2022/09/27(火) - 18:45
東京都調布市にサイクリスト女子専用のシェアハウスを軸に、メカニックピットやバイクガレージなど、サイクリスト目線の機能を備えた新施設"Panoma Park(パノマパーク)"が誕生。新たな仲間と出会える場所として注目集まるスポットを紹介しよう。
都心からほど近くありつつ、自然豊かで起伏に富んだ多摩丘陵エリアは、都内のサイクリストにとって重要な存在だ。多摩丘陵を貫くように通る大動脈である南多摩尾根幹線、通称「尾根幹」は、都内から相模原、そして山梨方面へと向かう玄関口として、はたまた、平日に短時間で密度の濃い練習コースとして、多くのサイクリストが行き交っている。
町田街道との交差点を起点とし、多摩川原橋を終点とする尾根幹は、多摩川を越えると調布や三鷹、武蔵野といったエリアを結ぶ武蔵境通りへと名を変えて続いていく。そんなサイクリストにとってはアクセス至便な武蔵境通り沿いに新たなサイクリスト向けスポットがオープンしているのはご存じだろうか。
位置としてはちょうど中央道をくぐるあたり。武蔵境通りからほんの少し入ったところにあり、言われなければ気づきづらいちょっとした隠れ家感のあるロケーションにオープンした「パノマパーク」は、サイクリストの「あったらいいな」を詰め込んだサンクチュアリのようなスポットだ。
バイクストレージやメンテナンスピット、コミュニティースペースなどなど、サイクリスト向けの様々な機能を持った施設の複合体であるパノマパークだが、その軸となるのが女性サイクリスト専用のシェアハウス"ESTARIST"だ。
趣味に生きる者として、同好の士と共にコミュニティを作り上げ、そこで暮らしていくというのは一度は夢見るのではないだろうか。特にシクロワイアード読者のみなさんは、距離への感覚や自転車にまつわる金銭感覚など、自転車を趣味としない方々の価値観とすこし隔たりがある方も少なくないはず。
そんなマイノリティであるサイクリストの中でも、更に少数派となるのが女性サイクリストたち。ここ数年、女性だけで走るグループを見かける機会も増えたものの、なんだかんだで男性が多数派の趣味である。自転車を愛する女性同士が繋がり、共に走る場というのはまだまだ少なく、ソロで走るか、男性に混ざって走るしかないという方も多いのではないだろうか。そんな悩みを抱えるサイクリスト女子にとって、このESTARISTはまさに理想郷とも言える場となるはずだ。
趣味の合う仲間同士で暮らすのだから、ライド予定も合わせやすいはず。一人では思いもよらなかったような場所にも、仲間がいればチャレンジするかも。仲間が出来るというのは、自転車生活の幅が何倍にも広がるようなものだ。
そのために設計されたESTARISTには、サイクリング生活を充実させる仕組みがたくさん。共用部となるLDKは30畳の広々とした空間。3口コンロを完備した広いキッチンスペースがあり、栄養バランスのとれた自炊生活もお手の物。広々としたリビングスペースでは、仲間とリラックスした時間を過ごせるはずだ。
そしてお風呂とシャワールームが1つずつあり、キレイなウォシュレット付きのトイレが2つ、洗濯機と乾燥機が1つずつ。さらに、後述するメカニックピット&トレーニングエリアの"STAIRS"にもシャワールームが1つある。この水回りは全7部屋のシェアハウスとしては非常に手厚いはず。これもサイクリスト目線の設計で、もし7人でライドに出たとしてもすぐに全員が汗を流せるように、という配慮だろう。
7つの個室はそれぞれ少しずつ間取りが異なっており、広さに応じて家賃にも幅があり、54,000円(光熱費・共益費・管理費込)からとなっている。ちなみに部屋自体に自転車を入れると少々手狭に感じるかもしれないのと、シェアハウスへ向かうには階段を通る必要があるのとで、自室に自転車を保管するのはあまりオススメできないという。
ではどうするのかと言えば、"NEST"と名付けられたトランクルームが用意されており、そちらを利用することになる。全31室用意されたトランクルームは、広さに応じて月額6,250円から利用可能。空調もバッチリ効いており、愛車を保管するにはこれ以上ない空間だ。
最も狭い部屋でも自転車を2~3台程度は保管でき、他にもヘルメットやシューズといったライドに必要なグッズをまとめて管理できるようになっている。こちらに自転車関連用品をまとめておけば、部屋も広く使えるハズ。
