2022/07/11(月) - 12:02
ツール第9日目を60km独走で勝利したボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、AG2Rシトロエン)は「昨年の手術を経て掴んだ驚きの勝利だ」と喜び、届かなかったピノも「後悔はなく、戦う脚が戻ってきた」と満足気に語った。第1週目を終えた選手たちの言葉を紹介します。
区間優勝 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、AG2Rシトロエン)
レース直後インタビュー
いまの気持ちを言葉にするのは難しく、正直とても驚いている。僕自身はもちろんチームとしても価値の大きい成果だ。ここ数年に渡る苦しみ乗り越え、特に手術をした昨年はとても辛かった。だからこそ自分のスタイルで掴み取ったこの勝利は嬉しい。
調子は日を追うごとに良くなってはいたものの、まさか勝利に足るほどとは思っていなかった。有力選手相手に最終山岳では敵わないと思っていたので、遠くから仕掛けなければと考えていた。だが、まさか本当に勝てるとは思わなかったよ。
走りながら(優勝した2018年の)リエージュの記憶が蘇った。(1級山岳パ・ド・モルジャンの)頂上までリードを保つことができれば下りと平坦区間でタイム差を稼げると思っていた。自分のリズムを保ちながら、脚が終わらないよう気をつけながら踏んだ。ラスト2kmは厳しかったものの勝ち切ることができた。本当に嬉しいよ。
調子は上向きで昨日のステージもトップ集団でフィニッシュすることができた。この勝利はリスクを負って攻めた結果だ。僕を信じてくれたチームはもちろん、周りの人たちに感謝したい。
表彰式後インタビュー
最終山岳までチームカーとはあまりを会話しなかった。なぜなら彼らは僕の飛び出したことに対し不満を抱いていただろうからね。僕が何を考えて飛び出したのか彼らはわからなかっただろうし、何より僕もそこまで明確な考えがなかなったんだ(笑)。
最終山岳ではピノーの追走に恐怖を感じていた。だからチームカーには自分の力をコントロールできるようタイム差を常に伝えてもらったんだ。そして幸運にもリードを拡げることができ、勝利を掴むことができた。
開幕直前にコロナ陽性になったことについて
(開幕地)コペンハーゲンでの検査で陽性反応が出たんだ。だがチームとUCIのドクターが再検査をしてくれ、陰性となり出場が叶ったんだ。本当に(出場できるか)ギリギリのところだった。本当にラッキーだったよ。
区間4位 ティボー・ピノ(フランス、グルパマ・エフデジ)
この結果に憤りを感じている。もしもう一度今日のレースができたなら改善したいところが沢山あるよ。でもこれがレースだしユンゲルスは本当に強かった。最終山岳がもう少し厳しかったら違った結果になっていたはずだが、ベストを尽くしたので後悔はない。
再び脚に戦えるだけの力が戻ってきた。今日の走りによって残りのレースを晴れやかな気持ちで臨むことができる。明日は休み、残りの2週間が楽しみだよ。
区間5位&マイヨジョーヌ&マイヨブラン タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
今日は自分たちのペースで展開することができた。マイヨジョーヌで最初の休息日を迎えることができて嬉しいし、明日はリラックスして、これから待ち受ける厳しいステージに備えるよ。
プレッシャーを感じているかどうかは…正直わからない。少しはあるものの大して大きな問題ではないよ。とにかく僕たちは毎ステージを集中して、パリまで良い精神とモチベーションで臨みたい。
ー休息日に散髪の予定は入っているかい?
うん。たぶんね(笑)。
区間6位&総合2位 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)
とてもタフな1週目だったので明日の休息日が楽しみだよ。この第1週目は複雑な感情になった。初日(個人TT)は良かったものの、石畳(第5)ステージで不運に見舞われた。しかし僕たちはまだ戦い続ける。なぜならツールはまだあと2週間もあるのだからね。
逃げに乗ったマイヨヴェールのワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
厳しいステージだった。逃げに乗るつもりはなかったけれど(マイヨヴェールの)ライバルが飛び出したので僕もついていったんだ。だが勝利を目指せるだけの脚はなかった。
逃げに入り山岳賞を獲得したシモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
エースであるギヨーム・マルタンを失う悲しいニュースで始まる悲しい1日のスタートとなった。しかしツール・ド・フランスは続いていく。僕たちにはどうすることもできないことだ。
今日はマイヨアポワ獲得のために逃げに乗った。途中で戦況が複雑化したため目標をステージ優勝から山岳ポイントの獲得に切り替えたんだ。色は関係なく、ツールで特別ジャージを着ることが夢だった。出来る限りこのジャージを守り、これを着て走るツールを全力で楽しみたい。
第1週目を無事走り終えたクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・プレミアテック)
間違いなく過去最高速度で駆け抜けた1週目だった。追い風がプロトンの速度を上げ、風を遮るものがないコースがほどんどだったことが影響しているんだろう。まだ1週目が終わっただけなのに、これほど沢山の選手が疲れ切っているツールは初めてだ。みんな疲弊しているし、体調不良の選手も多いように思う。僕自身もコロナではないもののここ数日胸に違和感があるんだ。だがチームの士気は高く、毎ステージ逃げに乗ろうと皆頑張っている。
