2023/06/19(月) - 15:15
ツール・ド・スイス・ウィメンは2日目もSDワークスが完勝。男子と同じ25.7km個人タイムトライアルで地元スイス出身のマーレン・ローセル(スイス)が勝ち、デミ・フォレリング(オランダ)とワンツーを達成した。
初日からSDワークスがその強さを発揮したツール・ド・スイス・ウィメン(UCIワールドツアー)。その2日目は、最終日を迎えた男子レースに先んじて個人タイムトライアルで争われた。コースは男子と同じザンクト・ガレンからアプトヴィルまでの25.7kmで、フィニッシュ手前7.1kmからオーベルワルトシュトラッセ(距離1.6km/平均8.2%)を駆け上がるレイアウトだ。
前半スタートした選手の中で基準となる38分12秒をマークしたのは、全体の19番目で出走したアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、イスラエル・プレミアテック・ローランド)。東京五輪ロードの金メダリストは登りのあるコースでも平均時速40km/hを保ち、1時間以上もホットシートに座った。そして93番目に出走したブローディー・チャップマン(オーストラリア、トレック・セガフレード)が、ようやくそれを17秒更新した。
その直後にスタートを切ったアムベル・クラーク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)はキーセンホーファーは上回ったものの、チャップマンには14秒届かない。そしていよいよ総合上位勢が続々とスタートし、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が暫定トップのタイムを57秒も大幅に更新(36分58秒)した。
しかしこのタイムは直後のデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)が6秒上回る。更にヨーロッパTT王者のマーレン・ローセル(スイス、SDワークス)は第1中間計測(10.7km)をトップタイムで通過し、第2中間計測(20.2km)こそロンゴボルギーニに3秒遅れたものの、その後の下りをハイスピードで駆け抜け、ロンゴボルギーニに16秒、フォレリングよりも8秒速い36分42秒でフィニッシュラインを通過した。
「このコースが発表された時から、勝利と共にリーダージャージの獲得を夢見ていた。スピードが緩む登りで、多くの観客が私の名前を呼ぶ最高の体験ができた」と語ったローセルは、チームメイトで前日勝者のカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー)からリーダージャージを引き継ぐことに成功している。
また、同じスイス出身のジーノ・メーダー(バーレーン・ヴィクトリアス)については「常に彼の死が頭にあった。ここ数日は競技に集中することが難しく、危険なコーナーや下りをより慎重に走った。しかし、前日のレースではそのこと一時的に考えないようにすることができた。私自身も一度深刻な落車を経験しており、しばらく全力で走ることができない期間があった。でも、この競技は時に馬鹿にならないといけないときがあるのも事実だ」と、複雑な心境を口にした。
翌日は再びザンクト・ガレンをスタートし、山岳地帯を越えてエーブナート・カッペルに至る120.8km。コース中盤に1級山岳シッツバーグを登るものの、平均勾配5.6%と難易度は低い。またフィニッシュ手前11km地点に登場する2級山岳も平均4.3%のため、集団スプリントが大方の予想だ。
初日からSDワークスがその強さを発揮したツール・ド・スイス・ウィメン(UCIワールドツアー)。その2日目は、最終日を迎えた男子レースに先んじて個人タイムトライアルで争われた。コースは男子と同じザンクト・ガレンからアプトヴィルまでの25.7kmで、フィニッシュ手前7.1kmからオーベルワルトシュトラッセ(距離1.6km/平均8.2%)を駆け上がるレイアウトだ。
前半スタートした選手の中で基準となる38分12秒をマークしたのは、全体の19番目で出走したアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、イスラエル・プレミアテック・ローランド)。東京五輪ロードの金メダリストは登りのあるコースでも平均時速40km/hを保ち、1時間以上もホットシートに座った。そして93番目に出走したブローディー・チャップマン(オーストラリア、トレック・セガフレード)が、ようやくそれを17秒更新した。
その直後にスタートを切ったアムベル・クラーク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)はキーセンホーファーは上回ったものの、チャップマンには14秒届かない。そしていよいよ総合上位勢が続々とスタートし、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が暫定トップのタイムを57秒も大幅に更新(36分58秒)した。
しかしこのタイムは直後のデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)が6秒上回る。更にヨーロッパTT王者のマーレン・ローセル(スイス、SDワークス)は第1中間計測(10.7km)をトップタイムで通過し、第2中間計測(20.2km)こそロンゴボルギーニに3秒遅れたものの、その後の下りをハイスピードで駆け抜け、ロンゴボルギーニに16秒、フォレリングよりも8秒速い36分42秒でフィニッシュラインを通過した。
「このコースが発表された時から、勝利と共にリーダージャージの獲得を夢見ていた。スピードが緩む登りで、多くの観客が私の名前を呼ぶ最高の体験ができた」と語ったローセルは、チームメイトで前日勝者のカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー)からリーダージャージを引き継ぐことに成功している。
また、同じスイス出身のジーノ・メーダー(バーレーン・ヴィクトリアス)については「常に彼の死が頭にあった。ここ数日は競技に集中することが難しく、危険なコーナーや下りをより慎重に走った。しかし、前日のレースではそのこと一時的に考えないようにすることができた。私自身も一度深刻な落車を経験しており、しばらく全力で走ることができない期間があった。でも、この競技は時に馬鹿にならないといけないときがあるのも事実だ」と、複雑な心境を口にした。
翌日は再びザンクト・ガレンをスタートし、山岳地帯を越えてエーブナート・カッペルに至る120.8km。コース中盤に1級山岳シッツバーグを登るものの、平均勾配5.6%と難易度は低い。またフィニッシュ手前11km地点に登場する2級山岳も平均4.3%のため、集団スプリントが大方の予想だ。
ツール・ド・スイス・ウィメン2023第2ステージ結果
1位 | マーレン・ローセル(スイス、SDワークス) | 36:42 |
2位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | +0:08 |
3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | +0:16 |
4位 | ブローディー・チャップマン(オーストラリア、トレック・セガフレード) | +1:13 |
5位 | アムベル・クラーク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +1:27 |
個人総合成績
1位 | マーレン・ローセル(スイス、SDワークス) | 2:00:49 |
2位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | +0:09 |
3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | +0:18 |
4位 | ブローディー・チャップマン(オマーレン・ローセル(スイス、SDワークス) | +1:25 |
5位 | アムベル・クラーク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +1:39 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マーレン・ローセル(スイス、SDワークス) |
山岳賞 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) |
ヤングライダー賞 | ルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) |
チーム総合成績 | トレック・セガフレード |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp