2022/12/27(火) - 11:12
"ビッグスリー"が今季3度目の競演をしたUCIワールドカップ第11戦。3日前に敗れたマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が熱戦の末にファンアールトを下し勝利した。
クリスマスの翌日である12月26日にベルギー西部、ヘントの南に位置するガーフェレでUCIワールドカップ第11戦が開催された。スーパープレスティージュでお馴染みの本コースは全長2,900mのテクニカルなレイアウトで、路面の大部分がスリッピーかつ重たい泥で覆われている。
女子エリート:1周目から独走のファンアンローイが勝利
この日はUCIワールドカップのポイントリーダーであるフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が第10戦の落車で負った怪我のため不出場。ファンエンペルは来年よりユンボ・ヴィスマへ移籍するため、3シーズンに渡って着用したパウェルスサウゼンのジャージで有終の美を飾ることは叶わなかった。
一日遅れのクリスマスソングが鳴り響くなか、19歳のマリエ・シュライバー(ルクセンブルク、トルマンスCXチーム)がスタートダッシュを決める。しかし冷静に距離を詰めたシリン・ファンアンローイ(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が早くも先頭に立ち、2位パックを作ったルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)とパック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)に対し1周目から10秒差をつけた。
独走体勢を築いたファンアンローイは乗車率の低い登りとパワーが必要な凹凸の平地をものともせず、4周回を終えトップでフィニッシュラインを通過した。20歳のファンアンローイはレース後、「自分のペースで走ることに集中した。ルシンダが迫ってきていることは分かっていたのでプレッシャーも感じていたが、コースの最終区間は私に向いている地形なので自分のレースに向き合うことができた」と今季3勝目を振り返った。
2位に入ったのは手首の骨折から順調な回復を見せているルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) 。UCIワールドカップでは今シーズン初の表彰台となり、バロワーズとしては3日前のエグザクト・クロス第5戦に続くワンツーフィニッシュとなった。なおファンエンペルのDNSで優勝候補と目されていたパック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) はホイール破損による長いランニングで順位を落とし、表彰台に上がることも叶わなかった。
男子エリート:ファンデルプールがファンアールトにリベンジ果たす
1983年に初年度を迎えたコースでの最終レースは、90名が集結した男子エリート。トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)のホールショットで幕開け、ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・フリスタッズ)が続いたものの、1周目の後半で3列目スタートから追い上げたマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が先頭へ。それにトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が追従し、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が少し距離を置いて追う展開となった。
ピドコックやファンアールトがそれぞれ先頭に出るシーンがありながら、3周目にファンデルプールが単独先頭へ。ファンデルプールは深い轍の下りでコントロールが奪われるバイクを押さえつけながら、泥がほとんどを占めるコースを猛烈な勢いで突き進んだ。
ファンアールトは何度も数秒差まで迫ったものの、ファンデルプールは流れるようなバイクさばきで難易度の高いセクションを次々とクリア。最終的にファンデルプールは2位のファンアールトに27秒、3位のピドコックに54秒差をつけてUCIワールドカップ3勝目を飾った。
3日前のエグザクト・クロス第5戦モルでファンアールトに敗北したファンデルプール。「モルでの結果に満足できなかったからどうしても勝ちたかった。だから強い気持ちで臨んだんだ。このコースは厳しいのにテクニカルだ。だけど僕にとっては良いレースができ、優勝できて本当に嬉しいよ」と、リベンジを果たしたファンデルプールは喜んでいる。
クリスマスの翌日である12月26日にベルギー西部、ヘントの南に位置するガーフェレでUCIワールドカップ第11戦が開催された。スーパープレスティージュでお馴染みの本コースは全長2,900mのテクニカルなレイアウトで、路面の大部分がスリッピーかつ重たい泥で覆われている。
女子エリート:1周目から独走のファンアンローイが勝利
この日はUCIワールドカップのポイントリーダーであるフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が第10戦の落車で負った怪我のため不出場。ファンエンペルは来年よりユンボ・ヴィスマへ移籍するため、3シーズンに渡って着用したパウェルスサウゼンのジャージで有終の美を飾ることは叶わなかった。
一日遅れのクリスマスソングが鳴り響くなか、19歳のマリエ・シュライバー(ルクセンブルク、トルマンスCXチーム)がスタートダッシュを決める。しかし冷静に距離を詰めたシリン・ファンアンローイ(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が早くも先頭に立ち、2位パックを作ったルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)とパック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)に対し1周目から10秒差をつけた。
