2024/03/25(月) - 20:21
3月24日(日)、Jプロツアー第4戦の「宇都宮清原クリテリウム」が開催され、集団スプリントを制した岡本隼(愛三工業レーシングチーム)が優勝。開幕戦の鹿屋肝付ロードレースに次ぐ今シーズン2勝目を挙げた。
栃木県内でのJプロツアー2連戦2日目は、「宇都宮清原クリテリウム」。宇都宮市中心街から車で約30分の場所にある清原工業団地の公道でのクリテリウムだ。昨年まではジャパンサイクルリーグの1戦として開催されていたが、Jプロツアーとしての開催は2020年以来4年ぶりとなる。あわせて、2019年以来5年ぶりに1周3kmの周回コースも復活。「凹」の字を描くように、長方形の中に折り返しのヘアピンを追加したコースレイアウトを使用してレースが行われた(同日に行われたJフェミニンツアー、Jエリートツアーはホームストレートを往復する1周1.8kmコースを使用)。
最終コーナーに向かう短いストレート部分は、2023年8月に開業した「宇都宮ライトレール」の線路と並走区間となり、スタート前のパレード走行では、地元チームの宇都宮ブリッツェンのラッピングを施した車両と並走するパレードが行われた。
前日の真岡芳賀ロードレースは真冬のような寒さの中でのレースとなったが、この日はそれがウソのように朝から晴れて暖かな1日。風に冷たさが残るものの、春霞のかかる空の下ハイスピードバトルが繰り広げられた。
レースは21周63km。リアルスタートが切られると、宇都宮ブリッツェンのメンバーが集団先頭でペースアップ。プロリーダージャージとネクストリーダージャージを擁するシマノレーシングも集団前方で動きを見せるが、組織的に集団をコントロールする動きは見られず、しかしハイペースでレースは進行していく。
後半に入ると、スプリンターで勝負したいチームが集団前方に上がりはじめる。残り3周となる19周目に入ると、シマノレーシングのメンバーが集団前方に集まってコントロールを開始。他チームがラインを組んで上がろうとするもそれを受け付けず最終周回に入る。
残り1kmを前に、シマノレーシングから集団先頭を奪ったのはマトリックスパワータグ。しかし各チーム入り乱れて残り200mの最終コーナーに突入し、スプリント勝負へ。
草場啓吾のアシストを受けた岡本隼(愛三工業レーシングチーム)のスプリントがイン側で伸びる。アウト側からプロリーダージャージを着る石原悠希(シマノレーシング)が並びかけるも、後方では草場が岡本の勝利を確信。岡本は開幕戦の鹿屋・肝付ロードレースに続く今シーズン2勝目を挙げた。
岡本隼 コメント
「今日は基本的には最後のスプリントに備えて脚をためる作戦で、動きがあったら當原選手らチームメイトに対応してもらい、危ない動きは自分も動くことにしていた。大きな動きに注意していたが、どのチームも最後の抜け出しやスプリント勝負を狙っていたのか、レース中盤までは決定的な動きがなかった。チーム数が多く、ペースが速いけれど脚が揃わなかった感じもあり、チームメイトが集団前方でぎっしり構えるような感じではなかった。
最終周回に入るところで集団の先頭に出切ってしまうと、シマノレーシングやマトリックスに対して勝負するにはちょっと足りないので、前に確実に出られる位置を草場が位置取りしてくれて、自分はそれを信用して最後にモガく脚を残すことに徹した。ペースが上がって伸び切っていたが、草場と2人だったからうまく流れを利用して前に上がることが出来て、最終コーナーでは確実にトップを狙える位置に入れた。脚もしっかり残っていたので勝ちパターンにハマったと確信し、最後のスプリントは自信をもって臨んだ。これで捲られたらベストは尽くした中で負けたのだから仕方ないとも考え、迷いなく自分のスプリントが出来たと思う。
次の群馬は、スプリントになることもあれば抜け出しで勝負がついたりと難しい展開になるので、よりチームの総合力が問われるレースになると思う。それまでに合宿を予定しているので、チームの力を上げて誰でも勝てる状態になって臨みたい。自分も含めまだ詰められることはあると思うので、この勝利で慢心せずに戦っていきたい」
石原悠希 コメント
「今日はよっちゃん(寺田吉騎)と自分のダブルエースの作戦で、2人とも最後まで残って完璧なアシストをしてくれた。そのおかげで脚を溜めて、最後は7、8番手あたりからうまくモガけたけれど、その先に岡本さんがいて差しきれなかった。昨日のレース(真岡芳賀ロードレース)は、通っていた高校の通学路がレースのコースだったので、「ド地元」。応援してくれる人も多くて、いつもよりパワーが出ていた。それだけにとても悔しかった。
結果として、名誉あるリーダージャージを着れてすごく嬉しい。チームメイトはみんな強いので、自分が着続けるということは意識せず、チーム内でリーダー争いが出来るようにしていきたい」
栃木県内でのJプロツアー2連戦2日目は、「宇都宮清原クリテリウム」。宇都宮市中心街から車で約30分の場所にある清原工業団地の公道でのクリテリウムだ。昨年まではジャパンサイクルリーグの1戦として開催されていたが、Jプロツアーとしての開催は2020年以来4年ぶりとなる。あわせて、2019年以来5年ぶりに1周3kmの周回コースも復活。「凹」の字を描くように、長方形の中に折り返しのヘアピンを追加したコースレイアウトを使用してレースが行われた(同日に行われたJフェミニンツアー、Jエリートツアーはホームストレートを往復する1周1.8kmコースを使用)。
最終コーナーに向かう短いストレート部分は、2023年8月に開業した「宇都宮ライトレール」の線路と並走区間となり、スタート前のパレード走行では、地元チームの宇都宮ブリッツェンのラッピングを施した車両と並走するパレードが行われた。
