2023/10/21(土) - 16:25
ピレリのMTBタイヤシリーズ"SCORPION"に、グラビティ系レーシングタイヤが加わった。エンデューロ/ダウンヒル競技に向けて、2年に及ぶ開発期間を経て送り出されたSCORPION RACE DH/ENを紹介しよう。
タイヤを用いて行われるありとあらゆるスポーツシーンにおいて、際立った存在感を見せるピレリ。F1のワンメイクサプライヤーを筆頭に、ラリーやモトなど、モータースポーツの世界においてそのハイパフォーマンスタイヤは欠かせない存在となっている。
自転車においても同様で、現在ではロードだけでなくグラベルやCX、そしてMTBまで、全域をカバーするようになってきた。そして、今回発表した"SCORPION RACE DH/EN"によって、ペダリング効率を重視するXCから、高いグリップとサポート力を求められるダウンヒルまで、多岐に渡るMTBカテゴリーを網羅するラインアップを完成させることとなる。
いわゆる「下り系」とされるエンデューロ/ダウンヒル競技で用いられるタイヤは、そのスピード域やハードな使用環境から、最も要求の厳しいプロダクトと言われる。ピレリは、世界トップレベルのレースシーンで勝てるタイヤとして、2年に渡る開発期間を経てSCORPION RACE DH/ENを送り出した。
その開発にあたって大きな役割を果たしたのが、3度の世界チャンピオンと7度のフランスチャンピオンの座を獲得したフランスのダウンヒルスター、ファビアン・バレルだ。ピレリは彼と緊密な関係を築き上げ、その経験と感性、テクニカルな専門知識とピレリのタイヤノウハウをコラボレーション。
2年を通して、設計、プロトタイピング、テスト、フィードバックという検証プロセスを積み重ねた集大成として、SCORPION RACE DH/ENは誕生。あらゆるチームやトップライダーのニーズを満たす、最先端のグラビティレーシングタイヤとして、既に2021年のEWS(エンデューロ・ワールド・シリーズ)およびUCIワールドカップ DHサーキットで、ピレリのスポンサー選手によって実際のレースシーンで実績を挙げている。
SCORPION RACEの為に、ピレリは新たな"SmartEVO DH"コンパウンドを特別に設計した。この新コンパウンドが目的としたのは、極限の状況においても、バイクを完全にコントロールできている感覚をライダーに提供すること。
ハイスピード化が進む現代のダウンヒルシーンにおいて、絶対的なグリップと同じくらいドリフトコントロール性能が重要視されている。そのために、ピレリはグリップ力の限界を認識しやすく、更にその先でもコントロールしやすいように、静的パラメータと動的パラメータを調整しているという。
ケーシングはダウンヒルモデル、エンデューロモデルそれぞれに専用の新モデルを搭載。ダウンヒルモデルには、60TPIケーシングを2層構造としたDualWall+を採用。ラバー製のアンチ・ピンチフラット・インサートと、サイドウォールを安定させるため追加のファブリック強化層を組み合わせることで、アグレッシブなライドにおいても確実なサポートを提供し、サイドカットや突き刺しに対する優れた保護、高速走行での安定性、優れた衝撃吸収性を実現するよう設計されている。
一方、エンデューロモデルには、より軽くしなやかな120TPIケーシングを採用したDualWall構造が用いられる。DualWall+と同様のラバーインサートによって強化されたケーシングは、高いプロテクションとサポート力を発揮しつつ、約150gも軽く仕上げられている。登りでのペダリングが必須となるエンデューロライダーにとって、最適な選択となるだろう。
そして、路面状況やライドスタイルに合わせて、"M"、"T"、"S"、"MUD"という4つのトレッドパターンが用意される(※MUDはダウンヒルモデルのみ)。
最もオールラウンドな性格を与えられたのが"M"となる。ブレーキや加速時に正確で予測可能なトラクションを実現するよう設計された中央セクションと、サポートを限界まで高め限界を認識しやすくなるようにデザインされたサイドノブの組み合わせによって、タイヤ全体の安定性を損なうことなくあらゆるシーンでのグリップ力を最適化する。