なお、このNESTはシェアハウス住人以外でも契約可能となっている。自宅にスペースを確保できない方や、家族に内緒で自転車が増えてしまって自宅に持ち帰れないなんて方にもオススメだ。後者は正直に話したほうが良いかもしれませんが……。
そして、パノマパークのもう一つの目玉でもあるのが先ほどもチラリと触れた"STAIRS"。こちらはシェアハウス契約者は無料で利用できるほか、一般の契約も可能なエリアとなっている。
2階建ての建物の1階部分には、プロメカニックが厳選した工具類が用意されたメカニックスペースが完備されている。一例をあげれば六角レンチはヴェラとベータ、ドライバーはヴェラとPBスイス、プライヤー類はクニペックス、トルクレンチは東日と各カテゴリーにおける一流ブランドが勢ぞろい。
もちろんフロアポンプも用意されているほか、コンプレッサーも完備。チューブレスタイヤのビード上げなどもどんと来いという至れり尽くせりぶり。また、外では水道が用意され、水を用いた洗車も可能。都内のアパ―ト暮らしではほぼ実現不可能なメンテナンス環境が手に入るのだ。
更に、メカニックピットの隣にはトレーニングスペースも用意されている。幅広い自転車で利用可能なように、タイヤを挟んで固定するタイプのワフー KICKR ROLLRを2台設置。大きなモニターが設置されているのでPCやタブレットを持ち込めばZwiftをはじめとしたバーチャルライドも利用可能、さらに側面には鏡が貼られておりポジションチェックにも活用できる。
他にも簡易ロッカーに加え、シャワーおよび更衣室も用意されているので、インドアトレーニングがしたいが家でできない、という人にもうってつけ。自転車と着替えを持ってくれば、トレーニング後に汗を流して帰宅、という一連のルーチンを組めるということだ。
2階にはプロジェクターを備えたミーティングスペースも用意されている。シェアハウスのリビングのテレビより迫力ある映像を楽しみたい時にみんなで使うもよし。一般契約の方々も仲間同士でレース観戦したりといった使い方も出来そうだ。
こちらのSTAIRSではメカニック講習会やライド講習会といった企画も定期的に実施していくという。直近では11月5日にワコーズの山内氏によるドライブトレインクリーニング講座が、11月19日にはMTBのW杯メカを経験したSpikeの佐藤氏によるフィールドトラブル対処法講習会が、12月3日には世界選手権RR出場経験のある高橋氏によるポジション講座が予定されている。今のところ各講座の参加は無料とのことで、今後このエリアのサイクリストにとっては身近な存在ともなっていきそうだ。
また、地域の人々のコミュニティスペースとして設けられている"LIVING-GARAGE"エリアはサイクリストの集合場所としても活用OKだという。開放的なテラスと空調の効いた室内空間には、自動販売機やトイレも完備。こちらは無料で利用可能で、待ち合わせ場所としては最高の環境だと言えるはず。コンビニの駐車場とは比較にならない快適空間で、たとえ仲間が遅刻しても穏やかな心で過ごせそう。遅刻しがちなサイクリストはぜひ仲間に新たな集合場所として提案してみては(笑)。
同じ自転車を愛する女子同士で繋がれるシェアハウス"ESTARIST"を軸にSTAIRSやNEST、LIVING-GARAGEといった複合的な機能を合わせ持ち、サイクリストとして何不自由ない拠点として用意されているパノマパーク。ESTARISTは現在入居者を募集中とのことで、気になる方は無料で見学可能。事前に予約すれば見学は9時から17時(火曜と水曜を除く)の間であればいつでも可能だという。予約はパノマパーク公式ページの最下部より。仲間が欲しい東京西部のサイクリスト女子は、一度見学に訪れてみては。
パノマパーク
住所:〒182-0021 東京都調布市調布ヶ丘4-35-1
アクセス:京王線「調布駅」から徒歩17分
小田急バス御塔坂下から徒歩2分
御塔坂から徒歩3分
営業時間:STAIRS/NEST 24時間無休
LIVING-GARAGE 6:30~20:00
使用料:STAIRS 月額3,300円
NEST 月額6,270円から(共に税込)
パノマパーク ESTARIST
部屋数:全7室
賃料:38,000円~48,000円
共益費・管理費:17,000円
敷金・保証金:30,000円
