2022/03/07(月) - 11:07
パリ〜ニース初日の終盤にユンボ・ヴィズマ3名が抜け出すことに成功。クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ)が勝利を挙げ、2位ログリッチ、3位ファンアールトとワンツースリーフィニッシュを飾った。
3月6日、パリから西へ50kmほどにあるマント・ラ・ヴィルで第80回パリ〜ニース(2.UWT)が開幕した。イタリアのティレーノ〜アドリアティコとともに、春のヨーロッパを代表する中級ステージレースとしての地位を築き上げた同大会。「パリからニースまで」という名前が示すように、フランス北部のパリ近郊から地中海沿岸のニースまで8日間にかけて南下することから「太陽に向かうレース(ラ・コルス・オ・ソレイユ)」として親しまれてきた。
ツール・ド・フランスと同じA.S.Oが主催し、平坦ステージ、丘陵ステージ、山岳ステージ、個人タイムトライアルがバランスよく詰め込まれていることから「ミニツール」とも呼ばれる。そのためグランツールを目指す総合系や春のクラシックを狙うスプリンター、パンチャーなど様々な脚質の豪華メンバーが顔を並べた。
大会2連覇中のマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)を筆頭に、総合優勝を狙うプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)やダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマ・エフデジ)、ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)らが集結。またチームを隔てて初の兄弟対決となるアダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)も出場した。
平坦ステージで競り合うのは、今季早くも5勝を挙げているファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)や、同じく好調のブライアン・コカール(フランス、コフィディス)、サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)、ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)、ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)、そしてワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)といった面々だ。
その他にも移籍後初の欧州レースとなるローハン・デニス(オーストラリア、ユンボ・ヴィスマ)がタイムトライアルを狙い、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)やイヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)は起伏あるステージで動いてくるはずだ。
3月6日、パリから西へ50kmほどにあるマント・ラ・ヴィルで第80回パリ〜ニース(2.UWT)が開幕した。イタリアのティレーノ〜アドリアティコとともに、春のヨーロッパを代表する中級ステージレースとしての地位を築き上げた同大会。「パリからニースまで」という名前が示すように、フランス北部のパリ近郊から地中海沿岸のニースまで8日間にかけて南下することから「太陽に向かうレース(ラ・コルス・オ・ソレイユ)」として親しまれてきた。
ツール・ド・フランスと同じA.S.Oが主催し、平坦ステージ、丘陵ステージ、山岳ステージ、個人タイムトライアルがバランスよく詰め込まれていることから「ミニツール」とも呼ばれる。そのためグランツールを目指す総合系や春のクラシックを狙うスプリンター、パンチャーなど様々な脚質の豪華メンバーが顔を並べた。
大会2連覇中のマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)を筆頭に、総合優勝を狙うプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)やダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマ・エフデジ)、ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)らが集結。またチームを隔てて初の兄弟対決となるアダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)も出場した。
平坦ステージで競り合うのは、今季早くも5勝を挙げているファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)や、同じく好調のブライアン・コカール(フランス、コフィディス)、サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)、ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)、ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)、そしてワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)といった面々だ。
その他にも移籍後初の欧州レースとなるローハン・デニス(オーストラリア、ユンボ・ヴィスマ)がタイムトライアルを狙い、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)やイヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)は起伏あるステージで動いてくるはずだ。
パリ〜ニース2022ステージリスト
3月6日(日) | 第1ステージ | マント・ラ・ヴィル〜マント・ラ・ヴィル | 159.8km |
3月7日(月) | 第2ステージ | オウファルジ〜オルレアン | 159.2km |
3月8日(火) | 第3ステージ | ビエルゾン〜デュン・ル・パレステル | 190.8km |
3月9日(水) | 第4ステージ | ドメラ〜モンリュソン | 13.4km(個人TT) |
3月10日(木) | 第5ステージ | サン・ジュスト・サン・ランベール〜サン・ソヴァール・ド・モンタギュ | 188.8km |
3月11日(金) | 第6ステージ | クルテゾン〜オーバーニュ | 213.6km |
3月12日(土) | 第7ステージ | ニース〜コル・ド・チュリーニ | 155.2km |
3月13日(日) | 第8ステージ | ニース〜ニース | 115.6km |
第1ステージはマント・ラ・ヴィルを発着する全長159.8kmのコース。山岳賞ジャージ着用者が決まる3級山岳が4つと、ボーナスタイム(3秒、2秒、1秒)が設定されたスプリントポイントが2つ登場する。獲得標高差は1,723mとインパクトは無いものの、コース後半に選手の後ろから吹き付ける風がプロトンの緊張感を高めた。
序盤に飛び出して山岳賞ジャージを確定させたマシュー・ホームズ(イギリス、ロット・スーダル)ら2名による逃げを、イネオス・グレナディアーズやユンボ・ヴィズマが追う展開。残り70km地点で早くも逃げを飲み込んだプロトンは進路が変え、横風分断を警戒した選手たちによる激しい位置争いが繰り広げられた。すると落ち着きを取り戻しかけた残り47km地点で落車が発生。これに巻き込まれたフェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)は鎖骨を骨折し、今大会1人目の棄権者となった。
その混乱の中、フレデリック・フリソン(ベルギー、ロット・スーダル)がカザフスタン王者エフゲニー・フェドロフ(アスタナカザフスタン)ら2人を率いて飛び出す。一時はメイン集団と最大1分20秒差をつけたものの、平均時速60kmで牽引するデニスとマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)による強力な牽引によって、残り10km地点で引き戻された。
