2023/10/19(木) - 16:30
ベルやワフーを展開するインターテックが、取扱ブランドを一堂に集結させた展示会を開催。今回はハンドルバーバッグのルートワークスやイーボックのバックパックとMTB用プロテクターなどが注目の存在となったほか、ワフーの新型インドアトレーナーであるKICKR MOVEなどの試乗会も行われた。
ユーロバイクで発表された新製品を実際に国内初上陸&お披露目の機会となることが多かった秋のプロショップ向け展示会。COVID-19のパンデミックは様々な面に影響を与えており、大きなショーで新製品をローンチする流れは縮小し、ブランドが各々のタイミングで五月雨式に新製品を発表するようになった。
一方で数多いブランドが存在する中で全てをキャッチアップするのは難しいのもまた事実。そのため輸入代理店による展示会は情報が集約され、新製品を一覧できる貴重な機会となり、プロショップのスタッフたちは鋭い目線で新製品をチェックしている。そんな場を東京・千駄ヶ谷に拠点を構えるインターテックも設けた。
インターテックが取り扱うブランドの代表例はアメリカのヘルメットブランド"ベル"や、フィットネス機器ブランドの"ワフー"。一方で、ブラックバーンなど肩の力を抜いてライドを楽しむための製品を揃えるブランドも数多く扱っており、展示会は多種多様な製品で彩られている。
今年の展示会で気になった製品の一つが、インターテックの新規扱いブランドであるルートワークスのハンドルバーバッグ。近年はロードバイクに簡単に装着できるようなドラム型コンパクトフロントバッグが数多くローンチされてきたが、ルートワークスが用意するのはボルトオン方式のハンドルバーマウントにボックス形状のバッグを取り付けるという仕組みのもの。しかし、サイズとしてはロードのドロップハンドルに収まる大きさとなっている。
重厚さはあるものの、荷物を運ぶという役割においては重宝しそう。理由はボルトオンのマウントによって振動の影響を受けにくいという点と、バッグの形状にって荷室が広いことから。他にもバッグ上部と下部どちらもコードによって荷物を括ることができ、バッグサイドにはポケットも備えられている。
またカスタム性も確保されており、樹脂カバーのブランドマークにはサイクルコンピューターマウントやライトマウントなどを装備することができる。混み合いやすいハンドルバー周りをバッグで使ってしまうため、このような設計はありがたい。加えてバッグサイドにはライトを装着できるバーも追加できる設計だ。この製品はシクロワイアードでもインプレッションをお届けする予定だ。
ラックマウントが備えられていない自転車にも装着可能なラックブランド、オールドマン・マウンテン。新製品としては天板の横幅が広いPIZZA RACKが登場し、各ラックに装着できるOMM Bascketが登場しており、これまで以上にカスタムの幅を広げている。
さらにPonderosa Pannierというパニアバッグや、Juniper Trunkというラックの天板に載せるバッグが登場している。Juniper TrunkはDivideやElkhornの天板横幅にぴったりなサイズで、荷物を積載した時に重心が左右どちらかにズレにくくなっている。
バッグブランドとしてはオルケースも注目の存在。特にTop Tube Bagはマグネット式の開口部が非常に使いやすく、ありとあらゆるライダーに試してもらいたいと思うほど。収納物に簡単にアクセスできるようになると、補給食を摂取するのも億劫にならないし、ゴミを入れておくのもストレスがない。
またルートワークスの段で述べたドラム型コンパクトハンドルバーバッグは、オルケースもThe Smuggler Handlebar Bagというモデル名で用意している。今年はブルー、コヨーテ、フューシャ、ゴールデン、ライラック、ティールと6種類もニューカラーが登場しているため、色味を気にする方でも選びやすくなっている。
自転車に装備するタイプではないバッグはイーボックでカバーする。今年はバックパックのSTAGEシリーズがリニューアルを果たした。最も重要なポイントは背面のパッドによるエアフローを最適化していることで、効率的に背中の熱を逃がしてくれる性能を実現した。この新たなパッド設計はHIP PACKにも採用されており、同様に快適なモデルへと進化を遂げている。