入居条件:女性、日本人、サイクリングやランニングをやっている、またはこれから始める方。
都心からほど近くありつつ、自然豊かで起伏に富んだ多摩丘陵エリアは、都内のサイクリストにとって重要な存在だ。多摩丘陵を貫くように通る大動脈である南多摩尾根幹線、通称「尾根幹」は、都内から相模原、そして山梨方面へと向かう玄関口として、はたまた、平日に短時間で密度の濃い練習コースとして、多くのサイクリストが行き交っている。
町田街道との交差点を起点とし、多摩川原橋を終点とする尾根幹は、多摩川を越えると調布や三鷹、武蔵野といったエリアを結ぶ武蔵境通りへと名を変えて続いていく。そんなサイクリストにとってはアクセス至便な武蔵境通り沿いに新たなサイクリスト向けスポットがオープンしているのはご存じだろうか。
位置としてはちょうど中央道をくぐるあたり。武蔵境通りからほんの少し入ったところにあり、言われなければ気づきづらいちょっとした隠れ家感のあるロケーションにオープンした「パノマパーク」は、サイクリストの「あったらいいな」を詰め込んだサンクチュアリのようなスポットだ。
バイクストレージやメンテナンスピット、コミュニティースペースなどなど、サイクリスト向けの様々な機能を持った施設の複合体であるパノマパークだが、その軸となるのが女性サイクリスト専用のシェアハウス"ESTARIST"だ。
趣味に生きる者として、同好の士と共にコミュニティを作り上げ、そこで暮らしていくというのは一度は夢見るのではないだろうか。特にシクロワイアード読者のみなさんは、距離への感覚や自転車にまつわる金銭感覚など、自転車を趣味としない方々の価値観とすこし隔たりがある方も少なくないはず。
そんなマイノリティであるサイクリストの中でも、更に少数派となるのが女性サイクリストたち。ここ数年、女性だけで走るグループを見かける機会も増えたものの、なんだかんだで男性が多数派の趣味である。自転車を愛する女性同士が繋がり、共に走る場というのはまだまだ少なく、ソロで走るか、男性に混ざって走るしかないという方も多いのではないだろうか。そんな悩みを抱えるサイクリスト女子にとって、このESTARISTはまさに理想郷とも言える場となるはずだ。
趣味の合う仲間同士で暮らすのだから、ライド予定も合わせやすいはず。一人では思いもよらなかったような場所にも、仲間がいればチャレンジするかも。仲間が出来るというのは、自転車生活の幅が何倍にも広がるようなものだ。
そのために設計されたESTARISTには、サイクリング生活を充実させる仕組みがたくさん。共用部となるLDKは30畳の広々とした空間。3口コンロを完備した広いキッチンスペースがあり、栄養バランスのとれた自炊生活もお手の物。広々としたリビングスペースでは、仲間とリラックスした時間を過ごせるはずだ。
そしてお風呂とシャワールームが1つずつあり、キレイなウォシュレット付きのトイレが2つ、洗濯機と乾燥機が1つずつ。さらに、後述するメカニックピット&トレーニングエリアの"STAIRS"にもシャワールームが1つある。この水回りは全7部屋のシェアハウスとしては非常に手厚いはず。これもサイクリスト目線の設計で、もし7人でライドに出たとしてもすぐに全員が汗を流せるように、という配慮だろう。
7つの個室はそれぞれ少しずつ間取りが異なっており、広さに応じて家賃にも幅があり、54,000円(光熱費・共益費・管理費込)からとなっている。ちなみに部屋自体に自転車を入れると少々手狭に感じるかもしれないのと、シェアハウスへ向かうには階段を通る必要があるのとで、自室に自転車を保管するのはあまりオススメできないという。
ではどうするのかと言えば、"NEST"と名付けられたトランクルームが用意されており、そちらを利用することになる。全31室用意されたトランクルームは、広さに応じて月額6,250円から利用可能。空調もバッチリ効いており、愛車を保管するにはこれ以上ない空間だ。
最も狭い部屋でも自転車を2~3台程度は保管でき、他にもヘルメットやシューズといったライドに必要なグッズをまとめて管理できるようになっている。こちらに自転車関連用品をまとめておけば、部屋も広く使えるハズ。
なお、このNESTはシェアハウス住人以外でも契約可能となっている。自宅にスペースを確保できない方や、家族に内緒で自転車が増えてしまって自宅に持ち帰れないなんて方にもオススメだ。後者は正直に話したほうが良いかもしれませんが……。
