ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)が駆るプロトバイク photo: So Isobe ツール前哨戦であるクリテリウム・デュ・ドーフィネに投入されて話題を呼び、今大会でもパドックで高い注目を誇るのがBMCのプロトタイプモデル。エースナンバーを背負うベン・オコーナー(オーストラリア)とブノワ・コスヌフロワ(フランス)の2人に供給され、平坦から山岳までありとあらゆるステージで使われている。
ワンレバー方式となったエルゴパワー photo: So Isobe 大きくデザインが変更されたディレイラー。取り外し式バッテリーを備える photo: So Isobe新型コンポのラインナップには存在しないロー側32Tカセットを使用 photo: So Isobe
さらにこのバイクの注目度を上げているのが、カンパニョーロのが5月末に発表したばかりのSUPER RECORD WIRELESSを搭載している点。12速こそ維持されているが、ワンレバー方式となったエルゴパワー、脱着可能なバッテリーを装備するディレイラー、トップ10Tのカセットなど新機軸を盛り込んだ最高級コンポだ。
ただし、このツールでAG2Rは先代モデルのカセットとチェーンリングを使用する。メカニックによれば他選手とのホイールの互換性や、パワーメーター(POWER2MAX)の使用を踏まえての選択であり、リアの新旧互換性があるからできること、とも。SUPER RECORD WIRELESSはオコーナーとコスヌフロワの全てのバイク、そしてフェリックス・ガル(オーストリア)が山岳ステージで駆るTeammachine SLR01(x1台)に装着されているという。
マイヨアポワを獲得したフェリックス・ガル(オーストラリア)の山岳用Teammachine SLR01。各所がマイヨアポワ仕様に変更された photo: So Isobe なお、ピレネーの山岳ステージで数台が使用され、ガルのマイヨアポワ獲得に貢献した真っ黒なTeammachine SLR01は、塗装はもちろんカーボン素材まで工夫を凝らした軽量モデル(Masterpiece)。メカニックによればヨーロッパで生産された特別モデルであり、非常に軽く仕上げられているという。ガルのバイクは、マイヨアポワ獲得翌日にはペダルとボトルケージ、バーテープ、そしてワフーのコンピュータが赤白に変更されていた。