"T"は加速、ブレーキ、コーナーリング時のトラクションに焦点を当て、そのイニシャルから名付けられた一本。センターセクションには、タイヤが回転するどの段階においてもトラクションを高める特別な形状のノブが配置されている。
ユニークなのが、センターノブは泥の排出を改善するためにカットできるよう事前に成型されているという点。非常に柔らかいSmartEVO DHコンパウンド製のノブが、しっかりとしたベースコンパウンドの上に配置されることで、タイヤ全体の安定性を確保しつつしっかりと路面を掴む。スリッピーなコンディションで活躍するパターンだ。
柔らかな土などソフトな路面に適合するのが"S"だ。大きく、高く設計されたノブによって、ルーズな路面にしっかりと食い込むメカニカルグリップを確保した。軽い泥から幅広い条件で、よりアグレッシブなライドを追求するライダーにピッタリの一本だ。
そして"MUD"はその名の通り、極端な泥のコンディションに対応するスペシャルモデル。多くの選手が何本も試走することで深く耕されたマッドセクションでも、泥を素早く排出しグリップを確保するべく、高いノブを広い間隔で配置した。
深い泥で十分なグリップを確保するために、2.4インチの狭めのタイヤ幅とし面圧を稼ぎやすくしている。また、ノブはライダーが濡れた木の根やロックセクションなどで安定性とコントロール精度を求める場合、メカニックがカットできるように事前成型されている。
4つのトレッド、2つのケーシングの組み合わせによって、全部で7つのモデルが用意されるSCORPION RACE。どのモデルも価格は共通で13,500円(税込)となる。
ピレリ SCORPION RACE DH
サイズ:29x2.5、29x2.4、27.5x2.5、27.5x2.4
パターン:M、T、S、Mud
重量:1,300~1,450g
ケーシング:60tpi 2プライ
コンパウンド:SmartEVO DH Compound
ストラクチャー:DualWALL+
価格:13,500円(税込)
ピレリ SCORPION RACE EN
サイズ:29x2.5、27.5x2.5
パターン:M、T、S
重量:1,210~1,260g
ケーシング:120tpi 2プライ
コンパウンド:SmartEVO DH Compound
ストラクチャー:DualWALL
価格:13,500円(税込)
タイヤを用いて行われるありとあらゆるスポーツシーンにおいて、際立った存在感を見せるピレリ。F1のワンメイクサプライヤーを筆頭に、ラリーやモトなど、モータースポーツの世界においてそのハイパフォーマンスタイヤは欠かせない存在となっている。
自転車においても同様で、現在ではロードだけでなくグラベルやCX、そしてMTBまで、全域をカバーするようになってきた。そして、今回発表した"SCORPION RACE DH/EN"によって、ペダリング効率を重視するXCから、高いグリップとサポート力を求められるダウンヒルまで、多岐に渡るMTBカテゴリーを網羅するラインアップを完成させることとなる。
いわゆる「下り系」とされるエンデューロ/ダウンヒル競技で用いられるタイヤは、そのスピード域やハードな使用環境から、最も要求の厳しいプロダクトと言われる。ピレリは、世界トップレベルのレースシーンで勝てるタイヤとして、2年に渡る開発期間を経てSCORPION RACE DH/ENを送り出した。
その開発にあたって大きな役割を果たしたのが、3度の世界チャンピオンと7度のフランスチャンピオンの座を獲得したフランスのダウンヒルスター、ファビアン・バレルだ。ピレリは彼と緊密な関係を築き上げ、その経験と感性、テクニカルな専門知識とピレリのタイヤノウハウをコラボレーション。
2年を通して、設計、プロトタイピング、テスト、フィードバックという検証プロセスを積み重ねた集大成として、SCORPION RACE DH/ENは誕生。あらゆるチームやトップライダーのニーズを満たす、最先端のグラビティレーシングタイヤとして、既に2021年のEWS(エンデューロ・ワールド・シリーズ)およびUCIワールドカップ DHサーキットで、ピレリのスポンサー選手によって実際のレースシーンで実績を挙げている。
SCORPION RACEの為に、ピレリは新たな"SmartEVO DH"コンパウンドを特別に設計した。この新コンパウンドが目的としたのは、極限の状況においても、バイクを完全にコントロールできている感覚をライダーに提供すること。
