2023/01/08(日) - 10:47
ライバル不在の泥レースでワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が圧勝。翌日に控えるマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)との再戦に向けて大きく弾みをつけている。
年末年始の超過密スケジュールも終盤戦。シクロクロストップ選手たちはこの週末、土曜日にグルゲムでのスーパープレスティージュ第7戦、日曜日にゾンホーフェンでのUCIワールドカップ第12戦という2連戦を過ごすこととなった。
その幕開けとなるスーパープレスティージュ第7戦は雨のマッドコンディション。ランニングが求められる深い泥区間が登場したスリッピーコースで、パワーとテクニックの応酬が繰り広げられることとなる。
女子エリート:アルバラードが勝利で総合優勝に王手
女子レースには現在シクロクロスシーンを圧倒するファンエンペルとピーテルス、そしてファンアンローイの3名が、翌日のワールドカップに集中するため不在。ランキング首位につけるセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)と同2位インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、777)、そして同3位のデニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)によるポイント争いの場となった。
序盤に目覚ましいアタックでレースを分断したのはクロスとロード、個人TT、さらにはトラック(マディソン)のジュニア世界王者であるゾーイ・バックステッド(イギリス、EFエデュケーション・ティブコSVB)で、アルバラードとベッツェマが続く。レース前に「自分から主導権を握ることはない」とアルバラードは話していたが、2周目のサンドセクションでアタック。そのまま後続を寄せ付けず、レース時間51分という長い戦いを勝利で締め括った。
アルバラードがシリーズランキング総合優勝をほぼ手中に収め、2位争いは激しい攻防戦の末にファンデルヘイデンがベッツェマを抑える。積極的にレースを動かしたバックステッドは4位でレースを終えている。
男子エリート:ファンアールトが圧勝
梶鉄輝(JPF)も顔をそろえた男子エリートレースでは"ビッグスリー"のうち、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)だけが参戦。
この日はマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が序盤からペースメイクを行い、ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)やエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)、さらにかつて宇都宮で勝利したフェリペ・オルツ(スペイン、ブルゴスBH)らが続く形に。ファンアールトはその集団後方で様子を窺いながら序盤戦を消化した。
ライバルのマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)不在によって、ファンアールトは慎重なレース運びで3周回を終えたが、いよいよ5周目に入ってギアを切り替える。砂区間でミスしたファントーレンハウトを一気に追い抜き、そのままアタック。ファントーレンハウトはミスを続けてファンアールトとのコンタクトを失い、ノーミスで続いたイゼルビットも脚の違いで千切られる。独走態勢に持ち込んだファンアールトのワット数に対抗できる選手はこの日不在だった。
「後ろとの差をつけるべく全力で踏み込んだよ。雨によってコースはテクニカルだったし、何度かミスしてしまった」と言うファンアールトだったが、20秒差で追うイゼルビットとの差をコントロールし、そのままフィニッシュへ。格の違いを見せつけ、今季7勝目をマークした。
今季出場10レース中7勝、2位が3回と圧倒的勝率を誇るファンアールトは、「この2週間はとてもよく走れている」と満足げにコメント。翌日はサンドセクションで知られるゾンホーフェンでファンデルプールとの再戦だ。コース改修が行われ、テクニカル度を引き上げたサンドセクションでの一騎打ちに期待が掛かる。
年末年始の超過密スケジュールも終盤戦。シクロクロストップ選手たちはこの週末、土曜日にグルゲムでのスーパープレスティージュ第7戦、日曜日にゾンホーフェンでのUCIワールドカップ第12戦という2連戦を過ごすこととなった。
その幕開けとなるスーパープレスティージュ第7戦は雨のマッドコンディション。ランニングが求められる深い泥区間が登場したスリッピーコースで、パワーとテクニックの応酬が繰り広げられることとなる。
女子エリート:アルバラードが勝利で総合優勝に王手
女子レースには現在シクロクロスシーンを圧倒するファンエンペルとピーテルス、そしてファンアンローイの3名が、翌日のワールドカップに集中するため不在。ランキング首位につけるセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)と同2位インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、777)、そして同3位のデニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)によるポイント争いの場となった。
