2024/03/21(木) - 08:55
2日連続の超級山岳フィニッシュとなったボルタ・ア・カタルーニャは3日目を迎え、タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が残り7km地点でアタック。そのまま独走を決め、区間2連勝と共に総合リードを大きく拡げた。
タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が切れ味鋭いアタックを披露した前日に続き、ボルタ・ア・カタルーニャ第3ステージも山岳ステージが用意された。サン・フアン・デ・ラス・アバデサスから山岳地帯を進みポート・アイネに至る総距離は176.7km。序盤から1級山岳を越え、後半に2つの超級山岳を越える総獲得標高差4,000mに達する難関ステージだ。
最後に標高1,960mの超級山岳ポート・アイネ(距離18.4km/平均6.7%)を駆け上がるレースでは、バウケ・モレマ(オランダ、リドル・トレック)がアクチュアルスタートと同時に飛び出す。しかし最初の1級山岳を前にメイン集団に引き戻されると、アタック合戦の末に10名の逃げ集団が形成された。
その中にはジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス)やヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)などエース級の選手が揃い、更に遅れてイバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)やフアン・ロペス(スペイン、リドル・トレック)も遅れて合流。そのため1級山岳の登りで逃げの選手は入れ替わり、新たな10名が先頭集団が逃げ切りを目指した。
それを追うメイン集団では、UAEチームエミレーツが逃げとの差を1分前後に抑えるタイトなコントロールを敢行する。そのためこの日一つ目の超級山岳ポート・デ・カント(距離25.5km/平均4.2%)の序盤で逃げ集団は引き戻され、集団の牽引はセップ・クス(アメリカ)を擁するヴィスマ・リースアバイクに交代。登りでは大きな動きはなく、しかし人数が絞られた集団はアロルド・テハダ(コロンビア、アスタナ・カザクスタン)を先頭にポート・デ・カントの頂上を通過した。
その後20km弱に渡る下りはUAEが先導し、平坦区間に設定されたボーナスタイムが付与される中間スプリントはアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)が先頭通過(-3秒)。そしていよいよ山頂にフィニッシュラインの設定された超級山岳ポート・アイネ(距離18.4km/平均6.7%)に突入した。
するとビクトル・デラパルテ(エウスカルテル・エウスカディ)が飛び出し、地元スペインで見せ場を作る。
しかしこれをスーダル・クイックステップを先頭にしたプロトンが引き戻し、前日はポガチャルに敗れながらも積極的な走りを見せたミケル・ランダ(スペイン)のためにペースを作る。ヤン・ヒルト(チェコ、スーダル・クイックステップ)による高速はエステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)など有力選手もふるい落とし、ヒルトの牽引が終わったタイミングでランダが飛び出した。
この動きを総合首位のポガチャルがマークし、カウンターアタックで逆にランダを引き離す。単独追走となったランダにはクス、そしてクリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が合流。沿道に雪が積もる登りをポガチャルはダンシングのままハイケイデンスで飛ばし、後続との差を拡げていく。
一方で追走するランダはクスとハーパーを引き離し、ダンシングを織り交ぜながらポガチャルを追いかける。しかしその差はゼロになることはなく、ポガチャルが2日連続で山頂フィニッシュを制覇した。
「過酷な山岳に加えて標高が高く、山頂付近は寒かったため決して簡単なレースではなかった。だが今日も僕らにとって最高のステージとなり、チームの働きに報いるべく勝利が欲しかった。ミケル・ランダが仕掛け、後続と差が生まれたのでカウンターアタックした。仕掛けが早すぎるとも思ったが、その後は良いリズムを掴むことができたよ」と2連続区間優勝に加え、総合リードを大きく拡げたポガチャルは語った。
2位のランダは48秒遅れでフィニッシュし、22歳のアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が3位。総合3位を守ったウラソフは1分10秒遅れの区間6位だった。
タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が切れ味鋭いアタックを披露した前日に続き、ボルタ・ア・カタルーニャ第3ステージも山岳ステージが用意された。サン・フアン・デ・ラス・アバデサスから山岳地帯を進みポート・アイネに至る総距離は176.7km。序盤から1級山岳を越え、後半に2つの超級山岳を越える総獲得標高差4,000mに達する難関ステージだ。
最後に標高1,960mの超級山岳ポート・アイネ(距離18.4km/平均6.7%)を駆け上がるレースでは、バウケ・モレマ(オランダ、リドル・トレック)がアクチュアルスタートと同時に飛び出す。しかし最初の1級山岳を前にメイン集団に引き戻されると、アタック合戦の末に10名の逃げ集団が形成された。
その中にはジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス)やヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)などエース級の選手が揃い、更に遅れてイバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)やフアン・ロペス(スペイン、リドル・トレック)も遅れて合流。そのため1級山岳の登りで逃げの選手は入れ替わり、新たな10名が先頭集団が逃げ切りを目指した。