イーボックはバッグだけではなく、マウンテンバイクライド用のプロテクターのラインアップも充実している。近年のマウンテンバイク用プロテクターでは衝撃が加わった時に硬化する特殊素材を使用しているものが多いが、気温によっては機能しないということがあるという。
そこでイーボックは、あらゆる状況でも機能させるためにベーシックな素材と構造を採用した胸部と背面をプロテクトするベスト型のTORSO PROTECTORをリリースした。TORSO PROTECTORはジャージの上から着用するモデルで、ゲレンデのトレイルを楽しむ時などにピッタリ。背面に装着できるTORSO PROTECTOR PIN PACK 1.5も用意されているため、荷物の携行も心配がない。
他にもENDURO SHIRTやCLASH PANTSという柔軟なパッドを配置させたインナーウェアも揃っており、TORSO PROTECTORと合わせて万全のプロテクション装備で固めることが可能だ。マウンテンバイクライドを楽しむ方はぜひチェックしてもらいたい。
頭部を守るのは老舗ヘルメットブランド、ベルの役割。ダウンヒル向けのFULL-10、SUPER DHや、チンバーを外すことができるエンデューロ向けのSUPER AIR Rには、ファストハウスとコラボした新色がラインアップされた。今作はマットグレー/ブラックのため、どのようなウェアにも馴染むデザインとなっていることが特徴だ。
ロードモデルのハイエンドであるXR SPHERICALにはセメントというアースカラーの新色が追加されている。非常にシンプルな造形に仕上げられているXRに淡い色でペイントすることで、肩の力を抜いたカジュアルスポーツウェアでのグラベルライドなどにフィットする1着を実現している。シンプルさとMIPS SPHERICALによる安全性の両面を求める方にはおすすめだ。
またベルはアクティブライフスタイルモデルとしてアンダー1万円のTRACKERとTRACKER Rの2モデルを追加した。通常モデルは取り外し可能なバイザーを装備したモデルで、TRACKER Rはそれを省略したモデル。いずれもシェル形状は共通しておりスポーツライドからアーバンライドまでカバーできるような汎用性の高いデザインとされている。スポーツバイク初心者や通勤通学で自転車を使う方におすすめのヘルメットとなっている。
ヘルメットと合わせたいアイウェアとしてティフォージ・オプティクスをインターテックは扱う。新作Stashは深い前傾姿勢でもフレームが視界を邪魔しない設計が行われたスポーツモデル。他にも人気のRailシリーズからレンズをサイズダウンさせたRail XCや、アーバンライドにぴったりなウェリントン型のSwank、ボストン型のSvagoに新色が登場している。
またティフォージは調光レンズに定評があり、その性能の高さに対して非常に手頃な価格設定が行われていることが魅力となっている。現在のベーシックモデルであるRailは通常レンズが13,500円であることに対して、調光レンズモデルは僅か1,500円の価格差となる15,000円というプライスタグを提げているため、アイウェアを検討している方はぜひチェックしてもらいたい。
記事冒頭で紹介したようにインターテックはフィットネス機器のワフーまで展開している。展示会に先行して発表された新型スマートローラーKICKR MOVEの試乗サンプルも用意されており、数多くのショップスタッフがその魅力である自然な動きを確かめた。先の発表会には間に合わなかったKICKR CLIMB用のブーツも今回の展示会では揃っており、KICKR MOVEとKICKR CLIMBの相性の良さを実感することができた。
筆者はKICKR MOVEの動きを先行して試していたのだが、KICKR CLIMB用ブーツを使用するのは初めて。スマートローラーの可動に合わせてKICKR CLIMBがおきあがりこぼしのように動くのだが、怖さは一切なし。むしろ自然なフィーリングを強化してくれており、勾配再現まで行いたい方はこのブーツをぜひ導入してもらいたい。
他にも新製品のKICKR BIKE SHIFTや、既存のスマートローラーとの乗り比べも行うことができたため、ショップスタッフは新製品と既製品の違いをじっくりと堪能したことだろう。またワフーはスピードプレイのビンディングを試すためのテスターを製作しており、順次提携ショップに配置されるという。スピードプレイを使ったことがないサイクリストでも、独自のビンディングシステムを手軽に試すことができるようになるため、ぜひショップに訪れてみては。
