2022/08/24(水) - 14:57
グラベルライドにぴったりなヘルメットってなんだろう? そんなあなたにとって、ケープラスの新型ヘルメット「META」は有能な正解になるかもしれない。リアルなグラベルライドで、CW編集スタッフの磯部が話題作を試しました。
季節が夏に切り替わった頃、僕は愛車の「TOPSTONE CARBON LEFTY(キャノンデール)」に乗って、いつものように自宅近辺の林道を走っていた。実は山の中は舗装路を走っているのでは気づかないほど季節の変化が激しくて、春まではサクッと通り抜けられていたシングルトラックが伸びまくった枝で塞がれていたり、どでかい蜘蛛の巣に顔面とファサっとやられたりする。
普段はロード用の軽量ヘルメットを使っているけれど、目の周りを守るために大きいアイウェアを併用して、なんならバイザー付きのMTBヘルメットを選ぶときもある。でもある時、舗装路と未舗装路、それにシングルトラックにも足を伸ばしたいグラベルロードユースにちょうどいいヘルメットってなんだろう?と考えた時、ちょっと悩んでしまった。
ヘルメットとして通気性と軽さに優れていることはもちろん、バイザーがついていて、どんなライドに持ち出しても違和感なく使えるデザインが良い。だからこそ、サイクルモードで先行公開されていたK-PLUS(ケープラス)のトレイル/ロード兼用ヘルメット「META(メタ)」はけっこう印象に残っていて、それを実際に試して使える機会があると聞いて馳せ参じたのだった。
伺ったのは、チャンピオンシステム・ジャパンが東京都稲城市で展開するカフェ「CROSS COFFEE(クロスコーヒー)」を発着するライドで、実際にMETAを使い倒せるという主旨の一般参加型イベント。ケープラスはチャンピオンシステムが発売して以降、確かな性能とスポーツすぎないデザインで急速に人気を得てきたが、その最新作、しかもグラベルユースで使えるまたとない機会とあって、15名という枠はすぐに埋まってしまったという。
METAのコンセプトは「オフロードとオンロードをクロスオーバーさせた、ハイスペックヘルメット」。エアロダイナミクスと衝撃試験のデータ分析によって通気性と低空気抵抗、保護性能の3つを兼ね備えつつ、着脱できる「クイックリリース・バイザー」を搭載したことがポイントだ。
バイザーの付け外しはマグネットタイプだからとても簡単だし、着脱式にありがちな嵌め合いの凹凸が無いのでバイザーレス時に「いかにもここに何かつくんですよ感」がなくていい。ケープラスらしい、曲線をうまく使ったデザインはロードユースにそつなくフィットし、バイザーのあるなしでオンオフを(違和感ゼロで)切り替えられる。そもそも税込み24,200円というリーズナブルな価格設定だが、この部分だけでヘルメット2つ分くらいの価値があるのかもしれない。
フィッティングはケープラス人気の大きな要素となっているアジアンヘッドシェイプだ。筆者は結構縦に細い(カブト製品は入らないくらい)頭なのだけれど、ケープラスの最新作に搭載されている「K2フィットシステム」が良い仕事をしてくれているので自分にとっても好印象だった。帽体自体は比較的浅めなのに、しっかりと「包まれている感」があるのもこのおかげだろうか。つまり言いたいのは、ほとんどどんな形の頭にもフィットするはず、ということ。MIPSこそ装備していないものの、もしもの時に、このヘルメットは大切な頭を守ってくれそうな気がする。
この日のライドは、いつかの「あなたの自転車見せてください〜都民の森編〜」にご登場頂いたまっぺこと石政さんをリーダーに、実は周囲にたくさん広がるグラベルロードをぐるりと繋ぐ往復50kmほどの行程。CROSS COFFEEを出て多摩川サイクリングロードに入り、普段なら見過ごしてしまうような脇道をどんどん繋ぎ、気づけば「あれ?ここ?」というところにワープする。
「多摩サイ」のグラベルだけではなく、本格的なアップダウンはもちろん、昔道のシングルトラックや、果てはちょっと藪漕ぎ寸前?な場所も。グラベルやシクロクロス、MTBなどオフロードを本格的に楽しんでいる人でも満足できるコース設定だったから、途中にはいくつかバイクを降りる場所もあった。
もうすっかり本格的な夏ということもあって、蒸し暑い不快指数高めのコンディション(森の中は風が抜けないから動いてないと暑いのだ)で登ったり歩いたりしたけれど、METAはベンチレーション数を抑えたエアロなフォルムとは裏腹に、しっかりとヘルメット内の熱気が上に逃げるのが良かったポイント。ヘルメットによってはある程度スピードを出さないと空気が循環されないものもあるけれど、METAはその点バッチリだ。
