2024/02/04(日) - 11:19
圧倒的勝率でシクロクロス世界選手権に乗り込んだフェム・ファンエンペル(オランダ)が女子エリート2連覇を達成した。2位ルシンダ・ブラント、3位パック・ピーテルスとオランダ勢が3年連続で表彰台を独占している。
シクロクロス世界選手権初日のトリを飾る女子エリートレースに参戦したのは、カテゴリーを席巻するオランダ勢を筆頭にする13カ国33名の選手たち。大雪の影響で試走日まで凍っていた路面はほぼ緩んだものの、それでも路面コンディションは泥と轍で依然ヘビー。パワーが求められる重馬場コースであることには変わりない。
1周3.3km、登坂区間の獲得標高は合計73m、2箇所の階段と3箇所のフライオーバーを含む特設コースに向けて、実に9名を揃えるオランダ勢が隊列前方を固めてダッシュを決める。ダッチトレインの先頭で、今季19戦17勝と圧倒的勝率を掲げて乗り込んだフェム・ファンエンペル(オランダ)が独走を始めるまで僅か1分半しか要さなかった。
ライバル勢の様子を伺うのではなく、ただ前だけを見て踏み込んだファンエンペル。後続では同い年のライバルであるパック・ピーテルスとベテランの元世界女王ルシンダ・ブラントがパックを組み、更に元世界女王セイリン・アルバラードにマノン・バッカー、インゲ・ファンデルヘイデンとオランダ勢ばかりが続く。
ワールドカップ最終戦でファンエンペルと勝負を繰り広げたカータ・ヴァス(ハンガリー)が体調不良による欠場を強いられたため、対オランダ戦線の筆頭はサラ・カサソラ(イタリア)やマーガリー・ロシェット(カナダ)、そしてラウラ・フェルドンショット(ベルギー)が担う。3人は着実にポジションを上げたものの、オランダの表彰台独占を崩すまでには至らなかった。
ペダリングパワーのみならず、ランニングでも強さを発揮するファンエンペルは、泥で乗車率が下がったターボルのコースに完璧にフィットした。各周回の最速ラップタイムをマークし続け、1周回終了時に16秒だった差は、ピーテルスを振り払って2番手を走るブラントに対して2周回終了時に35秒、3周回終了時には実に1分03秒まで拡大。全くもって綻びを見せないレース運びの末、「フェム・オン・ファイア」の応援旗が翻るフィニッシュラインで大会2連覇をさらいとった。
「今季は全てこの世界選手権のために走っていた。今日は完璧なシーズンを締めくくる最後の仕上げ。これは自分だけの勝利ではなく、自分を支えてくれるチーム・フェムの勝利。みんなに感謝したい」とインタビューに応えたファンエンペル。「全ての準備が完璧に整わないと世界選手権には勝てない。だからこそこの結果には大きな意味がある」とも加えている。オランダの女子エリート制覇は5年連続で、表彰台独占は3年連続で、このメンバーが表彰台に立つのも2年連続。ダッチオレンジのカテゴリー席巻はまだまだ続きそうだ。
「”フェムを除いた選手たちの中の1番”なので素晴らしい結果だと思う。半年前の手首骨折も含めて何度も立ち上がることができた」と言うブラントが2位、泥コンディションによって得意のバニーホップを封じられたピーテルスは3位。ピーテルスは「最初から優勝を狙えないのは分かっていたけど、2番手に立った時は一瞬まだいけると思った」と話している。
非オランダ勢最上位は今季躍進したフェルドンショットの5位で、カサソラが続く6位。来季限りでの現役引退を示唆しているサンヌ・カント(ベルギー)は14位でレースを終えている。
シクロクロス世界選手権初日のトリを飾る女子エリートレースに参戦したのは、カテゴリーを席巻するオランダ勢を筆頭にする13カ国33名の選手たち。大雪の影響で試走日まで凍っていた路面はほぼ緩んだものの、それでも路面コンディションは泥と轍で依然ヘビー。パワーが求められる重馬場コースであることには変わりない。