序盤に目覚ましいアタックでレースを分断したのはクロスとロード、個人TT、さらにはトラック(マディソン)のジュニア世界王者であるゾーイ・バックステッド(イギリス、EFエデュケーション・ティブコSVB)で、アルバラードとベッツェマが続く。レース前に「自分から主導権を握ることはない」とアルバラードは話していたが、2周目のサンドセクションでアタック。そのまま後続を寄せ付けず、レース時間51分という長い戦いを勝利で締め括った。
アルバラードがシリーズランキング総合優勝をほぼ手中に収め、2位争いは激しい攻防戦の末にファンデルヘイデンがベッツェマを抑える。積極的にレースを動かしたバックステッドは4位でレースを終えている。
男子エリート:ファンアールトが圧勝
梶鉄輝(JPF)も顔をそろえた男子エリートレースでは"ビッグスリー"のうち、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)だけが参戦。
この日はマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が序盤からペースメイクを行い、ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)やエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)、さらにかつて宇都宮で勝利したフェリペ・オルツ(スペイン、ブルゴスBH)らが続く形に。ファンアールトはその集団後方で様子を窺いながら序盤戦を消化した。
ライバルのマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)不在によって、ファンアールトは慎重なレース運びで3周回を終えたが、いよいよ5周目に入ってギアを切り替える。砂区間でミスしたファントーレンハウトを一気に追い抜き、そのままアタック。ファントーレンハウトはミスを続けてファンアールトとのコンタクトを失い、ノーミスで続いたイゼルビットも脚の違いで千切られる。独走態勢に持ち込んだファンアールトのワット数に対抗できる選手はこの日不在だった。
「後ろとの差をつけるべく全力で踏み込んだよ。雨によってコースはテクニカルだったし、何度かミスしてしまった」と言うファンアールトだったが、20秒差で追うイゼルビットとの差をコントロールし、そのままフィニッシュへ。格の違いを見せつけ、今季7勝目をマークした。
今季出場10レース中7勝、2位が3回と圧倒的勝率を誇るファンアールトは、「この2週間はとてもよく走れている」と満足げにコメント。翌日はサンドセクションで知られるゾンホーフェンでファンデルプールとの再戦だ。コース改修が行われ、テクニカル度を引き上げたサンドセクションでの一騎打ちに期待が掛かる。
スーパープレスティージュ2022-2023第7戦 女子エリート結果
1位 | セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | 51:49 |
2位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、777) | +0:36 |
3位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:46 |
4位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、EFエデュケーション・ティブコSVB) | +1:14 |
5位 | サンヌ・カント(ベルギー、クレラン・フリスタッズ) | +1:55 |
6位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、クレラン・フリスタッズ) | +3:04 |
7位 | アリシア・フランク(ベルギー) | +3:42 |
8位 | フランチェスカ・バローニ(イタリア、ピセイ・グループT.O.M.) | +4:26 |
9位 | ルシア・ゴンザレス(スペイン、ネスタ・MMR CXチーム) | +4:53 |
10位 | アニー・ラスト(イギリス) | +5:10 |
スーパープレスティージュ2022-2023第7戦 男子エリート結果
1位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | 1:03:03 |
2位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:23 |
3位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:42 |
4位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:54 |
5位 | ケヴィン・クーン(スイス、トルマンスCXチーム) | +1:33 |
6位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +1:44 |
7位 | フェリペ・オルツ(スペイン、ブルゴスBH) | +2:09 |
8位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +2:48 |
9位 | ランダー・ロックス(ベルギー、デスハフト・ヘンス・マース) | +3:15 |
10位 | カーティス・ホワイト(アメリカ) | +3:59 |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos