2022/09/05(月) - 12:37
アタックと吸収が繰り返されたシマック・レディース・ツアー最終第6ステージ。残り7kmでアタックを決めたミッシャ・ブレデウォルド(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク)がワールドツアー初勝利を挙げ、ユンボ・ヴィスマによる猛攻を耐えたロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)が総合優勝に輝いた。
自転車大国オランダを巡るシマック・レディース・ツアー(UCIワールドツアー)も最終日を迎え、第6ステージは今大会最長距離である150.3kmで争われた。アルンヘムを発着点とするこの日は距離1km/平均3.7%の丘を含むコースを6周し、後半は8.5kmのコースを4周回するレイアウト。それ以外にも細かな丘が登場するため、逃げ切りを目指す選手たちがアクチュアルスタートと同時に飛び出した。
序盤の激しいアタック合戦の末、山岳賞ジャージを着るクリスティ・ファンハフテン(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク)ら4名が逃げグループを形成した。それを追うプロトンではロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)からリーダージャージを奪い取るべく、総合4位(40秒遅れ)のリアンヌ・マークス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がアタック。マークスはそのまま逃げ集団に合流したものの早々にプロトンに引き戻されている。
その後も断続的な丘でウィーベスは攻撃を受けることとなる。アマンダ・スプラット(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が登りを利用して集団のペースアップを図ると、ウィーベスを除くチームDSMの選手たちが脱落。そこから再び加速したスプラットがパリ〜ルーベ覇者マニュス・バクステッドの娘であるエリノア・バックステッド(イギリス)ら2名と共に先行した。
この3名の逃げ集団に対し、合流を果たしたチームDSMのアシストやユンボ・ヴィスマが追走する。しかしその差は最大3分15秒まで拡大したことにより、前日の個人タイムトライアルで区間3位に入り、総合9位(1分11秒遅れ)まで順位を上げたスプラットがバーチャルで総合首位に立った。
区間優勝と総合優勝に黄色信号が灯ったウィーベスだったが、ここから総合3位と4位につけるユンボ・ヴィスマが底力を発揮する。34歳のベテランであるロミー・カスパー(ドイツ)がペースを作ると、リアンヌ・マークス(オランダ)も加わった追走は残り13kmで逃げを捉えた。
振り出しに戻った集団ではスプリントに持ち込みたくないオードリー・コードンラゴ(フランス、トレック・セガフレード)が飛び出し、その動きを利用してヤングライダー賞ジャージを着るミッシャ・ブレデウォルド(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク)が飛び出す。コードンラゴがプロトンに戻った一方で、そこに2日前に同ジャージを着用した20歳のエレオノーラ・カミーラ・ガスパリーニ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス)が追従した。
残り7kmで先行集団を形成した2名はユンボ・ヴィスマの猛追を振り切る好走を見せ、一騎打ちスプリントを地元オランダのブレデウォルドが先着。来シーズンよりSDワークスへの加入が決まっている22歳が、大金星となるワールドツアー初勝利を飾った。
「アタックする予定は全くなかった。本当に嬉しいし、最高にクールであると同時に奇妙な感じもしている。今日はとても調子が良く、全てが上手く行った。決して簡単なステージではなかったものの、とても良い気分で走ることができた。今日は私の日だった」とブレデウォルドは興奮気味に喜びを語った。
プロ2勝目を挙げたブレデウォルドはジュニア時代の2018年、練習中にトラックに轢かれ肋骨や椎骨、骨盤を骨折する大怪我を負い、1年間をリハビリに費やし2020年よりレース活動を再開。昨シーズンはプロ初勝利を飾るなど徐々に力を取り戻し、来シーズンよりウィーベスの加入するSDワークスと2年契約を結んでいる。
そして5秒遅れでやってきた追走集団は、今大会区間2勝を挙げたウィーベスを先頭にフィニッシュ。初日から着用したリーダージャージを1度も譲ることなく、シマック・レディース・ツアー第25代総合優勝者に輝いた。
「ライバルチームが我々にプレッシャーを与えたが、それを跳ね除けのびのびと走ることができた。チームメイトたちが見せた懸命な走りに、総合優勝という結果で報いることができて誇りに思う」。ポイント賞も合わせて獲得したウィーベスは、そう8日間に及ぶ母国オランダでの戦いを振り返った。
自転車大国オランダを巡るシマック・レディース・ツアー(UCIワールドツアー)も最終日を迎え、第6ステージは今大会最長距離である150.3kmで争われた。アルンヘムを発着点とするこの日は距離1km/平均3.7%の丘を含むコースを6周し、後半は8.5kmのコースを4周回するレイアウト。それ以外にも細かな丘が登場するため、逃げ切りを目指す選手たちがアクチュアルスタートと同時に飛び出した。
序盤の激しいアタック合戦の末、山岳賞ジャージを着るクリスティ・ファンハフテン(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク)ら4名が逃げグループを形成した。それを追うプロトンではロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)からリーダージャージを奪い取るべく、総合4位(40秒遅れ)のリアンヌ・マークス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がアタック。マークスはそのまま逃げ集団に合流したものの早々にプロトンに引き戻されている。
