2022/02/19(土) - 18:39
東京矢野口のCROSS COFFEEに集まったバイクとオーナーを突撃取材した続編。今回はお揃いカラーのアルゴン18に乗るご夫婦やALFINE DI2で組んだハンドメイドバイク、強豪ロードチームのメンバーさんたちにご登場頂きます。
久保田士郎・香織さんご夫妻 アルゴン18 GALLIUM&KRYPTON
パスノーマルスタジオのウェアに身を包み、そろってアルゴン18という通好みなバイクでクロスコーヒーにやってこられたのがこちらの久保田夫妻。士郎さんは軽量モデルのGALLIUM、香織さんがエンデュランスモデルのKRYPTONをチョイスされていました。
バイクのチョイスやウエアの着こなし、そして「今日はV坂(※)に上ってきました」というセリフから、結構ベテランのお二人なのかと思いきや、なんとロードバイク歴はまだ1年ちょっとなのだとか。
(※V坂:よみうりランドへと登る坂道。頂上に「勝利への道」の石碑があるので、Victory坂、略してV坂と呼ばれている)
ファーストバイクにアルゴン18という渋いチョイスの理由は、お店で香織さんの身長にフィットするバイクを質問してみたところオススメされたのがKRYPTONだったから。それなら2人とも同じブランドで揃えちゃおう、ということで士郎さんもGALLIUMをチョイス。晴れてアルゴン18カップルの誕生、という訳である。
ちなみにロードを始めたきっかけは、お子さんが自転車に乗れるようになったこと。家族でサイクリングに出かけるために、クロスバイクを買ったところ「私たちが楽しくなっちゃって(笑)」と香織さん。ちなみに家族でサイクリングしたりって?とお尋ねすると「子供はもう自転車そんなに興味ないみたいで、親だけ沼にハマリました(笑)」
確かにガッツリハマっているのはパーツチョイスからも窺えるところ。「ホリゾンタルに近いのがかっこよくて」という士郎さんのGALLIUMのイチオシポイントはマヴィックのKSYRIUM PRO UST。パープルフレームの対照色となるイエロースポークがアクセントとして気に入っているのだとか。
香織さんのKRYPTONも負けてはいない。「ちょっと贅沢ですけど、やっぱり軽いほうが良いかなって」と、BORA WTOをアセンブルしており、完全に走り屋仕様の組み合わせだ。コンポーネントもDI2で、隙のない構成。「シフトチェンジが軽いのはすごく楽ですね」とそのメリットを語ってくれた。
最近はGOPROでライドを撮影した動画を、家で一緒に見ながら楽しむというのがブームなのだとか。さらに、イベントにもちょくちょく参加されているとのことで、士郎さんは昨年の富士ヒルにも参加。「今年はブロンズが目標です!」とのことでしたが、毎週V坂上る気合いがあれば問題なく達成できると思います(笑)
ウラジミール・シェフジュクさん ジャイアント TCR ADVANCED PRO 1 DISC RIVAL ETAP
「出身はロシアなんですけど、ロシアに住んだことはほとんどなくて、アフリカのリビアを経て大学はトルコ。日本は8年目ですね。日本語はもうだいたい完璧かな(笑)」と流暢な日本語を操るのはウラジミール・シェフジュク(ニックネームはウラジ)さん。愛車は去年手に入れたばかりというジャイアントのTCR ADVANCED PRO 1 DISC RIVAL ETAPだ。
「ジャイアントと言えばコスパ抜群ですよね。スラムのワイヤレスコンポも乗ってみたかったし、ホイールも良いのが付いている。完成車パッケージとしてまとまっているので良いなと思ったんです」と言うウラジさん。これまではキャノンデールのCAAD10を乗っていたものの、どうしてもアルミの硬さが目立ったのでカーボンに乗り換えようと思って、と加える。
いかにも速そうなウラジさんではあるものの、実はちゃんと自転車に乗るようになったのはここ2年ほど。コロナ禍で家に閉じこもりっきりになるのが嫌で、もともと所有していたCAAD10に乗り始めたら本気でハマってしまったんだとか。この冬も週末は合計200km以上走り、暖かくなれば週に4〜5回は乗るようになるとのことで、乗り始める以前よりも大幅なダイエットに成功したと言う。
「脂肪だけで8kgくらい無くなったかな。カロリーめっちゃ燃やせるからご飯食べ放題です」と笑うウラジさん。今後は友人から勧められているロードレースにもチャレンジしつつ300-400kmのロングツーリングも走りたいとのこと。「今まで東京中心に関東しか走ったことがないので、長野とか、新潟とかも行ってみたいです。これ(TCR)を買っちゃったから予算ないけれど、グラベルにも挑戦してみたいと思ってます」と話してくれました。
