2022/08/28(日) - 19:22
ダウンヒルの決勝レースが行われたMTB世界選手権4日目。開催国フランスがロイック・ブルーニ以下男子エリートレースの表彰台を独占し、4万人の観客が熱狂。九島勇気は予選成績を大きく上回る59位で大一番を終えている。
MTB世界選手権4日目はダウンヒル・デー。男女のジュニアとエリートを合わせ、4つのカテゴリーでアルカンシエル着用者が決まった。
女子エリート:20歳ホールがオーストリア史上初のダウンヒル世界王者に
女子エリートカテゴリーでは予選2番手タイムを叩き出していたエレノラ・ファリーナ(イタリア)が第2セクターでクラッシュする波乱。ドイツのニーナ・ホフマンがそれまでの暫定首位タイムを5秒近く上回ってホットシートへ。フランスの期待を背負うディフェンディングチャンピオンのミリアム・ニコル(フランス)は中盤までリードを奪っていたものの、終盤にかけてリズムを失いタイム更新には繋がらなかった。
ホフマンを唯一上回ったのは、かつてのジュニア世界女王であり、2020年母国開催の世界選手権で予選トップタイムを叩き出すも試走で足首骨折を負ったヴァレンティーナ・ホール(オーストリア)だった。ホフマンをわずか0.9秒下したホールには、怪我から復活した2020年世界女王カミーユ・バランシュ(スイス)も届かない。今季のUCIワールドカップで2勝していた20歳が、オーストリア史上初となるダウンヒルの世界タイトルを獲得した。
ブルーニが世界タイトル奪還&フランスが表彰台独占 九島勇気は予選成績を大幅更新
予選で80位に滑り込み、ぎりぎりの決勝進出を決めた九島勇気(日本)が第1出走者となった男子エリートカテゴリー。開催国フランスが劇的な表彰台独占に成功し、レジェの大会会場に詰めかけた4万人のフランス人ファンを熱狂の渦に落とし込むこととなった。
出走が残り10人になったタイミングでホットシートを奪ったのはトロイ・ブロスナン(オーストラリア)で、2年連続自身5度目の世界タイトルが掛かった40歳のレジェンド選手グレッグ・ミナー(南アフリカ)は好走するもブロスナンには届かない。フィン・アイルズ(カナダ)が出走を取りやめたため、3度の世界王者経験者ロイック・ブルーニ、フランス王者ブノワ・クーランジュ、ロリス・ヴェルジエ、そしてW杯ランキングリーダーのアモリ・ピエロンという、最後はフランスの優勝候補4名が次々と出走した。
「今季はベストと言えなかったけれど、準備のために最善を尽くした」と言うブルーニが3分20秒47という圧倒的なトップタイムを叩き出し、ヴェルジエはブルーニに次ぐ2位に滑り込む。最終走者ピエロンはヴェルジエを僅かに上回り、フランス勢が文句なしの1-2-3優勝を射止めることとなった。
なお、九島は4度目の世界タイトルを射止めたブルーニから19秒281遅れの59位でフィニッシュ。意欲的にワールドカップ参戦を重ねてきた九島が、予選成績を大きく上回ることに成功している。
MTB世界選手権4日目はダウンヒル・デー。男女のジュニアとエリートを合わせ、4つのカテゴリーでアルカンシエル着用者が決まった。
女子エリート:20歳ホールがオーストリア史上初のダウンヒル世界王者に
女子エリートカテゴリーでは予選2番手タイムを叩き出していたエレノラ・ファリーナ(イタリア)が第2セクターでクラッシュする波乱。ドイツのニーナ・ホフマンがそれまでの暫定首位タイムを5秒近く上回ってホットシートへ。フランスの期待を背負うディフェンディングチャンピオンのミリアム・ニコル(フランス)は中盤までリードを奪っていたものの、終盤にかけてリズムを失いタイム更新には繋がらなかった。
ホフマンを唯一上回ったのは、かつてのジュニア世界女王であり、2020年母国開催の世界選手権で予選トップタイムを叩き出すも試走で足首骨折を負ったヴァレンティーナ・ホール(オーストリア)だった。ホフマンをわずか0.9秒下したホールには、怪我から復活した2020年世界女王カミーユ・バランシュ(スイス)も届かない。今季のUCIワールドカップで2勝していた20歳が、オーストリア史上初となるダウンヒルの世界タイトルを獲得した。
ブルーニが世界タイトル奪還&フランスが表彰台独占 九島勇気は予選成績を大幅更新
予選で80位に滑り込み、ぎりぎりの決勝進出を決めた九島勇気(日本)が第1出走者となった男子エリートカテゴリー。開催国フランスが劇的な表彰台独占に成功し、レジェの大会会場に詰めかけた4万人のフランス人ファンを熱狂の渦に落とし込むこととなった。
出走が残り10人になったタイミングでホットシートを奪ったのはトロイ・ブロスナン(オーストラリア)で、2年連続自身5度目の世界タイトルが掛かった40歳のレジェンド選手グレッグ・ミナー(南アフリカ)は好走するもブロスナンには届かない。フィン・アイルズ(カナダ)が出走を取りやめたため、3度の世界王者経験者ロイック・ブルーニ、フランス王者ブノワ・クーランジュ、ロリス・ヴェルジエ、そしてW杯ランキングリーダーのアモリ・ピエロンという、最後はフランスの優勝候補4名が次々と出走した。
「今季はベストと言えなかったけれど、準備のために最善を尽くした」と言うブルーニが3分20秒47という圧倒的なトップタイムを叩き出し、ヴェルジエはブルーニに次ぐ2位に滑り込む。最終走者ピエロンはヴェルジエを僅かに上回り、フランス勢が文句なしの1-2-3優勝を射止めることとなった。
なお、九島は4度目の世界タイトルを射止めたブルーニから19秒281遅れの59位でフィニッシュ。意欲的にワールドカップ参戦を重ねてきた九島が、予選成績を大きく上回ることに成功している。
MTB世界選手権2022 ダウンヒル男子エリート結果
1位 | ロイック・ブルーニ(フランス) | 3:20.478 |
2位 | アモリ・ピエロン(フランス) | +2.581 |
3位 | ロリス・ヴェルジエ(フランス) | +3.386 |
4位 | トロイ・ブロスナン(オーストラリア) | +3.910 |
5位 | ローリー・グリーンランド(イギリス) | +4.051 |
59位 | 九島勇気(日本) | +19.281 |
MTB世界選手権2022 ダウンヒル女子エリート結果
1位 | ヴァレンティーナ・ホール(オーストリア) | 3:53.857 |
2位 | ニーナ・ホフマン(ドイツ) | +0.906 |
3位 | ミリアム・ニコル(フランス) | +3.447 |
4位 | カミーユ・バランシュ(スイス) | +4.205 |
5位 | モニカ・フラストニク(スロバキア) | +5.713 |
text:So Isobe
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