2009/03/27(金) - 11:57
1級山岳ラグナ・デロス・パセスの頂上ゴールが設定されたブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオン第4ステージ。新城幸也(Bboxブイグテレコム)は逃げに乗ったが吸収され、集団からラスト2kmで飛び出したファンホセ・コーボ(スペイン、フジ・セルヴェット)が優勝。チームにシーズン1勝目をもたらした。
カスティーリャ・イ・レオンの総合争いを決する第4ステージが、サンタマリア・デル・パラモからラグナ・デロス・パセスまでの145kmで行なわれた。中盤に勾配の厳しい1級山岳ペニョン峠(標高1840m)を越え、最後は距離の長い1級山岳ラグナ・デロス・パセス(標高1705m)を駆け上がる。
この日もアタック合戦により序盤からハイスピードな展開を見せ、46km地点で10名ほどの逃げが決まる。この中には新城幸也(Bboxブイグテレコム)やフアンマヌエル・ガラーテ(スペイン、ラボバンク)が入った。
しかしリーダージャージ擁するアスタナはノバルやヴァイクスが先頭に上がって追走。タイム差が1分30秒を越えることは無かった。
新城幸也は1級山岳ペニョン峠の上り中腹で吸収され、ガラーテやシャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)、オスカル・セビリャ(スペイン、ロックレーシング)を含むグループが逃げる展開に。総合8位・1分33秒遅れのセビリャが逃げに入ったため、集団はスピードを弱めなかった。
最後の1級山岳ラグナ・デロス・パセスに突入すると、トンドが単独アタックを決めて独走を開始。メイン集団はルビエラ、スベルディア、エルナンデスのアスタナ鉄壁アシスト勢が牽き続け、上りで総合2位のアルベルト・コンタドール(スペイン)がペースアップを始めた。
アシスト役に徹したコンタドールのペースはライバルのアタックを許さず、総合3位デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン)のラスト6kmのアタックも封印。やがて先頭トンドの背中が見えてきた。
ラスト2kmを切り、先頭トンドのリードが10秒を切ると、メイン集団からコーボがカウンターアタック。すでにコーボは総合で遅れていたため、コンタドールはこのアタックを見送った。
それまで逃げ続けていたトンドを抜いてトップに立ったコーボは、そのままゴールまで独走。ブルーのジャージをアピールするコーボが、笑顔でゴールに飛び込んだ。
サウニエルドゥバル・スコットの後継チームとして今季スタートしたフジ・セルヴェットにとって、これがチーム結成後初勝利。しかし昨年のドーピングスキャンダルの影響で、ツール・ド・フランスの出場権を逃している。暗いニュースが続くチームの士気を高めるためにも、コーボの最難関ステージ勝利は大きな意味があるはずだ。
チーム公式サイトの中でコーボは「調子は万全ではなかったけど、最後の上りは得意な緩い勾配だったんだ。ラスト6kmでアタックしようと思ったけど、コンタドールのペースが速すぎて無理。だからラスト2kmまで待った。バルベルデのような選手と一緒だと勝利は望めないので、アタックする以外に方法はなかった。総合で遅れていたことがアタックするには好都合だった。この勝利は大きな自信に繋がる。そしてチームに捧げたい」と喜びのコメントを残している。
総合上位陣ひしめくメイン集団からはデニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)が飛び出したが、先頭コーボには8秒届かず。コンタドールやリーダージャージのリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)は9秒遅れの集団でゴールした。序盤の逃げに乗った新城幸也はグルペットで20分近く遅れてゴールしている。
アスタナはコンタドールのスーパーアシストにより総合ワンツー体制を守った。ライプハイマーは総合優勝をほぼ手中に収めたと言っていいだろう。翌日の最終ステージは概ね平坦なスプリンターステージ。ゴール地点は短い上りの先に設定されている。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはフジ・セルヴェット公式サイトより。
ブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオン2009第4ステージ結果
1位 ファンホセ・コーボ(スペイン、フジ・セルヴェット)3h42'03"
2位 デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)+08"
3位 ハビエル・モレーノ(スペイン、アンダルシア・カハスール)+09"
4位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)
5位 フィリップ・ダイグナン(アイルランド、サーヴェロ)
6位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク)
7位 エセキエル・モスケラ(スペイン、シャコベオ・ガリシア)
8位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)
9位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)
10位 ブルーノ・ピレス(ポルトガル、バルボト・シペル)
11位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン)
48位 カルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ)+3'13"
81位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+19'54"
個人総合成績
1位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)12h15'38"
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)+16"
3位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン)+22"
4位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク)+49"
5位 デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)+54"
6位 シャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)+1'51"
7位 フィリップ・ダイグナン(アイルランド、サーヴェロ)+1'53"
8位 エセキエル・モスケラ(スペイン、シャコベオ・ガリシア)+2'01"
9位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)+2'07"
10位 ファンホセ・コーボ(スペイン、フジ・セルヴェット)+2'45"
40位 カルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ)+5'36"
70位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+23'02"
ポイント賞
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)
山岳賞
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)
