2024/02/17(土) - 15:10
BMCの新型Teammachine RとSpeedmachine 01がついに日本に上陸。初お披露目の場となったBMC総代理店のフタバが開催した展示会にお邪魔した。気になる新車をくまなく確認し、新たに取扱が始まったトリムのサイクルコンピューターをチェックした。
昨年、クリテリウム・デュ・ドーフィネで実戦投入が始まり、ツール・ド・フランスで大きな注目を集めたBMCの新型ロードバイク"Teammachine R”。10月の正式発表を経て、国内総代理店フタバの展示会のタイミングでついに日本に実車が上陸した。
国内では初お披露目となったTeammachine Rは、現在F1で3年連続ドライバーズタイトルを獲得しているレッドブルレーシングを運営しているレッドブル・アドバンスドテクノロジーズとの共同開発が行われ、エアロダイナミクスに力を入れたことが最大の特徴。そのフレームワークを確認するのに絶好のチャンスとなった。
実際に目の当たりにしたTeammachine Rは想像以上にスマートで、他社のエアロロードのような無骨なフォルムというよりは、無駄を削ぎ落としたスリムな造形という印象を受けた。これは前方投影面積を小さくする幅狭の設計だけではなく、ボリュームのある造形と細身の部分がグラデーション的に切り替わっていくからだ。
ダウンチューブはハイボリュームなヘッドチューブから細身なカムテールとなるシェイプだが、ボトムブラケット周辺では幅が広がっている。そして、その幅のままチェーンステーが伸びており、流麗なカーブを描くような造形となる。チェーンステーと接続するシートステーは、それらの交点であえて段差のある設計が採用される。
トラックバイクやTTバイクでは採用されることが多くなった肩幅の広い造形のフロントフォークはTeammachine Rを象徴する部分だ。トレンドを採用するだけではなく、肩部分の厚みが前方は厚く、後方が薄いというユニークな設計が取り入れられており、エアロダイナミクス向上に貢献しているという。
その他の部分も細部までこだわって開発されていることが伝わる。Teammachine Rはフレームセットから順次販売が始まるため、総代理店フタバからのアナウンスは常にチェックしておこう。シクロワイアードでもインプレッションを実施予定だ。
また今回の展示会では新型タイムトライアルマシン、Speedmachine 01も同時にお披露目された。こちらもレッドブル・アドバンスドテクノロジーズと共同開発したハイパフォーマンスモデルであり、Teammachine R同様にユニークな設計が行われた。
エアロダイナミクスを追求した設計の中で特徴的な部分はフロントフォーク。非常に広い肩幅に加えて、クラウン下部にシャークフィンという翼を授けタイヤ/ホイールとクラウンの間に生まれる乱気流をコントロールすることで、空気抵抗の低減を狙っている。またフォークエンドはフェアリングキャップのような形状としていることも特徴だ。
BMCのタイムトライアルバイク"Timemachine 01”はデビューから非常に数多くのプロ選手がタイトルを獲得した名車として長らくモデルチェンジが行われなかった。その1台がレッドブルとの協業で刷新されたというトピックも相まって、一見の価値ありだ。
軽量薄型ボディ+ソーラー充電のONE LITEが魅力の気鋭ブランド"トリム”が登場
超大物であるBMCの新モデルと並んで、この展示会で気になったのは今年から取扱が始ったサイクルコンピューターブランド、trimm(トリム)だ。群雄割拠のサイクルコンピュータージャンルにおける新鋭には、ONE LITE、ROLLINという2種類が用意されており、いずれも手を伸ばしやすい価格が魅力だ。
もちろん価格だけではなく、ONE LITEは厚みが9.9mm、重量59gという他にはない軽量薄型ボディなどプロダクト面でも光るものがある。無駄な物を削ぎ落とされているロードレーサーとのマッチングもバッチリだ。
ボディの限られたスペースに搭載されたバッテリーながら、センサーのペアリングやGPSデータの取得間隔などセッティングを最適な状態とすることで最大50時間の使用が可能。さらにオプションのソーラー充電(別体)を使えば、電力をリッチに使っても長時間駆動が可能になるのは嬉しい。
オープンストリートマップを使用したナビゲーションが利用可能であったり、後方レーダーやスマートウォッチの心拍計との連携が可能であったり、ソフトウェア面でも現在の他社トップモデルに引けを取らないのは魅力だ。