そして、パノマパークのもう一つの目玉でもあるのが先ほどもチラリと触れた"STAIRS"。こちらはシェアハウス契約者は無料で利用できるほか、一般の契約も可能なエリアとなっている。
2階建ての建物の1階部分には、プロメカニックが厳選した工具類が用意されたメカニックスペースが完備されている。一例をあげれば六角レンチはヴェラとベータ、ドライバーはヴェラとPBスイス、プライヤー類はクニペックス、トルクレンチは東日と各カテゴリーにおける一流ブランドが勢ぞろい。
もちろんフロアポンプも用意されているほか、コンプレッサーも完備。チューブレスタイヤのビード上げなどもどんと来いという至れり尽くせりぶり。また、外では水道が用意され、水を用いた洗車も可能。都内のアパ―ト暮らしではほぼ実現不可能なメンテナンス環境が手に入るのだ。
更に、メカニックピットの隣にはトレーニングスペースも用意されている。幅広い自転車で利用可能なように、タイヤを挟んで固定するタイプのワフー KICKR ROLLRを2台設置。大きなモニターが設置されているのでPCやタブレットを持ち込めばZwiftをはじめとしたバーチャルライドも利用可能、さらに側面には鏡が貼られておりポジションチェックにも活用できる。
他にも簡易ロッカーに加え、シャワーおよび更衣室も用意されているので、インドアトレーニングがしたいが家でできない、という人にもうってつけ。自転車と着替えを持ってくれば、トレーニング後に汗を流して帰宅、という一連のルーチンを組めるということだ。
2階にはプロジェクターを備えたミーティングスペースも用意されている。シェアハウスのリビングのテレビより迫力ある映像を楽しみたい時にみんなで使うもよし。一般契約の方々も仲間同士でレース観戦したりといった使い方も出来そうだ。
こちらのSTAIRSではメカニック講習会やライド講習会といった企画も定期的に実施していくという。直近では11月5日にワコーズの山内氏によるドライブトレインクリーニング講座が、11月19日にはMTBのW杯メカを経験したSpikeの佐藤氏によるフィールドトラブル対処法講習会が、12月3日には世界選手権RR出場経験のある高橋氏によるポジション講座が予定されている。今のところ各講座の参加は無料とのことで、今後このエリアのサイクリストにとっては身近な存在ともなっていきそうだ。
また、地域の人々のコミュニティスペースとして設けられている"LIVING-GARAGE"エリアはサイクリストの集合場所としても活用OKだという。開放的なテラスと空調の効いた室内空間には、自動販売機やトイレも完備。こちらは無料で利用可能で、待ち合わせ場所としては最高の環境だと言えるはず。コンビニの駐車場とは比較にならない快適空間で、たとえ仲間が遅刻しても穏やかな心で過ごせそう。遅刻しがちなサイクリストはぜひ仲間に新たな集合場所として提案してみては(笑)。
同じ自転車を愛する女子同士で繋がれるシェアハウス"ESTARIST"を軸にSTAIRSやNEST、LIVING-GARAGEといった複合的な機能を合わせ持ち、サイクリストとして何不自由ない拠点として用意されているパノマパーク。ESTARISTは現在入居者を募集中とのことで、気になる方は無料で見学可能。事前に予約すれば見学は9時から17時(火曜と水曜を除く)の間であればいつでも可能だという。予約はパノマパーク公式ページの最下部より。仲間が欲しい東京西部のサイクリスト女子は、一度見学に訪れてみては。
パノマパーク
住所:〒182-0021 東京都調布市調布ヶ丘4-35-1
アクセス:京王線「調布駅」から徒歩17分
小田急バス御塔坂下から徒歩2分
御塔坂から徒歩3分
営業時間:STAIRS/NEST 24時間無休
LIVING-GARAGE 6:30~20:00
使用料:STAIRS 月額3,300円
NEST 月額6,270円から(共に税込)
パノマパーク ESTARIST
部屋数:全7室
賃料:38,000円~48,000円
共益費・管理費:17,000円
敷金・保証金:30,000円
入居条件:女性、日本人、サイクリングやランニングをやっている、またはこれから始める方。
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