2021/09/20(月) - 10:07
「五輪と世界選手権の両方でのメダルを獲得だ。これ以上の喜びはない」とは男子エリート個人タイムトライアルで2連覇を果たしたフィリッポ・ガンナ(イタリア)。2位のファンアールトや現役最後の個人TTを終えたマルティンなどのコメントを紹介します。
第1位 フィリッポ・ガンナ(イタリア)
この1週間でコンディションを上げることができた。短い高地合宿を経て挑んだ欧州選手権は脚の状態が万全でなかった。だからこの世界選手権を良い状態で臨めるか分からなかったんだ。だが今朝目覚め、脚にとても良い感触があったんだ。
僕の夢は再びこの舞台で勝利することで、このアルカンシェルを守ることは何よりも重要な目標だった。次の1年もこのジャージと共に走ることができて本当に嬉しい。次のレースが楽しみだよ。
(フィニッシュ直後に健闘を称え合ったファンアールトは)お互いにリスペクトし合う仲だ。僕たち選手にとって母国での勝利は特別だが、今回は僕が勝ちを貰ったよ。また、彼らのおかげで高いモチベーションをもって自分の走りを改善することができた。その努力が実ったこの勝利は本当に嬉しいよ。
今年の目標は五輪と世界選手権だった。その両方でメダルを獲得できたなんてこれ以上の喜びはない。昨年初めてこのアルカンシェルを着た時はコロナ禍ということもあり奇妙な感覚だったんだ。全てが驚きだった。
今日はたった1つのコーナーが勝敗を分けるようなギリギリの戦いだった。44kmのコースでたった6秒差しかなかったんだ。コーナーを曲がる速度が2km/h違うだけでレースの勝敗が変わっていただろう。そんな中ベストを尽くした彼ら(ファンアールトとエヴェネプール)にも祝福を贈りたい。
第2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー)
ガンナに敗れてしまった。彼は僕よりも優れている最高のタイムトライアリストだ。そんな彼を相手にあそこまで迫ることができたなら満足だ。だがアルカンシェルまであと少しで、(東京五輪に続き)大きなレースで再びの銀メダルは残念だ。家に帰ってどこでタイムを失ったのか検証しなければならないが、それはいますぐにやることではない。
僕は中間計測のタイムは逐一聞いておきたいんだ。ガンナが第2中間計測でタイムを戻してきたと聞いたときは、簡単な戦いにはならないと分かっていたこともありパニックにはならなかった。ダムの石畳でペースを上げたかったのだが上手く行かず、ガンナはそこでタイムを稼いだのだろう。
次の日曜日に待ち受けるロードレースのために、今週は準備を進めていく。自信はあるし、何よりも沿道からの応援が素晴らしかった。来週もまた同じ光景が見られることだろう。だから本当に楽しみだよ。
第3位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー)
最大限の結果を得ることができて本当に嬉しい。今日はトレンティーノ(欧州選手権)での良い経験を活かしてスタートから踏み込み、それがフィニッシュまで良い形で繋がった。今回はペーシングを改善することができ、それが後半の良いテンポに繋がった。強い選手のなか表彰台に上がることができて本当に嬉しいよ。今年は決して簡単な年にはならなかったものの、自分を信じて練習に励み、それが今日結果として実ったんだ。
第4位 カスパー・アスグリーン(デンマーク)
悪くない走りができたと思う。これ以上の走りはできないんじゃないかな。これほど長いタイムトライアルでは、あらゆる箇所でタイムを削ることができる。上手くできなかったものの、それはレムコ(エヴェネプール)も感じていることだろう。悔しさはすぐに過ぎ去り、そのうち満足感が来るだろう。(チームメイトである)レムコは怪我から復帰するために努力をし続けた。だから今日のメダルは彼にこそ相応しい。
第5位 シュテファン・キュング(スイス)
悔しいし自分に腹が立っている。こんな結果は予想していなかった。残り15kmでレムコとアスグリーンに負けていると聞き、とても驚いた。冷静を保ちながら踏もうとしたが、タイムを戻すには至らなかった。何かミスを犯したわけではないので混乱している。少し時間を置いてから原因を突き止めたい。最悪な走りではなかったものの、望む走りはできなかった。
第6位 トニー・マルティン(ドイツ)
皆が僕の名前を叫んでいたので、スタートを切ってからの数秒は気持ちを整理するのに苦労した。その後再び集中を取り戻すことができたのだが、やはり感情的にならざるを得なかった。沿道からの声援を楽しみながら走ることができた。プロキャリアを終える最高のレースなったが、まだ水曜日の男女混合リレーが残っている。
第8位 イーサン・ヘイター(イギリス)
まだ改善の余地はあるし、何よりツアー・オブ・ブリテンの疲れもあった。だがこの結果には概ね満足しているよ。今年は良いタイムトライアルができていたが、今日のコースが平坦過ぎた。僕はアップダウンが多く、急勾配の登りのあるコースが好きなのだが、ジュニアやU23では無いんだよね。いままで走った中で最も距離の長いタイムトライアルだった。頭を下げて自分の世界に入り、最大限の走りはできたと思う。
