2021/11/12(金) - 11:38
ニールのテクニカルコースを舞台にしたスーパープレスティージュ第3戦。エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)とルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)がそれぞれ男女レースで勝利した。
女子エリート:ワーストを下し、ブラントが2連勝
ベルギー各地を転戦して争われるスーパープレスティージュの第3戦の舞台は、アントワープにある街ニール。先週末の欧州選手権で勝利したラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)のチャンピオンジャージ初披露の場となったレースのコースは高低差のあるキャンバーが特徴で、湿り気を帯びた低地区間は深く重たい泥に覆われた。改修によって例年よりも難易度がアップしたコースで、乗車率の低い低速レースが繰り広げられることになった。
女子エリートレースは元ヨーロッパチャンピオンのアンマリー・ワースト(オランダ、777)が序盤に逃げ、やがてデニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が追いつく形で進行。しかしそれもつかの間、「一度差をつければ逃げやすいコースだったけれど、スタートで失敗したので慌てて1周目に追いかけ続けた」と言う世界チャンピオン、ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が合流。三つ巴の戦いの末、「ずっと苦しめられていた背中の痛みがようやく無くなった」と言うワーストが独走態勢を敷いた。
ブラントに対して8秒リードで最終ラップに入ったワーストだったものの、ピットでバイク交換を行う間にピットインをせずアタックしたブラントの先行を許してしまう。「追いつきざまにアタックしようと思った」と振り返る世界チャンピオンは持ち前のパワーで踏み込み、そのままワーストを追いつかせることなくフィニッシュ。チャンピオンらしいパワーに溢れる走りでヨーロッパ選手権に続く2連勝を飾った。
男子エリート:サンドセクションを味方につけイゼルビット勝利
ここまで2戦を消化し、エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)とトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)、そしてクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、トルマンス・サーカスCXチーム)が総合ランキングで同点で並んでいる男子エリートレースは、新しいチャンピオンジャージを見せつけるかのように、ファンデルハールのダッシュで幕明けた。
ランキング上位3名とトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)による4名の先頭グループが生まれ、その中からヘルマンスが若干のリードを築いたものの転倒によって再合流。互いにアタックを仕掛け合う展開の中、レース半分を消化したタイミングでアールツとファンデルハールのチームメイトコンビが先行し、ヨーロッパチャンピオンジャージを明け渡したイゼルビットも合流。すると深い砂に覆われた人工サンドセクションで、先行するイゼルビットの背後でファンデルハールがミス。まるまる1周をかけて、開いた差を単独で埋めたアールツとイゼルビットの2人に勝負は絞られた。
最終周回に入って力任せに踏むアールツが数秒のリードを稼ぎ出したものの、「限界ギリギリで走っていたのでとても難しかった」というサンドセクションで追い上げを許してしまう。追いつきざまにアタックし、コーナーが連続する最終区間を逃げ切ったイゼルビットが勝利した。
「フィニッシュした直後パンクしたので危なかった。サンドセクションは僕が一番速く走ることができたので、それが味方になったよ。最後は死にかけた白鳥のような(死力を搾り尽くすような)スプリントだった。みんな良い走りをしていたし、その中で勝てたことがとても嬉しいよ」と、ランキングリーダーに躍進したイゼルビットは話している。
女子エリート:ワーストを下し、ブラントが2連勝
ベルギー各地を転戦して争われるスーパープレスティージュの第3戦の舞台は、アントワープにある街ニール。先週末の欧州選手権で勝利したラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)のチャンピオンジャージ初披露の場となったレースのコースは高低差のあるキャンバーが特徴で、湿り気を帯びた低地区間は深く重たい泥に覆われた。改修によって例年よりも難易度がアップしたコースで、乗車率の低い低速レースが繰り広げられることになった。
女子エリートレースは元ヨーロッパチャンピオンのアンマリー・ワースト(オランダ、777)が序盤に逃げ、やがてデニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が追いつく形で進行。しかしそれもつかの間、「一度差をつければ逃げやすいコースだったけれど、スタートで失敗したので慌てて1周目に追いかけ続けた」と言う世界チャンピオン、ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が合流。三つ巴の戦いの末、「ずっと苦しめられていた背中の痛みがようやく無くなった」と言うワーストが独走態勢を敷いた。
ブラントに対して8秒リードで最終ラップに入ったワーストだったものの、ピットでバイク交換を行う間にピットインをせずアタックしたブラントの先行を許してしまう。「追いつきざまにアタックしようと思った」と振り返る世界チャンピオンは持ち前のパワーで踏み込み、そのままワーストを追いつかせることなくフィニッシュ。チャンピオンらしいパワーに溢れる走りでヨーロッパ選手権に続く2連勝を飾った。
男子エリート:サンドセクションを味方につけイゼルビット勝利
ここまで2戦を消化し、エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)とトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)、そしてクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、トルマンス・サーカスCXチーム)が総合ランキングで同点で並んでいる男子エリートレースは、新しいチャンピオンジャージを見せつけるかのように、ファンデルハールのダッシュで幕明けた。
ランキング上位3名とトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)による4名の先頭グループが生まれ、その中からヘルマンスが若干のリードを築いたものの転倒によって再合流。互いにアタックを仕掛け合う展開の中、レース半分を消化したタイミングでアールツとファンデルハールのチームメイトコンビが先行し、ヨーロッパチャンピオンジャージを明け渡したイゼルビットも合流。すると深い砂に覆われた人工サンドセクションで、先行するイゼルビットの背後でファンデルハールがミス。まるまる1周をかけて、開いた差を単独で埋めたアールツとイゼルビットの2人に勝負は絞られた。
最終周回に入って力任せに踏むアールツが数秒のリードを稼ぎ出したものの、「限界ギリギリで走っていたのでとても難しかった」というサンドセクションで追い上げを許してしまう。追いつきざまにアタックし、コーナーが連続する最終区間を逃げ切ったイゼルビットが勝利した。
「フィニッシュした直後パンクしたので危なかった。サンドセクションは僕が一番速く走ることができたので、それが味方になったよ。最後は死にかけた白鳥のような(死力を搾り尽くすような)スプリントだった。みんな良い走りをしていたし、その中で勝てたことがとても嬉しいよ」と、ランキングリーダーに躍進したイゼルビットは話している。
スーパープレスティージュ2021-2022第3戦女子結果
1位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 45:36 |
2位 | アンマリー・ワースト(オランダ、777) | +0:18 |
3位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:32 |
4位 | ヤラ・カステリン(オランダ、IKOクレラン) | +1:38 |
5位 | セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス) | +2:08 |
6位 | マノン・バッカー(オランダ、IKOクレラン) | +2:12 |
7位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、スターカジノCXチーム) | +2:26 |
8位 | アンナ・カイ(イギリス、スターカジノCXチーム) | +2:45 |
9位 | クララ・ホンシンガー(アメリカ、キャノンデール/シクロクロスワールド) | +2:47 |
10位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、777) | +3:09 |
スーパープレスティージュ2021-2022第3戦男子結果
1位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | 1:01:02 |
2位 | トーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | |
3位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、トルマンス・サーカスCXチーム) | +0:22 |
4位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:24 |
5位 | イェンス・アダムス(ベルギー、ホルベークホーフ) | +1:39 |
6位 | トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +1:53 |
7位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +2:01 |
8位 | ダーン・ソエテ(ベルギー、CXチームデスハフト・グループヘンス・マースコンテナーズ) | +2:02 |
9位 | ケヴィン・クーン(スイス、トルマンス・サーカスCXチーム) | |
10位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | +2:13 |
text:So Isobe
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