Report:Gakuto Fujiwara
ユーロバイクで発表された新製品を実際に国内初上陸&お披露目の機会となることが多かった秋のプロショップ向け展示会。COVID-19のパンデミックは様々な面に影響を与えており、大きなショーで新製品をローンチする流れは縮小し、ブランドが各々のタイミングで五月雨式に新製品を発表するようになった。
一方で数多いブランドが存在する中で全てをキャッチアップするのは難しいのもまた事実。そのため輸入代理店による展示会は情報が集約され、新製品を一覧できる貴重な機会となり、プロショップのスタッフたちは鋭い目線で新製品をチェックしている。そんな場を東京・千駄ヶ谷に拠点を構えるインターテックも設けた。
インターテックが取り扱うブランドの代表例はアメリカのヘルメットブランド"ベル"や、フィットネス機器ブランドの"ワフー"。一方で、ブラックバーンなど肩の力を抜いてライドを楽しむための製品を揃えるブランドも数多く扱っており、展示会は多種多様な製品で彩られている。
今年の展示会で気になった製品の一つが、インターテックの新規扱いブランドであるルートワークスのハンドルバーバッグ。近年はロードバイクに簡単に装着できるようなドラム型コンパクトフロントバッグが数多くローンチされてきたが、ルートワークスが用意するのはボルトオン方式のハンドルバーマウントにボックス形状のバッグを取り付けるという仕組みのもの。しかし、サイズとしてはロードのドロップハンドルに収まる大きさとなっている。
重厚さはあるものの、荷物を運ぶという役割においては重宝しそう。理由はボルトオンのマウントによって振動の影響を受けにくいという点と、バッグの形状にって荷室が広いことから。他にもバッグ上部と下部どちらもコードによって荷物を括ることができ、バッグサイドにはポケットも備えられている。
またカスタム性も確保されており、樹脂カバーのブランドマークにはサイクルコンピューターマウントやライトマウントなどを装備することができる。混み合いやすいハンドルバー周りをバッグで使ってしまうため、このような設計はありがたい。加えてバッグサイドにはライトを装着できるバーも追加できる設計だ。この製品はシクロワイアードでもインプレッションをお届けする予定だ。
ラックマウントが備えられていない自転車にも装着可能なラックブランド、オールドマン・マウンテン。新製品としては天板の横幅が広いPIZZA RACKが登場し、各ラックに装着できるOMM Bascketが登場しており、これまで以上にカスタムの幅を広げている。
さらにPonderosa Pannierというパニアバッグや、Juniper Trunkというラックの天板に載せるバッグが登場している。Juniper TrunkはDivideやElkhornの天板横幅にぴったりなサイズで、荷物を積載した時に重心が左右どちらかにズレにくくなっている。
バッグブランドとしてはオルケースも注目の存在。特にTop Tube Bagはマグネット式の開口部が非常に使いやすく、ありとあらゆるライダーに試してもらいたいと思うほど。収納物に簡単にアクセスできるようになると、補給食を摂取するのも億劫にならないし、ゴミを入れておくのもストレスがない。
またルートワークスの段で述べたドラム型コンパクトハンドルバーバッグは、オルケースもThe Smuggler Handlebar Bagというモデル名で用意している。今年はブルー、コヨーテ、フューシャ、ゴールデン、ライラック、ティールと6種類もニューカラーが登場しているため、色味を気にする方でも選びやすくなっている。
自転車に装備するタイプではないバッグはイーボックでカバーする。今年はバックパックのSTAGEシリーズがリニューアルを果たした。最も重要なポイントは背面のパッドによるエアフローを最適化していることで、効率的に背中の熱を逃がしてくれる性能を実現した。この新たなパッド設計はHIP PACKにも採用されており、同様に快適なモデルへと進化を遂げている。
イーボックはバッグだけではなく、マウンテンバイクライド用のプロテクターのラインアップも充実している。近年のマウンテンバイク用プロテクターでは衝撃が加わった時に硬化する特殊素材を使用しているものが多いが、気温によっては機能しないということがあるという。
