2023/12/30(土) - 13:00
国内レースプレイバック前編は、2月から6月まで。Jプロツアー初開催の鹿児島での開幕戦から、ツアー・オブ・ジャパン、ツール・ド・熊野の国内UCIレース連戦、ニセコクラシック、修善寺での全日本選手権までを振り返る。
2月・3月 鹿児島で開幕したJプロツアー JCLは3月に栃木県で開幕
2023年の国内レースは、例年よりも早い2月に開幕した。鹿児島県で初開催となるJプロツアー、第1戦「鹿屋・肝付ロードレース」、第2戦「志布志クリテリウム」は、共に愛三工業レーシングチームの岡本隼が優勝。女子はシエルブルー鹿屋が地元レースで連勝を決めた。
一方、東京ではロードレース・カップ・シリーズ(RCS)最終戦となる「明治神宮外苑クリテリウム」が開催された。男子最上位カテゴリーとなるグループ1は、慶應義塾大学の西村行生が優勝。女子は阿部花梨が優勝した。
3月5日、静岡県富士市で2回目の開催となる「富士クリテリウムチャンピオンシップ」の決勝レースは、中盤に先行した11名の集団でのスプリント勝負となり、横塚浩平(VC福岡)が制して優勝。横塚にとっては2017年以来6年ぶりの勝利となった。
3月末、Jプロツアー第3戦・第4戦は、静岡県袋井市にあるエコパスタジアムを舞台に「袋井掛川ロードレース」が初開催された。冷たい雨にたたられたレースは、2日間共にチームブリヂストンサイクリングの今村駿介が優勝。この大会に出場しなかった岡本に代わってリーダージャージを獲得した。
同日、栃木県では3年目を迎えたジャパンサイクルリーグ(JCL)が開幕。「真岡芳賀ロードレース」は、ヴィクトワール広島のカーター・ベトルス、「宇都宮清原クリテリウム」はVC福岡の渡邊諒馬が優勝した。
4月・5月 東西クラシック大会連続のJプロツアー 4年ぶりフルスペック開催のTOJ
4月後半、Jプロツアーは東西でレースグレードの高い大会が続いた。
4月16日、兵庫県立播磨中央公園で行われた「西日本ロードクラシック」は、急変する天候に合わせるかのようにレース展開も最終周回まで混戦となり、チームブリヂストンサイクリングの岡本勝哉が初優勝を挙げた。
翌週、群馬サイクルスポーツセンターで行われた「東日本ロードクラシック」は、6kmサーキット逆回りで行われた。2日間2連戦のレースは共に集団でのスプリント勝負に持ち込まれ、150kmのDAY1はキナンレーシングチームの孫崎大樹、60kmのDAY2はシマノレーシングの入部正太朗が制した。
5月、ゴールデンウィーク明けに開催された全日本選手権トラックは、年初からパリ五輪出場枠獲得に向けて海外大会を転戦してきたチームブリヂストンサイクリングが他を圧倒。4kmチームパーシュートでは3分52秒台の日本新記録をマークして優勝したのを手始めに、中距離種目全てを制覇して見せた。女子は梶原悠未(TEAM Yumi)が出場5種目全てで優勝して見せた。
4年ぶりのフルスペック開催となった「ツアー・オブ・ジャパン」。JCLチーム右京のネイサン・アールが前年大会に続き総合連覇を達成した一方で、飯田ステージで岡篤志(JCLチーム右京)、東京ステージで窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)と、日本人選手の活躍も目立った。また、ステージ3勝を挙げたルーク・ランパーティ(トリニティレーシング)は、のちに2024年クイックステップ移籍が発表された。今後の活躍が期待される。
6月 天候に翻弄されたツール・ド・熊野 山本大喜の全日本選手権
ツアー・オブ・ジャパンがフルスペック開催を取り戻した一方で、「ツール・ド・熊野」は転機を迎えた。2日間2ステージのレースに変更された一方で、和歌山県古座川市でワンデーレース「古座川シティ・インターナショナルロードレース」が初開催されることが決まり、ツール・ド・熊野と連続して3日間のレースとされた。残念ながら古座川でのレースは悪天候により中止となり、ツール・ド・熊野初日もコースを短縮して行われた。
