2023/02/26(日) - 10:00
第19回大会にしてワールドツアー昇格を果たしたオンループ・ヘットニュースブラッド女子。石畳坂ミュール・カペルミュールを前に加速したロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス)が独走を決め、ベルギーに念願となる初優勝をもたらした。
男子レースがスタートした約2時間半後の13時40分にスタートが切られたオンループ・ヘットニュースブラッド女子レース。今年UCIウィメンズ・ワールドツアーに昇格した第19回大会はヘントからニノーヴェを目指す132.2km。男子の短縮レイアウトながらも、5ヶ所の石畳区間と終盤に9箇所の急勾配が詰め込まれる難コースだ。
気温7度の晴天に恵まれるなか、前回王者のアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)や與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)ら140名がスタート。ヘントを出発直後から逃げを目指しアタックが繰り返されたものの、前回2位のデミ・フォレリング(オランダ)やロッタ・コペッキー(ベルギー)、新加入ロレーナ・ウィーベス(オランダ)という強力メンバーを擁するSDワークスによって抑え込まれた。
この日3つ目の石畳「モーレンベルグ」でユンボ・ヴィスマが集団先頭でペースアップを実行し、ファンフルーテンやエリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)、前述のSDワークス勢が含まれた約30名の先頭集団が形成。さらに「ハーフク」で集団が17名まで縮小する、サバイバルな展開に持ち込まれた。
カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)がパンクにより先頭集団から脱落するなか、チーム新加入のリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)の牽引からアルレニス・シエラ(キューバ)がアタックする。一時は集団から1分のリードを奪ったシエラだったが、チームDSMとSDワークスの追走により徐々にその差は縮小。すると30秒まで詰めた残り17km地点のミュール・ファン・ヘラールツベルヘンでコペッキーが飛び出した。
一気に集団とのギャップを拡げたコペッキーは名物坂ミュール・カペルミュール(距離475m/平均勾配9.3%/最大勾配19.8%)でシエラを捉え、残り12kmで更に加速して単独走に移行する。一方で2連覇を狙うファンフルーテンはパンクで遅れ、エースを失い作戦変更を強いられたモビスターやUAEチームADQが中心となってコペッキーを追いかけた。
トラックのヨーロッパ選手権に出場していたため、これが今年最初のロードレースとなるコペッキーはニノーヴェのフィニッシュラインを目指し踏み続ける。最大40秒差を徐々に縮めた追走集団だったが、集団内に現役最速との呼び声高いスプリンターのウィーベスが残ったためライバルチームの協調体制が整わない。そして前ベルギー王者のコペッキーが、第19回大会にして初となるベルギー人王者に輝いた。
11秒遅れでフィニッシュラインにやってきた2位争いはウィーベスがその実力通りに先着。SDワークスがワンツーフィニッシュを決め、追走に尽力したUAEチームADQのマルタ・バスティアネッリ(イタリア)が3位で表彰台に上がっている。
「ワンツーフィニッシュというこれ以上ない結果。良いチームで掴んだこの勝利がとても嬉しい。残り距離のあるカペルミュールでのアタックとなったが、脚の調子が良かったので仕掛けた。もちろんやり過ぎには注意しなければならないものの、プロ意識を持って実行した減量が良い方向に働いた」とコペッキーは、勝利とその要因をそう振り返った。そしてコペッキーはそのまま2連覇のかかるストラーデビアンケ(3月4日)に臨むことに。
與那嶺は2分9秒遅れの67位で完走を果たし、終盤のパンクという不運に見舞われたファンフルーテンは64位(2分4秒遅れ)で春のクラシック初戦を終えている。
男子レースがスタートした約2時間半後の13時40分にスタートが切られたオンループ・ヘットニュースブラッド女子レース。今年UCIウィメンズ・ワールドツアーに昇格した第19回大会はヘントからニノーヴェを目指す132.2km。男子の短縮レイアウトながらも、5ヶ所の石畳区間と終盤に9箇所の急勾配が詰め込まれる難コースだ。
気温7度の晴天に恵まれるなか、前回王者のアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)や與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)ら140名がスタート。ヘントを出発直後から逃げを目指しアタックが繰り返されたものの、前回2位のデミ・フォレリング(オランダ)やロッタ・コペッキー(ベルギー)、新加入ロレーナ・ウィーベス(オランダ)という強力メンバーを擁するSDワークスによって抑え込まれた。
この日3つ目の石畳「モーレンベルグ」でユンボ・ヴィスマが集団先頭でペースアップを実行し、ファンフルーテンやエリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)、前述のSDワークス勢が含まれた約30名の先頭集団が形成。さらに「ハーフク」で集団が17名まで縮小する、サバイバルな展開に持ち込まれた。
カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)がパンクにより先頭集団から脱落するなか、チーム新加入のリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)の牽引からアルレニス・シエラ(キューバ)がアタックする。一時は集団から1分のリードを奪ったシエラだったが、チームDSMとSDワークスの追走により徐々にその差は縮小。すると30秒まで詰めた残り17km地点のミュール・ファン・ヘラールツベルヘンでコペッキーが飛び出した。
一気に集団とのギャップを拡げたコペッキーは名物坂ミュール・カペルミュール(距離475m/平均勾配9.3%/最大勾配19.8%)でシエラを捉え、残り12kmで更に加速して単独走に移行する。一方で2連覇を狙うファンフルーテンはパンクで遅れ、エースを失い作戦変更を強いられたモビスターやUAEチームADQが中心となってコペッキーを追いかけた。
トラックのヨーロッパ選手権に出場していたため、これが今年最初のロードレースとなるコペッキーはニノーヴェのフィニッシュラインを目指し踏み続ける。最大40秒差を徐々に縮めた追走集団だったが、集団内に現役最速との呼び声高いスプリンターのウィーベスが残ったためライバルチームの協調体制が整わない。そして前ベルギー王者のコペッキーが、第19回大会にして初となるベルギー人王者に輝いた。
11秒遅れでフィニッシュラインにやってきた2位争いはウィーベスがその実力通りに先着。SDワークスがワンツーフィニッシュを決め、追走に尽力したUAEチームADQのマルタ・バスティアネッリ(イタリア)が3位で表彰台に上がっている。
「ワンツーフィニッシュというこれ以上ない結果。良いチームで掴んだこの勝利がとても嬉しい。残り距離のあるカペルミュールでのアタックとなったが、脚の調子が良かったので仕掛けた。もちろんやり過ぎには注意しなければならないものの、プロ意識を持って実行した減量が良い方向に働いた」とコペッキーは、勝利とその要因をそう振り返った。そしてコペッキーはそのまま2連覇のかかるストラーデビアンケ(3月4日)に臨むことに。
與那嶺は2分9秒遅れの67位で完走を果たし、終盤のパンクという不運に見舞われたファンフルーテンは64位(2分4秒遅れ)で春のクラシック初戦を終えている。
オンループ・ヘットニュースブラッド2023女子結果
1位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス) | 3:33:55 |
2位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス) | +0:11 |
3位 | マルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ) | |
4位 | エマセシル・ノルスゴー(デンマーク、モビスター) | |
5位 | ファイファー・ジョルジ(イギリス、チームDSM) | |
6位 | アヌースカ・コステル(オランダ、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
7位 | クインティ・トン(オランダ、リブレーシング・エクストラ) | |
8位 | クリスティーナ・シュヴァインバーガー(オーストリア、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
9位 | ソラヤ・パラディン(イタリア、キャニオン・スラム) | |
10位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
67位 | 與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス) | +2:09 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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