大会唯一の山岳ステージで争われたハンガリー最終日。残り2kmから独走を決めたエディ・ダンバー(アイルランド、イネオス・グレナディアーズ)を、猛追の末ラスト10mで抜き去ったアントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード)がプロ初勝利。敗れたダンバーは総合優勝に輝いた。
ハンガリー有数の工業都市、ミシュコルツを出発する選手たち photo:Tour de Hongrie
ツール・ド・ハンガリー(UCI.2.1)第5ステージは最終日にして大会唯一の山岳ステージ。スタート直後から1級山岳が現れると、コース真ん中の2級山岳を越え、最後は1級山岳ジェンジェジュ・キーケシュテトゥの山頂でフィニッシュを迎える。距離184km、獲得標高差2,751mのクイーンステージで総合優勝の争いが決着した。
僅かな逃げ切りの可能性に賭け、序盤から7名が集団を作って逃げを打つ。その中に入ったニコラス・ダッラヴァッレ(イタリア、ジョッティヴィクトリア・サヴィーニデュエ)が山岳ポイント獲得に積極的に動いたものの、山岳ジャージを着用するアーロン・ファンパウク(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)には届かず。ファンパウクの山岳賞が確定している。
イネオス・グレナディアーズやボーラ・ハンスグローエが協力しながら牽引するメイン集団は、最終1級山岳ジェンジェジュ・キーケシュテトゥ(距離12.1km/平均5.6%)の直前で逃げを吸収。残り3km地点までは勾配4%前後の傾斜面が続くため、集団は大きな動きもなく淡々と登坂していった。
最終山岳で高速牽引を見せた22歳のベン・ターナー(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:Tour de Hongrie
独走状態で残り300mまでやってきたエディ・ダンバー(アイルランド、イネオス・グレナディアーズ) photo:Tour de Hongrie
残り4kmから総合リーダーであるエディ・ダンバー(アイルランド、イネオス・グレナディアーズ)の最終アシスト、22歳ベン・ターナー(イギリス)に牽引が代わりペースが一気に上がる。ターナーがライバルチームのアシストを振り落としながら急勾配区間に突入すると、早くもダンバーが飛び出した。
フィニッシュまで2kmという距離からアタックしたダンバーは、ダンシングでオスカル・ロドリゲス(スペイン、モビスター)ら各チームのエースクライマーたちを引き離していく。それを追う集団は協力体制が整わず、決め手に欠く散発的なアタックが繰り返される。そして残り1km地点からアントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード)が飛び出すと、一気にダンバーとの差を縮めにかかった。
フィニッシュまで300m地点から再び腰を上げたダンバーは快調に飛ばす。しかし昨年大会の同じ山岳でステージ3位に入った20歳ティベーリは、それを上回るスピードでダンバーに迫っていく。文字通り駆け上がるように猛然と進むティベーリは、フィニッシュライン手前10mでダンバーを抜き去り、先頭でフィニッシュに飛び込んだ。
横並びになるエディ・ダンバー(アイルランド、イネオス・グレナディアーズ)とアントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード) photo:Tour de Hongrie
ラスト10mでダンバーを抜き去ったアントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード) photo:Tour de Hongrie
「スタートして1時間が経った頃から調子が悪くなり、最後の登りまでずっと脚が重かった。そのためダンバーのアタックにも反応できなかった。だが追走集団でタイム差を縮め、フィニッシュ手前で追いつくことができた」と、興奮収まらないティベーリはプロ初勝利をそう喜んだ。
プロ初勝利を挙げたアントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード) photo:Tour de Hongrie
総合表彰台:2位オスカル・ロドリゲス(スペイン、モビスター)、1位エディ・ダンバー(アイルランド、イネオス・グレナディアーズ)、3位サムエーレ・バティステッラ(イタリア、アスタナカザフスタン) photo:Tour de Hongrie
一方、敗れはしたものの自身2度目のステージレース総合優勝に輝いたダンバーは「もちろんステージ優勝が欲しかったが、総合優勝も十分嬉しい結果だよ。フィニッシュラインが40mばかり遠すぎたね。でもチームの皆の働きを、総合優勝という結果で報いることができて嬉しい」とコメント。
「今年ジロ・デ・イタリアに出場できれば最高だったものの、その目標は叶わなかったので良い意味で結果にハングリーだった。だから前を向いてコンディションを整え、落ち込みながら臨み、結果的に良い大会になった」と語る25歳のダンバーは、3月にセッティマーナ・インテルナツィオナーレ・コッピ・エ・バルタリ(UCI2.1)で総合優勝しながらもジロのメンバーから落選。チームは20歳のクライマーであるベン・トゥレット(イギリス)を選んだ。
現時点でダンバーとチームとの契約期間は2022年末まで。契約更新の有無が不明であるなか、ダンバーの今後の動向が注目される。

