2023/05/02(火) - 13:00
昨年の9月から5月に開催時期が移った女子ブエルタこと「ラ・ブエルタ・フェメニーナ」が開幕。初日のチームタイムトライアルで、優勝候補のSDワークスが伸び悩むなかユンボ・ヴィスマが勝利し、アンナ・ヘンダーソン(イギリス)がマイヨロホを着用した。
ラ・ブエルタ・フェメニーナ(UCIワールドツアー)に名を改めた女子ブエルタ初日は、地中海に面した観光地トレビエハを駆け抜ける14.5kmのチームタイムトライアル。各チーム8名が一斉に走り、4番目にフィニッシュした選手のタイムがチームの成績をして反映される。
全7日間のステージ紹介はレースプレビューから。
午後12時34分にスペイン籍のコンチネンタルチーム、ソペラ・ウィメンズチームから全23チームがスタートしていく。気温23度のなか幅広の道路に直角コーナーが連続する、比較的テクニカルなコースをソペラは20分39秒でフィニッシュ。基準となったこのタイムをその後出走していったチームが続々と更新していった。
前半スタートのイスラエル・プレミアテック・ローランドがこの日初めて平均時速45kmを上回り、19分3秒の暫定トップタイムを出す。それを後半組のリブレーシング・テックファインドとジェイコ・アルウラーが立て続けに更新。そして全体の15番目で走り出したユンボ・ヴィスマが、ジェイコより31秒早い18分3秒という圧巻のタイムを叩き出した。
マリアンヌ・フォスら強力なオランダ人選手たちが中心となり、平均時速48.2kmで14.5kmコースを駆け抜けたユンボ。その後出走したチームDSMやUAEチームADQがまずまずのタイムでまとめるなか、優勝候補のキャニオン・スラムがスタートを切る。
2019年のTT世界王者ながら翌年の世界選手権で落車し、左太腿の大怪我からようやく本格的な実戦復帰を果たしたクロエ・ダイガート(アメリカ)の牽引もあり、好走を披露したキャニオン。しかしユンボに僅か1秒遅れと逆転には至らなかった。
直後にフィニッシュした昨年大会のチームTT優勝チーム、トレック・セガフレードも9秒遅れと届かず、続いて総合優勝候補であるデミ・フォレリング(オランダ)を擁するSDワークスがスタート。東京五輪のTT銀メダリストのマーレン・ローセル(スイス)が中心となったSDワークスだったが14秒遅れと振るわず、いよいよ昨年の覇者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ)を擁するモビスターが出走した。
過去にTTのアルカンシエルを2年連続で着用し、東京五輪TT金メダリストのファンフルーテンが長い時間チームを先導。しかし12秒遅れの18分15秒でフィニッシュし、この瞬間ユンボの優勝が決定した。
「素晴らしいグランツールの開幕レースとなった。できるだけまとまって走り、ベストを目指した成果が出た。ホットシートに座っても(他チームにタイムを更新されないか)とても緊張していた。だが、勝利が確定した瞬間は最高の気持ちがした」とチームを率いるフォスは語る。
そして総合首位の証である真っ赤なマイヨロホは、先頭でフィニッシュラインを通過したアンナ・ヘンダーソン(イギリス)の手に。翌日は山岳賞ジャージを着ることとなったフォスは「この後は更なるステージ優勝を目指し、この総合リーダージャージをどれだけ長く確保できるか見てみよう。なぜならこの後は平坦基調のステージが続くからね。でもひとまずは、皆でこの勝利を祝福したい」と喜びを表現した。
その一方で、初日を終えたファンフルーテン。「予想外なほど良い結果に驚いている。予定より早い段階でチームメイトが遅れていったものの、チームとして良い走りができた。トップから僅かなタイム差に終わり、次にまたチームTTをする機会が待ち遠しい。それがジロなのか、はたまた違うレースなのかはわからないが、このチームだったら勝利も夢じゃない」と、総合タイムを失いながらも笑顔でレースを振り返った。
翌日はオリウェラからピラール・デ・ラ・オラダダに向かう105.8km。コース後半に4級山岳が登場するもの、距離7km/平均勾配1.3%と難易度は低いため、スピードに長けたフォスを擁するユンボの走りが注目される。
ラ・ブエルタ・フェメニーナ(UCIワールドツアー)に名を改めた女子ブエルタ初日は、地中海に面した観光地トレビエハを駆け抜ける14.5kmのチームタイムトライアル。各チーム8名が一斉に走り、4番目にフィニッシュした選手のタイムがチームの成績をして反映される。
全7日間のステージ紹介はレースプレビューから。
午後12時34分にスペイン籍のコンチネンタルチーム、ソペラ・ウィメンズチームから全23チームがスタートしていく。気温23度のなか幅広の道路に直角コーナーが連続する、比較的テクニカルなコースをソペラは20分39秒でフィニッシュ。基準となったこのタイムをその後出走していったチームが続々と更新していった。
前半スタートのイスラエル・プレミアテック・ローランドがこの日初めて平均時速45kmを上回り、19分3秒の暫定トップタイムを出す。それを後半組のリブレーシング・テックファインドとジェイコ・アルウラーが立て続けに更新。そして全体の15番目で走り出したユンボ・ヴィスマが、ジェイコより31秒早い18分3秒という圧巻のタイムを叩き出した。