そこでイーボックは、あらゆる状況でも機能させるためにベーシックな素材と構造を採用した胸部と背面をプロテクトするベスト型のTORSO PROTECTORをリリースした。TORSO PROTECTORはジャージの上から着用するモデルで、ゲレンデのトレイルを楽しむ時などにピッタリ。背面に装着できるTORSO PROTECTOR PIN PACK 1.5も用意されているため、荷物の携行も心配がない。
他にもENDURO SHIRTやCLASH PANTSという柔軟なパッドを配置させたインナーウェアも揃っており、TORSO PROTECTORと合わせて万全のプロテクション装備で固めることが可能だ。マウンテンバイクライドを楽しむ方はぜひチェックしてもらいたい。
頭部を守るのは老舗ヘルメットブランド、ベルの役割。ダウンヒル向けのFULL-10、SUPER DHや、チンバーを外すことができるエンデューロ向けのSUPER AIR Rには、ファストハウスとコラボした新色がラインアップされた。今作はマットグレー/ブラックのため、どのようなウェアにも馴染むデザインとなっていることが特徴だ。
ロードモデルのハイエンドであるXR SPHERICALにはセメントというアースカラーの新色が追加されている。非常にシンプルな造形に仕上げられているXRに淡い色でペイントすることで、肩の力を抜いたカジュアルスポーツウェアでのグラベルライドなどにフィットする1着を実現している。シンプルさとMIPS SPHERICALによる安全性の両面を求める方にはおすすめだ。
またベルはアクティブライフスタイルモデルとしてアンダー1万円のTRACKERとTRACKER Rの2モデルを追加した。通常モデルは取り外し可能なバイザーを装備したモデルで、TRACKER Rはそれを省略したモデル。いずれもシェル形状は共通しておりスポーツライドからアーバンライドまでカバーできるような汎用性の高いデザインとされている。スポーツバイク初心者や通勤通学で自転車を使う方におすすめのヘルメットとなっている。
ヘルメットと合わせたいアイウェアとしてティフォージ・オプティクスをインターテックは扱う。新作Stashは深い前傾姿勢でもフレームが視界を邪魔しない設計が行われたスポーツモデル。他にも人気のRailシリーズからレンズをサイズダウンさせたRail XCや、アーバンライドにぴったりなウェリントン型のSwank、ボストン型のSvagoに新色が登場している。
またティフォージは調光レンズに定評があり、その性能の高さに対して非常に手頃な価格設定が行われていることが魅力となっている。現在のベーシックモデルであるRailは通常レンズが13,500円であることに対して、調光レンズモデルは僅か1,500円の価格差となる15,000円というプライスタグを提げているため、アイウェアを検討している方はぜひチェックしてもらいたい。
記事冒頭で紹介したようにインターテックはフィットネス機器のワフーまで展開している。展示会に先行して発表された新型スマートローラーKICKR MOVEの試乗サンプルも用意されており、数多くのショップスタッフがその魅力である自然な動きを確かめた。先の発表会には間に合わなかったKICKR CLIMB用のブーツも今回の展示会では揃っており、KICKR MOVEとKICKR CLIMBの相性の良さを実感することができた。
筆者はKICKR MOVEの動きを先行して試していたのだが、KICKR CLIMB用ブーツを使用するのは初めて。スマートローラーの可動に合わせてKICKR CLIMBがおきあがりこぼしのように動くのだが、怖さは一切なし。むしろ自然なフィーリングを強化してくれており、勾配再現まで行いたい方はこのブーツをぜひ導入してもらいたい。
他にも新製品のKICKR BIKE SHIFTや、既存のスマートローラーとの乗り比べも行うことができたため、ショップスタッフは新製品と既製品の違いをじっくりと堪能したことだろう。またワフーはスピードプレイのビンディングを試すためのテスターを製作しており、順次提携ショップに配置されるという。スピードプレイを使ったことがないサイクリストでも、独自のビンディングシステムを手軽に試すことができるようになるため、ぜひショップに訪れてみては。
Report:Gakuto Fujiwara
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