ツール・ド・ハンガリー(UCI.2.1)第5ステージは最終日にして大会唯一の山岳ステージ。スタート直後から1級山岳が現れると、コース真ん中の2級山岳を越え、最後は1級山岳ジェンジェジュ・キーケシュテトゥの山頂でフィニッシュを迎える。距離184km、獲得標高差2,751mのクイーンステージで総合優勝の争いが決着した。
僅かな逃げ切りの可能性に賭け、序盤から7名が集団を作って逃げを打つ。その中に入ったニコラス・ダッラヴァッレ(イタリア、ジョッティヴィクトリア・サヴィーニデュエ)が山岳ポイント獲得に積極的に動いたものの、山岳ジャージを着用するアーロン・ファンパウク(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)には届かず。ファンパウクの山岳賞が確定している。
イネオス・グレナディアーズやボーラ・ハンスグローエが協力しながら牽引するメイン集団は、最終1級山岳ジェンジェジュ・キーケシュテトゥ(距離12.1km/平均5.6%)の直前で逃げを吸収。残り3km地点までは勾配4%前後の傾斜面が続くため、集団は大きな動きもなく淡々と登坂していった。


残り4kmから総合リーダーであるエディ・ダンバー(アイルランド、イネオス・グレナディアーズ)の最終アシスト、22歳ベン・ターナー(イギリス)に牽引が代わりペースが一気に上がる。ターナーがライバルチームのアシストを振り落としながら急勾配区間に突入すると、早くもダンバーが飛び出した。
フィニッシュまで2kmという距離からアタックしたダンバーは、ダンシングでオスカル・ロドリゲス(スペイン、モビスター)ら各チームのエースクライマーたちを引き離していく。それを追う集団は協力体制が整わず、決め手に欠く散発的なアタックが繰り返される。そして残り1km地点からアントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード)が飛び出すと、一気にダンバーとの差を縮めにかかった。
フィニッシュまで300m地点から再び腰を上げたダンバーは快調に飛ばす。しかし昨年大会の同じ山岳でステージ3位に入った20歳ティベーリは、それを上回るスピードでダンバーに迫っていく。文字通り駆け上がるように猛然と進むティベーリは、フィニッシュライン手前10mでダンバーを抜き去り、先頭でフィニッシュに飛び込んだ。


「スタートして1時間が経った頃から調子が悪くなり、最後の登りまでずっと脚が重かった。そのためダンバーのアタックにも反応できなかった。だが追走集団でタイム差を縮め、フィニッシュ手前で追いつくことができた」と、興奮収まらないティベーリはプロ初勝利をそう喜んだ。


一方、敗れはしたものの自身2度目のステージレース総合優勝に輝いたダンバーは「もちろんステージ優勝が欲しかったが、総合優勝も十分嬉しい結果だよ。フィニッシュラインが40mばかり遠すぎたね。でもチームの皆の働きを、総合優勝という結果で報いることができて嬉しい」とコメント。
「今年ジロ・デ・イタリアに出場できれば最高だったものの、その目標は叶わなかったので良い意味で結果にハングリーだった。だから前を向いてコンディションを整え、落ち込みながら臨み、結果的に良い大会になった」と語る25歳のダンバーは、3月にセッティマーナ・インテルナツィオナーレ・コッピ・エ・バルタリ(UCI2.1)で総合優勝しながらもジロのメンバーから落選。チームは20歳のクライマーであるベン・トゥレット(イギリス)を選んだ。
現時点でダンバーとチームとの契約期間は2022年末まで。契約更新の有無が不明であるなか、ダンバーの今後の動向が注目される。
ツール・ド・ハンガリー2022第5ステージ結果
1位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード) | 4:39:31 |
2位 | エディ・ダンバー(アイルランド、イネオス・グレナディアーズ) | 0:02 |
3位 | オスカル・ロドリゲス(スペイン、モビスター) | 0:23 |
4位 | サムエーレ・バティステッラ(イタリア、アスタナカザフスタン) | 0:25 |
5位 | エドアルド・ザンバニーニ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
個人総合成績
1位 | エディ・ダンバー(アイルランド、イネオス・グレナディアーズ) | 20:38:43 |
2位 | オスカル・ロドリゲス(スペイン、モビスター) | 0:23 |
3位 | サムエーレ・バティステッラ(イタリア、アスタナカザフスタン) | 0:28 |
4位 | エドアルド・ザンバニーニ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:29 |
5位 | カールフレドリク・ハーゲン(ノルウェー、イスラエル・プレミアテック) | 0:35 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) |
山岳賞 | アーロン・ファンパウク(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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