登りも得意なコルブレッリさえも遅れていくハイスピードで、細かい起伏をユンボ・ヴィスマがハイペースで突き進む。残り8km地点の3級ブレイユ・ボワ・ロベール峠に入り、先頭を引くクリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ)が牽引速度を更に上げると、これにゴデュやイエーツ兄弟、キンタナなどもついていけない。山頂にたどり着く頃には、ラポルトとファンアールト、ログリッチのユンボ勢3名による先頭集団が形成された。
世界トップレベルのTT能力を持つファンアールトとログリッチに、平坦が得意なラポルトの3人によるローテーションはフィニッシュまで続く下り基調の平坦を激走。最後はこのきっかけを作ったフランス人ラポルトが、2人に勝利を譲られるようにフィニッシュラインを先頭で通過した。
「興奮が収まらない。フランス人選手としてパリ〜ニースは偉大なレース。今日の作戦はプリモシュ(ログリッチ)の総合順位を確保しつつ、最後はワウト(ファンアールト)で勝利を狙うものだった。展開を厳しくするためアタックが許され、その結果が3人による独走だ。本当に嬉しい勝利だよ」。2014年のプロデビューから所属したコフィディスを離れ、ユンボ・ヴィズマに移籍後早速の勝利をもたらした29歳のラポルトはそう喜んだ。
2位にはログリッチが入り、3位のファンアールトは「ラポルトの加速で3人だけになるなんて驚いた。その後はいかに早くフィニッシュにたどり着けるかの勝負だった。ラポルトにとって母国で挙げる風変わりな勝利になっただろうね。それに加えて彼はリーダージャージも手に入れた。彼こそが今日の勝利に相応しかった」と仲間の勝利を祝福した。
追走集団ではフィニッシュ直前で飛び出したピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)が19秒遅れでレースを終え、総合勢を含む集団は22秒遅れでフィニッシュしている。
序盤に飛び出して山岳賞ジャージを確定させたマシュー・ホームズ(イギリス、ロット・スーダル)ら2名による逃げを、イネオス・グレナディアーズやユンボ・ヴィズマが追う展開。残り70km地点で早くも逃げを飲み込んだプロトンは進路が変え、横風分断を警戒した選手たちによる激しい位置争いが繰り広げられた。すると落ち着きを取り戻しかけた残り47km地点で落車が発生。これに巻き込まれたフェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)は鎖骨を骨折し、今大会1人目の棄権者となった。
その混乱の中、フレデリック・フリソン(ベルギー、ロット・スーダル)がカザフスタン王者エフゲニー・フェドロフ(アスタナカザフスタン)ら2人を率いて飛び出す。一時はメイン集団と最大1分20秒差をつけたものの、平均時速60kmで牽引するデニスとマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)による強力な牽引によって、残り10km地点で引き戻された。
登りも得意なコルブレッリさえも遅れていくハイスピードで、細かい起伏をユンボ・ヴィスマがハイペースで突き進む。残り8km地点の3級ブレイユ・ボワ・ロベール峠に入り、先頭を引くクリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ)が牽引速度を更に上げると、これにゴデュやイエーツ兄弟、キンタナなどもついていけない。山頂にたどり着く頃には、ラポルトとファンアールト、ログリッチのユンボ勢3名による先頭集団が形成された。
世界トップレベルのTT能力を持つファンアールトとログリッチに、平坦が得意なラポルトの3人によるローテーションはフィニッシュまで続く下り基調の平坦を激走。最後はこのきっかけを作ったフランス人ラポルトが、2人に勝利を譲られるようにフィニッシュラインを先頭で通過した。
「興奮が収まらない。フランス人選手としてパリ〜ニースは偉大なレース。今日の作戦はプリモシュ(ログリッチ)の総合順位を確保しつつ、最後はワウト(ファンアールト)で勝利を狙うものだった。展開を厳しくするためアタックが許され、その結果が3人による独走だ。本当に嬉しい勝利だよ」。2014年のプロデビューから所属したコフィディスを離れ、ユンボ・ヴィズマに移籍後早速の勝利をもたらした29歳のラポルトはそう喜んだ。
2位にはログリッチが入り、3位のファンアールトは「ラポルトの加速で3人だけになるなんて驚いた。その後はいかに早くフィニッシュにたどり着けるかの勝負だった。ラポルトにとって母国で挙げる風変わりな勝利になっただろうね。それに加えて彼はリーダージャージも手に入れた。彼こそが今日の勝利に相応しかった」と仲間の勝利を祝福した。
追走集団ではフィニッシュ直前で飛び出したピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)が19秒遅れでレースを終え、総合勢を含む集団は22秒遅れでフィニッシュしている。
パリ〜ニース2022第1ステージ結果
1位 | クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ) | 3:48:38 |
2位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | |
3位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | |
4位 | ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー) | 0:19 |
5位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | 0:22 |
6位 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
7位 | イバン・ソーサ(コロンビア、モビスター) | |
8位 | フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
10位 | フロリアン・セネシャル(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル) |
個人総合成績
1位 | クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ) | 3:48:28 |
2位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 0:04 |
3位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | 0:06 |
4位 | ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー) | 0:29 |
5位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | 0:32 |
6位 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
7位 | イバン・ソーサ(コロンビア、モビスター) | |
8位 | フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
10位 | フロリアン・セネシャル(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル) |
その他の特別賞
ポイント賞 | クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ) |
山岳賞 | マシュー・ホームズ(イギリス、ロット・スーダル) |
ヤングライダー賞 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) |
チーム総合成績 | ユンボ・ヴィスマ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp
ガーミン エッジ(Edge) 1030plus 日本版 スピード ケイデンス 心拍センサーセット タッチパネル GPS ブルートゥース(010-02424-60)
ガーミン(GARMIN)
¥59,800