ROLLINはアンダー2万円のベーシックモデルで、横長のボディが特徴だ。ONE LITEでペアリング可能な電動変速機や後方レーダーとの連携が不可となっているが、ナビゲーションなどリッチな機能は採用されているため、1台目のGPSサイクルコンピューターを探している方にピッタリだ。
またフタバはビーラインというサイクルコンピューターブランドのVelo2というモデルも取り扱っている。ポップな雰囲気を感じるコイン型ボディやフォントなどが魅力なVelo2は、ナビゲーションに特化したコンピューターで、簡素かつ直感的な表示でサイクリストを目的地に導いてくれる。機能や形状共に洗練されたデバイスを求める方はぜひVelo2をチェックしてもらいたい。
ヴェローシの新型フレームやフォースの新型ポンプなど新作が盛りだくさん
フタバが昨年から取扱を開始している台湾の総合ブランド"ヴェローシ”からは新作フレームが2本到着。マウンテンバイクフレームのBongo Jungleはトレイルライド向けのジオメトリーで組み上げられており、パークや里山でのダウンヒルをアグレッシブに楽しめるハードテールを実現している。
もう一本はグラベルロードのRoad Manceだ。悪路での走行安定性と長距離ライドの快適性向けに最適化されたジオメトリーが採用されていることが特徴で、シートステーがトップチューブに直接接続していることもルックス面でのユニークなポイントだ。ドロップバーとフラットバーどちらで組んでもスタイルのある一台となりそうだ。
またヴェローシはアルマイトで彩られたパーツ類の展開も充実しており、自転車を自分色に染めたい時に選びやすい。加えてチタン製ボトルケージなどニッチなパーツも揃っているため、一度チェックしてもらいたい。
今回の展示会ではチェコのサイクルアクセサリーブランド "フォース”から登場したフロアポンプにも注目。新作のフロアポンプはフットベースが90度回転させられるユニークな設計が省スペース収納を実現。自宅の玄関に収納したり自動車で遠征するときにフロアポンプが嵩張ると感じることは多いが、そんな時に工具なしでフットベースを回転させられるこのポンプの使い勝手を実感できるはずだ。
他にもスイスストップのディスクブレーキローターがパッド共に潤沢に用意され始めたり、リザードスキンズの3Dプリント製グリップの参考展示が行われたりと、新製品が続々と用意されているため、気になる方はプロショップにて情報を仕入れてみてはいかがだろうか。
昨年、クリテリウム・デュ・ドーフィネで実戦投入が始まり、ツール・ド・フランスで大きな注目を集めたBMCの新型ロードバイク"Teammachine R”。10月の正式発表を経て、国内総代理店フタバの展示会のタイミングでついに日本に実車が上陸した。
国内では初お披露目となったTeammachine Rは、現在F1で3年連続ドライバーズタイトルを獲得しているレッドブルレーシングを運営しているレッドブル・アドバンスドテクノロジーズとの共同開発が行われ、エアロダイナミクスに力を入れたことが最大の特徴。そのフレームワークを確認するのに絶好のチャンスとなった。
実際に目の当たりにしたTeammachine Rは想像以上にスマートで、他社のエアロロードのような無骨なフォルムというよりは、無駄を削ぎ落としたスリムな造形という印象を受けた。これは前方投影面積を小さくする幅狭の設計だけではなく、ボリュームのある造形と細身の部分がグラデーション的に切り替わっていくからだ。
ダウンチューブはハイボリュームなヘッドチューブから細身なカムテールとなるシェイプだが、ボトムブラケット周辺では幅が広がっている。そして、その幅のままチェーンステーが伸びており、流麗なカーブを描くような造形となる。チェーンステーと接続するシートステーは、それらの交点であえて段差のある設計が採用される。
トラックバイクやTTバイクでは採用されることが多くなった肩幅の広い造形のフロントフォークはTeammachine Rを象徴する部分だ。トレンドを採用するだけではなく、肩部分の厚みが前方は厚く、後方が薄いというユニークな設計が取り入れられており、エアロダイナミクス向上に貢献しているという。
その他の部分も細部までこだわって開発されていることが伝わる。Teammachine Rはフレームセットから順次販売が始まるため、総代理店フタバからのアナウンスは常にチェックしておこう。シクロワイアードでもインプレッションを実施予定だ。
また今回の展示会では新型タイムトライアルマシン、Speedmachine 01も同時にお披露目された。こちらもレッドブル・アドバンスドテクノロジーズと共同開発したハイパフォーマンスモデルであり、Teammachine R同様にユニークな設計が行われた。
