積雪でコース短縮となったGPインデュラインでワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)が勝利。10名による小集団スプリントでアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)らを下し、今季2勝目を掴んだ。
除雪作業が行われるほど寒空の中、スタートが切られた2022年のGPインデュライン photo:CorVos
クラシックハンターがモニュメント2戦目となるロンド・ファン・フラーンデレンに出場するため「北」に集結する一方、4月2日、スペイン北部のナバーラ州では第31回グランプレミオ・ミゲル・インデュライン(1.Pro)が開催された。
コースは発着点のエステーリャを取り囲む山岳を巡る190kmだったが、前日に降った雪の影響で幾つかの山岳を含むコースが短縮。獲得標高差約2400mの山岳レイアウトとなった。フィニッシュ地点は下り切った先にあるため、例年3度の優勝を誇るアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)など軽量パンチャーが有利なレースとなっている。
半数以上の選手たちが2日後に開幕するイツリア・バスクカントリーへと向かうレースには、モビスターや新城幸也を筆頭にしたバーレーン・ヴィクトリアスら10つのワールドチームが集結。バルベルデに代わって出場するエンリク・マス(スペイン、モビスター)や、ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)、直前のボルタ・ア・カタルーニャで総合優勝したセルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が顔を揃えた。
雪が舞うなかプロトンで様子を伺うアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
フル防寒して走る選手たち photo:CorVos
道端に雪が積もる中、新城幸也も加わった序盤のアタック合戦の末に逃げたのは、スペイン勢を中心とした9名の選手たち。およそ4分のリードを得て逃げ続けたものの、チームでの連覇を目指すモビスターなどがペースを整える集団が後半にかけて徐々に迫っていき、登坂が本格化する直前の21km地点で吸収された。
ハイペースの登坂からジェフェルソン・セペダエルナンデス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)とアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)が残り13km地点でアタックを敢行すると、これに反応したゴルカ・イサギレ(スペイン、モビスター)ら5名が先行。一時は20秒差のリードを奪った先頭集団だったが、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)の牽引によって集団に飲み込まれる。
残り13km地点から仕掛けたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
すると下りフィニッシュ前の登坂1km登坂から本格的な勝負が勃発。フォルモのペースアップを踏み台にピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)とマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)が抜け出し、下りで追いついたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)など10名による集団スプリントへ。
真っ先にスプリントを仕掛けたアレクシー・ヴィエルモ(フランス、トタルエネルジー)の背後からサイモン・クラーク(オーストラリア、イスラエル・プレミアテック)が飛び出す。しかし勝利はその更に背後から残り25mでコース左端に進路を変えたワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)の手に。同じく右端でもがいたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)も下したバルギルが勝利を挙げた。
スプリントで競り合うアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)とワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック) photo:CorVos
今季早くも2勝目を飾ったワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック) photo:CorVos
「僕好みの展開ではなかったものの、スプリントを制することができた。今日はレースがキャンセルだと思うぐらいの雪が積もっていたんだ。だがここでティレーノ~アドリアティコに続く今年2勝目を挙げることができた。勝利から遠ざかっていた僕が、アルケア・サムシックでもう2勝している。良いレベルに戻ってきている証拠だろう」。3月のティレーノ〜アドリアティコ第5ステージで5年振りのワールドツアー優勝を挙げて以降、好調をキープするバルギルはそう勝利を喜んだ。
2位にはウラソフ、3位にはクラーク入り、ベルギーのワンデーレース連戦を経てイツリア・バスクカントリーに向かう新城は3分54秒遅れの85位でフィニッシュしている。
表彰台で勝利を喜ぶワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック) photo:CorVos

クラシックハンターがモニュメント2戦目となるロンド・ファン・フラーンデレンに出場するため「北」に集結する一方、4月2日、スペイン北部のナバーラ州では第31回グランプレミオ・ミゲル・インデュライン(1.Pro)が開催された。
コースは発着点のエステーリャを取り囲む山岳を巡る190kmだったが、前日に降った雪の影響で幾つかの山岳を含むコースが短縮。獲得標高差約2400mの山岳レイアウトとなった。フィニッシュ地点は下り切った先にあるため、例年3度の優勝を誇るアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)など軽量パンチャーが有利なレースとなっている。
半数以上の選手たちが2日後に開幕するイツリア・バスクカントリーへと向かうレースには、モビスターや新城幸也を筆頭にしたバーレーン・ヴィクトリアスら10つのワールドチームが集結。バルベルデに代わって出場するエンリク・マス(スペイン、モビスター)や、ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)、直前のボルタ・ア・カタルーニャで総合優勝したセルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が顔を揃えた。


道端に雪が積もる中、新城幸也も加わった序盤のアタック合戦の末に逃げたのは、スペイン勢を中心とした9名の選手たち。およそ4分のリードを得て逃げ続けたものの、チームでの連覇を目指すモビスターなどがペースを整える集団が後半にかけて徐々に迫っていき、登坂が本格化する直前の21km地点で吸収された。
ハイペースの登坂からジェフェルソン・セペダエルナンデス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)とアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)が残り13km地点でアタックを敢行すると、これに反応したゴルカ・イサギレ(スペイン、モビスター)ら5名が先行。一時は20秒差のリードを奪った先頭集団だったが、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)の牽引によって集団に飲み込まれる。

すると下りフィニッシュ前の登坂1km登坂から本格的な勝負が勃発。フォルモのペースアップを踏み台にピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)とマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)が抜け出し、下りで追いついたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)など10名による集団スプリントへ。
真っ先にスプリントを仕掛けたアレクシー・ヴィエルモ(フランス、トタルエネルジー)の背後からサイモン・クラーク(オーストラリア、イスラエル・プレミアテック)が飛び出す。しかし勝利はその更に背後から残り25mでコース左端に進路を変えたワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)の手に。同じく右端でもがいたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)も下したバルギルが勝利を挙げた。


「僕好みの展開ではなかったものの、スプリントを制することができた。今日はレースがキャンセルだと思うぐらいの雪が積もっていたんだ。だがここでティレーノ~アドリアティコに続く今年2勝目を挙げることができた。勝利から遠ざかっていた僕が、アルケア・サムシックでもう2勝している。良いレベルに戻ってきている証拠だろう」。3月のティレーノ〜アドリアティコ第5ステージで5年振りのワールドツアー優勝を挙げて以降、好調をキープするバルギルはそう勝利を喜んだ。
2位にはウラソフ、3位にはクラーク入り、ベルギーのワンデーレース連戦を経てイツリア・バスクカントリーに向かう新城は3分54秒遅れの85位でフィニッシュしている。

グランプレミオ・ミゲル・インデュライン2022結果
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 5:10:47 |
2位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック) | 0:06 |
3位 | ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:15 |
4位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:17 |
5位 | エリー・ジェスベール(フランス、アルケア・サムシック) | 0:18 |
6位 | クリスツ・ニーランズ(ラトビアイスラエル・スタートアップネイション) | 0:21 |
7位 | バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) | |
8位 | ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス) | |
9位 | オマル・フライレ(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | |
10位 | ローレンス・デプルス(ベルギー、イネオス・グレナディアーズ) | 0:30 |
84位 | 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) | 15:05 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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