2023/06/10(土) - 07:59
クリテリウム・デュ・ドーフィネはアルプス山岳3連戦がスタート。ゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)が逃げ切り勝利を挙げ、終盤アタックを見せたヴィンゲゴーが総合首位を固めた。
ナントゥアからクレスト・ヴォランまでの170.2kmで行われたクリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ。山岳フィニッシュ3連戦の中で最も難易度が低いとはいえ、ラストは2級、3級、3級山岳を立て続けに登るため、獲得標高差は3,400mに達する。
勝利の目がなくなったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)がレースを去ったこの日は、山岳賞ジャージを着るドナヴァン・グロンダン(アルケア・サムシック)が太ももの負傷で途中リタイアする。逃げ切りに有利なレイアウトということもあり、スタート直後から逃げグループ形成のためのアタック合戦は熾烈を極めた。
最初の平坦区間を平均時速53km/hで駆け抜けた結果、14名の逃げグループが成立。共に36歳のベテランであるジョナタン・カストロビエホ(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)やアンドレイ・アマドール(コスタリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)が入り、ウノエックス・プロサイクリングチームやチームDSMが牽引するメイン集団に最大3分のリードを得た。
フィニッシュに向け連続する山岳の1つ目、2級山岳アラヴィス峠(距離7.8km/平均5.7%)が始まると、プロトンからヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ロット・デスティニー)がアタック。しかしウノエックスがこれを引き戻す一方で、先頭集団ではゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)の加速にカストロビエホとマチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)が追従した。
通り雨に見舞われながら先頭の3名は、プロトンから1分32秒のリードを保ったまま2級山岳の頂上を通過。約10kmのテクニカルな下りをこなし、2つ連続する3級山岳もペースを落とさずに駆け上がる3名に勝負は絞られた。
残り2km地点を過ぎてツィマーマンがアタックしたものの、一定のペースで追うカストロビエホとビュルゴドーとの差は拡がらない。先にカストロビエホが諦め、ビュルゴドーがフィニッシュ手前300mでツィマーマンをキャッチ。そのままスプリントを開始したビュルゴドーにツィマーマンは食らいつき、最終ストレートで抜き返したツィマーマンが勝利を飾った。
「僕は勝利の喜びを何度も味わえるタイプの選手ではない。とても素晴らしい気持ちだよ。失うものがない僕に負ける怖さはなく、全力で踏み込んだ。それが勝利に繋がって本当に誇りに思うよ」と語るツィマーマンは25歳のジャーマンクライマー。ワールドツアーでプロ2勝目を挙げたツィマーマンは、初出場を予定しているツール・ド・フランスに向けて弾みをつけた。
一方のプロトンではケニー・エリッソンド(フランス、トレック・セガフレード)のアタックをティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が潰し、フラムルージュ(残り1km)でマイヨジョーヌを着るヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)が自ら仕掛ける。ヴィンゲゴーがレース後「調子が良かったから加速したのだが、登りが短すぎた」という通り、ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)など総合上位勢を引き離すには至らず、ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)を先頭にひと塊でフィニッシュした。
翌日は2つの超級山岳を越え、最後に昨年も登場した1級山岳クロワ・ド・フェール峠(距離13.1km/平均6.2%)を駆け上がる。ツールの総合優勝候補の一角であるタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がいないものの、本戦にも関係する山岳争いとなるだろう。
ナントゥアからクレスト・ヴォランまでの170.2kmで行われたクリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ。山岳フィニッシュ3連戦の中で最も難易度が低いとはいえ、ラストは2級、3級、3級山岳を立て続けに登るため、獲得標高差は3,400mに達する。
勝利の目がなくなったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)がレースを去ったこの日は、山岳賞ジャージを着るドナヴァン・グロンダン(アルケア・サムシック)が太ももの負傷で途中リタイアする。逃げ切りに有利なレイアウトということもあり、スタート直後から逃げグループ形成のためのアタック合戦は熾烈を極めた。
最初の平坦区間を平均時速53km/hで駆け抜けた結果、14名の逃げグループが成立。共に36歳のベテランであるジョナタン・カストロビエホ(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)やアンドレイ・アマドール(コスタリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)が入り、ウノエックス・プロサイクリングチームやチームDSMが牽引するメイン集団に最大3分のリードを得た。
フィニッシュに向け連続する山岳の1つ目、2級山岳アラヴィス峠(距離7.8km/平均5.7%)が始まると、プロトンからヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ロット・デスティニー)がアタック。しかしウノエックスがこれを引き戻す一方で、先頭集団ではゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)の加速にカストロビエホとマチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)が追従した。
通り雨に見舞われながら先頭の3名は、プロトンから1分32秒のリードを保ったまま2級山岳の頂上を通過。約10kmのテクニカルな下りをこなし、2つ連続する3級山岳もペースを落とさずに駆け上がる3名に勝負は絞られた。
残り2km地点を過ぎてツィマーマンがアタックしたものの、一定のペースで追うカストロビエホとビュルゴドーとの差は拡がらない。先にカストロビエホが諦め、ビュルゴドーがフィニッシュ手前300mでツィマーマンをキャッチ。そのままスプリントを開始したビュルゴドーにツィマーマンは食らいつき、最終ストレートで抜き返したツィマーマンが勝利を飾った。
「僕は勝利の喜びを何度も味わえるタイプの選手ではない。とても素晴らしい気持ちだよ。失うものがない僕に負ける怖さはなく、全力で踏み込んだ。それが勝利に繋がって本当に誇りに思うよ」と語るツィマーマンは25歳のジャーマンクライマー。ワールドツアーでプロ2勝目を挙げたツィマーマンは、初出場を予定しているツール・ド・フランスに向けて弾みをつけた。
一方のプロトンではケニー・エリッソンド(フランス、トレック・セガフレード)のアタックをティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が潰し、フラムルージュ(残り1km)でマイヨジョーヌを着るヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)が自ら仕掛ける。ヴィンゲゴーがレース後「調子が良かったから加速したのだが、登りが短すぎた」という通り、ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)など総合上位勢を引き離すには至らず、ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)を先頭にひと塊でフィニッシュした。
翌日は2つの超級山岳を越え、最後に昨年も登場した1級山岳クロワ・ド・フェール峠(距離13.1km/平均6.2%)を駆け上がる。ツールの総合優勝候補の一角であるタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がいないものの、本戦にも関係する山岳争いとなるだろう。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2023第6ステージ結果
1位 | ゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | 4:02:50 |
2位 | マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー) | +0:01 |
3位 | ジョナタン・カストロビエホ(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +0:08 |
4位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) | +0:48 |
5位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン) | |
6位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | |
7位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
8位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
9位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ) | |
10位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | |
11位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) |
個人総合成績
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | 21:06:41 |
2位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン) | +1:10 |
3位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ) | +1:23 |
4位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | +1:26 |
5位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +1:37 |
6位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +1:44 |
7位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +2:07 |
8位 | ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス) | +2:54 |
9位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) | +2:55 |
10位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | +2:57 |
その他の特別賞
ポイント賞 | クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ) |
山岳賞 | マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー) |
ヤングライダー賞 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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