2023/03/11(土) - 09:45
ティレーノ〜アドリアティコ第5ステージは強風のため最終山岳が2.4km短縮。前日に復活勝利を挙げたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)が2連続で登りスプリントを制し、総合首位浮上を叶えた。
アドリア海に面したモッロ・ドーロから超級山岳サルナノ・サッソテットを目指すティレーノ〜アドリアティコ第5ステージ。しかしこの日は強風によりフランスで同時開催のパリ〜ニース第6ステージが中止され、イタリアのティレーノ〜アドリアティコもサルナノ・サッソテットの頂上が強風の影響を受け、フィニッシュラインが2.4km手前に設定された。
最終山岳の難易度こそ下がったものの、コースにはスタート直後から細かなアップダウンが詰め込まれているため総獲得標高差は3,000mオーバー。最後に待ち受けるサルナノ・サッソテットの登坂距離は10.7km(平均勾配約7%)と、総合優勝の行方を占うクイーンステージにはふさわしい難易度となった。
強風吹きつける難関山岳ステージで逃げを試みたのは、長らく所属したクイックステップを離れ今年ジェイコ・アルウラーに加入した37歳のゼネク・スティバル(チェコ)や元チームメイトのダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、スーダル・クイックステップ)たち。6名の逃げグループはリーダーチームのボーラ・ハンスグローエが牽引するメイン集団から3分差をつけた。
最終山岳サルナノ・サッソテット向け順調に距離を消化する逃げ集団だったが、新加入の23歳テイメン・アレンスマン(オランダ)をエースに据えるイネオス・グレナディアーズが牽引を始めるとその差は一気に縮小。プロトンは残り30kmで逃げを飲み込み、初日勝者のフィリッポ・ガンナ(イタリア)やミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)の高速牽引によりサルナノ・サッソテットの麓に到達した。
牽引を担うチームがモビスターからボーラ・ハンスグローエ、グルパマFDJへと移行した集団先頭から、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が残り6km地点で一気にペースアップを敢行する。トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)らクライマーではない選手たちが次々と遅れていくなか、UAEの高速牽引をダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が打ち破って飛び出した。
地元勝利を狙う35歳のカルーゾは一気に20秒差をつけることに成功する。一方、追走集団ではジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)がアレクサンドル・ウラソフ(ロシア)のためにペースを作るものの、残り1.5km地点を過ぎてその差は23秒まで拡大。しかしここからジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)とエンリク・マス(スペイン、モビスター)のアタックにより、集団が一気に活性化し、追走のスピードが上がった。
道脇に雪が積もるフラムルージュ(残り1km地点)の直後にマスを先頭にした追走が、ようやくカルーゾを捉えることに成功する。そして一度緩んだペースにウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が牽引するプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)らも合流し、勝負は17名による登坂スプリントにもつれ込んだ。
そしてテイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)やチッコーネのスプリントを抑え、ここまで脚を溜めていたログリッチが2日連続となる勝利を掴んだ。
「クレイジーな勝利だ。復帰戦で区間2勝は素晴らしい結果だよ。終盤にウィルコ(ケルデルマン)に対し”アタックを抑え込んでくれればスプリントで勝つチャンスがある”と伝え、彼は完璧にその仕事をこなしてくれた」とログリッチは喜んだ。
「昨日と比べ今日は本当に辛かった。チームメイトによる牽引がこの勝利を可能にしてくれた。その走りに勝利で報いることができてよかったよ。大会前に望んでいたもの以上の成果を得ることができた」と語ったログリッチは、区間優勝者に与えられる-10秒のボーナスタイムを加算した結果、レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)を抜き総合首位浮上した。
アドリア海に面したモッロ・ドーロから超級山岳サルナノ・サッソテットを目指すティレーノ〜アドリアティコ第5ステージ。しかしこの日は強風によりフランスで同時開催のパリ〜ニース第6ステージが中止され、イタリアのティレーノ〜アドリアティコもサルナノ・サッソテットの頂上が強風の影響を受け、フィニッシュラインが2.4km手前に設定された。
最終山岳の難易度こそ下がったものの、コースにはスタート直後から細かなアップダウンが詰め込まれているため総獲得標高差は3,000mオーバー。最後に待ち受けるサルナノ・サッソテットの登坂距離は10.7km(平均勾配約7%)と、総合優勝の行方を占うクイーンステージにはふさわしい難易度となった。
強風吹きつける難関山岳ステージで逃げを試みたのは、長らく所属したクイックステップを離れ今年ジェイコ・アルウラーに加入した37歳のゼネク・スティバル(チェコ)や元チームメイトのダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、スーダル・クイックステップ)たち。6名の逃げグループはリーダーチームのボーラ・ハンスグローエが牽引するメイン集団から3分差をつけた。
最終山岳サルナノ・サッソテット向け順調に距離を消化する逃げ集団だったが、新加入の23歳テイメン・アレンスマン(オランダ)をエースに据えるイネオス・グレナディアーズが牽引を始めるとその差は一気に縮小。プロトンは残り30kmで逃げを飲み込み、初日勝者のフィリッポ・ガンナ(イタリア)やミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)の高速牽引によりサルナノ・サッソテットの麓に到達した。
牽引を担うチームがモビスターからボーラ・ハンスグローエ、グルパマFDJへと移行した集団先頭から、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が残り6km地点で一気にペースアップを敢行する。トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)らクライマーではない選手たちが次々と遅れていくなか、UAEの高速牽引をダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が打ち破って飛び出した。
地元勝利を狙う35歳のカルーゾは一気に20秒差をつけることに成功する。一方、追走集団ではジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)がアレクサンドル・ウラソフ(ロシア)のためにペースを作るものの、残り1.5km地点を過ぎてその差は23秒まで拡大。しかしここからジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)とエンリク・マス(スペイン、モビスター)のアタックにより、集団が一気に活性化し、追走のスピードが上がった。
道脇に雪が積もるフラムルージュ(残り1km地点)の直後にマスを先頭にした追走が、ようやくカルーゾを捉えることに成功する。そして一度緩んだペースにウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が牽引するプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)らも合流し、勝負は17名による登坂スプリントにもつれ込んだ。
そしてテイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)やチッコーネのスプリントを抑え、ここまで脚を溜めていたログリッチが2日連続となる勝利を掴んだ。
「クレイジーな勝利だ。復帰戦で区間2勝は素晴らしい結果だよ。終盤にウィルコ(ケルデルマン)に対し”アタックを抑え込んでくれればスプリントで勝つチャンスがある”と伝え、彼は完璧にその仕事をこなしてくれた」とログリッチは喜んだ。
「昨日と比べ今日は本当に辛かった。チームメイトによる牽引がこの勝利を可能にしてくれた。その走りに勝利で報いることができてよかったよ。大会前に望んでいたもの以上の成果を得ることができた」と語ったログリッチは、区間優勝者に与えられる-10秒のボーナスタイムを加算した結果、レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)を抜き総合首位浮上した。
ティレーノ〜アドリアティコ2023第5ステージ結果
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 4:38:32 |
2位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
3位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
4位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
6位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
7位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
8位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | |
9位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
10位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) |
個人総合成績
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 20:17:14 |
2位 | レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:04 |
3位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +0:12 |
4位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | +0:17 |
5位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +0:19 |
6位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:21 |
8位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:22 |
9位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) | +0:24 |
10位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +0:31 |
その他の特別賞
ポイント賞 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) |
山岳賞 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) |
ヤングライダー賞 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | ボーラ・ハンスグローエ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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