2023/09/03(日) - 14:15
イタリアのレーシングバイクブランド、コルナゴの新たなタイムトライアルバイク"TT1"がついに発売される。同ブランド初となるディスクブレーキ仕様のタイムトライアルバイクであり、昨年のジロでのデビュー以来注目を集めてきた新モデルがついに市販へ動きだした。
コルナゴ TT1 (c)アキボウ
当代きってのオールラウンダーとして名声をほしいままにするタデイ・ポガチャルを擁するUAEチームエミレーツ。そのバイクサプライヤーを務めるコルナゴが、オールラウンドレーサーであるV4RSと共に、チームのために開発した最新のレーシングバイクが"TT1"だ。
同ブランド初のディスクブレーキ仕様タイムトライアルバイクでもあるTT1は、世界最高峰の舞台で選手らの武器となるべく開発されたスペシャルバイク。高速走行で最も重要なファクターとなる空力性能を最大限に高めるため、ミラノ工科大学において徹底的にCFD解析および風洞実験を実施し、プロトの段階でこれまでにないほど優れたパフォーマンスを実現。UCI(国際自転車競技連合)に承認されたプロトタイプは昨年のジロ・デ・イタリア以降のレースに実戦投入され、更なる改良を施されることで完成度を高め、製品版の発表へと至った。
ミラノ工科大学において徹底的にCFD解析および風洞実験を実施 (c)アキボウ
ポガチャルらによりその性能を証明されている前作"K.One"と比べ、エアロダイナミクスのみならず剛性と安定性、さらにはディスクブレーキ化を果たしつつ軽量化も実現するなど、TTバイクとして大幅に総合力を向上させたTT1。
空気抵抗を削減するため、多くの取り組みがなされている。エアロ効果に大きな影響を与えるフロント周りは、少ない前方投影面積と優れた捻じれ剛性を実現するエアロヒンジ式のバヨネットフォークを採用。新UCI基準に適合したエアロプロファイルを与えられたフォークブレードはクラウン部からエンド部に至るまでほぼ同じ断面形状とされ、最高の空力を発揮する。
ワイドスタンスのフォーク形状を採用 (c)アキボウ
ディスク台座はキャリパーの形状も考慮された設計に。フォークエンドにはフィンも設けられている (c)アキボウ
また、フォークブレード間の距離も幅広く、ホイールとの間に多くの空間を確保する設計だ。このワイドスタンスなフォークデザインは、より高速走行に特化したトラックバイクの世界でも実績を積み上げトレンドとなりつつあるもので、まさにエアロダイナミクスの最先端を行く設計といえる。
そして、TT1において、フォークと並びユニークなのがシートステーの形状だ。シートチューブの中頃から後ろに向かって水平に伸びたのち、リアエンドへ向けて折れ曲がるようなデザインによって、前方投影面積を最小限に抑えている。
エアロヒンジを採用したフロント周りは非常に薄い印象 (c)アキボウ
リアホイールを抱え込むようなシートチューブの造形 (c)アキボウ
さらに、ダウンチューブに造作されたフィン、そしてエリートと共同開発したエアロボトル/ホルダーがシートステー上側の水平部にスムーズに繋がり、非常に優れたエアロ効果を生み出す。プロトタイプではこの専用ボトルは3Dプリントとされていたが、市販モデルでは3Dプリント製ではないものがセットされるとのことだ。なお、容量は500mlとなる。
ダウンチューブ、そしてシートチューブとホイールとの距離は限界まで詰められ、トップチューブはホリゾンタルかつ非常に薄く設計されるなど、トラディショナルな空力設計ももちろん採用。最新のエアロトレンドと、堅実なデザインが融合したフォルムは、伝統と革新という相反する要素を一つとするコルナゴのブランドアイデンティティを強く感じさせる。
ダウンチューブ、専用エアロボトル、シートステーとつながるラインがTT1のアイコニックな部分 (c)アキボウ
TT1の特徴的なシートステーの造形 前方投影面積を最小限に抑えるデザインだ (c)アキボウ
シートステーのブレードも新UCI基準に適合する形状に (c)アキボウ
フレームデザインによる空力向上もさることながら、選手の力を引き出すためにはライディングポジションをそれぞれに合わせて最適化できる調整範囲も必要となる。新たに開発されたカーボン製のモノコックベースバーは軽量かつ高剛性でありながらもちろん空力性能にも優れている上、UAEチーム・エミレーツが使用するデダのTTバーをはじめとした高性能なサードパーティーアクセサリーとの互換性を有している。
DHポジションの高さは、ステム一体型のベースバーとTTバーの間にスペーサーを積むことで調整可能となっている。コルナゴ曰く、同じ高めのポジションを作る場合、ヘッドチューブを可能な限り短くし「スペーサータワー」を作ったほうが、ベースバー自体の高さを上下させる場合よりも高いエアロダイナミクスを発揮すると風洞実験でも確認されているという。つまり、ポジションの再現度を確保しつつ空力面を損なうことのないシステムとなっている。
コルナゴ TT1 (c)アキボウ(c)アキボウ