コンビネーション賞
デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)
チーム総合成績
ラボバンク
カスティーリャ・イ・レオンの総合争いを決する第4ステージが、サンタマリア・デル・パラモからラグナ・デロス・パセスまでの145kmで行なわれた。中盤に勾配の厳しい1級山岳ペニョン峠(標高1840m)を越え、最後は距離の長い1級山岳ラグナ・デロス・パセス(標高1705m)を駆け上がる。
この日もアタック合戦により序盤からハイスピードな展開を見せ、46km地点で10名ほどの逃げが決まる。この中には新城幸也(Bboxブイグテレコム)やフアンマヌエル・ガラーテ(スペイン、ラボバンク)が入った。
しかしリーダージャージ擁するアスタナはノバルやヴァイクスが先頭に上がって追走。タイム差が1分30秒を越えることは無かった。
新城幸也は1級山岳ペニョン峠の上り中腹で吸収され、ガラーテやシャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)、オスカル・セビリャ(スペイン、ロックレーシング)を含むグループが逃げる展開に。総合8位・1分33秒遅れのセビリャが逃げに入ったため、集団はスピードを弱めなかった。
最後の1級山岳ラグナ・デロス・パセスに突入すると、トンドが単独アタックを決めて独走を開始。メイン集団はルビエラ、スベルディア、エルナンデスのアスタナ鉄壁アシスト勢が牽き続け、上りで総合2位のアルベルト・コンタドール(スペイン)がペースアップを始めた。
アシスト役に徹したコンタドールのペースはライバルのアタックを許さず、総合3位デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン)のラスト6kmのアタックも封印。やがて先頭トンドの背中が見えてきた。
ラスト2kmを切り、先頭トンドのリードが10秒を切ると、メイン集団からコーボがカウンターアタック。すでにコーボは総合で遅れていたため、コンタドールはこのアタックを見送った。
それまで逃げ続けていたトンドを抜いてトップに立ったコーボは、そのままゴールまで独走。ブルーのジャージをアピールするコーボが、笑顔でゴールに飛び込んだ。
サウニエルドゥバル・スコットの後継チームとして今季スタートしたフジ・セルヴェットにとって、これがチーム結成後初勝利。しかし昨年のドーピングスキャンダルの影響で、ツール・ド・フランスの出場権を逃している。暗いニュースが続くチームの士気を高めるためにも、コーボの最難関ステージ勝利は大きな意味があるはずだ。
チーム公式サイトの中でコーボは「調子は万全ではなかったけど、最後の上りは得意な緩い勾配だったんだ。ラスト6kmでアタックしようと思ったけど、コンタドールのペースが速すぎて無理。だからラスト2kmまで待った。バルベルデのような選手と一緒だと勝利は望めないので、アタックする以外に方法はなかった。総合で遅れていたことがアタックするには好都合だった。この勝利は大きな自信に繋がる。そしてチームに捧げたい」と喜びのコメントを残している。
総合上位陣ひしめくメイン集団からはデニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)が飛び出したが、先頭コーボには8秒届かず。コンタドールやリーダージャージのリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)は9秒遅れの集団でゴールした。序盤の逃げに乗った新城幸也はグルペットで20分近く遅れてゴールしている。
アスタナはコンタドールのスーパーアシストにより総合ワンツー体制を守った。ライプハイマーは総合優勝をほぼ手中に収めたと言っていいだろう。翌日の最終ステージは概ね平坦なスプリンターステージ。ゴール地点は短い上りの先に設定されている。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはフジ・セルヴェット公式サイトより。
ブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオン2009第4ステージ結果
1位 ファンホセ・コーボ(スペイン、フジ・セルヴェット)3h42'03"
2位 デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)+08"
3位 ハビエル・モレーノ(スペイン、アンダルシア・カハスール)+09"
4位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)
5位 フィリップ・ダイグナン(アイルランド、サーヴェロ)
6位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク)
7位 エセキエル・モスケラ(スペイン、シャコベオ・ガリシア)
8位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)
9位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)
10位 ブルーノ・ピレス(ポルトガル、バルボト・シペル)
11位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン)
48位 カルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ)+3'13"
81位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+19'54"
個人総合成績
1位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)12h15'38"
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)+16"
3位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン)+22"
4位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク)+49"
5位 デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)+54"
6位 シャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)+1'51"
7位 フィリップ・ダイグナン(アイルランド、サーヴェロ)+1'53"
8位 エセキエル・モスケラ(スペイン、シャコベオ・ガリシア)+2'01"
9位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)+2'07"
10位 ファンホセ・コーボ(スペイン、フジ・セルヴェット)+2'45"
40位 カルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ)+5'36"
70位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+23'02"
ポイント賞
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)
山岳賞
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)
コンビネーション賞
デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)
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