ツール・ド・フランスで活躍したプロチーム機材特集第13弾は、アルペシン・ドゥクーニンクの機材にフォーカス。エアロロードのAEROAD CFRや、TTバイクのSPEEDMAX CFRを紹介しよう。



アルペシン・ドゥクーニンクのキャニオン AEROAD CFRアルペシン・ドゥクーニンクのキャニオン AEROAD CFR
最終ステージ、シャンゼリゼでのスプリントを制したヤスパー・フィリプセン(ベルギー)。フィリプセンは第15ステージでも勝利し、計2勝を挙げたアルペシン・ドゥクーニンク。今年もエースナンバーを着用して臨んだマチュー・ファンデルプール(オランダ)は第11ステージでライバルのワウト・ファンアールト(ベルギー)と逃げる見せ場を作り、ツールを盛り上げた。

そんなアルペシン・ドゥクーニンクにバイクを供給するのはドイツのキャニオン。同じキャニオンサポートのモビスターの選手らが新型UltimateとAEROAD CFRを使い分けていたのに対し、フィリプセンやファンデルプールらによる平坦/丘陵ステージでの勝利を狙うアルペシン・ドゥクーニンクはAEROAD CFRでほぼ全てのステージを戦った。

新型のDURA-ACEをフルセットで採用する新型のDURA-ACEをフルセットで採用する
シマノのDURA-ACEホイールを使用。60㎜ハイトを選択する選手が多かったようだシマノのDURA-ACEホイールを使用。60㎜ハイトを選択する選手が多かったようだ パヴェステージではセクションのメモを貼っているパヴェステージではセクションのメモを貼っている


昨シーズンでのコックピット周りのトラブルは完全に克服され、チームメンバー全員がケーブルフル内装というAEROAD CFR本来の仕様でレースに参戦。屈指のエアロダイナミクスを誇るというその性能を、フィリプセンは圧巻のステージ2勝で証明してみせた。

コンポーネントはワイヤレス化、そして12速化を果たしたシマノのR9200系DURA-ACE DI2。マチューなどはR9200系のパワーメーターを使用していたが、供給数の問題で旧モデルを使用する選手も多いのは他のチームと同じだ。

TTバイクはキャニオンのSPEEDMAX CFRを使用TTバイクはキャニオンのSPEEDMAX CFRを使用
ベースバーのショルダー部分にもサテライトスイッチを配置するベースバーのショルダー部分にもサテライトスイッチを配置する リアにはシマノロゴが入ったディスクホイールを装備リアにはシマノロゴが入ったディスクホイールを装備


ホイールもシマノ DURA-ACEシリーズで、60mmハイトモデルを軸に、山岳ステージやパヴェステージでは50mmハイトを使用していた模様。タイヤはヴィットリアで、ほぼ全ステージでチューブレスレディのCORSA TLRを履いていた。ただパヴェの登場する第5ステージではチューブラーを履かせた旧DURA-ACEホイールをスペアとして車載していた。

TTバイクはキャニオンのSPEEDMAX CFRを使用。リアにはシマノロゴが入ったディスクホイール(おそらくロヴァール 321DISC)、前輪にはノーロゴのスーパーディープホイール(おそらくエアロコーチのAEOX Titan)を組み合わせる。第1ステージのファンデルプールのバイクには、リアにプリンストンカーボンワークスのBLUR 633ディスクホイールが装着されていた。

ファンデルプールのTTバイクには、リアにプリンストンカーボンワークスのBLUR 633ディスクホイールを装着ファンデルプールのTTバイクには、リアにプリンストンカーボンワークスのBLUR 633ディスクホイールを装着
タイヤには定評あるヴィットリアのCORSAを使用、サドルおよびバーテープはセッレイタリアで揃えられている。サイクルコンピューターはワフーで、ボトルケージはエリートだ。

text:Naoki Yasuoka

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