その後も断続的な丘でウィーベスは攻撃を受けることとなる。アマンダ・スプラット(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が登りを利用して集団のペースアップを図ると、ウィーベスを除くチームDSMの選手たちが脱落。そこから再び加速したスプラットがパリ〜ルーベ覇者マニュス・バクステッドの娘であるエリノア・バックステッド(イギリス)ら2名と共に先行した。
この3名の逃げ集団に対し、合流を果たしたチームDSMのアシストやユンボ・ヴィスマが追走する。しかしその差は最大3分15秒まで拡大したことにより、前日の個人タイムトライアルで区間3位に入り、総合9位(1分11秒遅れ)まで順位を上げたスプラットがバーチャルで総合首位に立った。
区間優勝と総合優勝に黄色信号が灯ったウィーベスだったが、ここから総合3位と4位につけるユンボ・ヴィスマが底力を発揮する。34歳のベテランであるロミー・カスパー(ドイツ)がペースを作ると、リアンヌ・マークス(オランダ)も加わった追走は残り13kmで逃げを捉えた。
振り出しに戻った集団ではスプリントに持ち込みたくないオードリー・コードンラゴ(フランス、トレック・セガフレード)が飛び出し、その動きを利用してヤングライダー賞ジャージを着るミッシャ・ブレデウォルド(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク)が飛び出す。コードンラゴがプロトンに戻った一方で、そこに2日前に同ジャージを着用した20歳のエレオノーラ・カミーラ・ガスパリーニ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス)が追従した。
残り7kmで先行集団を形成した2名はユンボ・ヴィスマの猛追を振り切る好走を見せ、一騎打ちスプリントを地元オランダのブレデウォルドが先着。来シーズンよりSDワークスへの加入が決まっている22歳が、大金星となるワールドツアー初勝利を飾った。
「アタックする予定は全くなかった。本当に嬉しいし、最高にクールであると同時に奇妙な感じもしている。今日はとても調子が良く、全てが上手く行った。決して簡単なステージではなかったものの、とても良い気分で走ることができた。今日は私の日だった」とブレデウォルドは興奮気味に喜びを語った。
プロ2勝目を挙げたブレデウォルドはジュニア時代の2018年、練習中にトラックに轢かれ肋骨や椎骨、骨盤を骨折する大怪我を負い、1年間をリハビリに費やし2020年よりレース活動を再開。昨シーズンはプロ初勝利を飾るなど徐々に力を取り戻し、来シーズンよりウィーベスの加入するSDワークスと2年契約を結んでいる。
そして5秒遅れでやってきた追走集団は、今大会区間2勝を挙げたウィーベスを先頭にフィニッシュ。初日から着用したリーダージャージを1度も譲ることなく、シマック・レディース・ツアー第25代総合優勝者に輝いた。
「ライバルチームが我々にプレッシャーを与えたが、それを跳ね除けのびのびと走ることができた。チームメイトたちが見せた懸命な走りに、総合優勝という結果で報いることができて誇りに思う」。ポイント賞も合わせて獲得したウィーベスは、そう8日間に及ぶ母国オランダでの戦いを振り返った。
シマック・レディース・ツアー2022第6ステージ結果
1位 | ミッシャ・ブレデウォルド(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク) | 3:52:10 |
2位 | エレオノーラ・カミーラ・ガスパリーニ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス) | |
3位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) | 0:05 |
4位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、バルカー・トラベル&サービス) | |
5位 | カーリーン・スヴィンケルス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) |
個人総合成績
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) | 17:25:28 |
2位 | オードリー・コードンラゴ(フランス、トレック・セガフレード) | 0:10 |
3位 | カーリーン・スヴィンケルス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 0:40 |
4位 | リアンヌ・マークス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 0:44 |
5位 | ルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 0:52 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) |
山岳賞 | クリスティ・ファンハフテン(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク) |
ヤングライダー賞 | ミッシャ・ブレデウォルド(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク) |
チーム総合成績 | ユンボ・ヴィスマ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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