2023/04/14(金) - 19:00
4年ぶりの開催となった桃と桜のサイクリング。中央市名産のトマトやいちご、山梨県住みます芸人のいしいさんプロデュースの米粉バームクーヘンなど地元の名物目白押しの前半に続き、後半には全国見渡しても唯一無二なBBQエイドが登場。それでは前回に続きレポートをお届けします。(前編はコチラ)
桜が満開の八代ふるさと公園を後にした私たち。その左手には大きな橋のような、トンネルのような構造物が見えてくる。これは現在建設が進むリニアの実験線。現在、上野原から大月を経由してこの笛吹までの42.8㎞が現在走行試験にも供されており、開通した際には実際の供用区間ともなる。東京と甲府を25分で結ぶとあって、期待広がる線路だ。
いったん降りた谷間から再び標高を上げた先に登場するのが、桃と桜のサイクリングの名物スポット「花鳥山展望台」だ。白くけぶる甲府盆地、そしてリニア実験線を見下ろす展望台にも桜が満開。晴れていれば桃畑が眼下に広がる絶景が見えるはずだけれど、雨は雨で風情のある景色が広がっている。ハイカーも少なく、走りやすいのもメリットだと言える。
その後はもう一つ長めの直登区間をこなせば、後はほぼ下り基調の道に。笛吹市街へ御坂みちの裏道を繋ぎつつランチエイドへ。標高を下げていくと気温も上がっていくためか、頂上付近ではまだ花をつけていなかった桃の木も綻びはじめ、街中に入るころには濃いピンクが花盛りに。
そうしてたどり着いたランチエイドの「御坂農園グレープハウス」では、この大会を特徴づけるBBQが待っている。BBQといっても、ちゃんと屋根付きのエリアなので雨の日でも落ち着いていただくことが出来るのでご安心を。
ちょうどよい量のお肉に野菜、そしてキノコたちが1人前分盛られた皿が用意され、これまで走ってきたメンバーと共に焼肉を楽しむことが出来るのだ。運が良ければ、今中さんや石垣さんなどゲストライダーと同じ卓を囲めるかも。
食材が焼けるまでの間には、「食べるジュース」と名付けられた100%フルーツジュースをゴクリ。イチゴを頂いたところ、超濃厚でドロリとしたジュースはたしかに飲む、というよりも食べる、という言葉が似合うずっしりした密度。かなりパンチの効いたテイストで、サイクリング中の疲れた体を目覚めさせてくれそうな一品。ベテランの方にしかわからないかもしれませんが、トップテンを煮詰めてめちゃくちゃ美味しくした、みたいなイメージです。
そうしているとお肉も食べごろに。雨で冷えた体にアツアツの豚肉はまさに最高の一言。合わせていただく野菜も美味しいのですが、個人的イチオシはキノコたち。旨味がとても濃厚で、不思議に思って尋ねてみると、全て地元で採れた新鮮なものなのだとか。御坂町は別名きのこの里と呼ばれるくらい、豊富に採れる地域なのだという。
さて、お腹いっぱいになったところで、ここからは帰路に就くことに。美味なランチで人心地ついてしまうと、正直もう一度雨の中に走り出すのはちょっとハードルが上がってしまうけれど、この先は目立った登りもほぼ無い。前回大会では境川の競輪場への登りがあったけれど、今回はそれも無くなり、BBQで満腹になったところにはちょうど良い強度で腹ごなせるコース設定になった。
前半で走った広域農道の一段下を行くようなルートで、一路西へ。甲府南ICを通り過ぎてすぐに、最終エイドとなる曽根丘陵公園が登場。園内にはたくさんの古墳が保護されており、先土器時代から平安時代にかけての山梨の歴史を学ぶことが出来るスポットなのだとか。
そんな最終エイドでは果実酢を使ったドリンクが用意されている。炭酸割や水割りなどが用意され、BBQで満腹のところにちょうど良い酸味が嬉しい補給となっている。そして、ここまでくればフィニッシュ地点まではあと少し。