このように、最先端の空力技術が詰め込まれたコルナゴ最高のエアロレーサーとして送り出されたTT1の正式販売が決定した。9月1日より発売開始となり、価格は1,100,000円(税込)となる。サイズはS、M、Lの3種類となる。最高峰のTTバイクを求める方、技術の粋を集めたレーシングバイクを手にしたい方はぜひチェックしてみては。
コルナゴ TT1
サイズ:S、M、L
価格:1,100,000円(税込)
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当代きってのオールラウンダーとして名声をほしいままにするタデイ・ポガチャルを擁するUAEチームエミレーツ。そのバイクサプライヤーを務めるコルナゴが、オールラウンドレーサーであるV4RSと共に、チームのために開発した最新のレーシングバイクが"TT1"だ。
同ブランド初のディスクブレーキ仕様タイムトライアルバイクでもあるTT1は、世界最高峰の舞台で選手らの武器となるべく開発されたスペシャルバイク。高速走行で最も重要なファクターとなる空力性能を最大限に高めるため、ミラノ工科大学において徹底的にCFD解析および風洞実験を実施し、プロトの段階でこれまでにないほど優れたパフォーマンスを実現。UCI(国際自転車競技連合)に承認されたプロトタイプは昨年のジロ・デ・イタリア以降のレースに実戦投入され、更なる改良を施されることで完成度を高め、製品版の発表へと至った。
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ポガチャルらによりその性能を証明されている前作"K.One"と比べ、エアロダイナミクスのみならず剛性と安定性、さらにはディスクブレーキ化を果たしつつ軽量化も実現するなど、TTバイクとして大幅に総合力を向上させたTT1。
空気抵抗を削減するため、多くの取り組みがなされている。エアロ効果に大きな影響を与えるフロント周りは、少ない前方投影面積と優れた捻じれ剛性を実現するエアロヒンジ式のバヨネットフォークを採用。新UCI基準に適合したエアロプロファイルを与えられたフォークブレードはクラウン部からエンド部に至るまでほぼ同じ断面形状とされ、最高の空力を発揮する。
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また、フォークブレード間の距離も幅広く、ホイールとの間に多くの空間を確保する設計だ。このワイドスタンスなフォークデザインは、より高速走行に特化したトラックバイクの世界でも実績を積み上げトレンドとなりつつあるもので、まさにエアロダイナミクスの最先端を行く設計といえる。
そして、TT1において、フォークと並びユニークなのがシートステーの形状だ。シートチューブの中頃から後ろに向かって水平に伸びたのち、リアエンドへ向けて折れ曲がるようなデザインによって、前方投影面積を最小限に抑えている。
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さらに、ダウンチューブに造作されたフィン、そしてエリートと共同開発したエアロボトル/ホルダーがシートステー上側の水平部にスムーズに繋がり、非常に優れたエアロ効果を生み出す。プロトタイプではこの専用ボトルは3Dプリントとされていたが、市販モデルでは3Dプリント製ではないものがセットされるとのことだ。なお、容量は500mlとなる。
ダウンチューブ、そしてシートチューブとホイールとの距離は限界まで詰められ、トップチューブはホリゾンタルかつ非常に薄く設計されるなど、トラディショナルな空力設計ももちろん採用。最新のエアロトレンドと、堅実なデザインが融合したフォルムは、伝統と革新という相反する要素を一つとするコルナゴのブランドアイデンティティを強く感じさせる。
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DHポジションの高さは、ステム一体型のベースバーとTTバーの間にスペーサーを積むことで調整可能となっている。コルナゴ曰く、同じ高めのポジションを作る場合、ヘッドチューブを可能な限り短くし「スペーサータワー」を作ったほうが、ベースバー自体の高さを上下させる場合よりも高いエアロダイナミクスを発揮すると風洞実験でも確認されているという。つまり、ポジションの再現度を確保しつつ空力面を損なうことのないシステムとなっている。
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このように、最先端の空力技術が詰め込まれたコルナゴ最高のエアロレーサーとして送り出されたTT1の正式販売が決定した。9月1日より発売開始となり、価格は1,100,000円(税込)となる。サイズはS、M、Lの3種類となる。最高峰のTTバイクを求める方、技術の粋を集めたレーシングバイクを手にしたい方はぜひチェックしてみては。
コルナゴ TT1
サイズ:S、M、L
価格:1,100,000円(税込)
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