それを追うメイン集団では、UAEチームエミレーツが逃げとの差を1分前後に抑えるタイトなコントロールを敢行する。そのためこの日一つ目の超級山岳ポート・デ・カント(距離25.5km/平均4.2%)の序盤で逃げ集団は引き戻され、集団の牽引はセップ・クス(アメリカ)を擁するヴィスマ・リースアバイクに交代。登りでは大きな動きはなく、しかし人数が絞られた集団はアロルド・テハダ(コロンビア、アスタナ・カザクスタン)を先頭にポート・デ・カントの頂上を通過した。
その後20km弱に渡る下りはUAEが先導し、平坦区間に設定されたボーナスタイムが付与される中間スプリントはアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)が先頭通過(-3秒)。そしていよいよ山頂にフィニッシュラインの設定された超級山岳ポート・アイネ(距離18.4km/平均6.7%)に突入した。
するとビクトル・デラパルテ(エウスカルテル・エウスカディ)が飛び出し、地元スペインで見せ場を作る。
しかしこれをスーダル・クイックステップを先頭にしたプロトンが引き戻し、前日はポガチャルに敗れながらも積極的な走りを見せたミケル・ランダ(スペイン)のためにペースを作る。ヤン・ヒルト(チェコ、スーダル・クイックステップ)による高速はエステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)など有力選手もふるい落とし、ヒルトの牽引が終わったタイミングでランダが飛び出した。
この動きを総合首位のポガチャルがマークし、カウンターアタックで逆にランダを引き離す。単独追走となったランダにはクス、そしてクリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が合流。沿道に雪が積もる登りをポガチャルはダンシングのままハイケイデンスで飛ばし、後続との差を拡げていく。
一方で追走するランダはクスとハーパーを引き離し、ダンシングを織り交ぜながらポガチャルを追いかける。しかしその差はゼロになることはなく、ポガチャルが2日連続で山頂フィニッシュを制覇した。
「過酷な山岳に加えて標高が高く、山頂付近は寒かったため決して簡単なレースではなかった。だが今日も僕らにとって最高のステージとなり、チームの働きに報いるべく勝利が欲しかった。ミケル・ランダが仕掛け、後続と差が生まれたのでカウンターアタックした。仕掛けが早すぎるとも思ったが、その後は良いリズムを掴むことができたよ」と2連続区間優勝に加え、総合リードを大きく拡げたポガチャルは語った。
2位のランダは48秒遅れでフィニッシュし、22歳のアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が3位。総合3位を守ったウラソフは1分10秒遅れの区間6位だった。
ボルタ・ア・カタルーニャ2024第3ステージ
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 4:34:25 |
2位 | ミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ) | +0:48 |
3位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +1:03 |
4位 | ワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
5位 | セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
6位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +1:10 |
7位 | クリスティアン・ロドリゲス(スペイン、アルケアB&Bホテルズ) | |
8位 | クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
9位 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) | |
10位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 13:38:12 |
2位 | ミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ) | +2:27 |
3位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +2:55 |
4位 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) | +3:21 |
5位 | クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +3:22 |
6位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +3:27 |
7位 | セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | +3:34 |
8位 | ワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +3:50 |
10位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +3:52 |
その他の特別賞
ポイント賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
山岳賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) |
チーム総合成績 | モビスター |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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