笛吹川沿いの直線道路を走り、身延線を渡れば朝出発した中央市役所はもう目の前だ。雨にも負けず走り切った参加者の皆さんだが、その表情に疲れた様子はあまりない。むしろ、びしょ濡れになりながらも、笑顔満開でフィニッシュゲートをくぐってきてくる。今日沢山見た、桃や桜の花々のように。
寒かったー!でも楽しかったね、なんて声が聞こえるフィニッシュ会場では、朝に振舞われたのと同じくレンゲの花ブレンドコーヒーで温まることも。さらには、大会スポンサー企業の各ブースでお菓子などもいただくことが出来るほか、豪華な参加賞も受け取れる。
この参加賞がまた盛りだくさん。私も一つ頂いたのですが、大きめのトートバッグがパンパンになるくらいに色んなものが入っていて、全部出すのも一苦労(笑)。なかでも目玉は中央市名産のトマト100%のジュースで、こちらANAのファーストクラスで提供されるフルーツジュースメーカーが大会の為に特別製作してくれたオリジナルラベルの一品なのだとか。ちなみに、そのメーカーのシャインマスカットジュースは、750mlで15,000円ほどするのだとか……。
そんな豪華な参加賞をゲットした後は、中央市長とゲストライダー達によるトークショーも開催。なんと今回は市長もぐるっとイベントを視察したとのことで、「今度は走りたくなりました」と嬉しい一言も飛び出した。
4年間のチャージ期間を経て、パワーアップして帰ってきた桃と桜のサイクリング。屋外イベントは晴れれば8割成功、なんてよく言われるけれど、この大会は雨模様でも10割成功だったと言い切れる。
でも、天気が良ければもっと美しい景色を堪能できたハズ、と考えるとちょっと惜しい気もするし、特に晴れの花鳥山の景色を知っているだけに、初参加の人にも見てほしかったという気持ちもあるのは事実。ぜひ来年、快晴の下120%の魅力に満ちた桃源郷ライドを楽しめることが今から楽しみだ。
text&photo:Naoki Yasuoka
桜が満開の八代ふるさと公園を後にした私たち。その左手には大きな橋のような、トンネルのような構造物が見えてくる。これは現在建設が進むリニアの実験線。現在、上野原から大月を経由してこの笛吹までの42.8㎞が現在走行試験にも供されており、開通した際には実際の供用区間ともなる。東京と甲府を25分で結ぶとあって、期待広がる線路だ。
いったん降りた谷間から再び標高を上げた先に登場するのが、桃と桜のサイクリングの名物スポット「花鳥山展望台」だ。白くけぶる甲府盆地、そしてリニア実験線を見下ろす展望台にも桜が満開。晴れていれば桃畑が眼下に広がる絶景が見えるはずだけれど、雨は雨で風情のある景色が広がっている。ハイカーも少なく、走りやすいのもメリットだと言える。
その後はもう一つ長めの直登区間をこなせば、後はほぼ下り基調の道に。笛吹市街へ御坂みちの裏道を繋ぎつつランチエイドへ。標高を下げていくと気温も上がっていくためか、頂上付近ではまだ花をつけていなかった桃の木も綻びはじめ、街中に入るころには濃いピンクが花盛りに。
そうしてたどり着いたランチエイドの「御坂農園グレープハウス」では、この大会を特徴づけるBBQが待っている。BBQといっても、ちゃんと屋根付きのエリアなので雨の日でも落ち着いていただくことが出来るのでご安心を。
ちょうどよい量のお肉に野菜、そしてキノコたちが1人前分盛られた皿が用意され、これまで走ってきたメンバーと共に焼肉を楽しむことが出来るのだ。運が良ければ、今中さんや石垣さんなどゲストライダーと同じ卓を囲めるかも。
