さいたまクリテリウムを1週間後に控えた10月29日、第2回目ツール・ド・フランス シンガポールクリテリウムが開催された。ポガチャルやカヴェンディッシュ、サガンにフルームと豪華メンバーが揃ったイベントを紹介する。



第2回目を迎えたシンガポールクリテリウム photo:A.S.O.

東南アジアのシンガポールを舞台に、2022年にスタートしたツール・ド・フランス シンガポールクリテリウム。ツールを主催するA.S.O.が世界各国に自転車競技を普及することを目的としたキャンペーンに、今年もツール総合2位とマイヨブラン(ヤングライダー賞)を獲得したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)や、マイヨヴェール(ポイント賞)を着たヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)ら豪華メンバーが集った。

クリテリウムの前日には選手たちがシンガポール名物の人力車トライショーに乗り、その後チームプレゼンテーションが行われた。そこには今年でロードを引退するペテル・サガン(スロバキア、トタルエネルジー)やマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン)、更には新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)の姿もあった。

マイヨヴェールに相応しい踏み込みを見せるフィリプセン photo:A.S.O.
カヴェンディッシュとサガンの和解を示す歴史的な一枚 photo:A.S.O.


チームプレゼンに登場した新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) photo:A.S.O.

大観衆と共に写真を撮るカヴェンディッシュたち photo:A.S.O.

チームタイムトライアルを制したのはUAEチームエミレーツ photo:A.S.O.

そして10月29日、チームタイムトライアルをUAEチームエミレーツが制した後、クリテリウムがスタートした。

シンガポールのビル群の間を抜けるコースを選手たちは順調に進み、フィニッシュまで残り4km地点でポガチャルが仕掛ける。それをフィリプセンで勝負したいアルペシン・ドゥクーニンクが集団先頭で追い、残り1周回ではクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・プレミアテック)が牽引する姿も。

時折カメラに笑顔を作るポガチャルが先頭で残り1km地点を通過し、カヴェンディッシュのリードアウトを務めるサガンが残り300mでポガチャルをパス。そして最終ストレートに突入し、カヴェンディッシュとフィリプセンによる一騎打ちをフィリプセンが制した。

シンガポールのビル群の間を走る選手たち photo:A.S.O.
モトバイクもメッセージボードで歓迎 photo:A.S.O.


カヴェンディッシュとのスプリントをヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が制す photo:A.S.O.

もちろんエキシビションレースではあるものの、ツール4勝を含むシーズン19勝を飾ったフィリプセンがその強さを発揮。来年のツールで期待されるカヴェンディッシュとのスプリントで、手堅く勝利を手に入れた。

そして翌週の11月5日(日)、この熱狂がさいたま新都心にやってくる。

表彰台に上がったカヴェンディッシュとフィリプセン、ポガチャルの3人 photo:A.S.O.

ツール・ド・フランス シンガポールクリテリウム2023結果
1位 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) 1:20:28
2位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン)
3位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
text:Sotaro.Arakawa

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