それと、荒れた降りをぶっ飛ばしたところでヘルメットがずり落ちてくることがなかったのも二重マル。Mサイズのカタログ重量は289gと決して軽くないけれど、重心バランスが、なんだかちょうどいい場所にあるので肩首があまり疲れなかった。これは後でカタログを見た時に「重心位置が頚椎の上部付近に来るように重量配分をバランスして設計しています」という文章があって納得できてしまったのだけど。
この日は休憩を挟みつつ、結構なハイペースで50kmほどを走ったのだが、ライド直後から感じていたMETAの頭なじみ感は最後まで消えることがなかった。
METAは突出したハイスペック部分こそないけれど、価格も含めてなんだか全部が「ちょうどいい」ヘルメットだ。頭を守る防具としての安心感と、通気性や重心バランスといった基本スペックを兼ね備えているからこそ、一つであらゆるシーンに使えるバーサタイルさが引き立つ。ケープラスのデザインを好むユーザーだったなら、こんなに使い勝手の良い選択肢は他にないはずだ。
ちなみに、今回お邪魔させていただいたようなグラベルライドを含め、CROSS COFFEEでは毎週楽しいライド企画が定期開催されている。定例のサタデーモーニングライドはもちろん、女性オンリーの女子会ライド、果ては婚活ライドまで、名物店長のトニオさんらしい、ビギナーウェルカムの企画が随時催されている。
店頭に並ぶケープラスヘルメットの試着もできるし、ライド後は美味しいカフェメニューで一呼吸。詳しくは店舗HPのイベントスケジュールページから確認してほしい。
ケープラス META製品情報
カラー:MOSS GREEN、AGATE VIOLET、STARLIGHT BLACK、GRAVEL WHITE、MARLSTONE GREY
サイズと重量:S(265g)、M(289g)、L(319g)
税込価格:24,200円
ケープラス製品ページ: https://kplus-helmet.jp/products/meta
text&photo:So Isobe
季節が夏に切り替わった頃、僕は愛車の「TOPSTONE CARBON LEFTY(キャノンデール)」に乗って、いつものように自宅近辺の林道を走っていた。実は山の中は舗装路を走っているのでは気づかないほど季節の変化が激しくて、春まではサクッと通り抜けられていたシングルトラックが伸びまくった枝で塞がれていたり、どでかい蜘蛛の巣に顔面とファサっとやられたりする。
普段はロード用の軽量ヘルメットを使っているけれど、目の周りを守るために大きいアイウェアを併用して、なんならバイザー付きのMTBヘルメットを選ぶときもある。でもある時、舗装路と未舗装路、それにシングルトラックにも足を伸ばしたいグラベルロードユースにちょうどいいヘルメットってなんだろう?と考えた時、ちょっと悩んでしまった。
ヘルメットとして通気性と軽さに優れていることはもちろん、バイザーがついていて、どんなライドに持ち出しても違和感なく使えるデザインが良い。だからこそ、サイクルモードで先行公開されていたK-PLUS(ケープラス)のトレイル/ロード兼用ヘルメット「META(メタ)」はけっこう印象に残っていて、それを実際に試して使える機会があると聞いて馳せ参じたのだった。
伺ったのは、チャンピオンシステム・ジャパンが東京都稲城市で展開するカフェ「CROSS COFFEE(クロスコーヒー)」を発着するライドで、実際にMETAを使い倒せるという主旨の一般参加型イベント。ケープラスはチャンピオンシステムが発売して以降、確かな性能とスポーツすぎないデザインで急速に人気を得てきたが、その最新作、しかもグラベルユースで使えるまたとない機会とあって、15名という枠はすぐに埋まってしまったという。
METAのコンセプトは「オフロードとオンロードをクロスオーバーさせた、ハイスペックヘルメット」。エアロダイナミクスと衝撃試験のデータ分析によって通気性と低空気抵抗、保護性能の3つを兼ね備えつつ、着脱できる「クイックリリース・バイザー」を搭載したことがポイントだ。