text:Sotaro.Arakawa
第1位 フィリッポ・ガンナ(イタリア)
この1週間でコンディションを上げることができた。短い高地合宿を経て挑んだ欧州選手権は脚の状態が万全でなかった。だからこの世界選手権を良い状態で臨めるか分からなかったんだ。だが今朝目覚め、脚にとても良い感触があったんだ。
僕の夢は再びこの舞台で勝利することで、このアルカンシェルを守ることは何よりも重要な目標だった。次の1年もこのジャージと共に走ることができて本当に嬉しい。次のレースが楽しみだよ。
(フィニッシュ直後に健闘を称え合ったファンアールトは)お互いにリスペクトし合う仲だ。僕たち選手にとって母国での勝利は特別だが、今回は僕が勝ちを貰ったよ。また、彼らのおかげで高いモチベーションをもって自分の走りを改善することができた。その努力が実ったこの勝利は本当に嬉しいよ。
今年の目標は五輪と世界選手権だった。その両方でメダルを獲得できたなんてこれ以上の喜びはない。昨年初めてこのアルカンシェルを着た時はコロナ禍ということもあり奇妙な感覚だったんだ。全てが驚きだった。
今日はたった1つのコーナーが勝敗を分けるようなギリギリの戦いだった。44kmのコースでたった6秒差しかなかったんだ。コーナーを曲がる速度が2km/h違うだけでレースの勝敗が変わっていただろう。そんな中ベストを尽くした彼ら(ファンアールトとエヴェネプール)にも祝福を贈りたい。
第2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー)
ガンナに敗れてしまった。彼は僕よりも優れている最高のタイムトライアリストだ。そんな彼を相手にあそこまで迫ることができたなら満足だ。だがアルカンシェルまであと少しで、(東京五輪に続き)大きなレースで再びの銀メダルは残念だ。家に帰ってどこでタイムを失ったのか検証しなければならないが、それはいますぐにやることではない。
僕は中間計測のタイムは逐一聞いておきたいんだ。ガンナが第2中間計測でタイムを戻してきたと聞いたときは、簡単な戦いにはならないと分かっていたこともありパニックにはならなかった。ダムの石畳でペースを上げたかったのだが上手く行かず、ガンナはそこでタイムを稼いだのだろう。
次の日曜日に待ち受けるロードレースのために、今週は準備を進めていく。自信はあるし、何よりも沿道からの応援が素晴らしかった。来週もまた同じ光景が見られることだろう。だから本当に楽しみだよ。
第3位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー)
最大限の結果を得ることができて本当に嬉しい。今日はトレンティーノ(欧州選手権)での良い経験を活かしてスタートから踏み込み、それがフィニッシュまで良い形で繋がった。今回はペーシングを改善することができ、それが後半の良いテンポに繋がった。強い選手のなか表彰台に上がることができて本当に嬉しいよ。今年は決して簡単な年にはならなかったものの、自分を信じて練習に励み、それが今日結果として実ったんだ。
第4位 カスパー・アスグリーン(デンマーク)
悪くない走りができたと思う。これ以上の走りはできないんじゃないかな。これほど長いタイムトライアルでは、あらゆる箇所でタイムを削ることができる。上手くできなかったものの、それはレムコ(エヴェネプール)も感じていることだろう。悔しさはすぐに過ぎ去り、そのうち満足感が来るだろう。(チームメイトである)レムコは怪我から復帰するために努力をし続けた。だから今日のメダルは彼にこそ相応しい。
第5位 シュテファン・キュング(スイス)
悔しいし自分に腹が立っている。こんな結果は予想していなかった。残り15kmでレムコとアスグリーンに負けていると聞き、とても驚いた。冷静を保ちながら踏もうとしたが、タイムを戻すには至らなかった。何かミスを犯したわけではないので混乱している。少し時間を置いてから原因を突き止めたい。最悪な走りではなかったものの、望む走りはできなかった。
第6位 トニー・マルティン(ドイツ)
皆が僕の名前を叫んでいたので、スタートを切ってからの数秒は気持ちを整理するのに苦労した。その後再び集中を取り戻すことができたのだが、やはり感情的にならざるを得なかった。沿道からの声援を楽しみながら走ることができた。プロキャリアを終える最高のレースなったが、まだ水曜日の男女混合リレーが残っている。
第8位 イーサン・ヘイター(イギリス)
まだ改善の余地はあるし、何よりツアー・オブ・ブリテンの疲れもあった。だがこの結果には概ね満足しているよ。今年は良いタイムトライアルができていたが、今日のコースが平坦過ぎた。僕はアップダウンが多く、急勾配の登りのあるコースが好きなのだが、ジュニアやU23では無いんだよね。いままで走った中で最も距離の長いタイムトライアルだった。頭を下げて自分の世界に入り、最大限の走りはできたと思う。
text:Sotaro.Arakawa