エアロダイナミクスを追求した設計の中で特徴的な部分はフロントフォーク。非常に広い肩幅に加えて、クラウン下部にシャークフィンという翼を授けタイヤ/ホイールとクラウンの間に生まれる乱気流をコントロールすることで、空気抵抗の低減を狙っている。またフォークエンドはフェアリングキャップのような形状としていることも特徴だ。
BMCのタイムトライアルバイク"Timemachine 01”はデビューから非常に数多くのプロ選手がタイトルを獲得した名車として長らくモデルチェンジが行われなかった。その1台がレッドブルとの協業で刷新されたというトピックも相まって、一見の価値ありだ。
軽量薄型ボディ+ソーラー充電のONE LITEが魅力の気鋭ブランド"トリム”が登場
超大物であるBMCの新モデルと並んで、この展示会で気になったのは今年から取扱が始ったサイクルコンピューターブランド、trimm(トリム)だ。群雄割拠のサイクルコンピュータージャンルにおける新鋭には、ONE LITE、ROLLINという2種類が用意されており、いずれも手を伸ばしやすい価格が魅力だ。
もちろん価格だけではなく、ONE LITEは厚みが9.9mm、重量59gという他にはない軽量薄型ボディなどプロダクト面でも光るものがある。無駄な物を削ぎ落とされているロードレーサーとのマッチングもバッチリだ。
ボディの限られたスペースに搭載されたバッテリーながら、センサーのペアリングやGPSデータの取得間隔などセッティングを最適な状態とすることで最大50時間の使用が可能。さらにオプションのソーラー充電(別体)を使えば、電力をリッチに使っても長時間駆動が可能になるのは嬉しい。
オープンストリートマップを使用したナビゲーションが利用可能であったり、後方レーダーやスマートウォッチの心拍計との連携が可能であったり、ソフトウェア面でも現在の他社トップモデルに引けを取らないのは魅力だ。
ROLLINはアンダー2万円のベーシックモデルで、横長のボディが特徴だ。ONE LITEでペアリング可能な電動変速機や後方レーダーとの連携が不可となっているが、ナビゲーションなどリッチな機能は採用されているため、1台目のGPSサイクルコンピューターを探している方にピッタリだ。
またフタバはビーラインというサイクルコンピューターブランドのVelo2というモデルも取り扱っている。ポップな雰囲気を感じるコイン型ボディやフォントなどが魅力なVelo2は、ナビゲーションに特化したコンピューターで、簡素かつ直感的な表示でサイクリストを目的地に導いてくれる。機能や形状共に洗練されたデバイスを求める方はぜひVelo2をチェックしてもらいたい。
ヴェローシの新型フレームやフォースの新型ポンプなど新作が盛りだくさん
フタバが昨年から取扱を開始している台湾の総合ブランド"ヴェローシ”からは新作フレームが2本到着。マウンテンバイクフレームのBongo Jungleはトレイルライド向けのジオメトリーで組み上げられており、パークや里山でのダウンヒルをアグレッシブに楽しめるハードテールを実現している。
もう一本はグラベルロードのRoad Manceだ。悪路での走行安定性と長距離ライドの快適性向けに最適化されたジオメトリーが採用されていることが特徴で、シートステーがトップチューブに直接接続していることもルックス面でのユニークなポイントだ。ドロップバーとフラットバーどちらで組んでもスタイルのある一台となりそうだ。
またヴェローシはアルマイトで彩られたパーツ類の展開も充実しており、自転車を自分色に染めたい時に選びやすい。加えてチタン製ボトルケージなどニッチなパーツも揃っているため、一度チェックしてもらいたい。
今回の展示会ではチェコのサイクルアクセサリーブランド "フォース”から登場したフロアポンプにも注目。新作のフロアポンプはフットベースが90度回転させられるユニークな設計が省スペース収納を実現。自宅の玄関に収納したり自動車で遠征するときにフロアポンプが嵩張ると感じることは多いが、そんな時に工具なしでフットベースを回転させられるこのポンプの使い勝手を実感できるはずだ。
他にもスイスストップのディスクブレーキローターがパッド共に潤沢に用意され始めたり、リザードスキンズの3Dプリント製グリップの参考展示が行われたりと、新製品が続々と用意されているため、気になる方はプロショップにて情報を仕入れてみてはいかがだろうか。
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