前日の真岡芳賀ロードレースは真冬のような寒さの中でのレースとなったが、この日はそれがウソのように朝から晴れて暖かな1日。風に冷たさが残るものの、春霞のかかる空の下ハイスピードバトルが繰り広げられた。
レースは21周63km。リアルスタートが切られると、宇都宮ブリッツェンのメンバーが集団先頭でペースアップ。プロリーダージャージとネクストリーダージャージを擁するシマノレーシングも集団前方で動きを見せるが、組織的に集団をコントロールする動きは見られず、しかしハイペースでレースは進行していく。
後半に入ると、スプリンターで勝負したいチームが集団前方に上がりはじめる。残り3周となる19周目に入ると、シマノレーシングのメンバーが集団前方に集まってコントロールを開始。他チームがラインを組んで上がろうとするもそれを受け付けず最終周回に入る。
残り1kmを前に、シマノレーシングから集団先頭を奪ったのはマトリックスパワータグ。しかし各チーム入り乱れて残り200mの最終コーナーに突入し、スプリント勝負へ。
草場啓吾のアシストを受けた岡本隼(愛三工業レーシングチーム)のスプリントがイン側で伸びる。アウト側からプロリーダージャージを着る石原悠希(シマノレーシング)が並びかけるも、後方では草場が岡本の勝利を確信。岡本は開幕戦の鹿屋・肝付ロードレースに続く今シーズン2勝目を挙げた。
岡本隼 コメント
「今日は基本的には最後のスプリントに備えて脚をためる作戦で、動きがあったら當原選手らチームメイトに対応してもらい、危ない動きは自分も動くことにしていた。大きな動きに注意していたが、どのチームも最後の抜け出しやスプリント勝負を狙っていたのか、レース中盤までは決定的な動きがなかった。チーム数が多く、ペースが速いけれど脚が揃わなかった感じもあり、チームメイトが集団前方でぎっしり構えるような感じではなかった。
最終周回に入るところで集団の先頭に出切ってしまうと、シマノレーシングやマトリックスに対して勝負するにはちょっと足りないので、前に確実に出られる位置を草場が位置取りしてくれて、自分はそれを信用して最後にモガく脚を残すことに徹した。ペースが上がって伸び切っていたが、草場と2人だったからうまく流れを利用して前に上がることが出来て、最終コーナーでは確実にトップを狙える位置に入れた。脚もしっかり残っていたので勝ちパターンにハマったと確信し、最後のスプリントは自信をもって臨んだ。これで捲られたらベストは尽くした中で負けたのだから仕方ないとも考え、迷いなく自分のスプリントが出来たと思う。
次の群馬は、スプリントになることもあれば抜け出しで勝負がついたりと難しい展開になるので、よりチームの総合力が問われるレースになると思う。それまでに合宿を予定しているので、チームの力を上げて誰でも勝てる状態になって臨みたい。自分も含めまだ詰められることはあると思うので、この勝利で慢心せずに戦っていきたい」
石原悠希 コメント
「今日はよっちゃん(寺田吉騎)と自分のダブルエースの作戦で、2人とも最後まで残って完璧なアシストをしてくれた。そのおかげで脚を溜めて、最後は7、8番手あたりからうまくモガけたけれど、その先に岡本さんがいて差しきれなかった。昨日のレース(真岡芳賀ロードレース)は、通っていた高校の通学路がレースのコースだったので、「ド地元」。応援してくれる人も多くて、いつもよりパワーが出ていた。それだけにとても悔しかった。
結果として、名誉あるリーダージャージを着れてすごく嬉しい。チームメイトはみんな強いので、自分が着続けるということは意識せず、チーム内でリーダー争いが出来るようにしていきたい」
Jプロツアー2024 第4戦 宇都宮清原クリテリウム 結果(63km)
1位 | 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) | 1時間24分59秒 |
2位 | 石原悠希(シマノレーシング) | +0秒 |
3位 | 孫崎大樹(KINAN Racing Team) | +0秒 |
4位 | フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) | +0秒 |
5位 | アレクサンドロス・アグロティス(マトリックスパワータグ) | +0秒 |
6位 | 寺田吉騎(シマノレーシング) | +0秒 |
中間スプリント賞 山本元喜(KINAN Racing Team)
ベストアシストライダー 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
ベストアグレッシブライダー 佐藤 駿(イナーメ信濃山形)
ベストホープフルライダー 寺田吉騎(シマノレーシング)
栃木県民賞 石原悠希(シマノレーシング)
ベストチーム賞 TEAM BRIDGESTONE Cycling
text&photo:Satoru Kato
ベストアシストライダー 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
ベストアグレッシブライダー 佐藤 駿(イナーメ信濃山形)
ベストホープフルライダー 寺田吉騎(シマノレーシング)
栃木県民賞 石原悠希(シマノレーシング)
ベストチーム賞 TEAM BRIDGESTONE Cycling
text&photo:Satoru Kato
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