独走体勢を築いたファンアンローイは乗車率の低い登りとパワーが必要な凹凸の平地をものともせず、4周回を終えトップでフィニッシュラインを通過した。20歳のファンアンローイはレース後、「自分のペースで走ることに集中した。ルシンダが迫ってきていることは分かっていたのでプレッシャーも感じていたが、コースの最終区間は私に向いている地形なので自分のレースに向き合うことができた」と今季3勝目を振り返った。
2位に入ったのは手首の骨折から順調な回復を見せているルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) 。UCIワールドカップでは今シーズン初の表彰台となり、バロワーズとしては3日前のエグザクト・クロス第5戦に続くワンツーフィニッシュとなった。なおファンエンペルのDNSで優勝候補と目されていたパック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) はホイール破損による長いランニングで順位を落とし、表彰台に上がることも叶わなかった。
男子エリート:ファンデルプールがファンアールトにリベンジ果たす
1983年に初年度を迎えたコースでの最終レースは、90名が集結した男子エリート。トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)のホールショットで幕開け、ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・フリスタッズ)が続いたものの、1周目の後半で3列目スタートから追い上げたマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が先頭へ。それにトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が追従し、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が少し距離を置いて追う展開となった。
ピドコックやファンアールトがそれぞれ先頭に出るシーンがありながら、3周目にファンデルプールが単独先頭へ。ファンデルプールは深い轍の下りでコントロールが奪われるバイクを押さえつけながら、泥がほとんどを占めるコースを猛烈な勢いで突き進んだ。
ファンアールトは何度も数秒差まで迫ったものの、ファンデルプールは流れるようなバイクさばきで難易度の高いセクションを次々とクリア。最終的にファンデルプールは2位のファンアールトに27秒、3位のピドコックに54秒差をつけてUCIワールドカップ3勝目を飾った。
3日前のエグザクト・クロス第5戦モルでファンアールトに敗北したファンデルプール。「モルでの結果に満足できなかったからどうしても勝ちたかった。だから強い気持ちで臨んだんだ。このコースは厳しいのにテクニカルだ。だけど僕にとっては良いレースができ、優勝できて本当に嬉しいよ」と、リベンジを果たしたファンデルプールは喜んでいる。
UCIシクロクロスワールドカップ2022-2023第11戦 女子エリート結果
1位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 47:02 |
2位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:37 |
3位 | パック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | 0:50 |
4位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、EFエデュケーション・TIBCO-SVB) | 1:01 |
5位 | カータ・ヴァス(ハンガリー、SDワークス) | 1:17 |
6位 | クラーラ・ホンスティンガー(アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB) | 1:24 |
7位 | アンマリー・ワースト(オランダ、777) | 1:35 |
8位 | マノン・バッカー(オランダ、クレラン・フリスタッズ) | 1:48 |
9位 | アニック・ファンアルフェン(オランダ、777) | 2:14 |
10位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、777) | 2:30 |
UCIシクロクロスワールドカップ2022-2023第11戦 男子エリート結果
1位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | 57:14 |
2位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | +0:27 |
3位 | トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:54 |
4位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | 1:53 |
5位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 2:20 |
6位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・フリスタッズ) | 2:55 |
7位 | ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 3:50 |
8位 | トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 3:57 |
9位 | キャメロン・メイソン(イギリス、トリニティレーシング)) | 4:02 |
10位 | ヒェルベ・カイペルス(ベルギー、プロキシマス・アルファモーターホーム・ドルチーニCT) | 4:10 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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