第1ステージで優勝し、リーダージャージを着た山本大喜(JCLチーム右京)だったが、第2ステージでは残り3kmで不運にもパンクに見舞われ、チームメイトの岡篤志が逆転で総合優勝する劇的展開となった。なお、2024年は古座川のレースがツール・ド・熊野の第1ステージとして行われ、3日間3ステージで行われる。
6月11日、Jプロツアー第8戦となる「群馬CSCロードレース6月大会」は、金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)が優勝。全日本選手権を2週間後に控え、順調な仕上がりぶりを見せた。翌日の第9戦は、レース中盤から濃霧が発生したためキャンセルとなった。
6月18日、国内唯一のUCIグランフォンド「ニセコクラシック」は、4年ぶりに海外からの参加者も受け入れての開催となった。市民レーサーの国内トップクラスが集まる150kmクラスは、終盤に抜け出した佐藤后嶺(石狩南高等学校)が全体のトップでフィニッシュ。続く2位に牧野郁斗(YURIFitCycling Team)が入り、地元北海道勢が上位を占める結果となった。
2005年以来18年ぶりに日本サイクルスポーツセンターで開催された全日本選手権ロードレース。個人タイムトライアルは5kmサーキット逆回り、ロードレースは特設の8kmコースで行われた。
注目の男子エリートは、個人タイムトライアルを小石祐馬、ロードレースを山本大喜が制し、JCLチーム右京が2冠を達成した。一方女子は、レース中盤から単独先行した與那嶺恵理(Human Powered Health)が逃げ切って6度目の優勝を決めた。
後編は7月から12月までをプレーバック。Jプロツアー後半戦、インターハイ&インカレ、シーズン終盤の国内UCIレースを振り返ります。
text:Satoru Kato
2月・3月 鹿児島で開幕したJプロツアー JCLは3月に栃木県で開幕
2023年の国内レースは、例年よりも早い2月に開幕した。鹿児島県で初開催となるJプロツアー、第1戦「鹿屋・肝付ロードレース」、第2戦「志布志クリテリウム」は、共に愛三工業レーシングチームの岡本隼が優勝。女子はシエルブルー鹿屋が地元レースで連勝を決めた。
一方、東京ではロードレース・カップ・シリーズ(RCS)最終戦となる「明治神宮外苑クリテリウム」が開催された。男子最上位カテゴリーとなるグループ1は、慶應義塾大学の西村行生が優勝。女子は阿部花梨が優勝した。
3月5日、静岡県富士市で2回目の開催となる「富士クリテリウムチャンピオンシップ」の決勝レースは、中盤に先行した11名の集団でのスプリント勝負となり、横塚浩平(VC福岡)が制して優勝。横塚にとっては2017年以来6年ぶりの勝利となった。
3月末、Jプロツアー第3戦・第4戦は、静岡県袋井市にあるエコパスタジアムを舞台に「袋井掛川ロードレース」が初開催された。冷たい雨にたたられたレースは、2日間共にチームブリヂストンサイクリングの今村駿介が優勝。この大会に出場しなかった岡本に代わってリーダージャージを獲得した。
同日、栃木県では3年目を迎えたジャパンサイクルリーグ(JCL)が開幕。「真岡芳賀ロードレース」は、ヴィクトワール広島のカーター・ベトルス、「宇都宮清原クリテリウム」はVC福岡の渡邊諒馬が優勝した。
4月・5月 東西クラシック大会連続のJプロツアー 4年ぶりフルスペック開催のTOJ
4月後半、Jプロツアーは東西でレースグレードの高い大会が続いた。
4月16日、兵庫県立播磨中央公園で行われた「西日本ロードクラシック」は、急変する天候に合わせるかのようにレース展開も最終周回まで混戦となり、チームブリヂストンサイクリングの岡本勝哉が初優勝を挙げた。
