バスクに本拠地を置くオルベアと、かつてプロ選手として活躍し、現在はサイクリングプロモーターとして活動する別府史之氏がパートナーシップ締結を発表した。ロードバイク「Orca M10iLTD」とグラベルバイク「Terra M21ETEAM IX」を駆り富士ヒルクライムやグラベルワールドシリーズに出場するという。



昨年モデルチェンジを遂げたばかりのOrca。メインバイクになるという (c)ORBEA

ORCAのモデルチェンジ、そしてUCIワールドチーム復帰を目指すロット・デスティニーとのパートナーシップなど、勢いに乗るオルベア。2月13日に、プロ選手として活躍した別府史之氏と2年間に渡るパートナーシップ締結を発表した。

2009年には日本人初のツール・ド・フランス完走者の一人となり、その最終ステージで敢闘賞を獲得。3大グランツールと「モニュメント」すべてを完走した唯一の日本人である別府史之氏。プロ時代から継続してフランスに拠点を置き、現在はサイクリングの普及・啓発・プロモーション・育成などを行うサイクリングプロモーターとして勢力的に活動中だ。

プロダクトマネージャーのアリザガ氏から説明を受ける (c)ORBEA

オルベア本社の展示ルームで商品説明を受ける (c)ORBEA
オルベアの歴史を学ぶ (c)ORBEA



別府氏はプレスリリースの中で、「オルベアは、今シーズンからロット・デスティニーへバイクを供給しており、今年のツールにも参戦も決定しています。また、同チームは私が深く関わるフランスのサイクリングアパレルブランド「EKOI」のサポートチームでもあります。両ブランドは常に革新とパフォーマンスを追求し、近年急成長を遂げており、ヨーロッパで高い人気を誇っています。私は業界をリードし続ける魅力的なブランドと共に発展的な活動をしていきます。そして日本人としてスペイン・バスク地方との友好関係をオルベアとともに築いていきたいも思っています。また、これまでの経験や関係性を生かし、スペインやフランス、ベルギーなどで若い日本人選手をプロチームに送り出す環境を整えていきたいです」と、2年間のパートナーシップについて語っている。

別府氏は今後、2月末に帰国し3月2日・3日に開催されるサイクルモード大阪のメインステージでトークセッションに参加。5月にはオルベアのグラベルバイク「Terra(テラ)」を駆りオーストラリアのナンナップで開催される UCIグラベルワールドシリーズのレースに参戦、さらに6月開催の富士ヒルクライムには軽量ロードモデル「Orca(オルカ)」で参加するという。

オルベアでアジア統括を務めるウナイ・ディエゴ氏は以下のようにコメントしている。

「フミ(別府史之氏)が、現役時代にヨーロッパレースで活躍しているのを見ていました。そのフミとパートナーシップ契約に合意できたことは、オルベアのアジアでビジネスにおいて非常に重要でエキサイティングなことだと感じています。そして、2024年からロット・デスティニーへの機材供給が決定しツール・ド・フランスにも復帰しますし、チームとの関りが深いフミなら、彼らの活躍やレース情報も日本のサイクリングファンに伝えてくれます。またフミも語っているように、ヨーロッパプロロード選手として活躍できる日本人がいるならば、是非チームへも紹介したいですし、フミと一緒に日本のレースシーンも盛り上げる力になれればと思います」

アジア統括のディエゴ氏からオルベアビジネスに関して学ぶ (c)ORBEA

オルベアが誇るオーダーシステムがMyO(マイオー)だ。フレームのメインカラーや各部グラフィックのカラー指定や、パーツサイズ変更をすべて無料で実現できるカスタマイズプログラムで、別府氏もMyOでカラーとメッセージを仕立てたオリジナルの「Orca M10iLTD」とグラベルバイク「Terra M21ETEAM IX」を駆り、今後の活動に使用していくという。



別府史之氏使用モデル
ロードバイク 「Orbea Orca M10iLTD」 MyO カスタマイズド仕様

Orbea Orca M10iLTD。My0によるカスタマイズ仕様だ (c)ORBEA

フロントフォーク片側のカラーを変更 (c)ORBEA
フランス語で「頂点まで」を意味する言葉が入る (c)ORBEA



メインフレームは、マットの「Galactic Rainbow(ギャラクティック レインボー)」というマジョーラカラーを採用し、それぞれフォークの左上と左下には「Lilac」と「Digital Lavendre(デジタル ラベンダー)」を配し、メインのオルベアロゴは柔らかいパープルの「Lilac(ライラック)」ロゴを選択。トップチューブには、「Jusqu ́au Sommet(フランス語で「頂点まで」)」というフミのこだわりのフレーズが落とし込まれている。

グラベルロードバイク「Orbea Terra M21ETEAM IX」の MyO カスタマイズ仕様

グラベルロード、Terra M21ETEAM IX (c)ORBEA

フランス語で「埃を食べる」という意味の「Manger la poussiere」 (c)ORBEA
ワインレッドベースにラベンダー柄を加える (c)ORBEA



メインフレームには、グロスの「Metallic Mulberry(メタリック マルベリー)」、フォークは「Metallic Burgundy Red(メタリック バーガンディ レッド)」というワインレッドのような色に、アクセントとして「Terrazo Lavendar(テラゾー ラベンダー)」柄を施し、トップチューブには「Manger la poussiere(フランス語で「埃を食べる」)」が刻まれている。

これらのカラーは、オルベアのカスタマイズ・プログラム「MyO」で作成することができる。

Orcaを駆り、本社マリャビア周辺の峠道をライドする (c)ORBEA

別府史之プロフィール
1983年4月10日生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身。
「ツール・ド・フランス」「ジロ・デ・イタリア」「ブエルタ・ア・エスパーニャ」の3大グランツール、「ミラノ〜サンレモ」「ロンド・ファンフラーンデレン」「パリ〜ルーベ」「リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ」「イル・ロンバルディア」の全モニュメント日本人唯一の完走者。現在はサイクリングの普及・啓発・プロモーション・育成などを行うサイクリングプロモーターとして活動。

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