今年はジロ区間2勝を含むチーム通算26勝や、ツールでの山岳賞獲得など成功のシーズンとなったEFエデュケーション・イージーポストがロースター確定を発表。来年に向けジャパンカップ覇者のルイ・コスタをはじめ、留目夕陽やアーチー・ライアンなど有望な若手が加入した。



今年のツールでマイヨアポワを着用したニールソン・パウレス(アメリカ) photo:So Isobe

2022年の9勝から一転、2023年はチーム通算26勝と躍進のシーズンとなったEFエデュケーション・イージーポストが、来季所属選手がロースターの上限である30名に達したことを明らかにした。チームの代表を務めるジョナサン・ヴォーターズ氏は「シーズンの最初から最後までレースで驚きを見せることのできるメンバーが揃ったと思っている」と自信を語った。

今年アルベルト・ベッティオル(イタリア)のサントス・ツアー・ダウンアンダー区間優勝で幕を開けたチームは、エステバン・チャベスがコロンビア選手権ロードを制し、TTスイス選手権ではシュテファン・ビッセガーが優勝するなど6つのナショナルチャンピオンジャージを獲得。またベン・ヒーリー(アイルランド)とマグナス・コルト(デンマーク)がジロ・デ・イタリアで区間優勝を挙げ、チームも今年を「過去最高のシーズンの一つ」と称した。

若手中心に実力確かなメンバーを補強

パリ五輪を最後に現役を引退するリゴベルト・ウラン(コロンビア) photo:CorVos

ワールドチームへの昇格を果たした留目夕陽 photo:Team NIPPO
即戦力として活躍が期待されるルイ・コスタ(ポルトガル) photo:Satoru Kato


チームからは過去に全グランツールでの区間優勝をもたらしたコルトがウノエックス・プロサイクリングチームに移籍し、イェンス・クークレイレ(ベルギー)は引退と中心選手が去った。そして長年に渡りチームの総合エースを担ったリゴベルト・ウラン(コロンビア)も、来年8月3日のパリ五輪ロードレースを最後に現役引退することを明らかにしている。

しかしチームは既報した元世界王者でジャパンカップ覇者のルイ・コスタ(ポルトガル、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)を獲得し、更に昨年負った大怪我のため今年は下部チーム所属となっていたミケル・ヴァルグレン(デンマーク)と留目夕陽が昇格。また2020年にU23のイル・ロンバルディアを制した経験のあるハリー・スウェニー(オーストラリア)が加入している。

また監督であるチャールズ・ウェゲリス氏が「これほど(平均年齢の)若いロースターは久しくなかった」と語る通り、EFは若手選手を中心に補強。ユンボ・ヴィスマの下部チームからは今年のツール・ド・ラブニールで区間優勝した22歳のアーチー・ライアン(アイルランド)を獲得し、元選手ホセバ・ベロキの息子で、スペインTTジュニア王者の18歳マルケル・ベロキ(スペイン)も来年ワールドチームでプロデビューを果たす。
EFエデュケーション・イージーポスト2024年ロースター
新加入選手
マルケル・ベロキ(スペイン)←MMRサイクリングアカデミー
ルイ・コスタ(ポルトガル)←アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ
ルーカス・ネルーカー(イギリス)←トリニティレーシング
ダレン・ラファーティー(アイルランド)←ハーゲンスバーマン・アクセオン
ジャック・ルーキングレイ(イギリス)←セイント・ピラン
アーチー・ライアン(アイルランド)←ユンボ・ヴィスマ・ディベロップメントチーム
ハリー・スウェニー(オーストラリア)←ロット・デスティニー
留目夕陽←下部チーム
ミケル・ヴァルグレン(デンマーク)←下部チーム
ヤルディ・ファンデルリー(オランダ)←ウィルブロード・ウィル・ヴォールイト
継続所属選手
アンドレイ・アマドール(コスタリカ)
アルベルト・ベッティオル(イタリア)
シュテファン・ビッセガー(スイス)
リチャル・カラパス(エクアドル)
サイモン・カー(イギリス)
ヒュー・カーシー(イギリス)
ジェフェルソン・セペダ(エクアドル)
エステバン・チャベス(コロンビア)
ステファン・デボッド(南アフリカ)
オウェイン・ドゥール(イギリス)
ベン・ヒーリー(アイルランド)
ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク)
アンドレア・ピッコロ(イタリア)
ニールソン・パウレス(アメリカ)
ショーン・クイン(アメリカ)
ヨナス・ルッチ(ドイツ)
ジェームズ・ショー(イギリス)
ゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ)
リゴベルト・ウラン(コロンビア)
マライン・ファンデンベルフ(オランダ)
text:Sotaro.Arakawa

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