食材が焼けるまでの間には、「食べるジュース」と名付けられた100%フルーツジュースをゴクリ。イチゴを頂いたところ、超濃厚でドロリとしたジュースはたしかに飲む、というよりも食べる、という言葉が似合うずっしりした密度。かなりパンチの効いたテイストで、サイクリング中の疲れた体を目覚めさせてくれそうな一品。ベテランの方にしかわからないかもしれませんが、トップテンを煮詰めてめちゃくちゃ美味しくした、みたいなイメージです。
そうしているとお肉も食べごろに。雨で冷えた体にアツアツの豚肉はまさに最高の一言。合わせていただく野菜も美味しいのですが、個人的イチオシはキノコたち。旨味がとても濃厚で、不思議に思って尋ねてみると、全て地元で採れた新鮮なものなのだとか。御坂町は別名きのこの里と呼ばれるくらい、豊富に採れる地域なのだという。
さて、お腹いっぱいになったところで、ここからは帰路に就くことに。美味なランチで人心地ついてしまうと、正直もう一度雨の中に走り出すのはちょっとハードルが上がってしまうけれど、この先は目立った登りもほぼ無い。前回大会では境川の競輪場への登りがあったけれど、今回はそれも無くなり、BBQで満腹になったところにはちょうど良い強度で腹ごなせるコース設定になった。
前半で走った広域農道の一段下を行くようなルートで、一路西へ。甲府南ICを通り過ぎてすぐに、最終エイドとなる曽根丘陵公園が登場。園内にはたくさんの古墳が保護されており、先土器時代から平安時代にかけての山梨の歴史を学ぶことが出来るスポットなのだとか。
そんな最終エイドでは果実酢を使ったドリンクが用意されている。炭酸割や水割りなどが用意され、BBQで満腹のところにちょうど良い酸味が嬉しい補給となっている。そして、ここまでくればフィニッシュ地点まではあと少し。
笛吹川沿いの直線道路を走り、身延線を渡れば朝出発した中央市役所はもう目の前だ。雨にも負けず走り切った参加者の皆さんだが、その表情に疲れた様子はあまりない。むしろ、びしょ濡れになりながらも、笑顔満開でフィニッシュゲートをくぐってきてくる。今日沢山見た、桃や桜の花々のように。
寒かったー!でも楽しかったね、なんて声が聞こえるフィニッシュ会場では、朝に振舞われたのと同じくレンゲの花ブレンドコーヒーで温まることも。さらには、大会スポンサー企業の各ブースでお菓子などもいただくことが出来るほか、豪華な参加賞も受け取れる。
この参加賞がまた盛りだくさん。私も一つ頂いたのですが、大きめのトートバッグがパンパンになるくらいに色んなものが入っていて、全部出すのも一苦労(笑)。なかでも目玉は中央市名産のトマト100%のジュースで、こちらANAのファーストクラスで提供されるフルーツジュースメーカーが大会の為に特別製作してくれたオリジナルラベルの一品なのだとか。ちなみに、そのメーカーのシャインマスカットジュースは、750mlで15,000円ほどするのだとか……。
そんな豪華な参加賞をゲットした後は、中央市長とゲストライダー達によるトークショーも開催。なんと今回は市長もぐるっとイベントを視察したとのことで、「今度は走りたくなりました」と嬉しい一言も飛び出した。
4年間のチャージ期間を経て、パワーアップして帰ってきた桃と桜のサイクリング。屋外イベントは晴れれば8割成功、なんてよく言われるけれど、この大会は雨模様でも10割成功だったと言い切れる。
でも、天気が良ければもっと美しい景色を堪能できたハズ、と考えるとちょっと惜しい気もするし、特に晴れの花鳥山の景色を知っているだけに、初参加の人にも見てほしかったという気持ちもあるのは事実。ぜひ来年、快晴の下120%の魅力に満ちた桃源郷ライドを楽しめることが今から楽しみだ。
text&photo:Naoki Yasuoka
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