2022/03/10(木) - 09:51
パリ〜ニース4日目の13.4km個人タイムトライアルでユンボ・ヴィズマが再び表彰台を独占。ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が区間優勝に輝き、ラポルトからイエロージャージを引き継いだ。
ステージ優勝を飾ったワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
同時期開催のティレーノ~アドリアティコに出場中のジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル)の故郷サンタマン=モンロンを通るパリ〜ニース4日目の個人タイムトライアル。ドメラを出発してモンリュソンにフィニッシュする平坦基調のコースのラスト600mには、総合病院へと続く通称「ムール・ド・ロピタル(病院の壁)」の登り坂(最大勾配12%)が登場する。
ファンアールトがトップタイムを叩き出すまで、約3時間前に渡りホットシートに座ったのはローハン・デニス(オーストラリア、ユンボ・ヴィスマ)だった。「(前日まで)アシストとしての役割を果たしながら、このタイムには満足している」と疲れを顔に滲ませながらも16分26秒(平均時速48.925km)の暫定トップでフィニッシュした。
長時間ホットシートに座ったローハン・デニス(オーストラリア、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
近年ベストのTTだったと語るサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) photo:CorVos
ゴールドヘルメットで登場したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)は2秒差で2位 photo:CorVos
ファンアールトに総合首位を譲り渡したクリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
欧州TT王者のシュテファン・キュング(スイス、グルパマ・エフデジ)はデニスに4秒届かず、2019年大会の個人TTで区間優勝を挙げているサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が中間計測トップタイムで駆け抜けた。「ここ最近で最も良いTTだった。ペーシングを考えて走らなければならないコースだったからこそ、ティレーノ~アドリアティコではなくこっちに出場したんだ」と語るイェーツはデニスから5秒遅れでまとめ、総合順位を4位まで上げている。
そして最後から3番目に、五輪王者を表す金のヘルメットで登場したログリッチがスタート。イェーツの中間計測からは6秒遅れたものの、その後ペースを上げ、デニスのタイムを5秒上回る16分22秒でフィニッシュ。しかし、直後にファンアールトがこれを2秒縮める16分20秒(平均時速49.224km)を叩き出した。
パリ〜ニースで初の区間優勝を挙げたワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
「タイム差はそれほど意識せず、フルスロットルでフィニッシュを目指した。最後の登りはペダルを踏み込む脚が痛みを感じるほどだったが、それも勝利には必要な痛みだった」とファンアールトはタイムトライアルを振り返る。「僕たちは世界でも有数のタイムトライアル力を誇るチーム。プリモシュもデニスとは共に五輪の表彰台に乗ったんだ。だからこの結果に驚きはない。今週は既に素晴らしい結果になっているが、明日からのステージも全力で臨むつもりだ」。
東京五輪で表彰台に上がったファンアールト、ログリッチ、デニスが順位を変えてトップスリーにその名を並べ、マイヨジョーヌは29秒遅れでフィニッシュしたクリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ)からファンアールトの手に。総合首位から3位は依然としてユンボ・ヴィズマが独占し、パリ〜ニースは翌日の総獲得標高差が3,408mに及ぶ山岳ステージに突入する。
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同時期開催のティレーノ~アドリアティコに出場中のジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル)の故郷サンタマン=モンロンを通るパリ〜ニース4日目の個人タイムトライアル。ドメラを出発してモンリュソンにフィニッシュする平坦基調のコースのラスト600mには、総合病院へと続く通称「ムール・ド・ロピタル(病院の壁)」の登り坂(最大勾配12%)が登場する。
ファンアールトがトップタイムを叩き出すまで、約3時間前に渡りホットシートに座ったのはローハン・デニス(オーストラリア、ユンボ・ヴィスマ)だった。「(前日まで)アシストとしての役割を果たしながら、このタイムには満足している」と疲れを顔に滲ませながらも16分26秒(平均時速48.925km)の暫定トップでフィニッシュした。
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欧州TT王者のシュテファン・キュング(スイス、グルパマ・エフデジ)はデニスに4秒届かず、2019年大会の個人TTで区間優勝を挙げているサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が中間計測トップタイムで駆け抜けた。「ここ最近で最も良いTTだった。ペーシングを考えて走らなければならないコースだったからこそ、ティレーノ~アドリアティコではなくこっちに出場したんだ」と語るイェーツはデニスから5秒遅れでまとめ、総合順位を4位まで上げている。
そして最後から3番目に、五輪王者を表す金のヘルメットで登場したログリッチがスタート。イェーツの中間計測からは6秒遅れたものの、その後ペースを上げ、デニスのタイムを5秒上回る16分22秒でフィニッシュ。しかし、直後にファンアールトがこれを2秒縮める16分20秒(平均時速49.224km)を叩き出した。
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「タイム差はそれほど意識せず、フルスロットルでフィニッシュを目指した。最後の登りはペダルを踏み込む脚が痛みを感じるほどだったが、それも勝利には必要な痛みだった」とファンアールトはタイムトライアルを振り返る。「僕たちは世界でも有数のタイムトライアル力を誇るチーム。プリモシュもデニスとは共に五輪の表彰台に乗ったんだ。だからこの結果に驚きはない。今週は既に素晴らしい結果になっているが、明日からのステージも全力で臨むつもりだ」。
東京五輪で表彰台に上がったファンアールト、ログリッチ、デニスが順位を変えてトップスリーにその名を並べ、マイヨジョーヌは29秒遅れでフィニッシュしたクリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ)からファンアールトの手に。総合首位から3位は依然としてユンボ・ヴィズマが独占し、パリ〜ニースは翌日の総獲得標高差が3,408mに及ぶ山岳ステージに突入する。
パリ〜ニース2022第4ステージ結果
1位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | 0:16:20 |
2位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 0:02 |
3位 | ローハン・デニス(オーストラリア、ユンボ・ヴィスマ) | 0:06 |
4位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマ・エフデジ) | 0:10 |
5位 | サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 0:11 |
6位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:14 |
7位 | ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー) | 0:19 |
8位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト) | 0:21 |
9位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | 0:25 |
10位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:28 |
個人総合成績
1位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | 11:51:05 |
2位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 0:10 |
3位 | クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ) | 0:28 |
4位 | サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 0:49 |
5位 | ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー) | 0:51 |
6位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | 0:53 |
7位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | 1:06 |
8位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | 1:09 |
9位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト) | 1:13 |
10位 | セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、チームDSM) | 1:19 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) |
山岳賞 | マシュー・ホームズ(イギリス、ロット・スーダル) |
ヤングライダー賞 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト) |
チーム総合成績 | ユンボ・ヴィスマ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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