バイザーの付け外しはマグネットタイプだからとても簡単だし、着脱式にありがちな嵌め合いの凹凸が無いのでバイザーレス時に「いかにもここに何かつくんですよ感」がなくていい。ケープラスらしい、曲線をうまく使ったデザインはロードユースにそつなくフィットし、バイザーのあるなしでオンオフを(違和感ゼロで)切り替えられる。そもそも税込み24,200円というリーズナブルな価格設定だが、この部分だけでヘルメット2つ分くらいの価値があるのかもしれない。
フィッティングはケープラス人気の大きな要素となっているアジアンヘッドシェイプだ。筆者は結構縦に細い(カブト製品は入らないくらい)頭なのだけれど、ケープラスの最新作に搭載されている「K2フィットシステム」が良い仕事をしてくれているので自分にとっても好印象だった。帽体自体は比較的浅めなのに、しっかりと「包まれている感」があるのもこのおかげだろうか。つまり言いたいのは、ほとんどどんな形の頭にもフィットするはず、ということ。MIPSこそ装備していないものの、もしもの時に、このヘルメットは大切な頭を守ってくれそうな気がする。
この日のライドは、いつかの「あなたの自転車見せてください〜都民の森編〜」にご登場頂いたまっぺこと石政さんをリーダーに、実は周囲にたくさん広がるグラベルロードをぐるりと繋ぐ往復50kmほどの行程。CROSS COFFEEを出て多摩川サイクリングロードに入り、普段なら見過ごしてしまうような脇道をどんどん繋ぎ、気づけば「あれ?ここ?」というところにワープする。
「多摩サイ」のグラベルだけではなく、本格的なアップダウンはもちろん、昔道のシングルトラックや、果てはちょっと藪漕ぎ寸前?な場所も。グラベルやシクロクロス、MTBなどオフロードを本格的に楽しんでいる人でも満足できるコース設定だったから、途中にはいくつかバイクを降りる場所もあった。
もうすっかり本格的な夏ということもあって、蒸し暑い不快指数高めのコンディション(森の中は風が抜けないから動いてないと暑いのだ)で登ったり歩いたりしたけれど、METAはベンチレーション数を抑えたエアロなフォルムとは裏腹に、しっかりとヘルメット内の熱気が上に逃げるのが良かったポイント。ヘルメットによってはある程度スピードを出さないと空気が循環されないものもあるけれど、METAはその点バッチリだ。
それと、荒れた降りをぶっ飛ばしたところでヘルメットがずり落ちてくることがなかったのも二重マル。Mサイズのカタログ重量は289gと決して軽くないけれど、重心バランスが、なんだかちょうどいい場所にあるので肩首があまり疲れなかった。これは後でカタログを見た時に「重心位置が頚椎の上部付近に来るように重量配分をバランスして設計しています」という文章があって納得できてしまったのだけど。
この日は休憩を挟みつつ、結構なハイペースで50kmほどを走ったのだが、ライド直後から感じていたMETAの頭なじみ感は最後まで消えることがなかった。
METAは突出したハイスペック部分こそないけれど、価格も含めてなんだか全部が「ちょうどいい」ヘルメットだ。頭を守る防具としての安心感と、通気性や重心バランスといった基本スペックを兼ね備えているからこそ、一つであらゆるシーンに使えるバーサタイルさが引き立つ。ケープラスのデザインを好むユーザーだったなら、こんなに使い勝手の良い選択肢は他にないはずだ。
ちなみに、今回お邪魔させていただいたようなグラベルライドを含め、CROSS COFFEEでは毎週楽しいライド企画が定期開催されている。定例のサタデーモーニングライドはもちろん、女性オンリーの女子会ライド、果ては婚活ライドまで、名物店長のトニオさんらしい、ビギナーウェルカムの企画が随時催されている。
店頭に並ぶケープラスヘルメットの試着もできるし、ライド後は美味しいカフェメニューで一呼吸。詳しくは店舗HPのイベントスケジュールページから確認してほしい。
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カラー:MOSS GREEN、AGATE VIOLET、STARLIGHT BLACK、GRAVEL WHITE、MARLSTONE GREY
サイズと重量:S(265g)、M(289g)、L(319g)
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ケープラス製品ページ: https://kplus-helmet.jp/products/meta
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