B&Bホテルズ KTMへの移籍が有力視されているマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)の所属先が未だ決まらない。その原因と見られているB&Bの来季スポンサー探しの難航など、カヴェンディッシュが置かれている現状をレポート。



ポイント賞に輝いたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル)ポイント賞に輝いたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:Makoto AYANO
11月にツール・ド・フランスさいたまクリテリウムで来日したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル)。しかし来季の所属先はいまだ未定であり、またその移籍先として有力視されてきたフランスのプロチーム「B&Bホテルズ KTM」は現在スポンサー探しに難航している。

フランス・パリ市との提携をツール最終日に発表した同チームは、来年BMCをバイクスポンサーに迎え、さらにカヴェンディッシュやスプリンターのケース・ボル(オランダ、チームDSM)の補強を行うと見られていた。しかし同チームは10月に予定していたチームプレゼンテーションをキャンセルするなど、来季の存続が不透明な状態にある。

そのスポンサー候補として名前が挙がっているのは、ブエルタ・ア・エスパーニャのマイヨロホのジャージスポンサーを務める大手スーパーマーケットチェーン「カルフール」やアマゾン・フランス。しかしUCI(国際自転車競技連合)が定めるライセンス申請の最終期限と見られる11月22日が迫った現在でも、チームのジェローム・ピノーGMから吉報は告げられていない。

チーム存続の危機に瀕しているB&Bホテルズ KTMチーム存続の危機に瀕しているB&Bホテルズ KTM photo:Makoto AYANO
B&Bの他にもカヴェンディッシュ獲得にはモビスターが浮上したものの、同チームはTwitter上で「30人のロースターが確定した。(獲得の報道は)カヴェンディッシュと親しいマキシミリアン・シャンドリ監督の個人的な希望だ」と否定。カヴェンディッシュのチーム探しは振り出しに戻った感がある。

また今年のツールでの検体からトラマドールが検出され、アルケア・サムシックを退団したナイロ・キンタナ(コロンビア)についても次なる所属先は不明。更に、今年EFエデュケーション・イージーポストに1年契約で加入したエスデバン・チャベス(コロンビア)も残留か移籍かは明らかになっておらず、同チームのロースターは確定していないものの(現時点で確定選手25名)退団が濃厚と見られている。

text:Sotaro.Arakawa