text:Sotaro.Arakawa
区間優勝 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、AG2Rシトロエン)
レース直後インタビュー
いまの気持ちを言葉にするのは難しく、正直とても驚いている。僕自身はもちろんチームとしても価値の大きい成果だ。ここ数年に渡る苦しみ乗り越え、特に手術をした昨年はとても辛かった。だからこそ自分のスタイルで掴み取ったこの勝利は嬉しい。
調子は日を追うごとに良くなってはいたものの、まさか勝利に足るほどとは思っていなかった。有力選手相手に最終山岳では敵わないと思っていたので、遠くから仕掛けなければと考えていた。だが、まさか本当に勝てるとは思わなかったよ。
走りながら(優勝した2018年の)リエージュの記憶が蘇った。(1級山岳パ・ド・モルジャンの)頂上までリードを保つことができれば下りと平坦区間でタイム差を稼げると思っていた。自分のリズムを保ちながら、脚が終わらないよう気をつけながら踏んだ。ラスト2kmは厳しかったものの勝ち切ることができた。本当に嬉しいよ。
調子は上向きで昨日のステージもトップ集団でフィニッシュすることができた。この勝利はリスクを負って攻めた結果だ。僕を信じてくれたチームはもちろん、周りの人たちに感謝したい。
表彰式後インタビュー
最終山岳までチームカーとはあまりを会話しなかった。なぜなら彼らは僕の飛び出したことに対し不満を抱いていただろうからね。僕が何を考えて飛び出したのか彼らはわからなかっただろうし、何より僕もそこまで明確な考えがなかなったんだ(笑)。
最終山岳ではピノーの追走に恐怖を感じていた。だからチームカーには自分の力をコントロールできるようタイム差を常に伝えてもらったんだ。そして幸運にもリードを拡げることができ、勝利を掴むことができた。
開幕直前にコロナ陽性になったことについて
(開幕地)コペンハーゲンでの検査で陽性反応が出たんだ。だがチームとUCIのドクターが再検査をしてくれ、陰性となり出場が叶ったんだ。本当に(出場できるか)ギリギリのところだった。本当にラッキーだったよ。
区間4位 ティボー・ピノ(フランス、グルパマ・エフデジ)
この結果に憤りを感じている。もしもう一度今日のレースができたなら改善したいところが沢山あるよ。でもこれがレースだしユンゲルスは本当に強かった。最終山岳がもう少し厳しかったら違った結果になっていたはずだが、ベストを尽くしたので後悔はない。
再び脚に戦えるだけの力が戻ってきた。今日の走りによって残りのレースを晴れやかな気持ちで臨むことができる。明日は休み、残りの2週間が楽しみだよ。
区間5位&マイヨジョーヌ&マイヨブラン タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
今日は自分たちのペースで展開することができた。マイヨジョーヌで最初の休息日を迎えることができて嬉しいし、明日はリラックスして、これから待ち受ける厳しいステージに備えるよ。
プレッシャーを感じているかどうかは…正直わからない。少しはあるものの大して大きな問題ではないよ。とにかく僕たちは毎ステージを集中して、パリまで良い精神とモチベーションで臨みたい。
ー休息日に散髪の予定は入っているかい?
うん。たぶんね(笑)。
区間6位&総合2位 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)
とてもタフな1週目だったので明日の休息日が楽しみだよ。この第1週目は複雑な感情になった。初日(個人TT)は良かったものの、石畳(第5)ステージで不運に見舞われた。しかし僕たちはまだ戦い続ける。なぜならツールはまだあと2週間もあるのだからね。
逃げに乗ったマイヨヴェールのワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
厳しいステージだった。逃げに乗るつもりはなかったけれど(マイヨヴェールの)ライバルが飛び出したので僕もついていったんだ。だが勝利を目指せるだけの脚はなかった。
逃げに入り山岳賞を獲得したシモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
エースであるギヨーム・マルタンを失う悲しいニュースで始まる悲しい1日のスタートとなった。しかしツール・ド・フランスは続いていく。僕たちにはどうすることもできないことだ。
今日はマイヨアポワ獲得のために逃げに乗った。途中で戦況が複雑化したため目標をステージ優勝から山岳ポイントの獲得に切り替えたんだ。色は関係なく、ツールで特別ジャージを着ることが夢だった。出来る限りこのジャージを守り、これを着て走るツールを全力で楽しみたい。
第1週目を無事走り終えたクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・プレミアテック)
間違いなく過去最高速度で駆け抜けた1週目だった。追い風がプロトンの速度を上げ、風を遮るものがないコースがほどんどだったことが影響しているんだろう。まだ1週目が終わっただけなのに、これほど沢山の選手が疲れ切っているツールは初めてだ。みんな疲弊しているし、体調不良の選手も多いように思う。僕自身もコロナではないもののここ数日胸に違和感があるんだ。だがチームの士気は高く、毎ステージ逃げに乗ろうと皆頑張っている。
text:Sotaro.Arakawa
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