ハイスピード化が進む現代のダウンヒルシーンにおいて、絶対的なグリップと同じくらいドリフトコントロール性能が重要視されている。そのために、ピレリはグリップ力の限界を認識しやすく、更にその先でもコントロールしやすいように、静的パラメータと動的パラメータを調整しているという。
ケーシングはダウンヒルモデル、エンデューロモデルそれぞれに専用の新モデルを搭載。ダウンヒルモデルには、60TPIケーシングを2層構造としたDualWall+を採用。ラバー製のアンチ・ピンチフラット・インサートと、サイドウォールを安定させるため追加のファブリック強化層を組み合わせることで、アグレッシブなライドにおいても確実なサポートを提供し、サイドカットや突き刺しに対する優れた保護、高速走行での安定性、優れた衝撃吸収性を実現するよう設計されている。
一方、エンデューロモデルには、より軽くしなやかな120TPIケーシングを採用したDualWall構造が用いられる。DualWall+と同様のラバーインサートによって強化されたケーシングは、高いプロテクションとサポート力を発揮しつつ、約150gも軽く仕上げられている。登りでのペダリングが必須となるエンデューロライダーにとって、最適な選択となるだろう。
そして、路面状況やライドスタイルに合わせて、"M"、"T"、"S"、"MUD"という4つのトレッドパターンが用意される(※MUDはダウンヒルモデルのみ)。
最もオールラウンドな性格を与えられたのが"M"となる。ブレーキや加速時に正確で予測可能なトラクションを実現するよう設計された中央セクションと、サポートを限界まで高め限界を認識しやすくなるようにデザインされたサイドノブの組み合わせによって、タイヤ全体の安定性を損なうことなくあらゆるシーンでのグリップ力を最適化する。
"T"は加速、ブレーキ、コーナーリング時のトラクションに焦点を当て、そのイニシャルから名付けられた一本。センターセクションには、タイヤが回転するどの段階においてもトラクションを高める特別な形状のノブが配置されている。
ユニークなのが、センターノブは泥の排出を改善するためにカットできるよう事前に成型されているという点。非常に柔らかいSmartEVO DHコンパウンド製のノブが、しっかりとしたベースコンパウンドの上に配置されることで、タイヤ全体の安定性を確保しつつしっかりと路面を掴む。スリッピーなコンディションで活躍するパターンだ。
柔らかな土などソフトな路面に適合するのが"S"だ。大きく、高く設計されたノブによって、ルーズな路面にしっかりと食い込むメカニカルグリップを確保した。軽い泥から幅広い条件で、よりアグレッシブなライドを追求するライダーにピッタリの一本だ。
そして"MUD"はその名の通り、極端な泥のコンディションに対応するスペシャルモデル。多くの選手が何本も試走することで深く耕されたマッドセクションでも、泥を素早く排出しグリップを確保するべく、高いノブを広い間隔で配置した。
深い泥で十分なグリップを確保するために、2.4インチの狭めのタイヤ幅とし面圧を稼ぎやすくしている。また、ノブはライダーが濡れた木の根やロックセクションなどで安定性とコントロール精度を求める場合、メカニックがカットできるように事前成型されている。
4つのトレッド、2つのケーシングの組み合わせによって、全部で7つのモデルが用意されるSCORPION RACE。どのモデルも価格は共通で13,500円(税込)となる。
ピレリ SCORPION RACE DH
サイズ:29x2.5、29x2.4、27.5x2.5、27.5x2.4
パターン:M、T、S、Mud
重量:1,300~1,450g
ケーシング:60tpi 2プライ
コンパウンド:SmartEVO DH Compound
ストラクチャー:DualWALL+
価格:13,500円(税込)
ピレリ SCORPION RACE EN
サイズ:29x2.5、27.5x2.5
パターン:M、T、S
重量:1,210~1,260g
ケーシング:120tpi 2プライ
コンパウンド:SmartEVO DH Compound
ストラクチャー:DualWALL
価格:13,500円(税込)
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