翌週、群馬サイクルスポーツセンターで行われた「東日本ロードクラシック」は、6kmサーキット逆回りで行われた。2日間2連戦のレースは共に集団でのスプリント勝負に持ち込まれ、150kmのDAY1はキナンレーシングチームの孫崎大樹、60kmのDAY2はシマノレーシングの入部正太朗が制した。
5月、ゴールデンウィーク明けに開催された全日本選手権トラックは、年初からパリ五輪出場枠獲得に向けて海外大会を転戦してきたチームブリヂストンサイクリングが他を圧倒。4kmチームパーシュートでは3分52秒台の日本新記録をマークして優勝したのを手始めに、中距離種目全てを制覇して見せた。女子は梶原悠未(TEAM Yumi)が出場5種目全てで優勝して見せた。
4年ぶりのフルスペック開催となった「ツアー・オブ・ジャパン」。JCLチーム右京のネイサン・アールが前年大会に続き総合連覇を達成した一方で、飯田ステージで岡篤志(JCLチーム右京)、東京ステージで窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)と、日本人選手の活躍も目立った。また、ステージ3勝を挙げたルーク・ランパーティ(トリニティレーシング)は、のちに2024年クイックステップ移籍が発表された。今後の活躍が期待される。
6月 天候に翻弄されたツール・ド・熊野 山本大喜の全日本選手権
ツアー・オブ・ジャパンがフルスペック開催を取り戻した一方で、「ツール・ド・熊野」は転機を迎えた。2日間2ステージのレースに変更された一方で、和歌山県古座川市でワンデーレース「古座川シティ・インターナショナルロードレース」が初開催されることが決まり、ツール・ド・熊野と連続して3日間のレースとされた。残念ながら古座川でのレースは悪天候により中止となり、ツール・ド・熊野初日もコースを短縮して行われた。
第1ステージで優勝し、リーダージャージを着た山本大喜(JCLチーム右京)だったが、第2ステージでは残り3kmで不運にもパンクに見舞われ、チームメイトの岡篤志が逆転で総合優勝する劇的展開となった。なお、2024年は古座川のレースがツール・ド・熊野の第1ステージとして行われ、3日間3ステージで行われる。
6月11日、Jプロツアー第8戦となる「群馬CSCロードレース6月大会」は、金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)が優勝。全日本選手権を2週間後に控え、順調な仕上がりぶりを見せた。翌日の第9戦は、レース中盤から濃霧が発生したためキャンセルとなった。
6月18日、国内唯一のUCIグランフォンド「ニセコクラシック」は、4年ぶりに海外からの参加者も受け入れての開催となった。市民レーサーの国内トップクラスが集まる150kmクラスは、終盤に抜け出した佐藤后嶺(石狩南高等学校)が全体のトップでフィニッシュ。続く2位に牧野郁斗(YURIFitCycling Team)が入り、地元北海道勢が上位を占める結果となった。
2005年以来18年ぶりに日本サイクルスポーツセンターで開催された全日本選手権ロードレース。個人タイムトライアルは5kmサーキット逆回り、ロードレースは特設の8kmコースで行われた。
注目の男子エリートは、個人タイムトライアルを小石祐馬、ロードレースを山本大喜が制し、JCLチーム右京が2冠を達成した。一方女子は、レース中盤から単独先行した與那嶺恵理(Human Powered Health)が逃げ切って6度目の優勝を決めた。
後編は7月から12月までをプレーバック。Jプロツアー後半戦、インターハイ&インカレ、シーズン終盤の国内UCIレースを振り返ります。
text:Satoru Kato
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