マリアンヌ・フォスら強力なオランダ人選手たちが中心となり、平均時速48.2kmで14.5kmコースを駆け抜けたユンボ。その後出走したチームDSMやUAEチームADQがまずまずのタイムでまとめるなか、優勝候補のキャニオン・スラムがスタートを切る。
2019年のTT世界王者ながら翌年の世界選手権で落車し、左太腿の大怪我からようやく本格的な実戦復帰を果たしたクロエ・ダイガート(アメリカ)の牽引もあり、好走を披露したキャニオン。しかしユンボに僅か1秒遅れと逆転には至らなかった。
直後にフィニッシュした昨年大会のチームTT優勝チーム、トレック・セガフレードも9秒遅れと届かず、続いて総合優勝候補であるデミ・フォレリング(オランダ)を擁するSDワークスがスタート。東京五輪のTT銀メダリストのマーレン・ローセル(スイス)が中心となったSDワークスだったが14秒遅れと振るわず、いよいよ昨年の覇者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ)を擁するモビスターが出走した。
過去にTTのアルカンシエルを2年連続で着用し、東京五輪TT金メダリストのファンフルーテンが長い時間チームを先導。しかし12秒遅れの18分15秒でフィニッシュし、この瞬間ユンボの優勝が決定した。
「素晴らしいグランツールの開幕レースとなった。できるだけまとまって走り、ベストを目指した成果が出た。ホットシートに座っても(他チームにタイムを更新されないか)とても緊張していた。だが、勝利が確定した瞬間は最高の気持ちがした」とチームを率いるフォスは語る。
そして総合首位の証である真っ赤なマイヨロホは、先頭でフィニッシュラインを通過したアンナ・ヘンダーソン(イギリス)の手に。翌日は山岳賞ジャージを着ることとなったフォスは「この後は更なるステージ優勝を目指し、この総合リーダージャージをどれだけ長く確保できるか見てみよう。なぜならこの後は平坦基調のステージが続くからね。でもひとまずは、皆でこの勝利を祝福したい」と喜びを表現した。
その一方で、初日を終えたファンフルーテン。「予想外なほど良い結果に驚いている。予定より早い段階でチームメイトが遅れていったものの、チームとして良い走りができた。トップから僅かなタイム差に終わり、次にまたチームTTをする機会が待ち遠しい。それがジロなのか、はたまた違うレースなのかはわからないが、このチームだったら勝利も夢じゃない」と、総合タイムを失いながらも笑顔でレースを振り返った。
翌日はオリウェラからピラール・デ・ラ・オラダダに向かう105.8km。コース後半に4級山岳が登場するもの、距離7km/平均勾配1.3%と難易度は低いため、スピードに長けたフォスを擁するユンボの走りが注目される。
ラ・ブエルタ・フェメニーナ2023第1ステージ
1位 | ユンボ・ヴィスマ | 18:03 |
2位 | キャニオン・スラム | +0:01 |
3位 | トレック・セガフレード | +0:09 |
4位 | モビスター | +0:12 |
5位 | SDワークス | +0:14 |
6位 | FDJ・スエズ | +0:25 |
7位 | チームDSM | |
8位 | ジェイコ・アルウラー | +0:31 |
9位 | UAEチームADQ | +0:41 |
10位 | リブレーシング・テックファインド | +0:42 |
個人総合成績
1位 | アンナ・ヘンダーソン(イギリス、ユンボ・ヴィスマ) | 18:03 |
2位 | アムベル・クラーク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
3位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
4位 | リーアンヌ・マルクス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
5位 | クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム) | +0:01 |
6位 | アグニエシュカ・スカルニアクソイカ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
7位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
8位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | |
9位 | リカルダ・バウエルンファイント(ドイツ、キャニオン・スラム) | |
10位 | エリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード) | +0:09 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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