UAEチームエミレーツが若手の登竜門「ツール・ド・ラヴニール」で総合優勝したアイザック・デルトロ(メキシコ)を獲得した。同選手はサンマリノのクラブチームに所属する19歳で、ラヴニールでの活躍を世界トップチームとの契約に繋げた。



UAEチームエミレーツへの移籍が決まったアイザック・デルトロ(メキシコ) photo:UAE Team Emirates

「UAEチームエミレーツという素晴らしいファミリーの一員になることができ、光栄に思っている。来年以降は自分の力を最大限を発揮したい。加入してから学ばなければならないことは多く、そのプロセスを通して成長していきたい。この(プロになる)瞬間を夢見てきたし、自分の将来がどうなるか楽しみだ」と、アイザック・デルトロ(メキシコ)はプレスリリースの中でそう語った。

2026年までの3年間契約を結んだデルトロはメキシコ出身の19歳。現在はイタリア中北部サンマリノ共和国のクラブチーム「A.Rモネックス・プロサイクリングチーム」に所属し、メキシコ代表として「U23のツール・ド・フランス」と呼ばれるツール・ド・ラヴニールに出場。超級山岳の頂上にフィニッシュするクイーンステージを制し、大会最終日の劇的な逆転劇によって総合優勝に輝いた。

UAEの代表を務めるマウロ・ジャネッティ氏はデルトロの獲得について「我々はとても国際色豊かなチームで、アイザックがメキシコ人として初めての選手となる。彼は若く、約束された才能がある。来年以降彼が自転車選手として、また人間として成長することを期待している」とコメントした。

UAEに移籍するパヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

今年限りでパスカル・アッカーマン(ドイツ)とマッテオ・トレンティン(イタリア)というスプリンター2名の退団が決まっているUAE。その一方、悲願のツール・ド・フランス総合優勝の奪還に向けてイネオス・グレナディアーズからクライマーのパヴェル・シヴァコフ(フランス)を補強。またグランツールはもちろんクラシックレースも得意なニルス・ポリッツ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)を獲得した。

特に今年のUAEは若手の補強に積極的で、デルトロ以外にも元U23TTスペイン覇者である20歳のイゴール・アッリエタ(エキポ・ケルンファルマ)や今年のU23世界選手権ロードレースで2位だったアントニオ・モルガド(ポルトガル、ハーゲンス・ベルマン・アクセオン)を獲得。また2021年のU23世界選手権ロード覇者で、23歳のフィリッポ・バロンチーニ(イタリア、リドル・トレック)の加入も発表されている。

text:Sotaro.Arakawa

最新ニュース(全ジャンル)