1周3.3km、登坂区間の獲得標高は合計73m、2箇所の階段と3箇所のフライオーバーを含む特設コースに向けて、実に9名を揃えるオランダ勢が隊列前方を固めてダッシュを決める。ダッチトレインの先頭で、今季19戦17勝と圧倒的勝率を掲げて乗り込んだフェム・ファンエンペル(オランダ)が独走を始めるまで僅か1分半しか要さなかった。
ライバル勢の様子を伺うのではなく、ただ前だけを見て踏み込んだファンエンペル。後続では同い年のライバルであるパック・ピーテルスとベテランの元世界女王ルシンダ・ブラントがパックを組み、更に元世界女王セイリン・アルバラードにマノン・バッカー、インゲ・ファンデルヘイデンとオランダ勢ばかりが続く。
ワールドカップ最終戦でファンエンペルと勝負を繰り広げたカータ・ヴァス(ハンガリー)が体調不良による欠場を強いられたため、対オランダ戦線の筆頭はサラ・カサソラ(イタリア)やマーガリー・ロシェット(カナダ)、そしてラウラ・フェルドンショット(ベルギー)が担う。3人は着実にポジションを上げたものの、オランダの表彰台独占を崩すまでには至らなかった。
ペダリングパワーのみならず、ランニングでも強さを発揮するファンエンペルは、泥で乗車率が下がったターボルのコースに完璧にフィットした。各周回の最速ラップタイムをマークし続け、1周回終了時に16秒だった差は、ピーテルスを振り払って2番手を走るブラントに対して2周回終了時に35秒、3周回終了時には実に1分03秒まで拡大。全くもって綻びを見せないレース運びの末、「フェム・オン・ファイア」の応援旗が翻るフィニッシュラインで大会2連覇をさらいとった。
「今季は全てこの世界選手権のために走っていた。今日は完璧なシーズンを締めくくる最後の仕上げ。これは自分だけの勝利ではなく、自分を支えてくれるチーム・フェムの勝利。みんなに感謝したい」とインタビューに応えたファンエンペル。「全ての準備が完璧に整わないと世界選手権には勝てない。だからこそこの結果には大きな意味がある」とも加えている。オランダの女子エリート制覇は5年連続で、表彰台独占は3年連続で、このメンバーが表彰台に立つのも2年連続。ダッチオレンジのカテゴリー席巻はまだまだ続きそうだ。
「”フェムを除いた選手たちの中の1番”なので素晴らしい結果だと思う。半年前の手首骨折も含めて何度も立ち上がることができた」と言うブラントが2位、泥コンディションによって得意のバニーホップを封じられたピーテルスは3位。ピーテルスは「最初から優勝を狙えないのは分かっていたけど、2番手に立った時は一瞬まだいけると思った」と話している。
非オランダ勢最上位は今季躍進したフェルドンショットの5位で、カサソラが続く6位。来季限りでの現役引退を示唆しているサンヌ・カント(ベルギー)は14位でレースを終えている。
シクロクロス世界選手権2023-2024 女子エリート結果
1位 | フェム・ファンエンペル(オランダ) | 46:19 |
2位 | ルシンダ・ブラント(オランダ) | +1:20 |
3位 | パック・ピーテルス(オランダ) | +1:54 |
4位 | セイリン・アルバラード(オランダ) | +2:37 |
5位 | ラウラ・フェルドンショット(ベルギー) | +2:52 |
6位 | サラ・カサソラ(イタリア) | +2:59 |
7位 | アンマリー・ワースト(オランダ) | +3:40 |
8位 | クララ・ホンシンガー(アメリカ) | +3:45 |
9位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ) | +3:49 |
10位 | マーガリー・ロシェット(カナダ) | +3:52 |
Text:So.Isobe
Photo:Nobuhiko Tanabe, CorVos
Photo:Nobuhiko Tanabe, CorVos
Amazon.co.jp