ぼうらさん ストラトス オーダースチール
一見オーソドックスなスチールバイクに見えて、その実非常にマニア心をくすぐる1台が、こちらのぼうらさんが乗ってこられたストラトス。相模原のバイクビルダー、サイクルワークスムラヤマが手掛けるブランドで、フレーム一つとってもシートステーの曲げ加工など匠の技が光る一台。
しかし、実はこのバイク、とてもユニークなパーツを軸とした一台。そのパーツこそがシマノの電動内装変速コンポーネント、ALFINE DI2だ。正直、我々編集部員もシマノの展示会くらいでしか実物を見たことが無いくらいのレアな一品だ。
「この自転車は、ALFINE DI2を使いたくて作った一台なんですよ。サイクリング用にオーダーしたんだけど、大体3年くらいかかりましたね」と、かなり長期プロジェクトだった模様。やっぱり特殊な設計が必要だったんですか?と尋ねると、「いや、そういうことじゃなくて、基本的に競輪選手優先だから(笑)コロナで少し作業に余裕が出来たみたいで、その隙に作ってもらえたんだよね」ということで、つまりコロナの影響で納期が縮まったというなかなか稀有なバイクでもあったよう。
肝心の使い心地は「街中を走るには凄く便利ですよ、信号で止まってても変速できるし、変速ショックも無いですし。大体ギア比が最小で1.0くらいにしてるから、15%くらいの坂でも上れるね」と、かなり満足されているよう。「内装変速だから、踏み心地はちょっとマイルドなんだけど、面白いのはラチェット音が全然しないところ。夜に河川敷とか走ると、グライダーで地上1mを滑空してるみたいな感覚で、これはこのバイクだからこその世界ですね」
他のパーツもこだわり抜かれており、ステムはトムソン、ハンドルはワンバイエスのグランモンロー、ハブはフィルと、玄人の選定眼が光るパーツチョイス。長年自転車を楽しまれてきたベテランが、自分の好みと目的をしっかり把握したうえで組み上げた、完成度の高さが光る一台でした。
加藤 稜太朗さん(MIVRO) スペシャライズド TARMAC SL6
ザ・ロードレーサー、という出で立ちの加藤さん。この日は小山田周回(※)でチームメンバーを相手に無双の強さを見せつけてきた(ライドメンバー談)とのことで、かなり走れるオーラをヒシヒシと感じます。(※小山田周回:クロスコーヒーから30分ほど西にある「小山田緑地」を取り囲むような周回コース。信号少なめ、アップダウン多めで、多摩地区サイクリスト修行の場として人気のスポット)
そんな加藤さんの相棒はまごうことなきレーシングバイク、スペシャライズドのTARMAC SL6。「リムブレーキバイクから乗り換えたんですが、こちらのほうが断然走りが軽いですね。下りも楽ですし、めちゃくちゃ気に入ってます!」と大満足の様子。
注目ポイントはなんと新型アルテグラをさっそくアセンブルしているところ。CWでもちょうど特集記事を掲載したばかりのホットなニュープロダクトをいち早く使われているところも自転車への情熱を感じるポイントだ。
「正直、機械式でも困ってなかったし、やっぱり高いので、最後のカスタムかなと思っていたんです。でも、ちょうど良いタイミングでお店に入ってきたので試してみたら、もう衝撃でした。なんで早く変えなかったんだろうって(笑)」と、DI2の性能に惚れ込んでしまったという。
基本的に堅実なパーツチョイスの加藤さんだが、以前はビッグプーリーなどを使っていた時期もあったのだとか。「でも、今は純正一択です。距離を乗っていったときにトラブルの原因になりやすい気がしたんですよね。あんまり20代らしくないチョイスだって言われるんですけど(笑)」と、走り込んでいる人ならではの視点で語ってくれました。
山本雄哉さん ジャイアント TCX ADVANCED PRO
取材日翌週の稲城クロスに向けた練習の帰りということで、土埃を被った愛車と共に登場してくれたのは、ジャイアント・ジャパンにお勤めの山本雄哉さん。実はかつてCW編集部員として、机を並べて記事を書いていた元同僚ということで、友情出演してもらいました(笑)。愛車は国内CXシーンで高いシェアを誇るTCX ADVANCED PROで、自ら組み上げた1台。
