペースで進行していく。2周目にはこの日最速の7分45秒のラップタイムを記録。その後も7分台のラップを挟みながらレース中盤までアタックと吸収が繰り返され、集団の人数が絞られていく。
8周目、30名弱ほどまで絞られた集団から9名が先行し、後続との差を広げていく。メンバーは、ルーベン・アコスタ、武山晃輔、沢田時(以上宇都宮ブリッツェン)、吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ)、宮崎泰史(キナンレーシングチーム)、石上優大(愛三工業レーシングチーム)、佐藤光(チームサイクラーズスネル)、入部正太朗(シマノレーシング)、安富友裕(名岐ベンド)。後続のメイン集団との差は40秒前後まで開く。
先頭集団に3名を送り込んだ宇都宮ブリッツェンは、終盤に入るとアコスタがアタックしてペースを上げる。この動きで11周目に入部と安富が遅れて7名になる。一方のメイン集団は先頭集団との差を徐々に縮め、30秒差で最終周回に入る。武山が遅れて6名となった先頭集団との差はその後一気に縮まり、半周ほどを残して集団はひとつに。勝負は心臓破りの登りスプリントに持ち込まれた。
フィニッシュ地点に向かう登りで抜け出したのは吉岡。直後に宇都宮ブリッツェンのジェシット・シエッラとアコスタらコロンビア人選手2名が迫るものの、吉岡が先頭のままフィニッシュ。万感をこめたガッツポーズと共に勝利の叫びを上げた。
吉岡の優勝は2017年のJプロツアー宇都宮ロードレース以来7年ぶり。2019年には選手生命に関わるほどの大怪我を負い、長期間レースを離れることになったものの復帰。今回の勝利は復帰後初の勝利であり、サンブレイブにとっても初勝利となった。
吉岡直哉 コメント
「逃げ集団が出来てそのままギリギリ行けるかなという感じだったけれど、タイム差が縮まってきて逃げ集団でも後ろの集団が追いついてくれた方が良いと考えている選手もいたようだった。でも僕はスプリントになれば良いと思っていたので、その通りになってくれた。
今日の逃げのメンバーならスプリントになれば勝てる自信はあったので、あのまま逃げ切れた方が勝つ確率は高かったと思う。吸収はされたけれど、スプリントするだけの脚は溜めていたので、予定通り残り100mの少し前から仕掛けた。昨年は残り100mを切ったところから仕掛けたけれど負けてしまって、学生時代に勝った時はもっと前から仕掛けていたことを思い出して、早めに仕掛けて踏み切った。
勝った瞬間は色々な想いが込み上げて何度も叫んでしまった。怪我から復帰しての初勝利でやっと本格的に復帰出来たとも思えたし、チームがレースに参戦できないかもしれないという状況で勝てたことは何かしらプラスになると思う。調子が良いことはこのレースでわかったので、来週からのJプロツアーや、全日本選手権でしっかり良い成績を残したい」
男子エリート 結果(79km)
1位 | 吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ) | 2時間9分47秒 |
2位 | ジェシット・シエッラ(宇都宮ブリッツェン) | +0秒 |
3位 | ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン) | |
4位 | ダニエル・グルド(レバンテフジ静岡) | +1秒 |
5位 | 花田聖誠(宇都宮ブリッツェン) | +3秒 |
6位 | 谷 順成(宇都宮ブリッツェン) | +4秒 |
女子 小林あか里が3年連続で優勝
エリートとU23の混走で行われた女子のレースは34km(4km+6周)で行われた。4周目、小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)と石田唯(早稲田大学)の2名が先行し、後続を引き離していく。最終周回に入った直後、小林が石田を切り離して単独先行を開始。そのまま逃げ切り、女子エリート優勝。U23で優勝した昨年と一昨年に続き、3年連続優勝を決めた。小林と共に先行した石田が全体の2位となり、U23での優勝となった。
小林あか里 コメント
「もう少し早い段階で抜け出そうと思っていたけれど思ったよりキツくて、それでも石田選手と2人になってお互い相手のことだけ意識すれば良くなったので、最終周回まで仕掛け合いながら行って残り半周を1人で行った。3年連続で優勝出来たが、年々目標としているところは変わってきているけれど、最終的な目標はブレてないので、そこに向けて着実に成長出来ていると思う。全日本選手権の女子エリートでの優勝が次の目標」
石田唯 コメント
「昨年も同じような展開になって小林選手のアタックについて行けず2位だったので、今年は勝ちたいと思っていたがまだ実力差があった。自分の課題を克服して、全日本選手権のロードとMTBで優勝したい。大学は最後の年なので、集大成としてインカレで優勝もしたい」
女子 結果(34km)
エリート | ||
1位 | 小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) | 1時間6分28秒 |
2位 | 古谷桜子(内房レーシングチーム) | +3分27秒 |
3位 | 滝川陽希(富山県自転車競技連盟) | +3分30秒 |
U23 | ||
1位 | 石田 唯(早稲田大学) | 1時間6分46秒 |
2位 | 枡田日菜果(トライアスロンクラブアルファ) | +3分11秒 |
3位 | 中富千晴(横浜湘南ツーリングクラブ) | +6分32秒 |
男子U23 林原聖真が逃げ切り勝ち
今大会最多の160名が出走した男子U23のレースは64km(4km+12周)で行われた。
6周目に9名の先頭集団が形成され、その中から7周目に3名が先行する。メンバーは、林原聖真(明治大学)、福田晃司(日本体育大学)、渡辺悠太(チームロジャース)。メイン集団との差は20秒前後で上下する状況が続いていたが、追走の足並みが揃わず終盤には30秒以上まで開く。最終周回に入ると林原が単独先行。後続が直後まで迫ったもののフィニッシュまで逃げ切り、優勝を決めた。
林原聖真 コメント
「9名の逃げがうまく回らないと思い、ちょっと人数が多いとも感じていたので、自分から動いたら2人がついて来てくれた。後ろとの差をみつつ残り3周からペースを上げ、スプリントは苦手なので最後の登りを1人で登りたいと思い、最終周回にアタックした。30秒差と聞いていたけれど最後あんなに迫ってきてると思わなかったので、抜かれなくて良かった。
神宮クリテリウムで優勝した小泉(響貴)は同期なので、チームメイトだけれど負けられないという想いがあり、小泉が(結果を)残したからには僕も残して、明治大学を引っ張って行きたい。群馬グリフィンにも所属しているので、来週のJプロツアーで経験を積んで、学連の大会でも結果を残せるような1年にしたい」
男子U23 結果(64km)
1位 | 林原聖真(明治大学) | 1時間46分55秒 |
2位 | 渡辺悠太(チームロジャース) | +5秒 |
3位 | 菅原 聡(Avenir Cycling Yamanashi) | +8秒 |
4位 | 福田晃司(日本体育大学) | |
5位 | 逸崎瑞喜(法政大学) | +10秒 |
6位 | 松崎一勢(信州大学) | +11秒 |
text&photo:Satoru Kato
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