2023/02/05(日) - 12:46
勝負を分けたのはライバルの転倒。優勝候補最右翼のフェム・ファンエンペル(オランダ)がシクロクロス世界選手権女子エリートレースで独走し、エリート初挑戦で初タイトルを獲得した。小川咲絵(AX cyclocross team)は6分41秒遅れでフルラップ完走を果たしている。
2019年のサンヌ・カント(ベルギー)以降、セイリン・アルバラード、ルシンダ・ブラント、そしてマリアンヌ・フォスとオランダ勢が独占しているシクロクロス世界女王のタイトル。覇権を握るオランダ勢を中心に、世界中から選りすぐられた34名が湿り気を帯びたホーヘルハイデのコースに飛び出した。
スタートボックスは1列8名。その1列目を独占したオランダ勢(最多出場)がダッシュを決め、昨年大会3位銅メダル、そしてロード世界選手権でも3位銅メダルを獲得したシルヴィア・ペルシコ(イタリア)が唯一割って入る。最後尾スタートの小川咲絵(AX cyclocross team)はスタートダッシュでポジションを上げた状態でコースへと入っていく。
緩やかな登り区間では早速優勝候補筆頭で欧州女王のフェム・ファンエンペル(オランダ)が飛び出し、最大のライバルであるパック・ピーテルス(オランダ)が2位グループからジャンプ。一旦ペースが落ち着いたことでファンエンペルとピーテルス、一昨年覇者ブラント、さらにペルシコの4名が先頭グループを形成したが、ペルシコが脱落し、レースがちょうど半分を過ぎたタイミングでピーテルス落車というハプニングが起きた。
滑りやすい泥コーナーで前輪を取られ、そのままスリップダウンを喫したピーテルス。最大のチャンスを掴んだファンエンペルはここからギアを切り替えて逃げ切り体勢へ。すぐに再乗車したピーテルスはブラントと共に追撃を試みたものの、最終的にこのミスが勝負を分けることとなった。
落車でのタイムロスは5,6秒だったものの、ハイペースで逃げるファンエンペルに対し、ピーテルスはシケインのバニーホップを駆使して追うものの差は広がるばかり。ファステストラップを叩き出してリードを積み上げる欧州女王は誰の目にも明らかなほど強く、最後は40秒リードでフィニッシュへ。涙を浮かべ、観客を盛り上げるジェスチャーを繰り出しながら54分に及ぶレースに勝利した。
「クレイジー。感動的で、素晴らしいシーズンの締めくくりになった。このアルカンシエルを、自分を応援してくれた全ての人たちのために着ることができて満足している。とても特別なものを手に入れることができた」と、レース後のインタビューに答えたファンエンペル。
1月1日にユンボ・ヴィスマに移籍し、本格的なロードレースとMTB挑戦を視野に入れる21歳が、初挑戦の世界選手権エリートレースで初勝利を挙げることに。「ピーテルスがクラッシュした瞬間フルガス(全力)で逃げ、最後までペースを緩める気はなかった。クロスシーズンはこれで終え、今後はチームの合宿に参加してロードとメインのMTBに集中していく」と話している。
「ミスを犯しやすいコンディションだったので諦めずに置い続けたけれど、フェムが今日最強なことは明らかだった」と言う昨年のU23女王ピーテルスが2位を確保し、「上位2人と3人パックになった時、この状況がずっと続けばいいと思っていた。表彰台確保には満足」と言うブラントが3位でオランダ勢が表彰台独占。表彰台争いにあと一つ届かなかったペルシコは、アルバラードとのスプリントを制して4位に滑り込んでいる。
この日8名のオランダ勢は1位〜3位、4位〜8位と7名がトップ10にランクイン。ファンエンペルとピーテルス、そして今年U23出走を選んだシリン・ファンアンローイの台頭によってまだまだ今後数年間の覇権は確実と言えるだろう。
最後尾から追い上げを続けた小川は足切りを免れて最終ラップに入り、6分41秒遅れの23位で完走。女子エリートレースでの日本人選手完走は2018年の與那嶺恵理以来となる。
コメントや写真は現地から届き次第別に紹介します。
2019年のサンヌ・カント(ベルギー)以降、セイリン・アルバラード、ルシンダ・ブラント、そしてマリアンヌ・フォスとオランダ勢が独占しているシクロクロス世界女王のタイトル。覇権を握るオランダ勢を中心に、世界中から選りすぐられた34名が湿り気を帯びたホーヘルハイデのコースに飛び出した。
スタートボックスは1列8名。その1列目を独占したオランダ勢(最多出場)がダッシュを決め、昨年大会3位銅メダル、そしてロード世界選手権でも3位銅メダルを獲得したシルヴィア・ペルシコ(イタリア)が唯一割って入る。最後尾スタートの小川咲絵(AX cyclocross team)はスタートダッシュでポジションを上げた状態でコースへと入っていく。
