2023/01/29(日) - 10:27
サンフアン6日目は集団スプリントで決着。トラック仕込みのスピードで、サム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM)が並み居る強豪スプリンターを打ち負かした。
前日にクイーンステージを終え、ブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.Pro)に再びスプリンターの出番がやってきた。ヴィセンテ・チェンカイ・ヴェロドロームを発着する第6ステージは前半戦に2ヶ所の3級山岳を超えるものの、それ以降はなだらかな下りと平坦が90kmほどに渡って続く。
この日は長いアタック合戦を経て、今大会限りで引退するマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチンナショナルチーム)やルカ・マーリ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ)を含む6名逃げが形成。しかし総合優勝に王手をかけたミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)擁するメデリンEPMは逃げ切りを許可せず、逃げグループを絶えずコントロール下に置き続けた。
レース中に流れたのはエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)リタイアの報せだった。ベルナルは前日の頂上フィニッシュで順調な回復ぶりを披露していたものの、第1ステージの落車で負傷した左膝が痛みだしたためバイクを降り、チームカーへと乗り込んでいる。
メデリンEPMに代わってメイン集団をコントロールするボーラ・ハンスグローエやスーダル・クイックステップは、残り20km弱という早いタイミングで逃げグループを吸収。50km/hで巡航する集団からは散発的なアタックが掛かったものの、当然逃げ切るには至らなかった。
残り1kmまで世界王者レムコ・エヴェネプール(ベルギー)の牽引でスーダル・クイックステップが主導権を握っていたが、片側4車線の高速道路で各チームがスプリントトレインをぶつけ合う。サム・ベネット(アイルランド)を引き連れたダニー・ファンポッペル(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)のリードアウトが光ったが、ファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)がその背後からスプリントを開始。フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)が応戦するも、ゴール直前でサム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM)が急加速を披露した。
スプリントでもがくヤコブセンをリードアウトに使い、思いっきりハンドルを投げ込んだウェルスフォードが並み居る強豪スプリンターを打破。オーストラリアのコンチネンタルチームを経て、2021年はオリンピックのトラック競技(チームパシュートのメンバーとして銅メダル)に集中、2022年からチームDSMのメンバーとして活動する27歳のスピードスターがロードキャリア最大の勝利を勝ち取った。
「今日はスプリンターチームの主導下に置かれたレースだったけれど、最後の5kmはとてもタフで、スプリントでは75km/hに達するほどの過酷な内容だった。今日はずっとチームメイトが素晴らしい働きをしてくれて勝つことができた。本当にハッピーだ」とウェルスフォードは話している。
翌日最終日は、サンフアン市街地を駆け巡る112kmの短距離スプリントレース。アクシデントがなければロペスが逆境からの総合優勝を挙げることとなる。
前日にクイーンステージを終え、ブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.Pro)に再びスプリンターの出番がやってきた。ヴィセンテ・チェンカイ・ヴェロドロームを発着する第6ステージは前半戦に2ヶ所の3級山岳を超えるものの、それ以降はなだらかな下りと平坦が90kmほどに渡って続く。
この日は長いアタック合戦を経て、今大会限りで引退するマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチンナショナルチーム)やルカ・マーリ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ)を含む6名逃げが形成。しかし総合優勝に王手をかけたミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)擁するメデリンEPMは逃げ切りを許可せず、逃げグループを絶えずコントロール下に置き続けた。
レース中に流れたのはエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)リタイアの報せだった。ベルナルは前日の頂上フィニッシュで順調な回復ぶりを披露していたものの、第1ステージの落車で負傷した左膝が痛みだしたためバイクを降り、チームカーへと乗り込んでいる。
メデリンEPMに代わってメイン集団をコントロールするボーラ・ハンスグローエやスーダル・クイックステップは、残り20km弱という早いタイミングで逃げグループを吸収。50km/hで巡航する集団からは散発的なアタックが掛かったものの、当然逃げ切るには至らなかった。
残り1kmまで世界王者レムコ・エヴェネプール(ベルギー)の牽引でスーダル・クイックステップが主導権を握っていたが、片側4車線の高速道路で各チームがスプリントトレインをぶつけ合う。サム・ベネット(アイルランド)を引き連れたダニー・ファンポッペル(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)のリードアウトが光ったが、ファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)がその背後からスプリントを開始。フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)が応戦するも、ゴール直前でサム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM)が急加速を披露した。
スプリントでもがくヤコブセンをリードアウトに使い、思いっきりハンドルを投げ込んだウェルスフォードが並み居る強豪スプリンターを打破。オーストラリアのコンチネンタルチームを経て、2021年はオリンピックのトラック競技(チームパシュートのメンバーとして銅メダル)に集中、2022年からチームDSMのメンバーとして活動する27歳のスピードスターがロードキャリア最大の勝利を勝ち取った。
「今日はスプリンターチームの主導下に置かれたレースだったけれど、最後の5kmはとてもタフで、スプリントでは75km/hに達するほどの過酷な内容だった。今日はずっとチームメイトが素晴らしい働きをしてくれて勝つことができた。本当にハッピーだ」とウェルスフォードは話している。
翌日最終日は、サンフアン市街地を駆け巡る112kmの短距離スプリントレース。アクシデントがなければロペスが逆境からの総合優勝を挙げることとなる。
ブエルタ・ア・サンフアン2023第6ステージ結果
1位 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM) | 3:03:39 |
2位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
3位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター) | |
4位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ) | |
5位 | アッティリオ・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームコラテック) | |
6位 | ペテル・サガン(スロバキア、トタルエネルジー) | |
7位 | グレブ・シリツァ(ロシア、アスタナ・カザフスタン) | |
8位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | |
9位 | エンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ) | |
10位 | マッティア・ピナッツィ(イタリア、イタリアナショナルチーム) |
個人総合成績
1位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、メデリンEPM) | 23:17:16 |
2位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | +0:30 |
3位 | セルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:44 |
4位 | エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア、モビスター) | +0:50 |
5位 | ブランドン・リベラ(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +1:01 |
6位 | セサル・ニコラスパレデス(コロンビア、サンディコ・デ・エンペレアドスプビリコス・オブ・サンフアン) | +1:19 |
7位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
8位 | ケヴィン・ヴェルマーク(アメリカ、チームDSM) | +1:30 |
9位 | マシュー・リッチテッロ(アメリカ、イスラエル・プレミアテック) | +1:41 |
10位 | クイン・シモンズ(アメリカ、トレック・セガフレード) | +1:46 |
その他の特別賞
山岳賞 | マヌエーレ・トロッツィ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ) |
ヤングライダー賞 | マシュー・リッチテッロ(アメリカ、イスラエル・プレミアテック) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:So.Isobe
Amazon.co.jp