今シーズンから本格的にレース参戦を開始した山本さん曰く「世界戦を勝っているバイクなので走行性能は申し分ないですし、加えて多少手荒に扱ってもびくともしない頑丈さが気に入っていて、 ビギナーの自分でも練習からレースまでガンガン乗り回しています!」とのこと。加えて「CXだとRDハンガーを痛めることが多いですが、TCXなら心配無用で、税込1320円で用意しておりますし、極力在庫も切らさないようにしてます!」とアピールも抜かりない。
一見オーソドックスなパーツ構成だが、完成車状態から残るのはフレーム/フォーク/シートポストのみ。アップグレードしたパーツの中でも、ジャイアントのショートノーズサドルのFLEET SLは「他ブランドのバイクに乗っている方にも使ってもらいたい」という自信作で、ロードやTTバイクにも取り付けているという気に入りようだ。この他にも、D型断面で快適性を高めたCONTACT D-FUSE SLハンドルなど、コンポとタイヤ以外はジャイアント製品で固められている。
また、編集部時代は主に機材記事を担当していただけあり、機材マニア的なこだわりが細部に。リアのブレーキホースとDi2のケーブルは、スッキリとした見た目を狙って熱収縮 チューブで束ねられており、ステムボルトは頻繁に洗車しても錆びないように鉄製からチタン製へ交換。そして、ブレーキを左前としていることもこだわりポイント。最初は欧州プロの真似だったものの、シケイン前のスピード調整で前ブレーキを使える点や、バイクの右側から変速調整する際に手前側のレバーで後輪を止められるなど実際に感じるメリットも多いのだとか。
お話を聞いた場所:CROSS COFFEE
言わずと知れたチャンピオンシステムが運営する人気カフェ。「尾根幹」の入り口であるJR南武線矢野口駅すぐという最高の立地で、オープンから僅かな期間でサイクリストの憩いの場となった場所だ。美味しい食事やカフェメニューが用意されるのはもちろん、チャンピオンシステムの全ラインナップや、人気のヘルメットブランドK-PLUSの試着が可能。セミナーやイベントも随時開催中で、オリジナルジャージやキャップ、補給食やスペアチューブなども発売している。
東京都稲城市矢野口227-1 グランツドルフ1F(docomoショップ隣)
TEL.042-401-6126
オープン時間:7:00〜17:00
定休日:なし
HP:http://cross.coffee/
久保田士郎・香織さんご夫妻 アルゴン18 GALLIUM&KRYPTON
パスノーマルスタジオのウェアに身を包み、そろってアルゴン18という通好みなバイクでクロスコーヒーにやってこられたのがこちらの久保田夫妻。士郎さんは軽量モデルのGALLIUM、香織さんがエンデュランスモデルのKRYPTONをチョイスされていました。
バイクのチョイスやウエアの着こなし、そして「今日はV坂(※)に上ってきました」というセリフから、結構ベテランのお二人なのかと思いきや、なんとロードバイク歴はまだ1年ちょっとなのだとか。
(※V坂:よみうりランドへと登る坂道。頂上に「勝利への道」の石碑があるので、Victory坂、略してV坂と呼ばれている)
ファーストバイクにアルゴン18という渋いチョイスの理由は、お店で香織さんの身長にフィットするバイクを質問してみたところオススメされたのがKRYPTONだったから。それなら2人とも同じブランドで揃えちゃおう、ということで士郎さんもGALLIUMをチョイス。晴れてアルゴン18カップルの誕生、という訳である。
ちなみにロードを始めたきっかけは、お子さんが自転車に乗れるようになったこと。家族でサイクリングに出かけるために、クロスバイクを買ったところ「私たちが楽しくなっちゃって(笑)」と香織さん。ちなみに家族でサイクリングしたりって?とお尋ねすると「子供はもう自転車そんなに興味ないみたいで、親だけ沼にハマリました(笑)」
確かにガッツリハマっているのはパーツチョイスからも窺えるところ。「ホリゾンタルに近いのがかっこよくて」という士郎さんのGALLIUMのイチオシポイントはマヴィックのKSYRIUM PRO UST。パープルフレームの対照色となるイエロースポークがアクセントとして気に入っているのだとか。
香織さんのKRYPTONも負けてはいない。「ちょっと贅沢ですけど、やっぱり軽いほうが良いかなって」と、BORA WTOをアセンブルしており、完全に走り屋仕様の組み合わせだ。コンポーネントもDI2で、隙のない構成。「シフトチェンジが軽いのはすごく楽ですね」とそのメリットを語ってくれた。