緩やかな登り区間では早速優勝候補筆頭で欧州女王のフェム・ファンエンペル(オランダ)が飛び出し、最大のライバルであるパック・ピーテルス(オランダ)が2位グループからジャンプ。一旦ペースが落ち着いたことでファンエンペルとピーテルス、一昨年覇者ブラント、さらにペルシコの4名が先頭グループを形成したが、ペルシコが脱落し、レースがちょうど半分を過ぎたタイミングでピーテルス落車というハプニングが起きた。
滑りやすい泥コーナーで前輪を取られ、そのままスリップダウンを喫したピーテルス。最大のチャンスを掴んだファンエンペルはここからギアを切り替えて逃げ切り体勢へ。すぐに再乗車したピーテルスはブラントと共に追撃を試みたものの、最終的にこのミスが勝負を分けることとなった。
落車でのタイムロスは5,6秒だったものの、ハイペースで逃げるファンエンペルに対し、ピーテルスはシケインのバニーホップを駆使して追うものの差は広がるばかり。ファステストラップを叩き出してリードを積み上げる欧州女王は誰の目にも明らかなほど強く、最後は40秒リードでフィニッシュへ。涙を浮かべ、観客を盛り上げるジェスチャーを繰り出しながら54分に及ぶレースに勝利した。
「クレイジー。感動的で、素晴らしいシーズンの締めくくりになった。このアルカンシエルを、自分を応援してくれた全ての人たちのために着ることができて満足している。とても特別なものを手に入れることができた」と、レース後のインタビューに答えたファンエンペル。
1月1日にユンボ・ヴィスマに移籍し、本格的なロードレースとMTB挑戦を視野に入れる21歳が、初挑戦の世界選手権エリートレースで初勝利を挙げることに。「ピーテルスがクラッシュした瞬間フルガス(全力)で逃げ、最後までペースを緩める気はなかった。クロスシーズンはこれで終え、今後はチームの合宿に参加してロードとメインのMTBに集中していく」と話している。
「ミスを犯しやすいコンディションだったので諦めずに置い続けたけれど、フェムが今日最強なことは明らかだった」と言う昨年のU23女王ピーテルスが2位を確保し、「上位2人と3人パックになった時、この状況がずっと続けばいいと思っていた。表彰台確保には満足」と言うブラントが3位でオランダ勢が表彰台独占。表彰台争いにあと一つ届かなかったペルシコは、アルバラードとのスプリントを制して4位に滑り込んでいる。
この日8名のオランダ勢は1位〜3位、4位〜8位と7名がトップ10にランクイン。ファンエンペルとピーテルス、そして今年U23出走を選んだシリン・ファンアンローイの台頭によってまだまだ今後数年間の覇権は確実と言えるだろう。
最後尾から追い上げを続けた小川は足切りを免れて最終ラップに入り、6分41秒遅れの23位で完走。女子エリートレースでの日本人選手完走は2018年の與那嶺恵理以来となる。
コメントや写真は現地から届き次第別に紹介します。
シクロクロス世界選手権2023女子エリート結果
1位 | フェム・ファンエンペル(オランダ) | 54:42 |
2位 | パック・ピーテルス(オランダ) | +0:39 |
3位 | ルシンダ・ブラント(オランダ) | +1:11 |
4位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア) | +1:45 |
5位 | セイリン・アルバラード(オランダ) | +1:46 |
6位 | アンマリー・ワースト(オランダ) | +2:14 |
7位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ) | +2:36 |
8位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ) | +2:41 |
9位 | マーガリー・ロシェット(カナダ) | +2:55 |
10位 | エレーヌ・クラウツェル(フランス) | +3:02 |
23位 | 小川咲絵(AX cyclocross team) | +6:41 |
text:So.Isobe
photo:CorVos.Nobuhiko.Tanabe
photo:CorVos.Nobuhiko.Tanabe
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