最近はGOPROでライドを撮影した動画を、家で一緒に見ながら楽しむというのがブームなのだとか。さらに、イベントにもちょくちょく参加されているとのことで、士郎さんは昨年の富士ヒルにも参加。「今年はブロンズが目標です!」とのことでしたが、毎週V坂上る気合いがあれば問題なく達成できると思います(笑)
ウラジミール・シェフジュクさん ジャイアント TCR ADVANCED PRO 1 DISC RIVAL ETAP
「出身はロシアなんですけど、ロシアに住んだことはほとんどなくて、アフリカのリビアを経て大学はトルコ。日本は8年目ですね。日本語はもうだいたい完璧かな(笑)」と流暢な日本語を操るのはウラジミール・シェフジュク(ニックネームはウラジ)さん。愛車は去年手に入れたばかりというジャイアントのTCR ADVANCED PRO 1 DISC RIVAL ETAPだ。
「ジャイアントと言えばコスパ抜群ですよね。スラムのワイヤレスコンポも乗ってみたかったし、ホイールも良いのが付いている。完成車パッケージとしてまとまっているので良いなと思ったんです」と言うウラジさん。これまではキャノンデールのCAAD10を乗っていたものの、どうしてもアルミの硬さが目立ったのでカーボンに乗り換えようと思って、と加える。
いかにも速そうなウラジさんではあるものの、実はちゃんと自転車に乗るようになったのはここ2年ほど。コロナ禍で家に閉じこもりっきりになるのが嫌で、もともと所有していたCAAD10に乗り始めたら本気でハマってしまったんだとか。この冬も週末は合計200km以上走り、暖かくなれば週に4〜5回は乗るようになるとのことで、乗り始める以前よりも大幅なダイエットに成功したと言う。
「脂肪だけで8kgくらい無くなったかな。カロリーめっちゃ燃やせるからご飯食べ放題です」と笑うウラジさん。今後は友人から勧められているロードレースにもチャレンジしつつ300-400kmのロングツーリングも走りたいとのこと。「今まで東京中心に関東しか走ったことがないので、長野とか、新潟とかも行ってみたいです。これ(TCR)を買っちゃったから予算ないけれど、グラベルにも挑戦してみたいと思ってます」と話してくれました。
ぼうらさん ストラトス オーダースチール
一見オーソドックスなスチールバイクに見えて、その実非常にマニア心をくすぐる1台が、こちらのぼうらさんが乗ってこられたストラトス。相模原のバイクビルダー、サイクルワークスムラヤマが手掛けるブランドで、フレーム一つとってもシートステーの曲げ加工など匠の技が光る一台。
しかし、実はこのバイク、とてもユニークなパーツを軸とした一台。そのパーツこそがシマノの電動内装変速コンポーネント、ALFINE DI2だ。正直、我々編集部員もシマノの展示会くらいでしか実物を見たことが無いくらいのレアな一品だ。
「この自転車は、ALFINE DI2を使いたくて作った一台なんですよ。サイクリング用にオーダーしたんだけど、大体3年くらいかかりましたね」と、かなり長期プロジェクトだった模様。やっぱり特殊な設計が必要だったんですか?と尋ねると、「いや、そういうことじゃなくて、基本的に競輪選手優先だから(笑)コロナで少し作業に余裕が出来たみたいで、その隙に作ってもらえたんだよね」ということで、つまりコロナの影響で納期が縮まったというなかなか稀有なバイクでもあったよう。
肝心の使い心地は「街中を走るには凄く便利ですよ、信号で止まってても変速できるし、変速ショックも無いですし。大体ギア比が最小で1.0くらいにしてるから、15%くらいの坂でも上れるね」と、かなり満足されているよう。「内装変速だから、踏み心地はちょっとマイルドなんだけど、面白いのはラチェット音が全然しないところ。夜に河川敷とか走ると、グライダーで地上1mを滑空してるみたいな感覚で、これはこのバイクだからこその世界ですね」
他のパーツもこだわり抜かれており、ステムはトムソン、ハンドルはワンバイエスのグランモンロー、ハブはフィルと、玄人の選定眼が光るパーツチョイス。長年自転車を楽しまれてきたベテランが、自分の好みと目的をしっかり把握したうえで組み上げた、完成度の高さが光る一台でした。
加藤 稜太朗さん(MIVRO) スペシャライズド TARMAC SL6
ザ・ロードレーサー、という出で立ちの加藤さん。この日は小山田周回(※)でチームメンバーを相手に無双の強さを見せつけてきた(ライドメンバー談)とのことで、かなり走れるオーラをヒシヒシと感じます。(※小山田周回:クロスコーヒーから30分ほど西にある「小山田緑地」を取り囲むような周回コース。信号少なめ、アップダウン多めで、多摩地区サイクリスト修行の場として人気のスポット)
そんな加藤さんの相棒はまごうことなきレーシングバイク、スペシャライズドのTARMAC SL6。「リムブレーキバイクから乗り換えたんですが、こちらのほうが断然走りが軽いですね。下りも楽ですし、めちゃくちゃ気に入ってます!」と大満足の様子。
注目ポイントはなんと新型アルテグラをさっそくアセンブルしているところ。CWでもちょうど特集記事を掲載したばかりのホットなニュープロダクトをいち早く使われているところも自転車への情熱を感じるポイントだ。
「正直、機械式でも困ってなかったし、やっぱり高いので、最後のカスタムかなと思っていたんです。でも、ちょうど良いタイミングでお店に入ってきたので試してみたら、もう衝撃でした。なんで早く変えなかったんだろうって(笑)」と、DI2の性能に惚れ込んでしまったという。
基本的に堅実なパーツチョイスの加藤さんだが、以前はビッグプーリーなどを使っていた時期もあったのだとか。「でも、今は純正一択です。距離を乗っていったときにトラブルの原因になりやすい気がしたんですよね。あんまり20代らしくないチョイスだって言われるんですけど(笑)」と、走り込んでいる人ならではの視点で語ってくれました。
山本雄哉さん ジャイアント TCX ADVANCED PRO
取材日翌週の稲城クロスに向けた練習の帰りということで、土埃を被った愛車と共に登場してくれたのは、ジャイアント・ジャパンにお勤めの山本雄哉さん。実はかつてCW編集部員として、机を並べて記事を書いていた元同僚ということで、友情出演してもらいました(笑)。愛車は国内CXシーンで高いシェアを誇るTCX ADVANCED PROで、自ら組み上げた1台。
今シーズンから本格的にレース参戦を開始した山本さん曰く「世界戦を勝っているバイクなので走行性能は申し分ないですし、加えて多少手荒に扱ってもびくともしない頑丈さが気に入っていて、 ビギナーの自分でも練習からレースまでガンガン乗り回しています!」とのこと。加えて「CXだとRDハンガーを痛めることが多いですが、TCXなら心配無用で、税込1320円で用意しておりますし、極力在庫も切らさないようにしてます!」とアピールも抜かりない。
一見オーソドックスなパーツ構成だが、完成車状態から残るのはフレーム/フォーク/シートポストのみ。アップグレードしたパーツの中でも、ジャイアントのショートノーズサドルのFLEET SLは「他ブランドのバイクに乗っている方にも使ってもらいたい」という自信作で、ロードやTTバイクにも取り付けているという気に入りようだ。この他にも、D型断面で快適性を高めたCONTACT D-FUSE SLハンドルなど、コンポとタイヤ以外はジャイアント製品で固められている。
また、編集部時代は主に機材記事を担当していただけあり、機材マニア的なこだわりが細部に。リアのブレーキホースとDi2のケーブルは、スッキリとした見た目を狙って熱収縮 チューブで束ねられており、ステムボルトは頻繁に洗車しても錆びないように鉄製からチタン製へ交換。そして、ブレーキを左前としていることもこだわりポイント。最初は欧州プロの真似だったものの、シケイン前のスピード調整で前ブレーキを使える点や、バイクの右側から変速調整する際に手前側のレバーで後輪を止められるなど実際に感じるメリットも多いのだとか。
お話を聞いた場所:CROSS COFFEE
言わずと知れたチャンピオンシステムが運営する人気カフェ。「尾根幹」の入り口であるJR南武線矢野口駅すぐという最高の立地で、オープンから僅かな期間でサイクリストの憩いの場となった場所だ。美味しい食事やカフェメニューが用意されるのはもちろん、チャンピオンシステムの全ラインナップや、人気のヘルメットブランドK-PLUSの試着が可能。セミナーやイベントも随時開催中で、オリジナルジャージやキャップ、補給食やスペアチューブなども発売している。
東京都稲城市矢野口227-1 グランツドルフ1F(docomoショップ隣)
TEL.042-401-6126
オープン時間:7:00〜17:00
定休日:なし
HP:http://cross.coffee/
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